できるだけ頑張って行きますが…
正直、長く続けることができる自信はあんまりないです……それでも読んでくれる方はこれからもよろしくお願いします!
主人公は民家を見つけた後走り続けていた。
走り続けた成果が出てきたのか、少しずつ民家の数が増えて来た
「ふわー!」
(家の数が増えてきた!)
「ふわぁーん」
(もう少しで街に着きそうな感じだ)
主人公はふと考えた。
「んぴ?…ふわふわー?」
(あれ?…というかこの姿で人に見られたらまずくないか?)
実際その通りである。
何故ならこの世界には魔法少女が居る。
その魔法少女は街を守る守護者の様な存在であり、魔物の討伐を行う。
それが主な仕事である。
そして…この主人公は「もしもの時は逃げればいいや」と楽観視しているが……一応魔物である為、実際は討伐される…筈である
だがこの狐娘はそんな事など全く持って知らない。
そもそも魔法少女が存在することすら知らないのだ。
当たり前と言えるだろう。
「ふわーん…んぴぴぴー」
(まぁいいや…そんなの後回しにしよっと)
だからこそここまで呑気である。
主人公は自分の尻尾をふと見つめて
「ふわー?ふあふわーんぴ?」
(そう言えば俺の尻尾ってどうなってんだろ?)
と考えている。
「んぴぴーふわーふわふあ…」
(この前は釣り竿出てきたし…)
…本当に欲しいっ!と願った時に出てきた気がするが気のせいだろう
「んー…ふあっふわー…」
(んー…マジで生成能力の条件が分からん…)
「ふわーんふわわーん…」
(というか釣り竿あの後尻尾に入れたら収納出来たし…)
「ふあっんぴ?」
(四次元ポケットにでもなってんのか?)
尻尾の事を気にしつつ少しずつ開けた道を、主人公はぴょんぴょん跳ねながら進んでいた。
そして小さな体で走り続けていると、突然視界が開けた。
そこにあったのは——
明るい照明に照らされた、四角い建物。
大きなガラス扉。
赤と緑とオレンジの看板。
「セ○ン-イレブン」の文字が、夜空に映えるように光っている。
主人公の大きな紫色の瞳が、ぱちくりと瞬いた。
「ふあ……ふわ?……ふわぁ!」
(……え? コンビニ…? …コンビニだぁ!)
狐娘の中身——前世の記憶を持つ転生者——は、嬉しくなって跳ね出した。
前世では普通の人間だった。
休日や仕事帰りに…
おにぎりや飲み物を買って飲み食いして……そんな日常を、思い出す。
でも今は、30cmの3頭身狐娘。
金髪ロングが風に揺れ、狐耳がピクピク動き、ふさふさの尻尾がぴんと立っている。
白黒チャイナドレスの鈴が、チリンチリンと小さく鳴る。
自動ドアがシュッと開いて、お客さんが出てくる。
主人公は素早く隠れた。
人が去ったガラスに近づき
ちょっとだけ壁の隙間を掴みよじ登って主人公は外から中を眺める。
店内の蛍光灯の白い光。
雑誌コーナー、お菓子棚……全部、全部、前世で見たまんま。
「ふ…ふわ…ふわふわふわ……!」
(た…食べ……食べたい………!)
主人公の頰が、ぷくーっと膨らむ。
興奮で尻尾がぶんぶんぶん! と左右に振れて、鈴がチリンチリンチリンと音が鳴る。
「ふわ!んぴぴー!」
(コンビニ! コンビニだー!!)
3頭身の小さな体でぴょこぴょこ跳ねながら嬉しさを表している。
「んぴ! んぴぴぴ!」
(おにぎり……! 鮭おにぎりあるかな……! ツナマヨもあるかな……! からあげ棒……! )
自動ドアがまたシュッと音を立てて開く。
人が出てきた。
主人公は慌ててもう一度隠れる。
帰っていく人の手にぶら下がるコンビニ袋からいい匂いがする。
「ふ…ふわ…」
(た…食べたい…)
これ以上居たら食欲を我慢出来そうに無い。
「ん…んぴ…ふわぁん…ふわ…」
(だ…駄目だ…誘惑に負けるな…)
「う〜…ふわぁん…」
(う〜…とにかく早く行かないと…)
主人公は名残り惜しそうにしながら
ぴょんぴょん跳ねてコンビニを離れる。
コンビニの光が、狐娘の小さな背中を優しく照らしていた。
長い旅の果てに、ようやく街の入り口に辿り着いた。
主人公は、森の奥深くから出てきた小さな体で、この小さな身体になってから初めて見る「人間の街」の景色に、ぽかんと口を開けたまま立ち尽くしていた。
身長30センチのちっちゃな狐娘が
金色の長い髪を風で揺らしながら、大きな紫色の瞳がキラキラと輝かせている。
白と黒の和風ドレスに、尻尾の先の鈴がチリンと小さく鳴る。
物陰に隠れつつ、耳をぴんと立てて周りを見回す。
「ふわ……!」
(着いたっ……!)
目の前には、沢山の走る車。
高いビルが空を突き刺すように立ち並び、ネオンサインがピカピカ光っている。
歩道にはたくさんの人間が歩いていて、スマホを手に話したり、笑ったり、急ぎ足で通り過ぎていく。
主人公の狐耳が、ぴくぴくぴくと次々に反応する。
音が多すぎる。
匂いが多すぎる。光が眩しすぎる。
一度前世で経験した筈の騒がしさなのに、好奇心が収まらない。
前世の自分とは違う姿から見える世界…その全てが新しく見える。
「ふわっ…ふわふわ……!」
(人の街って…こんな凄いものだったのか!)
尻尾がぶんぶん振れ始めた。
最初はゆっくりだったのが、だんだん高速になって、鈴がチリンチリン鳴り響く。
興奮が抑えきれないみたいだ。
少し移動して近くの捨てられた段ボールに近づくと小さなジャンプをして、中に入り込む。
持ち手の隙間から街を見る。
ビル群の隙間から見える夜空のネオンが、瞳に映ってキラキラ。
「んぴ! んぴぴぴ」
(大きい… これが動物から見る世界か)
頬がぽっと赤くなって、尻尾の揺れが激しくなっていく。
まるで「すごい! すごいよ!」と叫んでいる様だ。
人間たちが通り過ぎる中、誰もこの小さな狐娘に気づかない。
まるで幻のように、街の喧騒の中に溶け込んでいる。
「ふわーふわーん♪」
(この姿から見る街をもっと知りたい!)
ようやく辿り着いた街での生活に、期待を膨らませている。
耳がぴょこぴょこ跳ね、瞳が輝きを増す。
「ふあ、ふわーーん!」
(さぁ、次は何をやろうか!)
小さく息を吐いて、狐娘はゆっくりと歩き始めた。
街の灯りが、ふわふわの尻尾を優しく照らす。
これから何が待っているのかわからない。
でも、今は街にたどり着けたのがただただ嬉しくて、たまらない。
鈴の音を響かせながら、主人公は街の奥へと進んでいく。
段々と、身体に行動や考えが引っ張られているが
せっかく転生したので流れに身を任せてみるのも良いかもしれない。
長い旅の疲れが少しずつ抜けて、尻尾をゆったり揺らしながら、そこら辺に落ちていた『きつね急便』と書かれた段ボールに籠っていた。
「ふわーん……」
(疲れたー…)
と、路地裏で眠たげに鳴いていたところだった。
突然、空気が重くなった。
背筋に冷たいものが走る。
耳がぴくん、と鋭く立ち、紫色の瞳が一瞬で大きく見開かれた。
「んぴ……?」
(何?この感じ…)
小さな鼻がひくひく動く。
気持ち悪い匂いがする。
腐ったような、ねばねばした、嫌な匂い。人間の匂いとは全然違う。
路地の奥から、黒い泥の塊のようなものがゆっくりと這い出てきた。
——化け物だ。
主人公は本能的に恐怖を感じた。
赤く光る目が二つ、狐娘をじっと捉える。
体はまだぼんやりとしているが、明らかに「獲物」を見つけた喜びで震えている。
狐娘の体が、びくっと震えた。
「ふわっ……!」
(何だコイツっ…!)
尻尾が一瞬でぴんと立ち、鈴がチリンと鋭く鳴る。
両手で自分の体を抱きしめるようにして、後ずさり。
大きな紫色の瞳に恐怖の色が浮かぶ。
魔物が一歩近づく。
泥の触手が伸びて、狐娘の足元を這うように迫る。
「んぴぴ……!」
(頼むから来るなっ…!)
声が震えている。
耳がぺたんと倒れ、頬の赤みが一気に引いて青白くなる。
体が小さく縮こまって、まるで消えてしまいたいみたいに。
逃げるしかない。
主人公は化け物に背を向け必死に走り出す。
狭い路地を必死に走る。
狐娘は必死に周りを見回す。
助けを呼ぶ相手なんていない。
街の喧騒は遠く、ここはただの暗い隙間。
「ふわーん……」
(来るなっ…)
泣きそうな、細い鳴き声。
尻尾の先が震えて、鈴の音が途切れ途切れになる。魔物がゆっくりと体を膨らませ、赤い目を細めて「笑う」ように近づく。
触手が、狐娘の小さな足に触れそうになったその瞬間——
「ふわっ!!」
主人公は、全力で跳ねた。
30センチの体が、凄い勢いで横に飛び、魔物の触手をかわす。
勢い余って壁にぶつかりそうになるが、なんとか着地する。
尻尾を高く上げて、
「ふわー! ふわー!!」
(来るな! 来るなって!)
と、必死に威嚇するように鳴く。
魔物が低く唸る。
狐娘を包み込もうとする。
狐娘の瞳に涙が浮かぶ。
それでも、避けて逃げ続ける。
「んぴぴぴっ! ふわーん!!」
(消えろっ! 居なくなってくれよ!!)
と、精一杯の声を張り上げた。
小さな体が震えながらも、鈴を鳴らして、必死に逃げ続ける。
そしてゴミ箱の影に隠れた
幸い探知能力が低いらしく見失っている。
だが確実に自分を狙っているらしくそこら辺の物をひっくり返し始めた。
誰も助けに来ない路地裏で、ちっちゃな狐娘は、ただ一人で、魔物に立ち向かおうとしていた。
「ふあ……ふわ……」
(ヤ…ヤバい…)
声が、だんだん小さくなる。
鈴の音だけが、暗闇に小さく、けれど確かに響き続けていた。
その時、自分を追っていた魔物が黒い煙となって消えていった。
夜の路地裏、街灯がぼんやりとアスファルトを照らす中、魔法少女『スターライト』こと星乃あかりは剣を振り抜いた。
目の前に居た魔物が黒い煙となって消えていく。
いつものように「悪事」を働いていた下級魔物を退治した後の、いつもの静けさ。
「……ふぅ。今日も無事終わった……」
あかりが肩の力を抜いたその瞬間。
「ふあっ!」
突然、可愛らしい声が足元から聞こえた。
下を見ると、そこには……ちんまりとした狐娘がいた。
身長は30センチあるか無いかぐらいのサイズ感。
金色の長い髪に、ふわふわの狐耳。
大きな尻尾は体よりさらに大きくて、まるでぬいぐるみが歩いているみたいだ。
白と黒のちっちゃな白黒の服を着ていて、スカートには小さな鈴がついている。
ぴょこぴょこと跳ねるように近づいてきて、あかりのブーツに抱き着いてきた。
「ふわ! ふわふわ……んぴ!」
狐娘は、目をキラキラさせながらあかりを見上げている。
頬がぽっと赤くて、なんだか嬉しそう。
でも目元が赤くなってる泣いていたのだろうか。
あかりはそう考えた
「……え?」
今更だが、あかりは固まった。
この子、明らかに魔物だ。
なのに攻撃してこない。
あの異形と分かる魔物よりも、
見た目の整った魔物の方が強いのが普通なのに…
……尻尾をぶんぶん振って、まるで子犬みたいにじゃれてくる。
「ふあぁ〜……ん!」
狐ちゃんが両手を広げて、ぴょん、と飛び上がる。
「んぴ……」
とこの子は小さく鳴いた。
「……貴方は?」
問いかけてみる。
「ふわっ!」
何か答えてくれたが、何を言っているか理解はできなかった。
あかりはしゃがみこんで、恐る恐る手を差し出す。
狐娘は即座にその手に飛び乗ってきた。
ちっちゃな体が掌に収まる。
ふわふわの尻尾があかりの指に絡まって、離れない。耳がぴくぴく動いて、気持ちよさそうに目を細める。
「ん〜……ふあぁ……」
完全にリラックスしている。
どうやら安心したらしい。
あかりはため息をつきながら、そっと狐娘の頭を撫でてみた。
「……可愛いけど、この子は一体何なのかしら…」
「んぴっ!」
狐ちゃんは嬉しそうに鳴いている。
話が通じているのか、通じていないのか分からない
ちっちゃな体温が、ほんのり温かい。
魔物を退治するはずの魔法少女と、魔物のはずのちっちゃい狐娘。
言葉は通じない。
意思疎通はほぼゼロ。
それでも、なぜかこの瞬間、二人の間には妙に穏やかな空気が流れていた。
「ふわ……ん!」
狐ちゃんがまた小さく跳ねて、あかりの胸元に収まろうとする。
あかりは苦笑しながら、そっと両手で包み込んだ。
「……とりあえず、今日はこの子をどうするか考えないと…」
「んー……ご飯、食べる?」
そう問いかける…すると
「んぴ!」
どうやら話は多少通じているらしい。
夜風が通り抜ける路地裏で、魔法少女の掌の中で、狐ちゃんは安心して目を閉じた。
「名前…わからないから取り敢えず狐ちゃんって呼ぼうかな。」
どうやら相当疲れていたのだろう…すぐに
小さな寝息が、静かに響き出していた。
主人公の視点から変わり
魔法少女視点になったので、主人公の「ふわ!」
が何を意味しているかは書いてないです。
なので次回はあかりに助けられた時の主人公視点になると思います!