ハンターハンター トロフィー「幻影の消失」獲得プレイ   作:煤けた人

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第1話

 

1話/表

 

 はい、よーいスタート。

 

 圧倒的な自由度と鬼の難易度を誇る、超有名漫画が原作の名作RPG「ハンターハンター」のプレイ、はーじまーるよー。

 

 今回は幻影旅団の全員討伐時に貰えるトロフィー「幻影の消失」を獲得するまでのプレイとなります。

 RTAじゃないので注意してください。

 

 まず、このゲームは異様に自由度が高く、ゴンキル並に素質ある者をトップクラスの念使いやアスリート、はたまた経営者や政治家に育てたり、そこら辺の一般ピーポーですらも中堅あたりの念能力者に仕立て上げることすら可能なゲームです。

 

 しかしただ実況するだけじゃ味気ないので、ちょっとした目標的なものを決めてやっていこうと思います。

 それが「幻影の消失」、つまりは幻影旅団の完全討伐ということなんですね。これはゲーム内のトロフィーにもなっている、高難易度要素です。

 

 ちなみに獲得率はクソ低いです。公式フォーラムでは「都市伝説」「データ上は存在するらしい」扱いされてるやつです。

 

 ちなみに前回は準備不足でウヴォーギンにワンパンされました。はい。

 いや、強化系でバフも盛ったし、仲間もいたし、勝算はあったんですよ?

 でもあの人、体力バー減らないんですよ。なんで?

 

 その前のデータではノブナガの間合いに入った瞬間即死。フェイタンに至っては、気づいたら画面が暗転してました。

 

 このゲーム、旅団は「敵対フラグ立てた瞬間から本気」です。イベント補正も容赦なし。中途半端な戦力で触ると普通に詰みます。

 

 なので今回は、正面衝突はしません。

 徹底的に仕込みます。

 時間をかけて、戦力を増やして、詰ませます。

 

 元々このゲーム、4人程度のチームを作成してミッションや狩りに臨めます。んで、結成した仲間達と秘密基地を作って屯ったり、仲間を育成したり、仲間と一緒に出かけたり狩りしたりできるんですね。

 

 そして先日の大型アプデにてチームの参加可能人数が大幅に増加され、最大14人までのハントチームが結成できる事になりました。

 そこでプレイヤーに電流が走る…!

 

「そうだ、最強のドリームチームを作って幻影旅団を倒して、ついでにトロフィーを獲得しよう!」

 

 

 ……ってな感じです。

 スタートを押すと出てくる長ったらしい文章にとりあえず同意し、クソ長いオープニングの終了後、幼少期の回想をコマンド入力で飛ばします。こうする事で幼少期の経験値にバラツキが出はするものの、青年期から楽に始めることができるんですね。

 

 開始年代は旅団と同年代、つまりはゴンキルより年上になります。また、出身地は「流星街」一択。こうすることで、一定確率で旅団の幼馴染として開始でき、後々いい感じのムーブができるのです(wikiより)。なお、旅団と幼馴染でなければリセットです。

 

 

 ………っと、始まりましたね。旅団の結成時のようですね。クロロが旅団の説明をして、皆に同意を求めている場面です。

 

「生かすべきは個人ではなく蜘蛛。お前達は今から蜘蛛の手足だ」

 ここで選択肢が表示されます。

 

「はい」

「いいえ」

 

 ……迷う理由が、どこにもありませんね。

 制限時間は3秒。旅団に入るかの問いに迷わず「いいえ」を選び、さっさと退出しましょう。グズグズしているとめちゃくちゃ空気が悪くなり、最悪バトルになるので実質退出一択です。

 

「付き合い切れないな。悪いが、俺はここで抜けさせてもらう」

 

 というわけで、追いかけてきたウヴォーギンを言葉責めで適当にあしらい(ここで真正面から殴り合うと普通に死にます)、そのまま流星街を後にします。さらば!

 

 …っとその前に、名前と持ち物、装備品を確認しましょう。ここで確認しておかないと、後々困るかもしれませんからね。

 

 名前はウィリアム・H・パラフェルナー。

 出身地は流星街スタート。他にも「クジラ島」「ヨークシン」「パドキア共和国」などがありますが、序盤の安全度と初期人脈を取るならクジラ島、資金効率ならヨークシン。ただし今回の目的は“旅団討伐”。ならば初期フラグ回収効率が最も高い流星街一択です。

 

 持ち物は古ぼけた本。フレーバーアイテムっぽいですが、後のイベントトリガーになる可能性あり。

 装備品は……おっ、拳銃ですね。レア度は★2。序盤装備としては破格です。威力は低めですが、念未習得者相手なら十分な制圧力があります。

 

 そして念の系統。操作系。いいですね。今回の目標を考えると、これ以上ない当たりです。

 

 この時の旅団員は、とある事件から修行をしており、この時点で全員念能力に目覚めています。まるでワ○ピースの2年後みたいだあ…。念能力の系統も確認しておきましょう。

 うーん、操作系!しかも発(固有能力、必殺技)も自然開花している…!?

 

 能力の習熟度は「天賦」ですね。習熟度は能力の修練度を表す今回のアップデートで追加された要素であり、要するに当たりです。めっちゃ成長している能力ですねクォレは…。

 

 

 …これは、過去に相当な何かがあったようですね。飛ばしたんでわかりませんが…。しかし、プレイするには問題ないどころか、利点しかありません。他人を操作しまくって、ドリームチームを結成しましょう!

 

 

◎【シンパシスト《共感の針》】

対象の脳に針が侵入し神経細胞と同化。一体化後は対象のオーラを吸って維持。

共感を誘導し、時間経過で効果が強まる。

解除条件:対象の潜在オーラが1%以下になると強制解除。

 

♦︎

 

1話/裏

 

 流星街の廃墟に、俺たちは集まっていた。

 クロロが前に立ち、いつもの落ち着いた口調で語り始める。サラサの死から三年。サラサは、俺たちの“中心”だった。そして奪われた。俺たちは皆、復讐のために念能力を身につけた。

 

「生かすべきは個人ではなく蜘蛛。お前達は今から蜘蛛の手足だ」

 

 周囲の仲間たちが頷く。フェイタン、フィンクス、ノブナガ、マチ、ウヴォーギン……皆が決意の表情を浮かべている。

 だが、俺の中で何かが引っかかっていた。

 

 サラサを殺したマフィアへの怒り。それは誰よりも強く持っていたはずだった。あの時、彼女が囮になって俺を逃がしてくれなければ、死んでいたのは俺だった。

 

 でも——。

「悪になる」とクロロは言った。マフィアを恐れさせる存在になると。

 それは本当に、サラサが望んだことなのか?

 

 あの日のことを思い出す。

 森の脇のゴミ山の中で、サラサと一緒にカタヅケンジャーのテープを探していた。彼女は笑っていた。いつも通りの、優しい笑顔で。

 

 そこにマフィアが現れた。

 

「逃げて、ウィリアム!」

 

 彼女が叫んだ。俺の手を掴んで、別方向へ押し出した。そして自分は囮になって、マフィアを引きつけた。

 

 俺は——逃げた。

 

 後日、森で発見された彼女の遺体。あまりにも無残な姿だった。クロロが報告してくれた時、皆が泣いていた。俺も泣いた。

 

 でも、泣くだけでは何も変わらない。だから俺たちは強くなった。念能力を身につけた。

 

 ただ、その先に何を見るかが——俺とクロロでは違っていた。

 

 

 指を立てて誓いを交わしたあの夜。俺も同じように怒っていた。同じように泣いていた。

 けれど今、三年の時間が経って、俺の中で何かが変わっていた。

 針を使った裁縫をしながら、皆と一緒にカタヅケンジャーの吹き替えをしていた頃のことを思い出す。あの平和な時間。布を縫い合わせるように、人と人を結びつけることができたら——。

 

 

 そんな事を考えている自分に気づいた時、俺は既に答えを出していた。

 

「付き合い切れないな」

 俺の声に、全員の視線が集まる。

 

「悪いが、俺はここで抜けさせてもらう」

 クロロの目が細まる。他の仲間たちも驚きの表情だ。マチが何か言いかけたが、言葉を飲み込んだ。

 

「ウィリアム、お前…!」

 ウヴォーギンが立ち上がろうとするのを、クロロが手で制した。

 

「理由を聞いてもいいか?」

 

 クロロの声は静かだが、底に何かが潜んでいる。怒りでも軽蔑でもない。値踏みするような、静かな視線だった。

 

 フェイタンがわずかに目を細め、「裏切りか」と低く呟く。ノブナガは眉をひそめる。

 マチだけが、何かを探るように俺を見つめていた。

 

「マフィアと同じ悪になるのは嫌だ。サラサが望んだのは、俺たちが怪物になることじゃない」

 

「じゃあ、何だと言うんだ?」

 

 フィンクスが苛立った声を上げる。 

 ここで俺が感情論を吐けば、切り捨てられる。

 ここで曖昧に濁せば、未練が残る。

 

「……わからない」

 正直に答えた。

「でも、少なくとも『悪になる』ことで何かを変えようとは思わない。俺は別の方法を探す」

 

 長い沈黙が流れた。やがてクロロが口を開く。

 

「……そうか」

 

 その一言に、怒りも嘲笑もなかった。

 

「なら、行け」

 

 あっさりとした言葉だった。だがその目には、何かを諦めたような光があった。

 

「……悪いな」

 

 それだけ言って、俺は背を向けた。

 ウヴォーギンが追いかけてくる気配がした。

 

「待てよ、ウィリアム!本当にいいのかよ!?」

「ああ。お前たちとは道が違う」

「クソッ…!お前、わかってんのか!?俺たちは仲間だろうが!」

 

 その言葉が胸に刺さる。

 

「だからこそだ。同じ怒りを持っていても、同じ壊し方は選べない」

 ウヴォーギンの大きな拳が震えていた。殴りかかってくるかと思ったが、彼は歯を食いしばって耐えている。

 

「……もう会えねえかもな」

「そうかもしれないな」

 

 懐から、昔マチと一緒に練習した時の針を取り出す。小さな、ただの裁縫針だ。

 この針で、いつか——人と人を縫い合わせることができたら。

 

 流星街を出る時、振り返らなかった。

 振り返ったら、決意が揺らいでしまいそうだったから。

 そして俺は知らなかった。この選択が、何年も後に、再び彼らと対峙することになるとは。

 

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