20話 悪魔
一方、アフガニスタンにて…OKBゼロと呼ばれた巨大施設で一つの野望が動いていた。
青色の野戦服の上にフードを被った青年が多くの兵士を連れて格納庫にやってくる。
身の丈は172㎝、右頬に切り傷があり、その顔は強面と言っても過言ではない。
その人物が格納庫の扉を開ける。
「シュロノス博士。兵器の調子はどうだ?」
彼がシュロノスと呼ぶ研究員は機械を弄っていた。その先にあったのは人一人が入れるコックピットが搭載された戦車のような兵器が佇んでいた。
「もう少しで実戦配備はできるだろう。だが残念ながらデータを取るための生贄が確保できていないところだな」
「それに関しては問題はない。すでに当てはある…あの組織を使ってみるのだ」
「あのSBという組織か?」
青年はにやりと笑い、「そうだ」と返す。
「所詮は骨の遺産という金があるだけの寄せ集め。最近はメタルギアを撃破したり、スカルズの撃退。アウターヘブン跡地に侵入した挙句、ヴェノムの遺骨を持って帰っていった。これほど屈辱的なものはない」
「だが、それを気づかれれば、こっちも危なくないか?」
「はっ!あんな有象無象の組織などの報復など恐るに足らん。傭兵は使い潰して当然であろう?奴らを我々「ブルー・ジャイアント」が使ってやるのだ。問題はあるまい、奴らにとっては我々など顧客にすぎんのだからな」
兵器を見上げ、シュロノスに問いかける。
「この兵器は?」
「GW-pupa5000は知ってるな?あれの改良機だ。ピースウォーカー計画の中で作られた試作機を私が改良して作った。砂漠の上での走行も可能にして、ウォーカーギア以上の機動力を誇る。問題はAIポッドにすれば単純になり、有人機にすれば操縦者に負荷がかかるだろう」
「ほう、面白い構造だな。もしかして、ピースウォーカー計画の兵器の設計図をすべて集めたのか?」
シュロノスは「全てというわけではないがな」と言って一部の資料を青年に渡す。
「ふむ、クリサリスにコクーン…どれも改良機か。パイロットに関しては問題ない。その為の訓練をさせているモルモットがいる。博士は問題なく作り続けてくれ」
「では、期待させてもらうぞ。ラント殿」
フードを被った青年はラント。ラインラントの名から取ったネームだった。
「悪魔は時期に目覚める。その時、この兵器の需要も出てくるだろう。たかがメタルギアを退けた程度で調子に乗るなよ。
悪魔の足音が、SBに近づきつつあった。