青空の下で、管理人と司書補は何を見る 作:Olrand621
あと、もうすぐヴァル夜が来ますね。どうして過去の私は恥にチケットを使ってしまったんでしょうか。とりあえず60連分しかない狂気で抵抗してみようと思います
砂に沈んだ夢の跡
アビドス高等学校。
軽く調べただけで様々な情報が出て来るそこは長い歴史があり、強い力を持っていた学園
曰く、キヴォトス最大の自治区を持って
曰く、70人の生徒会長が
曰く、圧倒的な兵力と資金を誇って
…そう。問題は、この全てが過去の栄光に過ぎないという事だ。
曰く、数年前に大規模な砂嵐が起こり、砂漠化が進行している。
曰く、自治区全体が衰退し、人口が減少している。
…曰く、現在の全校生徒は5人しかいない。
そして、この5人の内1人が、今回救援要請を送って来た。
俺たちはその救援要請に応えるべく、小型のトラックを走らせていた。
のだが…
「…駄目だな、この地図も使えない。思った以上に地形が変わっている。」
隣で地図を見ていたエレナがそう呟く。どうやら持って来た地図が全滅したようだ。
「こうまで砂と廃墟しか無いと、迷うのも仕方ないのはあるんだけどな。管理人、今シャーレを出てから何時間経ってるんだ?」
「7時間。2時間ほどでこの砂漠に着いたことを考えると、もう5時間は彷徨っているということになるな」
「…やってられないな」
ハンドルを握るバイパーが溜め息を漏らす。実際、このままではまずいだろう。車内の温度はエアコンでも下げ切れずに少しずつ上がり続け、支援物資のつもりで持って来た水も自分たちで消費してしまっている。その上で未だに目的地の影も見えないともなれば、次はいよいよ「遭難」の二文字が浮かんで来る。
「…しかし、良かったのか?」
そんな不安を隠すように、俺はバイパーに声を掛けた。
「何のことだ?」
「事務所の代表が、最初の依頼から出張って来て良いのかということだ。他の奴に小手調べはさせないのか?」
「…管理人。あんたも奴の記憶を持ってんなら分かってるだろうが、組織を立ち上げてすぐの頃は、こうやって代表が直接出向いて信用を稼がないとならないんだ。それに……。代表ってのは、最前線に立って、部下を率いないとならない存在だしな」
「…そうか」
そう返して、視線をバイパーから前へと戻す。その時、遠くに小さな人影が見えた気がした。気のせいかとも思ったが、バイパーにもそれは見えていたようで、すぐにそちらに向かって車が動き出す。
どうやら向こうもこちらを認識したようで、自転車とは思えないほどの速度でこちらに近付いて来た。
ほどなくしてお互いに停車し、その少女が自転車を降りて歩いて来る。こちらが窓を開けると、少女が話しかけて来た。
「この砂漠に外からの人が来るなんて珍しい…、何の用で来たの?」
「君は…この辺りの生徒か?少し道を尋ねたいんだが」
「ん…良いよ。どこに行きたいの?」
バイパーはエレナから先ほどまで見ていた地図を手渡されると、それを使って少女に目的地を説明した。すると、少女の目が驚いたように見開かれた。
「ん…。アビドス高校は、私の通ってる高校」
「…本当か?」
これは僥倖だ。ただ人が通りかかっただけでも幸運だと言うのに、まさかそれが当の学校に通っている人物だとは。
「それなら、学校まで案内してもらえるか?」
「いいよ。…お客さんが来るのは、本当に久しぶり」
複雑な感情が籠った言葉を吐き出し、少女は再び自転車に跨った。
「ん、着いてきて」
そう言って、自転車の初速とは思えないスピードで走り出すシロコを見て「イカれた身体能力だな」と思いながら、俺たちはその背中に着いて行った。
キャラのエミュ難しいっピ…