【完結】ヒロアカレ⚪︎プ!語録使いになった先輩   作:まだら模様

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ついにafoまで来ちゃった…マジかよ…

筆が乗りました…たまたまです…タマタマです(激寒ギャグ)

キャラの語彙などの崩壊、ストーリー崩壊などの可能性ございます。
ご注意下さい。

評価付与、感想は野獣先輩が全身全霊をかけて、この戦いをやり切ってくれます!頑張れ!810!


第55話「こ↑↑こ(作戦指揮)(AFO戦・野獣先輩の役割)」

 

 

 朝。

 

 ワードレスで索敵を起動した。

 

 発声しなかった。起動した。

 

「ありますあります」

 

 全員の気配を確認した——いる。

 

 次の瞬間。

 

 何かが——来た。

 

 索敵の中に「規模の違うもの」が入ってきた。

 

「えぇ…」

 

 野獣先輩が言った。

 

「ありますあります」

 

 AFO——来ている。

 

 索敵の精度が一瞬、揺れた。

 

 AFOの持つ個性の数が——索敵に全部引っかかってきた。

 

 一つの気配に、無数の「個性」が積み重なっている。

 

「えぇ…」

 

 もう一度言った。

 

 

 相澤に走った。

 

「——今朝の索敵は」

 

「えぇ…(困惑)」

 

「——「ドン引きするほどの何か」か」

 

「ありますあります」

 

「——AFOか」

 

「ありますあります」

 

「——近いか」

 

「ありますあります」

 

「——規模は」

 

「車で言えばどのぐらいだ?」

 

 相澤が「——「車に例えると分かりやすい」か。「規模を数字で測れない」ということか」と言った。

 

「ありますあります」

 

「——「最高級の車の比ではない」か」

 

「ありますあります」

 

「——「戦車か」」

 

「ありますあります」

 

「——「戦艦か」」

 

「ありますあります」

 

「——「両方では足りない」か」

 

「ありますあります」

 

 相澤が「——分かった」と言った。静かな声だった。「——全員に伝える」

 

 

 

 野獣先輩はワードレス索敵を絞った。

 

 AFOだけに向けた。

 

 AFOの気配の「中身」を確認した。

 

 個性が積み重なっている。どんな個性か——一つずつ識別できないほど多い。でも「臭い」が違う。人から奪い続けてきたものの臭いがした。

 

「くさそう」

 

 野獣先輩が言った。

 

「ありますあります」

 

 「嗅覚索敵」——AFOの個性の腐臭を感じ取る語録として機能した。

 

 

いくつ個性を持っているのか。その一つ一つが「元は誰かのものだった」という痕跡を持っている。

 

 

「くさそう」

 

 もう一度言った。

 

「ありますあります」

 

 

索敵の中でAFOの気配の「形」を読んだ。

 

 

 

 

 戦闘が激化した。

 

 各班が動いている。

 

 索敵で全体を把握しながら——

 

 変化があった。

 

 AFOの気配が——こちらに向いた。

 

 野獣先輩に向いた。

 

「これはキツイですよ」

 

 野獣先輩が言った。

 

「ありますあります」

 

 AFOが索敵を感じ取っていた。

 

 無数の個性を持つAFOが——野獣先輩の「語録個性」の気配を感じ取って、その方向に意識を向けていた。

 

「これはキツイですよ」

 

 もう一度言った。

 

「ありますあります」

 

 相澤が「——田所。AFOが気づいたか」と言った。

 

「ありますあります」

 

「——語録個性を奪おうとするか」

 

「ありますあります」

 

「——逃げろ」

 

「ありますあります」

 

 

 

 AFOが動いてきた。

 

 野獣先輩は索敵をAFOに絞った。

 

 圧倒的な体格だった。

 

 でも——体格より「密度」が違った。

 

 AFOが持つ個性の集積が、体の中で層を成している。一つの個性が別の個性を覆い、その上にまた別の個性が乗っている。何十年もかけて積み重ねてきた「他人の力の堆積」が——AFOの体格を形成していた。

 

 背骨の周囲——脊柱起立筋の位置に、複数の強化系個性が積み重なっている。

 

「えぇ…(困惑)」

 

 野獣先輩が言った。

 

「ありますあります」

 

 スターを「初の女性対象ホモ視点」として感知した時も驚いた。でもそれとは違う驚き方だった。

 

 AFOの体格は——「奪い続けることで形成された体格」だった。

 

 

圧倒的だった。

 

索敵の中で野獣先輩は認めた。

 

これは——別格だ。

 

 

 

 

 

 

 AFOが「語録個性」を奪おうと手を伸ばしてきた。

 

 その瞬間。

 

「そんなことしたらパパに怒られちゃうだろ!」

 

 野獣先輩が言った。

 

 AFOが——一瞬、止まった。

 

 「上位存在への恐怖を利用した行動抑制」——その設計通りの効果が出た。AFO自身が「パパ」的な存在なのに——その「上に何かがあるか」という問いが一瞬走ったのかもしれない。

 

 

あるいは——語録の意味が分からなくて止まったのかもしれない。

 

どちらでもよかった。

 

一瞬、止まった。

 

 

「ありますあります」

 

 その一瞬に——ワードレスで索敵を絞った。

 

 

 

 野獣先輩はワードレスで索敵を最大まで広げた。

 

 

AFOの個性の全体像を把握しようとした。

 

発声なし。

 

索敵が——最大出力で動いた。

 

 

「ジー!」

 

 野獣先輩が言った。

 

 

音波のような語録が出た。

 

広域——全方向に索敵の波が広がった。

 

 

「ありますあります」

 

 

AFOの個性の全体図が——索敵の中に入ってきた。

 

多い。無数にある。でも——「形」が見えた。

 

AFOの個性のうち、「語録個性を奪う」ために使おうとしているのは——どの個性か。

 

 

「ありますあります」

 

 

見えた。

 

 

 

 

 

 

 AFOが再び動いてきた。

 

 

「語録個性」の気配を辿って来ている。

 

野獣先輩は——「無関心を装う」ことにした。

 

 

「そう…」

 

 野獣先輩が言った。

 

 

索敵の出力を——下げた。

 

正確には、「索敵の気配を隠した」。

 

ワードレスで「菅野美穂」を起動した——発声なし。

 

囮の気配を——AFOが感知できる方向に置いた。

 

囮の気配に——「語録個性の香り」を乗せた。

 

 

「そう…」

 

 

もう一度言った。

 

AFOが——囮の方向に向かった。

 

 

「ありますあります」

 

 

 

 囮を置きながら——索敵を続けていた。

 

 

発声なし。

 

菅野美穂(囮生成)——ワードレスで起動。成功。

 

索敵——ワードレスで継続。成功。

 

二個同時——今日は三秒間、維持できた。

 

 

「ありますあります」

 

 

昨日より長く出た。

 

 

「ありますあります」

 

 

AFOが囮を追っている間に——野獣先輩は本体を動かした。

 

ワードレスで転移した。「こ↑↑こ」——言わなかった。

 

三個同時——索敵・菅野美穂・転移。

 

 

「ありますあります!!」

 

 

 

 三個同時ワードレスが出た。

 

 

索敵が動いている。菅野美穂が動いている。転移が動いた。

 

全部——発声なし。

 

 

「ダイナモ感覚!ダイナモ感覚!YO!YO!YO!YEAH!」

 

 野獣先輩が叫んだ。

 

「ありますあります!!」

 

 

切島のインカムから「——先輩!! 今の語録!!」が来た。

 

「ありますあります!!」

 

「——「高揚している」ということですか!!」

 

「ありますあります!!」

 

「——ワードレスで何か大きいことが起きましたか!!」

 

「ありますあります!!」

 

 

相澤が「——田所。今、何が起きた」と言った。

 

 

「ダイナモ感覚!」

 

「——「三個同時ワードレスが成功した」ということか」

 

「ありますあります!!」

 

 

 

### 【「こ↑こ↓」逆転使用——AFOが「語録個性を奪おうとした」瞬間】

 

 AFOが囮を見切った。

 

 

本体を見つけた。

 

「語録個性」に向かって——手を伸ばしてきた。

 

「オール・フォー・ワン」の圧力が——野獣先輩の個性に接触しようとした。

 

その瞬間。

 

 

「それは君の錯覚だよぉ」

 

 野獣先輩が言った。

 

 

AFOが——止まった。

 

一瞬、止まった。

 

そこに——「こ↑こ↓」を使った。

 

通常、「こ↑こ↓」は「上に出して下に叩きつける」転移だ。

 

でも今日は——「AFOの手」に向けて使った。

 

AFOの「語録個性を奪おうとしている個性の腕」を——「上に出して下に叩きつける」ことで、接触の軌道をずらした。

 

AFOの手が——空振った。

 

 

「ヌッ!」

 

 野獣先輩が言った。

 

 

瞬間的に位置を入れ替えた。AFOの「手」の外に出た。

 

AFOが「……なんだこれは」と言った。

 

 

 

 

 

 

 AFOが止まった。

 

 

野獣先輩は——落ち着いて索敵を動かした。ワードレスで。

 

AFOが止まっている。

 

「なんだこれは」——AFOが語録個性の「仕組み」に困惑していた。

 

奪おうとしたのに——奪えなかった。

 

「奪えなかった理由」が——AFOには分からない。

 

なぜなら。

 

野獣先輩が「そう…(無関心)」で気配を隠した時、語録個性は「無関心モード」に入っていた。

 

AFOが掴もうとしたのは——「本物の語録個性」ではなく「無関心を装った偽の気配」だった。

 

 

「それは君の錯覚だよぉ」

 

 野獣先輩が静かに言った。

 

「ありますあります」

 

 

AFOが「……面白い」と言った。

 

野獣先輩は索敵でAFOの反応を確認した。

 

「面白い」——怒りではなかった。困惑でもなかった。

 

純粋な「興味」だった。

 

それが——一番怖い反応だった。

 

 

「これはキツイですよ」

 

 野獣先輩が言った。

 

 

 

 「こ↑こ↓」と「ヌッ!」で位置を入れ替えた後。

 

 

AFOが手を引いた。

 

索敵でその「手」を確認した。

 

AFOの腕——個性の集積で肥大している。

 

でも——「ヌッ!」で空振った後の腕は、一瞬だけ「力が抜けていた」。

 

どんな強者でも「空振った後の一瞬」は力が抜ける。

 

AFOの腕の「力が抜けた一瞬」が——索敵に引っかかった。

 

 

「えぇ…(困惑)」

 

 野獣先輩が言った。

 

「ありますあります」

 

 

ドン引きした。

 

個性の集積で肥大した腕が——一瞬力を抜いた。

 

その一瞬の「人間の動き」が——索敵に引っかかった。

 

AFOは——怪物だ。でも「空振った後に力が抜く」という部分は——人間と同じだった。

 

 

「えぇ…(困惑)」

 

 

もう一度言った。

 

 

「ありますあります」

 

 

 

 

 

 AFOが離れた。

 

 

別の戦場に向かった。

 

野獣先輩は一人になった。

 

 

「いやーもう十分堪能したよ…」

 

 野獣先輩が言った。

 

「ありますあります」

 

 

満身創痍——ではなかった。

 

体の傷はない。

 

でも——索敵が消耗していた。

 

AFOに「語録個性」を感知されて、全力で隠して、「こ↑こ↓」逆転を使って、三個同時ワードレスを出した。

 

それだけのことを——全部やり切った後の消耗だった。

 

 

「いやーもう十分堪能したよ…」

 

 

もう一度言った。

 

 

「ありますあります」

 

 

本当に——堪能した。

 

AFOという別格の存在と「間接的に対峙した」という感触が、索敵の中にまだ残っていた。

 

 

 

 

### 【「ヌッ!」——ワードレス転移の最速発動記録】

 

 相澤が来た。

 

「——「こ↑こ↓」を逆転使用したか」

 

「ありますあります」

 

「——AFOの個性奪取の軌道をずらしたか」

 

「ありますあります」

 

「——成功したか」

 

「ありますあります」

 

「——ワードレスで、か」

 

「ありますあります」

 

「——「こ↑こ↓」の逆転使用と転移「ヌッ!」を組み合わせたか」

 

「ヌッ!」

 

 野獣先輩が言った。

 

「——今の「ヌッ!」は実演か」

 

「ありますあります」

 

「——今のは発声あり、か。ワードレスで「ヌッ!」はできるか」

 

「ありますあります」

 

「——「できる」か」

 

「ありますあります」

 

「——試せるか」

 

 野獣先輩は——ワードレスで「ヌッ!」を試みた。

 

 

発声なし。

 

瞬間的に位置を入れ替えた。一歩分だけ。

 

成功した。

 

 

「ありますあります!!」

 

 

 

 夜。

 

 上鳴が来た。

 

「——先輩!! 今日の速報まとめです!!

 

本日のヤバい語録(速報):

 

「えぇ…(困惑)」×3:AFOへの索敵ドン引き語録。「スターさんを上回るドン引きだった」と思われる(★★★★★)

 

「車で言えばどのぐらいだ?」:AFOの規模を相澤先生に「戦艦以上」として伝えた語録(★★★★)

 

「くさそう」:AFOへの嗅覚索敵。「個性の腐臭」感知(★★★★)

 

「これはキツイですよ」×2:個性奪取圧力への限界申告(★★★)

 

「そんなことしたらパパに怒られちゃうだろ!」:AFOを一瞬止めた語録。「AFOにパパはいない」なのに止まった(★★★★★★)

 

「ジー!(アブラゼミ)」:ワードレス索敵最大展開時に出た音波語録(★★★★)

 

「そう…(無関心)」×2:気配を隠した語録。ワードレス菅野美穂と連動(★★★★★)

 

「それは君の錯覚だよぉ」:個性奪取の瞬間と「こ↑こ↓」逆転の起点語録。AFOが「なんだこれは」と止まった(★★★★★★)

 

「ヌッ!」:逆転転移語録。今日最速発動・直後にワードレス成功(★★★★★)

 

「ダイナモ感覚!YO!YO!YEAH!」:三個同時ワードレス成功の高揚語録(★★★★★★)

 

「いやーもう十分堪能したよ…(満身創痍)」:AFO戦後の総括語録(★★★★★)

 

——今日の★★★★★★:3件!! 過去最多です!!」

 

「ありますあります」

 

「——「合ってる」か」

 

「ありますあります」

 

「——「そんなことしたらパパに怒られちゃうだろ!」でAFOが止まったのは本当ですか!!」

 

「ありますあります」

 

「——「なぜ止まったと思いますか!!」」

 

「ありますあります」

 

「——「「理由はある」か」」

 

「ありますあります」

 

「——「分からない」ということですか」

 

「ありますあります」

 

「——記録します!! 「理由不明・でも止まった」として!!」

 

 

 

 夜。

 

 爆豪が来た。

 

「——AFOが「なんだこれは」と言ったのか」

 

「ありますあります」

 

「——「言った」か」

 

「ありますあります」

 

「——AFOが止まったのか」

 

「ありますあります」

 

「——「こ↑こ↓」の逆転で止めたのか」

 

「ありますあります」

 

「——先輩の「こ↑こ↓」の逆転使用は訓練してきたか」

 

 

野獣先輩は少し間を置いた。

 

 

「ありますあります」

 

「——「訓練していた」か」

 

「ありますあります」

 

 

爆豪が「——先輩は——ずっと備えていたんだな」と言った。

 

 

「ありますあります」

 

「——語録でない言葉で言うと」

 

 

野獣先輩は少し間を置いた。

 

 

「ありますあります」

 

「——「そうだ」か」

 

「ありますあります」

 

 

爆豪が「——上鳴に★をもっと上げるよう言っておく。今日の語録は全部」と言った。

 

 

「ありますあります」

 

 

 

 

 

 爆豪が廊下を歩いていく。

 

 

索敵でその体格を追った。

 

爆豪の背中——今夜は「落ち着いている」。

 

今日一日、激しく動き続けた体が、今夜は「整理している」ような気配だった。

 

肩甲骨が——中央に収まっている。

 

爆豪が「ずっと備えていたんだな」と言った後の背中だ。

 

「知らなかったことを知った後」の体の収まり方をしていた。

 

 

「えぇ…(困惑)」

 

 野獣先輩が言った。

 

「ありますあります」

 

 

この「えぇ…」は——感心した「えぇ…」だった。

 

今日一番のドン引き語録が、夜になって「感心語録」になっていた。

 

 

 

 

 

 

 夜の集合。

 

 

切島が来た。

 

 

「——先輩、今日——インカムで「ダイナモ感覚!YO!YO!YEAH!」って聞こえてきて、正直ちょっと笑いました」

 

「ありますあります」

 

「——「笑っていい」ということですか」

 

「ありますあります」

 

「——でも——絶対何か大きいことが起きたと思いました。語録の熱量が今日一番でした」

 

「ありますあります」

 

「——AFOを一回止めたんですよね」

 

「ありますあります」

 

「——先輩、すごいです」

 

「ありますあります」

 

 

物間が来た。

 

 

「田所先輩」

 

「ありますあります」

 

「——「そんなことしたらパパに怒られちゃうだろ!」でAFOが止まったと聞きました」

 

「ありますあります」

 

「——B組でも話題になっています」

 

「ありますあります」

 

「——「なぜ止まったのか」について、B組でも考えました」

 

「ありますあります」

 

「——一つだけ仮説があります」

 

「ありますあります」

 

「——「AFOは誰かに怒られた経験が——人生のどこかにある、ということではないか」と」

 

 

野獣先輩は少し間を置いた。

 

 

「それは君の錯覚だよぉ」

 

「——「分からない」ということですか」

 

「ありますあります」

 

「——「分かる」のか」

 

「ありますあります」

 

「——「どちらでも正しいかもしれない」ということですか」

 

「ありますあります」

 

 

物間が「——ありますあります」と言った。

 

 

 

 

 

 

 深夜。

 

 

相澤が来た。

 

 

「——「こ↑こ↓」逆転使用——事前に知っていたか」

 

「ありますあります」

 

「——「知っていた」か」

 

「ありますあります」

 

「——「訓練していた」か」

 

「ありますあります」

 

「——いつから」

 

「ありますあります」

 

「——「長い間」か」

 

「ありますあります」

 

「——そうか」

 

 

相澤が「——エンデヴァーに報告する。「AFOを一度止めた。「こ↑こ↓」逆転使用とワードレス三個同時成功によって」」と言った。

 

 

「ありますあります」

 

 

しばらくして、エンデヴァーから来た。

 

 

「——「こ↑こ↓」逆転使用でAFOを止めたか」

 

「ありますあります」

 

「——ワードレスで、か」

 

「ありますあります」

 

「——「……」」

 

 

三点リーダーだった。

 

 

「ありますあります」

 

 

しばらくして続きが来た。

 

 

「——「それは修行だ」」

 

「ありますあります」

 

 

また少し間があった。

 

 

「——田所。「そんなことしたらパパに怒られちゃうだろ!」——あれはどういう語録なんだ」

 

「ありますあります」

 

「——「「分からない」のか」」

 

「ありますあります」

 

「——「分かっている」のか」

 

「ありますあります」

 

「——どちらだ」

 

「それは君の錯覚だよぉ」

 

「——……」

 

 

エンデヴァーが三点リーダーを二連続で送ってきた。

 

 

「ありますあります!!」

 

 

 

 深夜。

 

 

屋上に出た。

 

ワードレスで索敵を起動した。成功。

 

次。

 

「こ↑こ↓」——逆転使用を、一人で確認した。

 

発声あり。「こ↑こ↓」と言った。

 

通常の転移とは違う方向に——気配をずらした。

 

 

「ありますあります」

 

 

次。

 

ワードレスで「ヌッ!」を起動した。成功。

 

次。

 

ワードレスで菅野美穂を起動した。成功。

 

次。

 

三個同時——索敵・転移(ヌッ!)・菅野美穂。

 

発声なし。

 

全部動いた。

 

 

「ダイナモ感覚!」

 

 野獣先輩が言った。

 

「ありますあります」

 

今日——AFOを止めた。

 

「こ↑こ↓」の逆転を使って。

 

語録は——どんな個性にも奪われない。

 

言葉は——言葉でしか使えない。

 

でも——野獣先輩にとって、語録は言葉ではなかった。

 

語録は——体だった。

 

 

「ありますあります」

 

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