【完結】ヒロアカレ⚪︎プ!語録使いになった先輩 作:まだら模様
筆が乗りました…たまたまです…タマタマです(激寒ギャグ)
キャラの語彙などの崩壊、ストーリー崩壊などの可能性ございます。
ご注意下さい。
評価付与、感想は野獣先輩が全身全霊をかけて、この戦いをやり切ってくれます!頑張れ!810!
朝。
ワードレスで索敵を起動した。
発声しなかった。起動した。
「ありますあります」
全員の気配を確認した——いる。
次の瞬間。
何かが——来た。
索敵の中に「規模の違うもの」が入ってきた。
「えぇ…」
野獣先輩が言った。
「ありますあります」
AFO——来ている。
索敵の精度が一瞬、揺れた。
AFOの持つ個性の数が——索敵に全部引っかかってきた。
一つの気配に、無数の「個性」が積み重なっている。
「えぇ…」
もう一度言った。
相澤に走った。
「——今朝の索敵は」
「えぇ…(困惑)」
「——「ドン引きするほどの何か」か」
「ありますあります」
「——AFOか」
「ありますあります」
「——近いか」
「ありますあります」
「——規模は」
「車で言えばどのぐらいだ?」
相澤が「——「車に例えると分かりやすい」か。「規模を数字で測れない」ということか」と言った。
「ありますあります」
「——「最高級の車の比ではない」か」
「ありますあります」
「——「戦車か」」
「ありますあります」
「——「戦艦か」」
「ありますあります」
「——「両方では足りない」か」
「ありますあります」
相澤が「——分かった」と言った。静かな声だった。「——全員に伝える」
野獣先輩はワードレス索敵を絞った。
AFOだけに向けた。
AFOの気配の「中身」を確認した。
個性が積み重なっている。どんな個性か——一つずつ識別できないほど多い。でも「臭い」が違う。人から奪い続けてきたものの臭いがした。
「くさそう」
野獣先輩が言った。
「ありますあります」
「嗅覚索敵」——AFOの個性の腐臭を感じ取る語録として機能した。
いくつ個性を持っているのか。その一つ一つが「元は誰かのものだった」という痕跡を持っている。
「くさそう」
もう一度言った。
「ありますあります」
索敵の中でAFOの気配の「形」を読んだ。
戦闘が激化した。
各班が動いている。
索敵で全体を把握しながら——
変化があった。
AFOの気配が——こちらに向いた。
野獣先輩に向いた。
「これはキツイですよ」
野獣先輩が言った。
「ありますあります」
AFOが索敵を感じ取っていた。
無数の個性を持つAFOが——野獣先輩の「語録個性」の気配を感じ取って、その方向に意識を向けていた。
「これはキツイですよ」
もう一度言った。
「ありますあります」
相澤が「——田所。AFOが気づいたか」と言った。
「ありますあります」
「——語録個性を奪おうとするか」
「ありますあります」
「——逃げろ」
「ありますあります」
AFOが動いてきた。
野獣先輩は索敵をAFOに絞った。
圧倒的な体格だった。
でも——体格より「密度」が違った。
AFOが持つ個性の集積が、体の中で層を成している。一つの個性が別の個性を覆い、その上にまた別の個性が乗っている。何十年もかけて積み重ねてきた「他人の力の堆積」が——AFOの体格を形成していた。
背骨の周囲——脊柱起立筋の位置に、複数の強化系個性が積み重なっている。
「えぇ…(困惑)」
野獣先輩が言った。
「ありますあります」
スターを「初の女性対象ホモ視点」として感知した時も驚いた。でもそれとは違う驚き方だった。
AFOの体格は——「奪い続けることで形成された体格」だった。
圧倒的だった。
索敵の中で野獣先輩は認めた。
これは——別格だ。
AFOが「語録個性」を奪おうと手を伸ばしてきた。
その瞬間。
「そんなことしたらパパに怒られちゃうだろ!」
野獣先輩が言った。
AFOが——一瞬、止まった。
「上位存在への恐怖を利用した行動抑制」——その設計通りの効果が出た。AFO自身が「パパ」的な存在なのに——その「上に何かがあるか」という問いが一瞬走ったのかもしれない。
あるいは——語録の意味が分からなくて止まったのかもしれない。
どちらでもよかった。
一瞬、止まった。
「ありますあります」
その一瞬に——ワードレスで索敵を絞った。
野獣先輩はワードレスで索敵を最大まで広げた。
AFOの個性の全体像を把握しようとした。
発声なし。
索敵が——最大出力で動いた。
「ジー!」
野獣先輩が言った。
音波のような語録が出た。
広域——全方向に索敵の波が広がった。
「ありますあります」
AFOの個性の全体図が——索敵の中に入ってきた。
多い。無数にある。でも——「形」が見えた。
AFOの個性のうち、「語録個性を奪う」ために使おうとしているのは——どの個性か。
「ありますあります」
見えた。
AFOが再び動いてきた。
「語録個性」の気配を辿って来ている。
野獣先輩は——「無関心を装う」ことにした。
「そう…」
野獣先輩が言った。
索敵の出力を——下げた。
正確には、「索敵の気配を隠した」。
ワードレスで「菅野美穂」を起動した——発声なし。
囮の気配を——AFOが感知できる方向に置いた。
囮の気配に——「語録個性の香り」を乗せた。
「そう…」
もう一度言った。
AFOが——囮の方向に向かった。
「ありますあります」
囮を置きながら——索敵を続けていた。
発声なし。
菅野美穂(囮生成)——ワードレスで起動。成功。
索敵——ワードレスで継続。成功。
二個同時——今日は三秒間、維持できた。
「ありますあります」
昨日より長く出た。
「ありますあります」
AFOが囮を追っている間に——野獣先輩は本体を動かした。
ワードレスで転移した。「こ↑↑こ」——言わなかった。
三個同時——索敵・菅野美穂・転移。
「ありますあります!!」
三個同時ワードレスが出た。
索敵が動いている。菅野美穂が動いている。転移が動いた。
全部——発声なし。
「ダイナモ感覚!ダイナモ感覚!YO!YO!YO!YEAH!」
野獣先輩が叫んだ。
「ありますあります!!」
切島のインカムから「——先輩!! 今の語録!!」が来た。
「ありますあります!!」
「——「高揚している」ということですか!!」
「ありますあります!!」
「——ワードレスで何か大きいことが起きましたか!!」
「ありますあります!!」
相澤が「——田所。今、何が起きた」と言った。
「ダイナモ感覚!」
「——「三個同時ワードレスが成功した」ということか」
「ありますあります!!」
### 【「こ↑こ↓」逆転使用——AFOが「語録個性を奪おうとした」瞬間】
AFOが囮を見切った。
本体を見つけた。
「語録個性」に向かって——手を伸ばしてきた。
「オール・フォー・ワン」の圧力が——野獣先輩の個性に接触しようとした。
その瞬間。
「それは君の錯覚だよぉ」
野獣先輩が言った。
AFOが——止まった。
一瞬、止まった。
そこに——「こ↑こ↓」を使った。
通常、「こ↑こ↓」は「上に出して下に叩きつける」転移だ。
でも今日は——「AFOの手」に向けて使った。
AFOの「語録個性を奪おうとしている個性の腕」を——「上に出して下に叩きつける」ことで、接触の軌道をずらした。
AFOの手が——空振った。
「ヌッ!」
野獣先輩が言った。
瞬間的に位置を入れ替えた。AFOの「手」の外に出た。
AFOが「……なんだこれは」と言った。
AFOが止まった。
野獣先輩は——落ち着いて索敵を動かした。ワードレスで。
AFOが止まっている。
「なんだこれは」——AFOが語録個性の「仕組み」に困惑していた。
奪おうとしたのに——奪えなかった。
「奪えなかった理由」が——AFOには分からない。
なぜなら。
野獣先輩が「そう…(無関心)」で気配を隠した時、語録個性は「無関心モード」に入っていた。
AFOが掴もうとしたのは——「本物の語録個性」ではなく「無関心を装った偽の気配」だった。
「それは君の錯覚だよぉ」
野獣先輩が静かに言った。
「ありますあります」
AFOが「……面白い」と言った。
野獣先輩は索敵でAFOの反応を確認した。
「面白い」——怒りではなかった。困惑でもなかった。
純粋な「興味」だった。
それが——一番怖い反応だった。
「これはキツイですよ」
野獣先輩が言った。
「こ↑こ↓」と「ヌッ!」で位置を入れ替えた後。
AFOが手を引いた。
索敵でその「手」を確認した。
AFOの腕——個性の集積で肥大している。
でも——「ヌッ!」で空振った後の腕は、一瞬だけ「力が抜けていた」。
どんな強者でも「空振った後の一瞬」は力が抜ける。
AFOの腕の「力が抜けた一瞬」が——索敵に引っかかった。
「えぇ…(困惑)」
野獣先輩が言った。
「ありますあります」
ドン引きした。
個性の集積で肥大した腕が——一瞬力を抜いた。
その一瞬の「人間の動き」が——索敵に引っかかった。
AFOは——怪物だ。でも「空振った後に力が抜く」という部分は——人間と同じだった。
「えぇ…(困惑)」
もう一度言った。
「ありますあります」
AFOが離れた。
別の戦場に向かった。
野獣先輩は一人になった。
「いやーもう十分堪能したよ…」
野獣先輩が言った。
「ありますあります」
満身創痍——ではなかった。
体の傷はない。
でも——索敵が消耗していた。
AFOに「語録個性」を感知されて、全力で隠して、「こ↑こ↓」逆転を使って、三個同時ワードレスを出した。
それだけのことを——全部やり切った後の消耗だった。
「いやーもう十分堪能したよ…」
もう一度言った。
「ありますあります」
本当に——堪能した。
AFOという別格の存在と「間接的に対峙した」という感触が、索敵の中にまだ残っていた。
### 【「ヌッ!」——ワードレス転移の最速発動記録】
相澤が来た。
「——「こ↑こ↓」を逆転使用したか」
「ありますあります」
「——AFOの個性奪取の軌道をずらしたか」
「ありますあります」
「——成功したか」
「ありますあります」
「——ワードレスで、か」
「ありますあります」
「——「こ↑こ↓」の逆転使用と転移「ヌッ!」を組み合わせたか」
「ヌッ!」
野獣先輩が言った。
「——今の「ヌッ!」は実演か」
「ありますあります」
「——今のは発声あり、か。ワードレスで「ヌッ!」はできるか」
「ありますあります」
「——「できる」か」
「ありますあります」
「——試せるか」
野獣先輩は——ワードレスで「ヌッ!」を試みた。
発声なし。
瞬間的に位置を入れ替えた。一歩分だけ。
成功した。
「ありますあります!!」
夜。
上鳴が来た。
「——先輩!! 今日の速報まとめです!!
本日のヤバい語録(速報):
「えぇ…(困惑)」×3:AFOへの索敵ドン引き語録。「スターさんを上回るドン引きだった」と思われる(★★★★★)
「車で言えばどのぐらいだ?」:AFOの規模を相澤先生に「戦艦以上」として伝えた語録(★★★★)
「くさそう」:AFOへの嗅覚索敵。「個性の腐臭」感知(★★★★)
「これはキツイですよ」×2:個性奪取圧力への限界申告(★★★)
「そんなことしたらパパに怒られちゃうだろ!」:AFOを一瞬止めた語録。「AFOにパパはいない」なのに止まった(★★★★★★)
「ジー!(アブラゼミ)」:ワードレス索敵最大展開時に出た音波語録(★★★★)
「そう…(無関心)」×2:気配を隠した語録。ワードレス菅野美穂と連動(★★★★★)
「それは君の錯覚だよぉ」:個性奪取の瞬間と「こ↑こ↓」逆転の起点語録。AFOが「なんだこれは」と止まった(★★★★★★)
「ヌッ!」:逆転転移語録。今日最速発動・直後にワードレス成功(★★★★★)
「ダイナモ感覚!YO!YO!YEAH!」:三個同時ワードレス成功の高揚語録(★★★★★★)
「いやーもう十分堪能したよ…(満身創痍)」:AFO戦後の総括語録(★★★★★)
——今日の★★★★★★:3件!! 過去最多です!!」
「ありますあります」
「——「合ってる」か」
「ありますあります」
「——「そんなことしたらパパに怒られちゃうだろ!」でAFOが止まったのは本当ですか!!」
「ありますあります」
「——「なぜ止まったと思いますか!!」」
「ありますあります」
「——「「理由はある」か」」
「ありますあります」
「——「分からない」ということですか」
「ありますあります」
「——記録します!! 「理由不明・でも止まった」として!!」
夜。
爆豪が来た。
「——AFOが「なんだこれは」と言ったのか」
「ありますあります」
「——「言った」か」
「ありますあります」
「——AFOが止まったのか」
「ありますあります」
「——「こ↑こ↓」の逆転で止めたのか」
「ありますあります」
「——先輩の「こ↑こ↓」の逆転使用は訓練してきたか」
野獣先輩は少し間を置いた。
「ありますあります」
「——「訓練していた」か」
「ありますあります」
爆豪が「——先輩は——ずっと備えていたんだな」と言った。
「ありますあります」
「——語録でない言葉で言うと」
野獣先輩は少し間を置いた。
「ありますあります」
「——「そうだ」か」
「ありますあります」
爆豪が「——上鳴に★をもっと上げるよう言っておく。今日の語録は全部」と言った。
「ありますあります」
爆豪が廊下を歩いていく。
索敵でその体格を追った。
爆豪の背中——今夜は「落ち着いている」。
今日一日、激しく動き続けた体が、今夜は「整理している」ような気配だった。
肩甲骨が——中央に収まっている。
爆豪が「ずっと備えていたんだな」と言った後の背中だ。
「知らなかったことを知った後」の体の収まり方をしていた。
「えぇ…(困惑)」
野獣先輩が言った。
「ありますあります」
この「えぇ…」は——感心した「えぇ…」だった。
今日一番のドン引き語録が、夜になって「感心語録」になっていた。
夜の集合。
切島が来た。
「——先輩、今日——インカムで「ダイナモ感覚!YO!YO!YEAH!」って聞こえてきて、正直ちょっと笑いました」
「ありますあります」
「——「笑っていい」ということですか」
「ありますあります」
「——でも——絶対何か大きいことが起きたと思いました。語録の熱量が今日一番でした」
「ありますあります」
「——AFOを一回止めたんですよね」
「ありますあります」
「——先輩、すごいです」
「ありますあります」
物間が来た。
「田所先輩」
「ありますあります」
「——「そんなことしたらパパに怒られちゃうだろ!」でAFOが止まったと聞きました」
「ありますあります」
「——B組でも話題になっています」
「ありますあります」
「——「なぜ止まったのか」について、B組でも考えました」
「ありますあります」
「——一つだけ仮説があります」
「ありますあります」
「——「AFOは誰かに怒られた経験が——人生のどこかにある、ということではないか」と」
野獣先輩は少し間を置いた。
「それは君の錯覚だよぉ」
「——「分からない」ということですか」
「ありますあります」
「——「分かる」のか」
「ありますあります」
「——「どちらでも正しいかもしれない」ということですか」
「ありますあります」
物間が「——ありますあります」と言った。
深夜。
相澤が来た。
「——「こ↑こ↓」逆転使用——事前に知っていたか」
「ありますあります」
「——「知っていた」か」
「ありますあります」
「——「訓練していた」か」
「ありますあります」
「——いつから」
「ありますあります」
「——「長い間」か」
「ありますあります」
「——そうか」
相澤が「——エンデヴァーに報告する。「AFOを一度止めた。「こ↑こ↓」逆転使用とワードレス三個同時成功によって」」と言った。
「ありますあります」
しばらくして、エンデヴァーから来た。
「——「こ↑こ↓」逆転使用でAFOを止めたか」
「ありますあります」
「——ワードレスで、か」
「ありますあります」
「——「……」」
三点リーダーだった。
「ありますあります」
しばらくして続きが来た。
「——「それは修行だ」」
「ありますあります」
また少し間があった。
「——田所。「そんなことしたらパパに怒られちゃうだろ!」——あれはどういう語録なんだ」
「ありますあります」
「——「「分からない」のか」」
「ありますあります」
「——「分かっている」のか」
「ありますあります」
「——どちらだ」
「それは君の錯覚だよぉ」
「——……」
エンデヴァーが三点リーダーを二連続で送ってきた。
「ありますあります!!」
深夜。
屋上に出た。
ワードレスで索敵を起動した。成功。
次。
「こ↑こ↓」——逆転使用を、一人で確認した。
発声あり。「こ↑こ↓」と言った。
通常の転移とは違う方向に——気配をずらした。
「ありますあります」
次。
ワードレスで「ヌッ!」を起動した。成功。
次。
ワードレスで菅野美穂を起動した。成功。
次。
三個同時——索敵・転移(ヌッ!)・菅野美穂。
発声なし。
全部動いた。
「ダイナモ感覚!」
野獣先輩が言った。
「ありますあります」
今日——AFOを止めた。
「こ↑こ↓」の逆転を使って。
語録は——どんな個性にも奪われない。
言葉は——言葉でしか使えない。
でも——野獣先輩にとって、語録は言葉ではなかった。
語録は——体だった。
「ありますあります」