知るかバカ!そんなことより侵略だ! 作:ブラッキオ
カリスマBEST、上バイク下バイク共に色々新規が出ますが結局アドバンスの方のバイクの枠問題は解決しなさそうっすね。てか、そもそも型が変わりそう。
Side in
わし、ついに首を括る時が来ました。
いや、実際に絞首台に立ちに行くわけじゃない。ほら、前にも言ったじゃん。『シークヴァイラさん家に遊びに行く』って。あれよあれ。
そんなわけで、その日がついに来てしまい、俺はベリアル家でアガレス家の遣いの方が来るまで待っていた。
そして来たのは執事の方。そう、執事。あのシークヴァイラさんがプロポーズしてきた時に見捨てやがった野郎だ。そんな彼から自己紹介を受けた。アリヴィアンさんと言う。
何だろうな、アリヴィアンさん、リアス達とは違う感覚がする。具体的にはタンニーンさんと同じ感じ。こう、何?ドラゴンの雰囲気がある。兵藤のような『宿ってます』系じゃない、ガチドラゴンの雰囲気。そんなのがある。
そんなわけで、俺は用意された魔方陣で飛び、ガタガタゴットンズッタンズタンと馬車に揺られてしばらく。たどり着いたのはアガレス邸。
大きいね。もうね、慣れるしかないな。でも、今だけは弱音を吐かせてほしい。胃が痛い。
「よし」
俺は馬車から降りると、少し気合を入れた。いよいよ、シークヴァイラさんとの対面だ。いやでも気合を入れてしまう。三羽揃ったら牙を剥きそうな鳥のさえずりが聞こえる。うーん、俺の平穏はどこへやら。
俺、傲慢なことを言っていいならさ、寿水さんか結菜辺りと結婚させられて、無難に子供作って生きていくんだろうなって思ってたからさ。まさか、こんなにハーレムクソ野郎みたな状況になるとは思ってなかったんよ。え、『お前がモテると思ったら大間違いだ』?その通りです。
俺はと言うと、アリヴィアンさんに連れられてアガレス邸の中へと案内された。そこには一人の女性が、いやここまで来たらハッキリ言おう。シークヴァイラさんが待っていた。
彼女はこちらに気が付くと、小走りで駆け寄って来た。
「ようこそおいで下さいました、大地様」
「ご丁寧にどうも。こちらのような身をお誘いいただけるなんて」
「そんな改まらないでください。ここは、いずれあなたの家になる場所なのですから」
おい、アリヴィアン。どんだけシークヴァイラさんは俺にお熱なんだよ。
俺は助けを求めてアリヴィアンさんを見るが、視線で『頼みます』と送られて来た気がしたので、仕方なく諦めることにした。
「では、早速ですがこちらへ」
そう言って俺はシークヴァイラさんにお家を案内されるのだった。
○○○
女子の部屋。それは秘密の園。俺はそこに踏み入れる。
事の発端はシークヴァイラさんと仲良く紅茶をしばいていた時のことだった。
何てことはない、趣味の話になり、ロボット系の話で盛り上がった。最初にその話をした時、舞い上がった自分を恥ずかしく思ったのか、シークヴァイラさんが静かになったが、『君の好きなものに誇れる生き方をしなさい』なんて別に何も悪いことはない旨を伝えたら、彼女が涙目になってしまった。とりあえず、泣き止むまでそっとすることしか出来なかったが、多分正解だったと思いたい。
因みに後ろにはアリヴィアンさんがいたので、とっても気まずかったです。
そんでもって、復活したシークヴァイラさんだが、何やら俺に見せたいものがあるらしく、紅茶しばきを中断して、とある部屋の前まで連れられてきた。
何やら神妙な面持ちのシークヴァイラさん。何か、不味いのか?もしかして、この後性的に食われる?やめてよね、俺の童貞は渡さないよ。
「大地様」
「何でしょう?」
俺がシークヴァイラさんにそう返事をすると、彼女はこちらの目を強く見つめて来た。
「これが私の『愛』であり、『生きざま』です」
そう言って扉を開けた。さっきの紅茶しばきであった趣味に関することなのか?疑問が尽きないなぁ。
なんて呑気にしていたら、部屋の全容が見えた。そこにあったのは、ジオラマだった。それも、ロボットの。
もしかして……いや、初めから分かっていたじゃないか。『子供の頃からブラックゾーンと言うロボットが好き』で『俺がロボットの話をしたらテンションがとても上がった』って、それはもうロボット好きなんだよ。
「どうぞ、お入りになって、近くでご覧ください」
俺の熱い視線をシークヴァイラさんは理解してようだ。そう言われて部屋の中に入る。ガラスのケースの中にはそのロボットの世界観が完全、いや原作以上の世界観で表現されている。
「すげぇ……!」
俺はその光景に、息をのむばかりだった。
「幼少期から、私は友達を作るのがうまくなかったんです」
そう言って、後ろからシークヴァイラさんが俺の隣に来た。
「その中で、父が私にブラックゾーン様を見せてくれて、それ以来私はロボットと言うものに熱中しました。ですが、それは世間一般の女性が好むものとはかけ離れたもの。ひっそりと楽しむ他ありませんでした」
「シークヴァイラさん……」
その目は少し寂しげだった。そっか、俺はどうとは思わないけれど、世間は違うよな。ロボットって言ったら男の子向けってイメージが強い。そうである以上、余り大っぴらに言えなかったってことか。
「ですが、先ほどの大地様のお言葉、『好きなものに誇れるような生き方をしろ』、その言葉を受けて、私は勇気が湧いたのです。『ああ、私の愛は決して恥ずべきことではなかった』と思えたのです。だからこそ、あなたには私の原点であるこのジオラマたちを見て欲しかった」
俺はその姿に、目を奪われた。強い視線と愛を感じる瞳がとても綺麗だ。シークヴァイラさんがより一層輝いて見える。
「でしたら、折角ですしジオラマの解説でもしてもらえませんか?」
「よろしいのですか?」
「勿論です。あなたの『愛』、もっと知りたいですから」
「っ!……はい!」
こうしてシークヴァイラさんによるジオラマ解説が始まった。いわゆるリアル系からスーパー系まで何でもありなジオラマばかりだ。説明を聞くと、足りないパーツはジャンク品にパテでかさましをしてうまく調整したりしているらしい。いや、そこまでいったらもうプロなのよ。
説明を受けていると、俺にはひと際輝いて見えるケースが一つあった。それの中には、一つのプラモがポージングしているだけのものだった。
そのプラモの出来は今までのものに比べて少し拙い部分がある。それでも、とても強い『愛』を感じた。
「シークヴァイラさん、これは……」
俺がそう言ってそのケースの前に立つ。
ケースの中にあったプラモ。それは、ブラックゾーンだった。正確に言うと【轟速英雄ブラックゾーン】のブラックゾーン、つまりセラフォルーさんが記憶を頼りに作った俺の姿のものだった。
「恥ずかしながら、これは私が初めて作ったプラモデルなんです」
「初めて……」
「今まで見て来たものに比べて拙いです。それでも、私にとってかけがえのない存在なのです」
やべぇ、おじさん泣きそうだよ。俺、じゃないけど俺のことをこんなにも愛してくれているって、もう感無量だ。心が満たされていく感覚がするよ。
「大地、様?」
「『愛』、だな」
俺は思わずそう言ってしまった。我慢できない程に、このプラモデルから愛を感じた。
「やはり……」
「ん?」
シークヴァイラさんが何か言おうとしている。よーし、最近聞き逃しが多いからよく聞くぞ。
「やはりあなたを伴侶に選んで正解でした」
嘘です、聞かなかったことにします。
それから俺達はと言うと折角のファンだと言うことで、庭に出てブラックゾーンの写真撮影会をした。シークヴァイラさんも一緒に写ればよかったのだが、彼女は数枚一緒に写真を撮った後、俺だけの写真を撮りまくっていた。それも、全身くまなく。まるでエッチなビデオを撮られている気分になりました。
それにしても、シークヴァイラさんか……。リアスとは違うタイプ、いや真逆に近いタイプだ。それでも、とても優しくて愛の深い人物だってのが分かった。それだけでも大きな収穫だったかな?
――『抱けー!抱けー!シークヴァイラを抱けー!』
――『さっさとこのヒトの子と赤子を成せ』
こいつら、いつか殺す。
Side out
そういや、もう一年が半分終わったんですね。早くない?このペースだと今年中に20巻くらいまでいけるか不安なのだわ。