知るかバカ!そんなことより侵略だ! 作:ブラッキオ
Side in
さて、事前に説明が足りていなかったなぁなんて思いながらも、すでに2名も仮眷属の話を通させてもらった。このまま順調にいけばいいなぁ。
「そう言えば、ご主人様」
「何だ、黒歌?」
隣で水を呑気に飲んでいる黒歌が俺に質問してきた。何かあるなら、出来る限り早めに解決すべきだろうな。
「今回の仮眷属の候補だけど」
「ああ、それがどうした?」
「ご主人様の後輩ってのを除いたら皆女だね。しかも乳がデカい。ご主人様ってホントスケベね」
「次の方どうぞぉッ!!」
黒歌のことなんて知らない!
俺は次の人を呼ぶ。中に入って来たのは、黒歌の言う通り女性だし、乳も大きい。別にそこで選んでいるわけじゃないってのは理解してほしい。
「それではお名前どうぞ」
席に座った彼女にそう言う。
「はい、エレナ・ストラーダです。エレナで構いません」
エレナさんね。はいはい、なるほど。良い名前だ。
金髪。巨乳。強い母性。
どっからどう見てもデュエプレのエレナママなことを除けばとてもいい人だと思うな!
俺は机に突っ伏す。バルガさんにステラネスさんに続いてエレナさんまでもか。俺の周りには実に前世を思い出させる人間が多いな、おい!
「あ、あの……?」
「ああ、ごめんなさいね。ちょっと胃痛がしたから倒れてた」
「えっと、大丈夫でしょうか?」
心配してくれるエレナさん。良い人や。甘えたくなってくる。そのでっかいおっぱいに顔を埋めたくなる。いぇーい金髪巨乳!
――『ねぇ、こいつのこと点蔵って呼んでいいかしら?』
――『異議なしダム』
――『よもやラヴィニアも……』
「さて、色々質問したいんだけどぉ……」
俺は書類に目を通す。エレナさんは
ただ、ほんと俺にとってつっかかることがあってな、そのことを訊きたい。
「まずだけど、あなたの神器についてお聞きしたいです」
「はい、いいですよ?」
そう、エレナさんは神器持ちなのだ。何て言うの?
「俺はあなたの神器、『混乱の指』の性能を見てみたい。なので、ここにあるペットボトルを投げてみるので、神器で飛ばしてみてください」
「はい、承知しました」
承諾を得たので、俺はペットボトルを持つ。
「それじゃあ、いきます」
ヒョイと俺はペットボトルを投げた。すると、エレナさんが指を出して、虚空をチョンとした。すると、ペットボトルが消えて、俺の机の上にポンと置かれた。代わりに机の上にあったボールペンがエレナさんの方へと飛んでいった。
彼女の神器はAとBを入れ替える。こんな感じだ。
まだ分からない?要はオペオペの実だよ。ルームしない分、こっちの上位互換感は半端ないけど。
「なるほどね。こんな感じか」
「満足いただけましたか?」
「もちのろん」
実際、面白い力だと思っている。どうやらこれ、人同士を入れ替えることも可能らしいので、戦術が広がる。
「えっと、それで……
俺がそう訊くと頷いたエレナさん。マジか、すげーな。兵藤とか木場なんてあんなに苦労してた代物を。
「
「随分恐ろしい能力でございますな」
幽さんの言葉に思わず同意してしまう。何だよ、マジでオペオペの実じゃねぇか。
エレナさんは苦笑いして、言う。
「そうは言っても、予備動作が大きくなりますし、下準備も必要です。神器の隙も大きくなりますし、余り万能とは言い難いですよ?」
「それでもだよ。人格のシャッフルなんて、面白いことが出来そうだ」
いかんな、彼女を本当に眷属にしたくなってきた。そんな欲望塗れなことをしてはならんと言うのにな。今回はあくまでも彼女達の善意だ。それを無下にしちゃいかん。
次の質問いこう。
「では次の質問ですが、この武器の『エバーラスト』ってのは?」
俺のビックリドッキリポイント。それは彼女の武器がどこかで聞き覚えがありすぎる名前だってこと。
「実際に見てみますか?」
「はい、オナシャス」
そう言うと、エレナさんは虚空から槍を取り出した。天使の意匠が施されている、聖なる力を感じる槍だ。
「『王来教団』が作った人工聖槍。それがこの『エバーラスト』です。流石に本物の聖槍ほどの聖なる力を持つことは叶いませんが、それでも強力な力を秘めております」
「なるほどなぁ」
ねぇ、ドキンダム。
――『何ダム?』
あれ、どっからどう見てもエバーラストの槍なんだけど。
――『草』
あとでぶっ飛ばすから覚悟しておけよ。
ユノハ様、これって俺がいけないんですか?この状況を認めきれない俺が悪いんですか?
――『どっちかと言うとそう。あなたの介入で変わった世界によって生まれた産物がこれとかね』
うぉん。デュエマ欲だけが強くなっていく。ウィクロスで発散しよう。
「黒歌、彼女の槍の腕前は?」
俺は黒歌にそう訊く。彼女のことだし、エレナさんのことは知っているだろう。だからこそ、どんな感じなのか聞きたい。
「すごい強い。びっくりするくらい強い。神器も合わさって、正攻法ってのが簡単に通らないにゃ」
「お褒めいただいてありがとうございます、黒歌さん」
「いいにゃ。事実を言っただけだし」
黒歌がそこまで褒めるってことは相当な実力者なんだろうな。なら、安心だ。
「それじゃあ、俺の質問は終わり。あとは皆から何かあるかってことくらいだけど……」
俺がそう言うと、ステラネスさんが手を挙げる。
「大地様、よろしいでしょうか?」
「勿論」
俺は許可する。ステラネスさんはエレナさんの方を見る。何だろう、前世を知っているとシュール極まりない。
「では……エレナ・ストラーダ様。貴方の姓について訊きたいことがあります」
苗字のことだよな?それがどうしたんだ?何かあったのか?まさか、和泉さんと同じパターンの感じなの?
「ストラーダと言えば、教会最強の戦士が想起されますが、何かご関係はありますか?」
へぇ、ドブカスの最強戦士がストラーダって言うんだ。クソほどの興味もないな。けど、ステラネスさんや。流石に苗字だけで関係があるって言うのはちょっと無理がないか?
「私の祖父です」
あったよ。関係があったよ。
「そうは言っても、私の父親とは血がつながっていません。それに、私はその教会から追い出された身ですから、ほぼ関係ないと言ってもおかしくないですね」
「ありがとうございました」
は、話が気付いたら終わっていた。それにしても、ドブカス最強、か。また今度ゼノヴィアさんとかに聞いてみるか、そのストラーダさんって方のこと。
「そ、それじゃあ他の皆は?」
「ご主人様のこと、男として好きかにゃ、エレナ?」
「黒歌さん?何言ってんの?」
「ひ、一目ぼれでもいいのであれば……」
「エレナさんも真面目に答えなくていいんですよ?」
全く、こいつらどいつもこいつも何で俺を好いているかどうかなど聞くんだ……!
「それじゃあ、締めに入ります。よーし、出てこい俺の駒」
「適当になりましたな」
「適当だな」
「適当ですね」
「適当にゃ」
この結束力を褒めるべきか否か教えて欲しい。俺には分からない。
俺が手を伸ばしていると、手からポーンと勢いよく光の玉が二つ出て、エレナさんの前に浮かんでいる。え、二つ?
俺がきょとんとしている間にも光の玉たちは形となっていった。それは『戦車』の駒と『10』のカード。
えーっと、今回用事があるのは駒の方だけなんだが……。
――『おめでとうダムwまた御使いが増えるダムねw』
――『貴様の子種を与えるに相応しいと言うことであろう』
ぬぉおおん……。
「それ、俺のカード。御使いこと天使になる。それ、自分の意思で御使いに相応しい人間の所に行く。オッケー?」
俺は片言気味になりながら、エレナさんに説明する。かなり簡潔にしたが、それでも分かってくれた様子だ。
「それはつまり……!」
「はい、あなたは選ばれました。それ、しばらく持っていてください。一応言いますけど、拒否したっていいんですからね。本当に……」
頼む、これ以上俺の周囲に俺の股間に悪い人間を増やさないでくれ。いよいよ我慢できなくなってしまう。
○○○
「大地様、どこを見ておられるのですか?」
「ごめん、ちょっと意識が飛びかけてた」
非情な現実を受け入れようとしていたら、もう次の人が入っていた。幽さんの言葉を受けて俺は正気に戻った。
『何で俺は御使い探しまでしているんだろう』と言う疑問が心に沸いて仕方ないが、先に行こう。
「それでは、お名前をどうぞ」
さぁ、開戦だぁ。
「ルゥリン・ハルファスです」
ハルファス家から来てもらいました。幽さん曰く『悪魔の名家』だと。そこのお家のお方だ。この方はサーゼクスさんからのご紹介と言うことになっている。
「名前だが面倒なので、名前の方で呼んでいい?」
「はい、ルゥリンで結構ですよ?」
さっきからうちの眷属の皆がやたら俺との気ぶりをするせいで疲れて仕方ない。
「じゃあ、ルゥリンさん。早速質問なんだが……ハルファス家は先の内戦で壊滅。そんでもってベリアル家に助けを求めて何とか生き延びた、アムドゥスキアスと同じって感じでオッケー?」
「はい。ついでに言えば、私の父がハルファス家で、母はフェニックス家ですね。母の不死性も持っていますが、『フェニックスの涙』は作れません」
パイプ強すぎぃ!不安!都合が良すぎて不安になる!
「な、なるほどな。で、ルゥリンさんは、今はベリアル家で私兵団の一つを引き連れているってことでいいかな?」
「そうですね」
そんなルゥリンさんは現在、ベリアル家の私兵団の中でも精鋭の『ガル・ラガン』と言う部隊を率いているそうだ。何だよその如何にもな名前。もしかしなくても、ベリアル家は俺を引き込もうとしているのか?
とりあえず、今はそのことは置いておこう。
「それでだが、今回はサーゼクスさんからの応募からってことだが……気になった点があってだな」
「はい」
「俺、ディハウザーさんにサタンさんとステラネスさんを紹介、っていうよりは推薦されたんだが、その時にあなたの名前はなかった。そのことについては何か心当たりはあるかな?」
サーゼクスさん経由ってことはそれなりの実力者なのは確かだし、ベリアル家の兵団の隊長ってことはそれをより保障するものだと思う。だけど、そうなると猶更以前の顔合わせの時にルゥリンさんがいなかったことが気になる。
俺がそんな感じで質問をすると、ルゥリンさんは答える。
「私は、サタン様やステラネス様のように強くありませんので……」
そう言うルゥリンさん。俺の勘って言うか、見立てではあなたも強そうに思えるけどなぁ。一応その二人にも聞いてみるか。
「サタンさん。ルゥリンさんってあなたと打ち合える?」
「我とか。それは難しいな」
「ステラネスさん。あなたとルゥリンさん。どっちが魔力での撃ち合いが強い?」
「私ですね」
んー、なるほど。何となく考えが腑に落ちる所まで来た。
もしかしてだけど、ルゥリンさんって『器用貧乏』なんじゃないかな?剣か何かの才能はサタンさんほどじゃないし、魔法の才能はステラネスさんほどじゃない。だけど、普通から見たら十二分以上に強い。そんな感じ。
別に彼女を擁護したいとかそう言う気持ちがないわけじゃない。ただ、それ以上にフェニックス家ってのが気になっている。
リアスや幽さんによれば、フェニックス家はその不死性でレーティングゲームの順位を大きく上げて来たそうだ。だからこそ、その力は欲しい。その強い力を。
おそらくだが、以前レイヴェルさんが自信気に自己推薦してきたのは、そのフェニックスの力があるからだからだろう。
そんなわけでルゥリンさんなんだが、俺は採用したい。そう思っている。
「俺としては問題ないと思う。正直、俺の眷属って外れ値もいい所だし。そんな所かな。皆は何かある?」
俺がそう言うと、幽さんが手を挙げた。
「それがしが」
「それじゃあ、幽さん」
そう言うと幽さんは結構真面目な視線でルゥリンさんを見つめた。
「夫の女遊びと浮気についてどう思いますか?」
「お前は何を言っているんだ?」
そんなのどちらも褒められたもんじゃないだろうよ。特に妻がいる夫とかは。だから俺は苦しんでいるわけだが。助けてラヴィニア!いや、ここでラヴィニアに助けを求めたら、ほんとに終わりそうだ。
「女遊びは許しますが、浮気は殺します」
「さっさと次行きまぁす!」
話をぶった切って、俺は次に進む。
「大地様、一ついいか?」
「ん?サタンさん?いいけど」
どうやらサタンさんから何か意見があるようだ。
「ルゥリンだが……仮でなく、真に眷属にしてみるのはどうだろうか?」
その言葉に、思わず目を細めた。サタンさん、一体何を考えてのことだ?
「その真意は?」
俺がそう訊くと、サタンさんは毅然とした態度で答えた。
「彼女の実力は我もよく知るところだ。我程でないだけで、有象無象など簡単に切り伏せることが出来る。それにそのフェニックスの力は余りあるものだ。指揮能力も高く、貴公が不在の際に動くことも容易い。政務も事務も出来る。少々臆病な面もあるが、これほどの人材を仮のままにするのは惜しいと我は思う」
俺と同じことを想っていたり、新たな発見があったりしたサタンさんの意見。俺だけじゃないってのが何だか安心感を覚えた。
「なるほどなぁ。そうか……」
俺が悩むと、ステラネスさんも手を挙げた。
「失礼ながら、私も同意見です。決して身内贔屓ではございません」
その言葉に、俺は顎に手を当てて悩む。いや、ここで増やすの?マジで?ちょっと荷が重いような気もしなくないって言いますか……
――『『そーれ結婚結婚』』
この禁断と不死鳥、うぜぇ!
正直、俺だけの予想とかだったりならルゥリンさんを眷属にしたいとは思いたくなかった。だけど、サタンさんの推薦ってなると、ちょっと気持ちが変わる。
…………よし決めた。
「サタンさん」
「何だ?」
「ルゥリンさんは俺の為に切腹出来るタイプ?」
「無論だ。貴公の眷属になった暁には、その責任は強すぎるくらいに持つだろう」
うっし。サタンさんのお墨付きだ。じゃあ、いいだろう。ディハウザーさんにも後でシュナさんのことは色々聞くとしましょうかね。
「ルゥリンさん、俺の眷属になりたい?仮じゃなくて、本当の眷属、俺の『家族』に」
俺がそう言うと、少し静かな空間が広がり、そしてルゥリンさんは涙目で口を開いた。
「なりたい、です」
「む」
「大地様の眷属に、なりたいです!」
ドキンダム、俺には悪意を感じなかったが、お前にはどうだった?
――『いんやぁ、むしろお前へのラヴだけしか感じないな。ガチで永遠を捧げるつもりダムね、この子』
そうか、お前もそう思うなら違いないだろう。
それじゃあ、いつもの行きますか。
「俺の眷属になるってことは、地獄すらぬるい、禁断へと行くこととなる。それでもいいか?引き返すなら今の内だ」
「構いません。私は、大地様と共にありたいです」
釘を刺したつもりが、俺に釘を跳ね返してきた。思わず瞑目してしまい、その姿を黒歌と幽さんに笑われる。
「ご主人様の負けね」
「それがしも、ある種フェニックス家とのコネクション作りと考えると、これほどまでにないくらいの大物と思います」
全く、俺ってのはとことん女性に弱いな。
それじゃ、お前ら、行けるか?
俺は駒に呼びかけをする。すると、一つの駒が勢いよく飛び出した。もう決まっていたんだな。
そいつは既に形作られた状態でルゥリンさんの前に浮かんでいた。
「『騎士』か」
俺はそう呟いた。そう、ルゥリンさんは『騎士』に選ばれたのだ。
「今回はあくまでも『仮眷属』を見つけるためです。本採用まではいきません。なので、それを持っていてください。そして、事が終わったら、また話をしましょう。その時に、心変わりが無ければ俺の眷属になってください」
「ッ!はい!」
かくして、俺は仮であり本である眷属をゲットした。彼女は実際に能力が高そうだし、駒から伝って来た情報でも決して弱いわけじゃないのは分かった。俺に必要な人だ。
これで、俺の眷属は5人目。しかも全員女性と来た。悪いことは言わねぇ。四条、お前マジ眷属にならねぇか?主に俺の精神衛生のために。
余談だが、実はルゥリンさんは以前のディハウザーさんの推薦にも名前が挙がっていたそうだ。ただ、本人が辞退したとのこと。今回については姉と自分の率いる団員達にストライキと言う形で尻を蹴られて来たそうな。控えめなお方なのですね。
Side out
また増えた 金髪巨乳 母性強し(字余り)