赤龍帝の弟は"種族値"が主人公 作:一般通過氷4倍弱点ドラゴン
「あ、えー、その……」
「やっと見つけたぞ、リュー」
な、なんでここに兄貴がっ!?
駒王学園は男子生徒が少ない、理由はちょっと前まで女子校だったから。
だから木場先輩とか、席だけあるギャー太郎とかが主な男子なんだ。
あと生徒会長のとこの人とか。
「……あ」
「あ?」
「兄貴またねーっ!」
「えっ……って待てこらリュー!」
色々あって俺は一年前からご主人のとこに住んでいる。
てんやわんやしていたのもあるけど、俺と兄貴はその時以来の再会ということになる。
すっごく気まずい!
「すたこらさっさっ……さー!」
「早っ!?」
元から早かったらしいけど、ご主人の下で訓練した今の俺なら兄貴を撒くことなんて
「まーてー!」
撒くことなんて……
「ぐっ……う、おおおぉっ!」
……なんで差が縮まってんのー!?
「あ、え、に、逃げろーっ!?」
「に、が、す、かぁぁぁぁっ!!」
驚いた一瞬を、兄貴は逃さなかった。
「ぜぇ、ぜぇ……つ、捕まえたぞ、リュー」
「うー……」
手を掴まれて、ごっちゃになって、捕まった。
兄貴、早いなぁ。
……というよりどうしよう!? 兄貴一般人だしこっちの世界に来て欲しくないし……!
「詳しくは、聞かない」
「……えっ?」
あれ。
てっきり、どうしていなくなったんだーとか問い詰められるって思ってたのに。
「お前が何かに苦しんでたのは知ってるからさ」
「……」
「ただ……」
……ただ?
あれ、兄貴黙っちゃった。
「ちょっと、待ってくれ心臓痛い……」
「うえっ!? ちょ、兄貴大丈夫かっ!?」
「ああ、うん、いきなり走ったせいなだけだ……すう、はぁ」
バケモノな俺に追い付くんだから、そりゃあすっごい疲れたんだろうな。
「……ふぅ、うん、ただちょっとだけ聞かせてくれ、リュー」
「……
「元気か」
「……見ての通り」
「 良かった、お前が元気そうで」
……そう、ほっと息を吐いた兄貴の顔が。
違う、こんな顔させたくて避けてたんじゃ、なくて。
「それだけだよ。……というか、今どこに住んでるんだ?」
「ん、ごしゅ……じゃなくて、部長のとこ」
「部長って?」
「リアス・グレモリーって人、知ってるか兄貴」
「へー……ってえええええっ!?」
ご主人って呼んじゃいけないんだった、関係者以外の前でそう呼んだら勘違いされるからって。
今の俺、立場的には眷属じゃなくてペットだし。
「お、おおおまおまえっ!?」
「わ、どうしたんだ兄貴」
兄貴壊れちゃった、なんか目が怖い。
「っすぅー……いや、その、父さんは親戚の家に行ったって」
「あ」
あ。
「そ、その親戚の人が忙しくってさ! 学校の先輩で歳が近いからって部長のとこにいるんだ」
「そう、なのか……いや、しかし……」
「?」
兄貴がすっごく深刻そうな顔してる
「しんぱ……じゃなくて羨ましいぞこのやろーっ!」
「うきゃっ!?」
乱雑に撫でられる、そんなことしたら俺の髪の毛が爆発するぞ兄貴。
「……相変わらず綺麗な髪色してんなーお前……そこは変わんないみたいで良かった」
「……ん」
……一年前に見た兄貴と、全然変わらない。
すごく優しくて、すごく頼りになる俺の兄貴。
「それはそれとして……」
「?」
「そ、その部長さんの裸とかって……」
「んー……? 見てない、俺がもう幾つだと思ってんのさ兄貴、風呂くらい一人で入れるぞ」
「くっ……! でもなんか安心してる俺もいるんだよなーッ!!」
「わ」
……頼りになるけど、ちょっと変なとこもある。
それが俺の兄貴だ、ベットの下とか本棚の裏とか、裸の絵がいっぱい載ってるのが置いてあったからな。