知るかバカ!そんなことより侵略だ! 作:ブラッキオ
イッセーside in
どうも皆さん、こんにちは。兵藤一誠です。最近エロ本を読んでいる時間が減って悲しくなりました。
ここ最近だが、岸波先輩が滅茶苦茶怖いです。その理由は勿論知っているし、誰だってその理由を知れば『しゃーない』とも思う。
全ての事の発端はアスタロト家がアーシアを求めたことだ。そのやり方がだいぶ無理矢理って言うか、先輩の言葉を借りるなら『ゲロ以下』って言うか。とにかくひどいやり方なんだ。それには流石に部外者の俺も殴りこみたいくらいには怒った。
そして、アーシアが岸波先輩に助けを求めた。優しい岸波大地って男が動くには、これ以上にないものだった。
そんなことがあった岸波先輩はぶちぎれて、今までにないくらいに本気モードに入った。
まず、仮眷属を集め出した。曰く、『フェニックス家との戦いの時のリアスの絶望を味合わせてやる』とのこと。多分、人数差のことを言ってるんだと思う。あの時は先輩の叱咤激励もあって忘れかけていたが、普通に考えたらあれって頭おかしいでござるって感じだよな。
仮眷属のメンバーが決まった所で先輩から教えてもらったが、何と零の奴も参加することになった。俺は流石に驚きを隠せなかったけど、あいつなら先輩の力になりたいよなと言う安心感も覚えた。我ながら、いい親友といい先輩を持ったと思う。今度頼んだら手合わせしてくれねぇかな?
次にゲームについての勉強。とにかくうちの部長や生徒会長から色んなことを教わっていた。それに加えて、何でもベリアル家って所からも学んでいるらしい。そのベリアル家がどれくらいすごいかは知らないけど、先輩が本気なのは分かる。
最後に俺達との実地訓練。要は手合わせだ。先輩は自分の重力を何倍にもさせると言うことをドキンダムにやらせて、俺やゼノヴィア、木場がそんな動くのもままならないはずの先輩に襲い掛かると言う、傍から見たらなぶり殺しみたいな状況での手合わせだ。
結果?一回くらいまともに攻撃を当てさせてくれって思ったよ。いくら何でもあの人おかしいって。木場が聖魔剣で奇襲したり、ゼノヴィアが全力でデュランダルを振ってもガードされた。大振りの俺なんて当たるはずがない。心が折れそうだったね。
ただ、俺達の課題も少しづつ見えて来たのも確かだ。木場は『自分より速い相手への立ち回り』、ゼノヴィアは『デュランダルが通らなかった時の対処』、俺は『まだまだ足りない基礎部分の強化。今は
そんなわけで、学びを得た俺らなんだが、ちょっとした用事でテレビに出ることになった。ちょっとした意思表明の機会らしい。次の戦い、サイラオーグさんとのゲームに向けてのものだ。
テレビ局に行ったら、レイヴェルに出会った。何かルンルンしていて、『何か面白いことでもあったのか?』と聞いたが、教えてくれなかった。それとケーキの約束もされた。いやまぁ、ケーキは好きだけどさ、どういう風の吹き回しなんだ?よく分かんないや。
それと、前のシトリー眷属との戦いで俺の人気が高くなったらしい。主に子供人気。ボインのお姉さんが良かったけど、まぁしょうがない。現実を受け入れて前に進もう。目指せシングルマザー人気!
そうして俺らは何事もなくテレビの収録を終えて、普段の日常に戻ったのだが、テレビ収録の翌日にアザゼル先生に呼び出されて部室に集まることとなった。岸波先輩は別で勉強会をしているので欠席だ。
「アザゼル先生、これは一体?」
部長がそう訊くと、アザゼル先生はいつも通りのにやけ面をした。
「面白いもんを見せるぜ」
そう言って、テレビを起動する先生。そこに映っていたのは岸波先輩だった。それと、先輩の『騎士』さん。これには皆驚きを隠せなかった。
「せ、先生。これは一体?」
木場がそう訊く。
「お前らの後に収録をしたそうだ。ディオドラの奴も同様にしていたらしいが、別収録だ。その内容だが、まぁ、端的に言えば『徹底した岸波のこき下ろし』だな。お前らが聞いたらぶちぎれ案件だったぞ」
そ、そうっすか。それはそれで気になるけど、知らないままの方がいいことも世の中あるもんな。アザゼル先生の好意に甘えよう。
「んじゃ、再生すっぞ」
アザゼル先生はそう言って、リモコンをいじった。テレビの画面が動き出す。
司会の女性が進行していく。これまでの岸波先輩のことを話したり、現在のことだったり。何て言うか当たり障りのないことだ。
そんな中で岸波先輩は笑顔だった。だが、俺には分かる。
あれ、滅茶苦茶不機嫌な時の笑顔だ。
根拠なんてものはない。しいて言うなら、今までの付き合い。それくらいしか言えないのだが、それでも断言できる。あの人、めっちゃ怒ってる。あれか?修行の時間を邪魔されたとかか?割とそれくらいしか思いつかないぞ?
『そ、それでは早速ブラックゾーン様への質疑応答と参ります!』
司会の女性がそう言うと、早速手が上がった。その人の番号が呼ばれると質問がされた。
『今回の若き悪魔であるディオドラ・アスタロト氏との対決ですが、現在どのような心境でしょうか?』
そう訊く新聞社らしき悪魔。先輩はマイクを持って答える。
『そうですね、『クソほどの興味もありません』とでも言いましょうか』
おっと、岸波先輩、大胆にも宣戦布告だ。これには会場もざわついたぞ。
『あいにく、私はリアス・グレモリーやソーナ・シトリー、サイラオーグ・バアルのような者に興味があるのです。どうせやるなら、彼らとのゲームがよかったなと思うばかりです』
「たとえおべっかでも、嬉しいことを言うわね、ダイチは」
そう言う部長は優しい笑顔だった。
『どうせあれでしょう?裏でゲロ以下野郎の会見があって、そこであれが私のことをこけにしているんでしょう?その程度すら分かるくらいにはあれの価値が見え透いているんですよ。正直、アジュカさんと同じ家の者か疑うくらいには、あれには興味がない』
そう言って、マイクを下ろす岸波先輩。先輩、本当に怒っているな。今回の一件にも、時間を割かれたことにも。アスタロトとのゲームが終わったら、一緒にアイスでも食べにいくか。
先輩との今後の予定を考えていると、次の質疑応答に入った。
『ブラックゾーン様は、アーシア・アルジェントのことをどう思っているでしょうか?』
……それって要するに『お前、アーシアのこと好きか?』ってことだよね?いくら馬鹿な俺でも分かるよ?ほら、隣の部長と朱乃さん見てみろよ。笑顔が怖いんだけど?アーシアもアーシアで『はわわ!』ってなってるし。
そんな質問に、先輩はどう答えるんだ?場合によっては、ここが消し飛ぶぞ?
『私の日常を、尊い日々を形成する大切な人です』
……。
『そこに男女の情とかは関係ない、とは言い切れないかもしれません。それでも、私にとって彼女が手放したくないくらいに必要な存在であることには変わりないです』
「だ、ダイチさん……!」
アーシアが顔を真っ赤にしてそう言う。そうだよなぁ、この子的にそんなことを言われたら、告白みたいに捉えられてもおかしくないよなぁ。アーシアもアーシアで日常ってのがどれだけ尊いかってのは嫌って程に知っているタイプだし。
更に岸波先輩は続ける。
『今回の一件、色々言いたいことがあります。ですが、此度は省かせてもらいます。その上で言いますが……大切な人に『助けてほしい』と言われて動かない馬鹿になった覚えはありませんよ』
……そうだよなぁ。岸波先輩は『手が届く所にいるなら助けたい』って言う程々の優しさを持つ人だもんな。俺からすれば、とことん優しすぎるって思うけど。
でも、だからこそ『ヒーロー』なんだよな。
それから、質問が結構あったが、どれも先輩は冷静に答えていっていた。しかし、どれもディオドラには決して負けないと言う強い意思を感じた。
俺さ、悪魔歴短いから分かんないけど悪魔への安らかな眠りの祈りってどうすればいいのかな?
イッセーside out
次回はゲーム開始です。