【完結】ヒロアカレ⚪︎プ!語録使いになった先輩   作:まだら模様

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ひと段落した中…繰り広げられる…コメディって良いですよね…

まもなく終わりが近づいてきましたが…はてさてどうなるやら…

キャラの語彙などの崩壊、ストーリー崩壊などの可能性ございます。
ご注意ください。

評価付与、感想は野獣先輩が全身全霊をかけて調べ尽くした上で吟味したお店のラーメンを奢ってくれます!


第58話「(大戦後)大丈夫大丈夫、ヘーキヘーキ(戦後の日常①)」

 

 

 朝。

 

 ワードレスで索敵を起動した。

 

 発声しなかった。

 

 全員の気配を確認した——いる。

 

 今日の索敵の中は——「戦闘の気配」がなかった。

 

 全員の気配が「日常」をしていた。

 

 デクが教室に向かっていた。

 

「ありますあります」

 

 デクが——授業に戻ってくる日だ。

 

 

 

 HR教室。

 

 デクが席に座った。

 

 A組がざわめいた。

 

「おかえり!!」と切島が叫んだ。

 

「デクくん!!」とお茶子が言った。

 

「うるさい」と爆豪が言った。でも席に座って前を向いていた。

 

 野獣先輩はワードレスで索敵を動かしながら——教室全体の気配を確認した。

 

 全員がいる。デクも、爆豪も、切島も、上鳴も——全員がこの教室にいる。

 

「大会近いからね、しょうがないね」

 

 野獣先輩が言った。

 

 上鳴が「先輩!! 今の語録!!」と言った。

 

「ありますあります」

 

「「また授業がある」ということですか!!」

 

「ありますあります」

 

「「しょうがない」って言いながら嬉しそうですよね!!」

 

「ありますあります」

 

 デクが振り返って「野獣先輩さん、ただいまです」と言った。

 

「ありますあります」

 

 

 

 昼。

 

 廊下に壊理が来た。

 

 ミリオと一緒に来ていた。

 

「エリちゃん!!」とミリオが言った。「先輩、エリちゃんが来ました!!」

 

 野獣先輩はワードレスで索敵を動かした。

 

 壊理の気配を確認した。

 

 遠くからでは「静かな気配」だった壊理が——今日は少し違っていた。

 

 「軽い」気配だった。戦争が終わって、何かが「ほぐれた」壊理の気配があった。

 

「にゃ〜」

 

 野獣先輩が言った。

 

 壊理が「野獣先輩さん」と言った。

 

「ありますあります」

 

「「ありますあります」って、言います」

 

 壊理が言った。

 

「ありますあります」

 

「合ってますか」

 

「ありますあります」

 

 壊理が少しだけ笑った。

 

「ありますあります」

 

 

 

 野獣先輩は索敵を壊理に絞った——ワードレスで。

 

 壊理の体格を確認した。

 

 小さい。でも——「個性」の気配が、まだある。

 

 「巻き戻し」の気配が、壊理の体の中で静かに動いていた。

 

 大きなことに使い切っていない。まだある。

 

 壊理の骨格が——「子供の骨格」だった。

 

 でも索敵の中では「密度がある子供の骨格」だった。

 

「何だお前(素)」

 

 野獣先輩が言った。

 

 ミリオが「先輩!! エリちゃんに何を!!」と言った。

 

「ありますあります」

 

「「「何だお前」と思った」ということですか!!」

 

「ありますあります」

 

「ホモ視点ですか!!」

 

「ありますあります」

 

「エリちゃんへのホモ視点は!! それは!!」

 

「ありますあります」

 

壊理が「何ですか」と野獣先輩に聞いた。

 

「ありますあります」

 

「「ある」ということですか」

 

「ありますあります」

 

壊理が「「ありますあります」」と言った。

 

「ありますあります!!」

 

 

 

 授業中。

 

 野獣先輩はワードレスで索敵を動かし続けた。

 

 デクの体格を確認した。

 

 授業を受けているデクの体——座っていても、背骨の真っ直ぐさが索敵に引っかかる。

 

 戦い続けて成長した骨格が、今は教室の椅子に収まっている。

 

 肩幅が——「授業を受けるには広すぎる」という体格になっていた。

 

 前の席の砂藤が少し圧迫されている気配があった。

 

「ありますあります」

 

 野獣先輩は自分に向かって言った。

 

 デクの体が——日常に戻ってきた。

 

 

 

 放課後。

 

 廊下で爆豪がデクと二人でいた。

 

 索敵で確認した——二人の気配が、久しぶりに「近い距離にある」感触があった。

 

 爆豪が何か言った。デクが「本当ですか、爆豪くん!!」と叫んだ。

 

 爆豪が「うるさい、一回しか言わない」と言って廊下を歩いていった。

 

 デクが振り返って——野獣先輩を見た。

 

「野獣先輩さん、今の聞こえましたか!!」

 

「ありますあります」

 

「爆豪くんが「お前がいて良かった」って言ったんです!!」

 

「ありますあります」

 

「信じられますか!!」

 

「ドジョウと俺のさ、子供ができたらどうする?」

 

 野獣先輩が言った。

 

デクが「ええ!? 先輩!? 今の語録は!?」と言った。

 

「ありますあります」

 

「「突拍子もない提案」ということですか!! 爆豪くんへの語録ですか!!」

 

「ありますあります」

 

「「爆豪くんの「お前がいて良かった」と同じくらい突拍子もない、ということですか!!」」

 

「ありますあります」

 

デクが「そういうことですね!!」と言った。泣きそうな顔で笑っていた。

 

 

 

 爆豪が廊下を歩いていく。

 

索敵でその体格を追った。

 

爆豪の背中——今日の背中は「前に向かっている」体だった。

 

「終わった」でも「次がある」でもなく——「もう行く」という背中だった。

 

肩甲骨が自然な位置にある。

 

「お前がいて良かった」と言えた後の背中だった。

 

「ドジョウと俺のさ、子供ができたらどうする?」

 

 野獣先輩がもう一度言った。

 

一人で言った。

 

「ありますあります」

 

「突拍子もない提案」——でも今の爆豪なら、何でも言えそうな気配があった。

 

 

 

 夕方。

 

切島が屋上に来た。

 

「先輩」

 

「ありますあります」

 

「俺、今日——デクくんが授業に戻ってきて——」

 

「ありますあります」

 

「泣いていいですか」

 

野獣先輩は少し間を置いた。

 

「お前とりあえず犬の真似しろよ」

 

 野獣先輩が言った。

 

切島が「え!?」と言った。

 

「ありますあります」

 

「「犬の真似」をしたら泣くのをやめられるということですか!?」

 

「ありますあります」

 

「「やめなくていい」ということですか!?」

 

「ありますあります」

 

「「どちらでもいい」ということですか!?」

 

「ありますあります」

 

切島が「じゃあ泣きます」と言った。

 

「ありますあります」

 

切島が泣いた。

 

野獣先輩は索敵を動かしながら——切島の隣に立っていた。

 

 

 夕方。

 

切島が泣いている隣で——野獣先輩はワードレスの練習をこっそり試みた。

 

発声なし。

 

索敵——起動した。成功。

 

転移——起動した。屋上の端から少し動いた。成功。

 

「ひとつくらい…食べてもバレへんか」

 

 野獣先輩が言った。

 

切島が「今の語録は!?」と泣きながら言った。

 

「ありますあります」

 

「「隙にこっそりワードレスを試みた」ということですか!!」

 

「ありますあります」

 

「切島くんが泣いてる隣でですか!!」

 

「ありますあります」

 

「先輩らしい!!」と切島が泣きながら笑った。

 

「ありますあります」

 

 

 

 夜。

 

相澤が来た。

 

「今日はどうだった」

 

「大会近いからね、しょうがないね」

 

「「日常が戻った」ということか」

 

「ありますあります」

 

「緑谷は」

 

「ありますあります」

 

「「授業を受けていた」か」

 

「ありますあります」

 

「索敵でずっと確認していたか」

 

「ありますあります」

 

「壊理は」

 

「にゃ〜」

 

「「軽くなった」ということか」

 

「ありますあります」

 

「そうか。——ワードレスは今日」

 

「ひとつくらい…食べてもバレへんか」

 

「「こっそり試みた」ということか」

 

「ありますあります」

 

「バレていたか」

 

「ありますあります」

 

「切島にか」

 

「ありますあります」

 

相澤が「そうか」と言った。少し笑った気配がした。

 

「ありますあります」

 

 

 夜。

 

上鳴が来た。

 

「先輩」

 

「ありますあります」

 

「あの、ちょっと聞いていいですか」

 

「ありますあります」

 

「先輩のこと、好きっすよ」

 

「ありますあります」

 

「「ある」ということですか!!」

 

「ありますあります」

 

「え、「ある」って何が!?」

 

「清野大地さんの本名出してる奴、それ全然面白くないから」

 

 野獣先輩が言った。

 

上鳴が「関係ないですよ!! 先輩の「好き」は!?」と言った。

 

「ありますあります」

 

「「ない」ということですか!?」

 

「ありますあります」

 

「「ある」ということですか!?」

 

「ありますあります」

 

「どっちですか!! 「ないです」ですか!?」

 

「ありますあります」

 

「「ないです」が「ありますあります」なんですか!!」

 

「ありますあります」

 

「あるじゃないっすか!!」

 

「ナオキです」

 

 野獣先輩が言った。

 

上鳴が「誰ですか!!」と叫んだ。

 

「ありますあります」

 

「「別人です」ということですか!!」

 

「ありますあります」

 

「「素性を隠す」ということですか!!」

 

「ありますあります」

 

「「「好き」に「ナオキです」で答えるな!!」」

 

「ズルルゥンもだよ」

 

 野獣先輩が言った。

 

上鳴が「「追加でもう一つある」ということですか!!」と言った。

 

「ありますあります」

 

「「好きの追加版」ということですか!!」

 

「ありますあります」

 

「先輩!!!!!!」

 

「ありますあります」

 

 

 

 深夜。

 

上鳴が走ってきた。

 

「先輩!! 今日の「好きっすよ」のやり取りを記録しました!!

 

「好きっすよ」→「ありますあります」(「ある」?「ない」?不明)

→「清野大地さんの本名出してる奴、それ全然面白くないから」(封じた)

→「ありますあります」×複数(「ある」か「ない」か分からない往復)

→「ナオキです」(素性を隠した)

→「ズルルゥンもだよ」(追加があるらしい)

→「ありますあります」(認めた)

 

——結論:「好きっすよ」に対して「ないです」とも「あるじゃないっすか!!」とも確定していない。でも「ありますあります」で認めた。「ズルルゥンもだよ」で追加があった。

 

——★★★★★★記録:「先輩が「好きっすよ」に対して「ありますあります」と返した・しかし「清野大地さんの本名」で封じた・さらに「ナオキです」で素性を隠した・「ズルルゥンもだよ」で追加した——全部「ありますあります」で認めた」

 

——以上です!!」

 

「ありますあります」

 

「「合ってる」か」

 

「ありますあります」

 

「「「好き」は「ある」ということですか」」

 

「ありますあります」

 

「「「好き」の種類がたくさんある」ということですか」

 

「ありますあります」

 

「記録します!! 「先輩の「好き」は複数種類存在する・全部「ありますあります」」として!!」

 

「ありますあります」

 

 

 

 夜。

 

爆豪が来た。

 

「今日、デクに「ドジョウと俺のさ、子供ができたらどうする?」と言ったそうだな」

 

「ありますあります」

 

「俺が「お前がいて良かった」と言った後に、だな」

 

「ありますあります」

 

「「突拍子もない提案」ということか」

 

「ありますあります」

 

「「俺の言葉と同じくらい突拍子もない」という意味か」

 

「ありますあります」

 

爆豪が「「お前がいて良かった」は突拍子もないか」と言った。

 

「ありますあります」

 

「「そうだ」か」

 

「ありますあります」

 

「そうか」

 

少し間があった。

 

「上鳴に「ドジョウ」の語録を書かせるか」

 

「ありますあります」

 

「「書かせる」か」

 

「ありますあります」

 

「そうか」

 

爆豪が廊下を歩いていった。

 

 

 

 夜。

 

ワードレスで索敵を動かした——全員同時に。

 

爆豪——今日は少し前傾の体勢で眠っていた。「お前がいて良かった」と言えた後の体で眠っている。

 

デク——授業を受けた後の体で眠っていた。戦いで成長した骨格が教室の椅子に収まって、今は布団に収まっている。

 

切島——泣いた後の体で眠っていた。泣いた後に「ありますあります」と笑った後の体だ。

 

上鳴——「好きっすよ」と言った後の体で眠っていた。「ズルルゥンもだよ」の後でも叫んでいた記録が索敵に残っている。

 

「ドジョウと俺のさ、子供ができたらどうする?」

 

 野獣先輩が一人で言った。

 

「ありますあります」

 

全員がいる。全員が日常で眠っている。

 

 深夜。

 

屋上に出た。

 

ワードレスで——全種を確認した。

 

索敵——成功。

 

転移——成功。

 

菅野美穂——成功。囮が六体出た。

 

†悔い改めて†——成功。

 

ちかえし——成功。

 

「ひとつくらい…食べてもバレへんか」

 

 野獣先輩が言った。

 

「ありますあります」

 

誰にも聞こえなかった。

 

でも——全種動いた。

 

「こっそり試みる」という感触が——今日は屋上の空気に向かって出た。

 

「ひとつくらい…食べてもバレへんか」

 

もう一度言った。

 

「ありますあります」

 

バレている。

 

全部バレている。

 

でも——全部動く。

 

 

 翌朝。

 

物間が来た。

 

「田所先輩」

 

「ありますあります」

 

「昨夜、上鳴くんが「好きっすよ」と言ったと聞きました」

 

「ありますあります」

 

「先輩が「ナオキです」と答えたと聞きました」

 

「ありますあります」

 

「「ズルルゥンもだよ」と言ったと聞きました」

 

「ありますあります」

 

「B組でも——」

 

物間が止まった。

 

「B組でも、先輩のことが好きな人間は——複数います」

 

「本人が見たら怒りそう」

 

 野獣先輩が言った。

 

物間が「「当人が知ったら怒る状況」ということですか」と言った。

 

「ありますあります」

 

「「怒らない」ということですか」

 

「ありますあります」

 

「どちらですか」

 

「ありますあります」

 

物間が「「どちらでも「ありますあります」か」」と言った。

 

「ありますあります」

 

「ありますあります」

 

物間が言った。

 

 

 

 夜。

 

相澤が来た。

 

「上鳴が「好きっすよ」と言ったか」

 

「ありますあります」

 

「「ナオキです」と答えたか」

 

「ありますあります」

 

「「ズルルゥンもだよ」と続けたか」

 

「ありますあります」

 

「そうか」

 

相澤が少し間を置いた。

 

「俺にも——同じことが言えるか」

 

「ありますあります」

 

「「同じことが言える」か」

 

「ありますあります」

 

「「ナオキです」か」

 

「ありますあります」

 

「「ズルルゥンもだよ」か」

 

「ありますあります」

 

「……そうか」

 

相澤が「エンデヴァーにこの話を伝えるか」と言った。

 

「ありますあります」

 

「「伝えていい」か」

 

「ありますあります」

 

しばらくして、エンデヴァーから来た。

 

「「好きっすよ」と言われて「ナオキです」と答えたと聞いた」

 

「ありますあります」

 

「「ズルルゥンもだよ」と続けたと聞いた」

 

「ありますあります」

 

「俺も——」

 

止まった。

 

「俺も——「好きっすよ」と言っていいか」

 

「ありますあります」

 

「「言っていい」か」

 

「ありますあります」

 

「「好きっすよ」」

 

エンデヴァーが送ってきた。

 

「ナオキです」

 

 野獣先輩が返した。

 

「「ナオキです」とは何だ」

 

「ズルルゥンもだよ」

 

「「追加がある」ということか」

 

「ありますあります!!」

 

「「ありがとう」」

 

括弧付きで来た。

 

「ありますあります!!」

 

 

 

 翌朝。

 

教室に全員が揃っていた。

 

野獣先輩がHR教室に入った時。

 

「オッスオッス!」

 

 野獣先輩が言った。

 

A組が「「オッスオッス!」!!」と叫んだ。

 

「ありますあります」

 

「「挨拶だ」ということですか!!」と上鳴が叫んだ。

 

「ありますあります」

 

「先輩が「オッスオッス!」って言った!!」

 

「ありますあります」

 

「記録します!! 「「オッスオッス!」:先輩がA組への挨拶語録として初使用」!!」

 

「ありますあります」

 

爆豪が「うるさい」と言った。でも前を向いていた。

 

デクが「ただいまです、野獣先輩さん」と言った。

 

「ありますあります」

 

 

 

 深夜。

 

 

屋上に出た。

 

ワードレスで索敵を起動した——全員確認した。

 

全員いる。

 

 

「ありますあります」

 

 

デクが眠っている。

 

爆豪が眠っている。

 

切島が眠っている。

 

上鳴が眠っている——「好きっすよ」と言って眠っている。

 

 

「大会近いからね、しょうがないね」

 

 野獣先輩が言った。

 

「ありますあります」

 

 

明日も授業がある。

 

明日も日常がある。

 

それが——戻ってきた。

 

 

「大会近いからね、しょうがないね」

 

 

もう一度言った。

 

 

「ありますあります」

 

 

良かった。

 

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