1話 異世界
「うーん…」
気が付けば、俺は独房の中にいた。
何の罪を犯したかは知らない。そもそも何の理由でここに連れてこられたかの記憶さえも無い。
起き上がり、最後の記憶を辿る。
確か、俺がMGSシリーズである
そして気が付いたら独房の中にいた。
「……俺、何かやったのか?」
別に犯罪はしていないし、それどころか真面目に会社で働いていた社会人でもあるんだが…。
もしこれが噂の
だが不思議なことはある。何故か力が漲り、目覚めたと同時にステータスボード的なものが目の前に現れたからだ。
ネーム:ジュン
称号:迷い込んだ兵士
戦:S+ 研:A 拠:A+ 支:A++ 諜:A+ 医:B
・レスキュー:フルトン回収の成功率を向上させ。人を引き摺る速度が上がり、背負う時の移動速度が上昇する。
・タフ:ダメージへの耐性を向上する。
・サベージ:ダッシュ中に攻撃すると、強力なパンチを放つ。
勲章:なし
こんな感じでだ。ステータスは俺がやっていたファントムペインと同じ。
戦闘班としてのスキルは完全にぶっ壊れ。何なら主人公であるスネークより強いんだが…。
今のところ、俺がやれることがこの独房内で脱走する機会を狙うしかないという事だ。
「しかし、システムを除いて…この状況、ポータブルオプスと似てるな」
ポータブルオプスのストーリーでは、スネークはこういった留置場の独房内からスタートしたんだっけ。
ロイ・キャンベルという人物と出会ってジーン率いる反乱軍およびFOXと対立したという。
周囲を確認した時だった。独房にある鏡を見た時に、俺の姿が映った。
黒髪ショートの頬に切り傷が付いた少し逞しそうな男性の顔になっており、俺にしては随分と別人化したものだった。
うん、間違いない。異世界転生だ。
となると、記憶を取り戻す前の俺は何かやったっぽいな。
独房行きだから喧嘩か…それとも戦争捕虜か。どっちにしろ逃げ出す必要がある。
だが逃げ出したとして、武器と言った物資が必要になる。
食料とかな…。
「ん?」
考えていると足音が聞こえる。見回りの兵士だろうか?
目をやると、武器を持った兵士が辺りを見渡しながら巡回している。
持っている武器は「SVG-76」「BURKOV」「HAND GRENADE」。ファントムペインのソ連軍の標準装備…なのだが、敵兵の見た目がポータブルオプスの男性ソ連兵だ。
マガジンベスト装備してるし、多分TNTも所持してる可能性があるな。
どうする。現状、俺の装備はないに等しい。来ているのは緑色の軍服の長ズボンにTシャツ1枚という変態装備だ。
敵兵が去っていく中、自分のベッドの下を覗く。そこにはすでに二が外された通気口があった。
「……天は俺を見放さなかったって奴か?都合がよすぎるな」
匍匐で通気口の中に入り、隣の房に出てくる。
ただ、その房の中に装備があった。
オリーブドラブの野戦服。武器はアサルトライフルの「M16A1」、ハンドガンの「MK.22」の麻酔銃。グレネード、スタンロッドとピースウォーカーの初期装備だな。
何だこりゃ。俺はMSFのスタッフだったのか?