【完結】ヒロアカレ⚪︎プ!語録使いになった先輩   作:まだら模様

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ちょっとしたオリジナル会を挟みます。
サウナ淫夢とかニコニコで有名ですよね…あれの派生みたいな感じで考えました(小並感)

キャラの語彙などの崩壊、ストーリーなどの崩壊の可能性があります。
ご注意ください。

評価、感想付与は野獣先輩が大声をあげて「やりますねぇ!」って鼓舞してくれます!
ヒーローの鏡だと先輩を見て思ったら是非お願いします!


第17話「セクシー…エロいッ!(銭湯回)」

 

 

 その日の夕方、切島が言った。

 

「みんなで銭湯行かない!?」

 

 共用スペースに集まっていた男子勢が全員止まった。

 

 上鳴が「行く!!」と即答した。砂藤が「……まあ、悪くないな」と言った。緑谷が「でもインターンの疲れもあるし——いいっすね!!」と言った。飯田が「銭湯は健全な余暇活動として古来より——」と言い始めたので切島が「行くってことですね飯田くん!!」と遮った。

 

 野獣先輩は窓の外を見ていた。

 

「野獣先輩さんはどうっすか!」

 

「やりますねぇ!!」

 

「来てくれる!! 野獣先輩さんも来てくれる!!」

 

 切島が嬉しそうに叫んだ。

 

 ミリオも今日は雄英に顔を出していた。天喰と波動も近くにいた。

 

「俺も行っていいか!?」

 

 ミリオが挙手した。

 

「当たり前だよなぁ?」

 

「当たり前だって言ってくれた!! 行こう!!」

 

 爆豪だけが「うるせえ」と言った。が——五分後に着替えを持ってリビングに現れた。

 

「爆豪くん!! 来てくれるんですか!!」

 

「うるせえ」

 

 来てくれた。

 

 

 

 

 

 

 近所の銭湯までの道を、七人で歩いた。

 

 切島、上鳴、砂藤、緑谷、飯田、爆豪、野獣先輩。それにミリオが加わって八人になった。

 

 夕暮れの商店街を抜けた。匂いがした。焼き鳥、惣菜屋のコロッケ、どこかから流れてくるカレー。

 

「野獣先輩さん、銭湯って好きっすか!」

 

「ああ^~いいっすね^~」

 

「好きなんだ!!」

 

 上鳴が隣を歩きながら言った。上鳴は今日も私服で、白いTシャツだった。歩くたびに腕の筋肉が動く。電気系個性持ちは体幹が強い。上腕の張り方が——

 

 ……何もない。

 

「百年以上生きてたら銭湯もいっぱい行ったんっすか!?」

 

「当たり前だよなぁ?」

 

「当たり前!! 昔の銭湯と今の銭湯どっちがいいっすか!?」

 

「多少はね?」

 

「今の方が多少いいの!? 設備っすか!? 昔の銭湯ってどんなだったんっすか!?」

 

「大会近いからね、しょうがないね」

 

「昔も大会で銭湯行ったの!? どんな大会!?」

 

 切島が「上鳴、質問多すぎ!!」と笑いながら言った。

 

 ミリオが「野獣先輩、百年以上生きてるって聞いてたけど、そんなに?」と聞いた。

 

「ありますあります」

 

「そんなに!! すごいな……俺が生まれた時にもういたんだ」

 

「当たり前だよなぁ?」

 

「当たり前か!!」

 

 ミリオが豪快に笑った。肩が揺れた。肩幅がある。背中が広い。歩く時の姿勢が——体幹がいい。透過個性持ちは体がいつも「半分以上が空間に溶けている」状態を維持しているはずなのに、それでこの体格を保っている。

 

 ……何もない。

 

 

 

 

 

 銭湯の入り口に着いた。

 

 「松の湯」という看板があった。古い銭湯だ。木造の建物。のれんが青くて「男」と書いてある。番台に老夫婦がいた。

 

「いらっしゃい! 今日は賑やかだね!」

 

 番台のおばちゃんが言った。人のいい顔だった。

 

「セクシー…エロいッ!」

 

 番台のおばちゃんが「え?」と言った。

 

「ないです」

 

「……ない、ですか?」

 

「ありますあります」

 

「……あります?」

 

「当たり前だよなぁ?」

 

 おばちゃんが「この子、面白いね」と言った。

 

 切島が「いつもこんな感じです!! お世話になります!!」と大声で言った。

 

 男湯に入った。

 

 

 

 

 

 脱衣所だった。

 

 ロッカーに荷物を入れながら、全員が着替え始めた。

 

 野獣先輩は自分のロッカーを開けながら——横目で全員を確認した。確認しないわけにはいかない。視野に入る。索敵でも入る。これは観察だ。分析だ。別に、そういうわけではない。

 

 切島が上着を脱いだ。

 

 体幹筋。硬化個性の持ち主は体全体が締まっている。切島の場合、特に背中から肩にかけてのラインが——硬化時と通常時で筋肉の緊張具合が変わる、その「差分」がよく出ている。V字型の背中だ。

 

 悪くない。

 

 ……何もない。体格の分析だ。

 

 砂藤がシャツを脱いだ。

 

 腹筋がある。縦に走っている。砂藤は重力系個性持ちで、常に「重力に逆らいながら制御する」負荷がかかっている。その結果として体幹が異常に強い。腹から腰にかけての——

 

 ……何もない。本当に何もない。

 

 上鳴がTシャツを脱いだ。

 

 やはり腕だ。電気系個性は電撃を体内から流すために、筋肉の電気抵抗を常に一定に保つ必要がある。その結果として、上鳴の腕の筋肉は機能的だ。無駄がない。特に肘から先の——

 

 ……何もない。

 

 緑谷がTシャツを脱いだ。

 

「ファッ!?」

 

「え!? どうしたんすか野獣先輩さん!!」

 

 上鳴が叫んだ。

 

 緑谷の体が——傷だらけだった。入学当初から怪我が多かったのは知っている。でも今見ると改めて——腕だけではない。肩、背中、腹。体中に傷の跡がある。個性を使うたびに体が壊れていく、その累積が体に刻まれていた。

 

「野獣先輩さん?」

 

「痛いですね…これは痛い」

 

 緑谷が「あっ——これっすか? 大丈夫っすよ! もう痛くないです!」と苦笑いした。

 

「ありますあります」

 

「傷はあるんですけど、でも戦えてます! だから——」

 

「当たり前だよなぁ?」

 

 緑谷が止まった。「……当たり前、か」

 

 少し間があった。緑谷が「……うん。当たり前に戦えてる。ありがとうございます、野獣先輩さん」と言った。

 

 ミリオが最後に上着を脱いだ。

 

「へえ〜、すっごい大きい…」

 

「ありがとう!! よく言われる!!」

 

 ミリオが豪快に笑った。確かに大きかった。体格というより「存在が大きい」人間だった。透過個性のせいで服が体に馴染んでいないと思っていたが、服を脱いだらそんなことはなかった。体格は正直だった。

 

 爆豪は黙って脱いでいた。

 

 ……爆豪の体は言うまでもない。爆破の反動を全身で受け止めながら前進し続ける体だ。全身に負荷がかかり続けていて、その結果として——

 

「見てんじゃねえ!!」

 

「ないです」

 

「ある!! 絶対見てた!!」

 

 爆豪が怒鳴った。周囲が笑った。

 

 

 

 

 

 

 浴場に入った。

 

 湯気が白かった。天井が高い。銭湯の天井は高い。古い造りで、木の梁が見えた。壁には富士山のタイル画があった。縁取りが青かった。

 

 切島が「あー!! 気持ちいい!!」と叫んだ。浴場に響いた。他の客が何人かいたが、切島の叫びに特に動じなかった。慣れているのかもしれない。

 

 上鳴が「ぬるいのと熱いの、どっちが好きですか?」と聞いてきた。

 

「多少はね?」

 

「多少熱い方が好きっていうこと!? 俺もっすよ!! 熱め行きましょう!!」

 

 上鳴が熱い浴槽に向かった。野獣先輩もついていった。

 

「あっつ!!」

 

「やりますねぇ!!」

 

「やれる!? 俺はギリギリっす!!」

 

 浴槽に入った。熱かった。でも気持ちよかった。百年以上生きてきて、銭湯の感覚は変わっていない。熱い湯に入った時の、体が緩んでいく感じは——いつの時代も同じだ。

 

「こ↑こ↓、お湯の中でも使えるんっすか!?」

 

「ありますあります」

 

「使えるんだ!! 試してみてください!!」

 

「じゃけん行きましょうね~」

 

「やる気!!」

 

 野獣先輩は浴槽の中で、隣の小さい桶に向かって「こ↑こ↓!」と小声で言った。桶がひょっと浮いて、少し離れた場所に着地した。

 

「うわ!! 使えた!! 水の中でもいけるんだ!!」

 

「当たり前だよなぁ?」

 

「当たり前!! でも「こ」って言ってる間に湯気で声が籠もらないっすか?」

 

「多少はね?」

 

「多少影響ある!! 研究価値あり!!」

 

 上鳴がメモを取ろうとして——「あ、メモ持ってきてない」と言った。

 

「やったぜ。」

 

「笑わないでください!!」

 

 

 

 

 

 

 洗い場に移動した。

 

 切島が「野獣先輩さん! 背中流してくれませんか!!」と言った。

 

「オイル塗ろっか?」

 

「オイルじゃなくて石鹸です!! でもお願いします!!」

 

 切島の背中を流した。硬化個性持ちの背中は、皮膚の質が他の人間と少し違う。硬化時の名残りなのか、肌がわずかに固い部分がある。でも今は通常状態だ。

 

「いつもお世話になってるんで!! 俺も流しますよ!!」

 

「オイル塗ろっか?」

 

「石鹸で流します!! 背中向けてください!!」

 

 野獣先輩が背中を向けた。切島が流し始めた。

 

「野獣先輩さんって傷ないっすね。百年以上生きてたら色々あったと思うんですけど」

 

「ないです」

 

「ない!? 怪我したことないんすか!?」

 

「多少はね?」

 

「多少はある! でもきれいに治るんすか?」

 

「ありますあります」

 

「何かあるんだ!! 回復系の語録もあります!?」

 

「多少はね?」

 

「多少回復できる!! それ重要情報っすよ!!」

 

 切島が「でも傷がないってことは、それだけ生き延びてきたってことですよね」と静かに言った。

 

 野獣先輩は前を向いていた。

 

「当たり前だよなぁ?」

 

「……そうっすよね。当たり前か」

 

 切島が背中を流し終えた。「ありがとうございます!! 野獣先輩さんと銭湯来れてよかったっす!!」

 

「やったぜ。」

 

「喜んでくれてる!!」

 

 

 

 

 

 

 サウナがあった。

 

 砂藤が「入るか?」と聞いてきた。

 

「ありますあります」

 

「行こう」

 

 二人でサウナに入った。他に客は一人だけだった。静かだった。

 

 サウナは熱い。でも静かだ。この静けさが好きだ。銭湯の中で一番好きな場所かもしれない。

 

 砂藤が「お前、今日楽しそうだな」と言った。

 

「ありますあります」

 

「珍しいな。普段も楽しそうではあるが——今日はちょっと違う」

 

「多少はね?」

 

「多少違う、か」

 

 砂藤が汗を拭いた。「俺も好きだ、銭湯。実家の近くに一軒あって、親父とよく来てた」

 

「ああ^~いいっすね^~」

 

「……まあな」

 

 砂藤が少し笑った。野獣先輩は砂藤の横顔を見た。汗が顎のラインを伝って落ちた。顎のラインが、こう——

 

 ……何もない。

 

「ないです」

 

「何が?」

 

「多少はね?」

 

「……分からん。でも、まあいい」

 

 砂藤がまた汗を拭いた。外からかすかに上鳴の叫び声が聞こえた。「あっつ!!!」という声だった。

 

「ぬわああああん疲れたもおおおおおおおおおん」

 

 砂藤がサウナの壁を見た。「……今の、疲労撒き語録か?」

 

「多少はね?」

 

「サウナの中で使ったら……」

 

 向こうで「あっつ!! なんかめっちゃ疲れてきた!! サウナ出る!!」という上鳴の声がした。

 

「やったぜ。」

 

「……お前、わざとやったか」

 

「ないです」

 

「ある気がするな」

 

 砂藤がもう一度笑った。

 

 

 

 

 

 

 露天風呂があった。

 

 外の空気が冷たくて、湯との温度差が気持ちよかった。夜の空が広かった。星はあまり見えなかったが、月が出ていた。

 

 ミリオが「野獣先輩!」と呼んだ。

 

「やりますねぇ!!」

 

「一緒に入ろう!!」

 

 露天風呂に二人で入った。しばらく黙って空を見た。

 

「野獣先輩って、こういう時間好き?」

 

「ありますあります」

 

「だと思った。索敵を使ってない時の野獣先輩って、こういう顔するんだよね——えっと、なんか、遠くを見てる顔」

 

「多少はね?」

 

「多少、遠いところ見てるんだね。百年以上生きてきたら、そうなるかもしれないな」

 

 ミリオが湯に浸かりながら空を見た。

 

「俺さ、個性消失弾の話を聞いた時——怖かったよ。個性がなくなるって、俺には想像できなくて」

 

「ないです」

 

「怖くない?」

 

「多少はね?」

 

「多少は怖い、か。——でも行くんだよね」

 

「当たり前だよなぁ?」

 

 ミリオが「当たり前か」と言った。声が低かった。「野獣先輩が「当たり前」って言うと、本当に当たり前みたいに聞こえる。不思議だよ」

 

「しかし、修行やってます。いつの日か世界を救うと信じて。」

 

 ミリオが空を見た。しばらく黙っていた。

 

「……百万人、俺が救う。それは変わらない」

 

「ありますあります」

 

「ある。——一緒にやろう」

 

「オッスお願いしまーす」

 

「こちらこそ!!」

 

 月が雲の後ろに入った。また出てきた。

 

 

 

 

 

 

 浴場に戻ると——爆豪が壁際で腕を組んで立っていた。

 

「なんで露天から二人で来るんだ」

 

「多少はね?」

 

「多少話してたってことか。——で、何の話してた」

 

「ないです」

 

「ある!! 言え!!」

 

 ミリオが「百万人の約束の話してたよ」と言った。

 

「……くだらん」

 

 爆豪が言った。でも腕組みが少し緩んだ。

 

「爆豪も露天行かないの?」

 

「行かなかっただけだ」

 

「今から行けばいいじゃん!」

 

「うるせえ」

 

 爆豪が浴槽に向かっていった。方向が——露天の方だった。

 

「やったぜ。」

 

「聞こえてる!!」

 

 

 

 

 

 

 上がって脱衣所に戻った。

 

 全員が髪を乾かしながら着替えた。銭湯上がりの顔は、みんないい顔をしていた。疲れが抜けた顔だ。皮膚がよく透過している。

 

 上鳴が「今日の語録で一番よかったやつ、発表しよう!」と言い出した。

 

「なんでそんなイベントを!!」

 

 切島が笑いながら言った。でも乗り気だった。

 

「俺は「オイル塗ろっか?」——背中流しの文脈で出てきたのが最高っすよ!」

 

「ぬわああああン疲れたもおん——サウナから追い出された!!」

 

 砂藤が笑いながら言った。

 

「俺は「ないです」——何もないのに「ないです」ってずっと言ってるやつ」

 

 緑谷が言った。

 

「野獣先輩さんは今日の語録で自分的に一番よかったやつ何でした?」

 

「セクシー…エロいッ!」

 

 全員が止まった。

 

「今日一回目ですよそれ!! どこで使おうとしてたんすか!!」

 

「ありますあります」

 

「使う場所があった!? どこ!?」

 

「大会近いからね、しょうがないね」

 

「銭湯が大会!!?」

 

 爆豪が「うるせえ」と言いながら髪を乾かし終えた。「……まあ、悪くない銭湯だったな」

 

 切島が「爆豪くん!! 楽しかったですよね!!」と飛びついた。

 

「離れろ!!」

 

 振り払わなかった。

 

 

 

 

 

 

 帰り道を歩いた。

 

 夜の商店街は静かだった。いくつかの店がまだ開いていた。コンビニの光が白かった。

 

「腹減ってきたな」

 

 砂藤が言った。

 

「夜中腹減んないすか?」

 

「減ってる!! お前が聞いてきたのか訴えてきたのか分からん!!」

 

「じゃけん行きましょうね~」

 

「コンビニ行くってことか!!」

 

 全員でコンビニに入った。銭湯上がりのコンビニのアイスは格別だった。八人がレジの前に並んだ。店員が少し困った顔をしたが、一人ずつ丁寧に対応してくれた。

 

 野獣先輩はアイスを選んだ。バニラだった。

 

 コンビニの前で食べながら、夜の商店街を見た。

 

「ああ^~いいっすね^~」

 

 上鳴が「何がいいんっすか」と聞いた。

 

「ありますあります」

 

「全部?」

 

「当たり前だよなぁ?」

 

「当たり前!!」

 

 上鳴が笑った。切島が笑った。砂藤が少し笑った。緑谷が笑った。飯田が「笑いとはその場の幸福の表出であり——」と言い始めたので全員が「飯田くん」と止めた。

 

 ミリオが「また来よう!! 今度は波動ちゃんも連れて!!」と言った。

 

「やりますねぇ!!」

 

「やろう!!」

 

 爆豪が「二度目は俺は行かねえ」と言った。

 

「当たり前だよなぁ?」

 

「当たり前じゃねえ!! ……まあ、行くかもしれんが」

 

 夜風が吹いた。アイスが少し溶け始めた。

 

 野獣先輩はアイスを食べながら、八人の顔を順番に見た。

 

 全員、いい顔をしていた。

 

「王道を征く」

 

 誰かが「それ、いいな」と言った。誰が言ったか、分からなかった。でも全員が少し笑った。

 

 夜の商店街が、橙色に光っていた。




戦闘で裸の付き合い…やっぱり意味深ですよね

「白菜かけますね」

野獣先輩もご満悦のようでした。



【ホモ視点モノローグ】

- 切島(硬化系・V字背中・体幹)
- 砂藤(重力系・腹筋・腰のライン)
- 上鳴(電気系・腕の機能的筋肉)
- 緑谷(傷だらけ=歴戦の証、感情的な観察)
- ミリオ(透過系でも体格を保つ存在の大きさ)
- 爆豪(全身爆破反動受け止め体型→見てたら怒鳴られる)
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