知るかバカ!そんなことより侵略だ! 作:ブラッキオ
ドリームクリーチャーって要するにお隣の遊戯王のブラマジや青眼のようなポジを作って消費者から搾れるだけ搾ろうって考えなのが公式かと。そこまではその遊戯王だってやっていたことですし、まぁ納得はします。キャラ人気の焼畑農業なのは知りません。後悔するのは公式なんですから。
問題はドリームレアな方。挙げだしたらきりがない問題ばかりですが、一番思うのは『ああ、君達はダブルビクトリーの黒歴史とレジェンドの功績を忘れたんだね』です。ドギラゴンとレッドゾーンの人気って、レアリティがレジェンドだったことも理由だと思うんです。
ぶっちゃけ、ドリームレアが理由でデュエマやめられても文句言えんぞ......?
Side in
『ふははは!ここが貴様の墓場だ!赤龍帝よ!』
『何を言ってやがる!俺がお前達闇の軍勢に負けるなんてありえない!行くぜ!
明らかに悪い奴って感じの奴が高笑いを上げて、それに対して兵藤そっくりの奴が鎧をまとう。
我々オカ研の皆は俺の家の地下にある大広間で鑑賞会をすることになった。何で一般家庭に地下があんだよ。
巨大モニターに映るその作品。その名は『グレートドラゴン赤龍帝』。セラフォルーさん曰く、今の冥界のキッズに大人気の子供向けヒーロー番組だそうだ。
そうです、前に言っていた企画が本当に実現しました。当然のようにOPとEDは俺が担当しました。タイトルは『VAMOLA!赤龍帝』と『dino soul』です。はい、パクりました。何なら、OPもEDも俺が歌っています。パクることに、何の罪悪感もなしッッ!!
役者は兵藤が忙しいってこともあり、背格好の似たアクターさんの顔にCGで兵藤の顔を当てはめたって感じだけど。
「人気具合もすごく、視聴率は50%越えだそうです」
塔城さんがそう言う。どんだけ娯楽に飢えてんねん、悪魔。
『今の俺は、負ける気がしねぇ!』
グレートドラゴンの決め台詞だ。どこかで聞いた気がする?そうだよ。
「これも岸波先輩が考えたんですよね?」
木場がそう訊いてくるので俺は頷いた。
「まぁな。いいだろ?」
まさしく『グレート』な『ドラゴン』って感じで。
「人気なのも頷けるぜ。何せ、グレモリーが中心となり、ルシファーとレヴィアタンが監修かつブラックゾーンまで企画にOPとEDの両方に携わったんだ。ここまで大物たちを動かすなんて、お前くらいだぞ、イッセー」
「改めてその名を聞くと、恐ろしいっすね、先生……」
アザゼル先生と兵藤がそう会話する。おやめくだされ、私はただパクっただけなのでございます。
「しかもグレモリー眷属も名前を変えて出ているんだろ?今後の人気増加はえげつないことになりそうだ」
「アザゼル先生の言う通りね。今からかかる重圧を考えたくないわ。ダイチもダイチでこんなものを隠し持っていたなんて……」
「悪いね、その辺の稟議は厳しいのよ」
まぁ、今回のこれでリアス達も人気になれていいんじゃないかな?次のレーティングゲームが楽しみだな。
『行くぜ行くぜ行くぜ行くぜ!』
グレートドラゴンがそう叫び、力を溜めると、彼の後ろにドラゴンのオーラが飛ぶ。そして、グレートドラゴンがジャンプし、ドラゴンと共にキックを怪人に入れた。
うーん、クローズ。提案した俺が言うのもあれだけど、クローズ。赤いこと以外、ほぼクローズ。
「それにしても、こうして幼馴染がヒーローになるなんて、私も鼻高々ね」
「昔はイリナともヒーローごっこしたもんなぁ。あの頃はやんちゃばかりしてて、お前のことを男だと思ってたくらいだったのに。今じゃ、こんなにも美少女なんだから、人ってのは分からんな」
「もうイッセー君ったら、そんな風に口説くんだから!そ、そんな岸波先輩みたいに皆を口説いたの?!怖い!怖い潜在能力!堕ちちゃうぅうう!」
「先輩、幼馴染が怖いです」
「知らんがな……」
紫藤さんと兵藤の夫婦漫才に思わずそう言うしかない俺であった。
○○○
さて、秋と言うと皆さんは何を思い浮かべるだろうか。サツマイモや葡萄の採れる実りの面もあれば、夏に比べて穏やかな気候から様々な活動を行う文化の面もある。
我が駒王学園高等部にもそんな秋特有のイベントがある。それは修学旅行だ。
中学だと春先に3年がどっかに行ったりとかあるだろう。それだ。バスなり電車なりで遠出する奴。それが我が校の2年生にある。
「そう言えば二年生はもう修学旅行の時期だったわね」
我らが部長ことリアスが優雅に紅茶を飲みながらそう言う。向かい側で同じく紅茶を飲んでいる俺とは別世界の優雅さだ。
「3年生のお三方はどちらへ行かれたんですか?」
兵藤がそう言う。それに朱乃が答える。
「私達と大地君は別の班だったので、彼の動向は分かりませんが、私は部長と一緒に金閣寺や銀閣寺と色々な名所を回りましたわ」
へー、金閣寺と銀閣寺か。本名は鹿苑寺と慈照寺だったっけ?どっちも歴史的に有名な奴だ。嫌でも授業で習うな。
「そうね。けれど、あなた達も注意しなさい」
「へ?」
「意外と三泊四日で行ける所と言うのは限られるわ。あれよこれよと高望みはしちゃダメ。余裕を持った詳細な時間を先に決めておいて、それから行動した方がいいわ。日程と見学内容、食事の時間をきちんと決めておかないと、痛い目に遭うわね」
「何て言うか、すごい具体的ですね、部長」
リアスの妙に説得力のある言葉を言うリアス。それに朱乃が揶揄うように加えて言う。
「この部長さんったら、色んなものを欲張って見ていた結果、最後に訪れるはずだった二条城に行く時間がなくなってしまったのです。駅のホームで地団駄を踏んでいた姿は今でも思い出せますわ」
「ちょっとそれは言わない約束でしょ、朱乃。憧れの京都だったから、お土産屋とか色んなものに目がくらんじゃったの」
そういや、リアスって日本好きだったな。そんな彼女だからこそ、テンションが上がっちゃってはしゃいじゃったのか。俺の知らんところで随分面白いことになっていたんだな。
「行けなかったのなら、魔方陣でその後に行けばよかったのでは?」
兵藤がそう言うと、リアスはシリアス……と言うよりはシリアルな雰囲気になって言う。
「無粋よ、イッセー。無粋。修学旅行で初めて行くからいいのよ。それに、移動を魔方陣だなんて、ナンセンスよ」
「その通りだな」
リアスの言葉に思わず同調した。皆が一斉にこっちを見る。
「旅ってのは、何も現地を楽しむものじゃない。準備段階やその道のりもまた、旅の醍醐味の一つだ。それをかっ飛ばして『はい、現地です。じゃあ見たんで帰りましょう』はつまらんだろうよ」
最たる例が駅弁だろう。あれだって、極論を言えばネット注文で買えるのが今の時代だ。でも、あれは特急や新幹線の中で食べるから美味しいのだ。家で食ったらただのコンビニ弁当と大した差はない。
「ダイチの言う通りよ。あなた達、確か東海道新幹線を使うことになると思うけど、あれからなら富士山だって見えるはずね。そう言うのを楽しむのも、旅ってものよ」
「それに、自分の足で歩くからこその達成感もありますわ」
リアスと朱乃がそう言うと、兵藤は感銘を受けたかのような頷きをする。
「そんな岸波先輩は去年どちらへ?」
兵藤がそう訊いてきた。まぁ、隠す必要もないし、言うか。えーっと……。
「安井金毘羅だろ?あと下鴨神社と地主神社だな。今パッと思い出したのはそれくらいだな」
指を折りながらそう言うと、リアスと朱乃がジト目でこちらを見る。
「あなた、それ全部恋愛成就の神社じゃない」
「確か、大地君は斎藤さんとエクシアさんと同じ班でしたわよね?随分愛されているのですね」
「えぇ……?俺、そんな悪いことしたかなぁ……?」
何だかなじられている気分になる。ドキンダム、俺何かやったか?
――『知ーらね』
お前までそんなことを言うとどうしようもないじゃない。
さて、俺の言いたいことは実の所まだある。
「兵藤、京都ってのがどんな土地か知っているか?」
「何を突然?そうっすね……寺社仏閣がいっぱいってことっすかね?」
うーん、若干かすっている。それに付随することだが、まぁ分からんよな。
「京都ってのは、昔から『英雄』が集まる場所だ」
その言葉に、緊張が走る。そうだよな、今の俺達にとって『英雄』って言葉はデリケートだもんな。
詳細は省くが、今の
「指揮官であるリアスのいないお前らは、ねらい目とも言える。俺とて想像したくないが……まぁ、何かしらの良からぬことはやるだろう。その辺も京都の管理をしてる裏の方々と連携を取りたいが……俺じゃ無理だよなぁ」
俺は紅茶を飲み干して、カップを置く。
「そうね、こちらも魔王様方がコンタクトを取っているらしいけれど、何やら忙しい様子だそうよ」
リアスはそう言う。セラフォルーさん達も何とかしたいっぽいな。ただ、話すら進められないってことは、何かしら問題が起きているってことだ。こりゃ、面倒ごとが起きそうだ。
「はぁ……いっそのこと、仮病でも使って学校を休んででも京都に行ってみるか?それっぽい人なら知り合いがいるし」
思い出すのは狐耳を付けた親子。面白お嬢さんたちと思ったが、妙にリアス達悪魔に似た雰囲気を感じたから、もしかしたら京都の裏番長的な方々だったのかもしれないな。彼女らと話が出来るならしたいんだが……難しいと思うのだ。
「そんなこと出来るほど、あなたは不真面目な人じゃないでしょ?」
「よくご存じで、リアス」
俺は2年生組を見る。
「もし何かあったらお前らがギリギリまで頑張ってギリギリまで踏ん張って、どうにもこうにもどうにもならない、そんな時は俺が行くわ」
「ありがたいっす。それも、俺らがギリギリってのが」
何かよく分からんことを言い出す兵藤。その言葉を受けて他の2年生も同意しているような表情だ。
「俺らも、岸波先輩の足引っ張ってばかりじゃいけないですから。俺らも俺らでやれることはやりたいんです」
「私も強くなるために、座ったままではいられないからな。そうでなくては、近いうちにデュランダルに愛想をつかされてしまう」
兵藤とゼノヴィアさんがそう言う。お前ら、随分成長したな。昔だったらすぐに泣きごとを言っていたような奴らだったのに。
「そらいいことだ。……さて、修学旅行の話はここまでにして、リアス」
「何かしら?」
俺はリアスを呼ぶ。ちょっと聞きたいことがあるのだ。それは修学旅行と並ぶビッグイベントについてのこと。
「文化祭だけど、オカ研は何かするの?」
そう、もう一つ我々には秋のイベントがあって、それが文化祭。それの出し物のことについて。場合によっては俺も手伝うことになるかもしれなからな。一応予定は少しでも把握しておかないと後からアイシャから援軍要請を受けても動けないなんてことになりかねんし。
「そうね、出し物をするわ。2年生は忙しいけれど、1年生と3年生はそうではないわ。だからこそ、今のうちに決めておけば準備だけでも済ませられるものね。あなたって人気者だから色んな部活動や同好会から引っ張りだこでしょ?先に色々分かった方が、色々都合がいいわよね?」
「気遣いありがてぇ。現に既に漫研から3枚ほど絵を描いてくれって要請が来てる。今、着手しているけど、まぁ……5日あれば行けるか?」
「随分達筆ね。私の肖像画も描いてもらおうかしら?」
「褒めても何も出ないぞ。それに、俺が描く絵は大体アニメや漫画のサブカルチックな絵になる。あとは墨絵風だな」
リアスに褒められた。貴族の肖像画の推薦なんて名誉な褒め方をしてくれるなんて嬉しいな。前世から絵を描くのは好きだったしな。これでも結構デュエマとウィクロスの絵を描いてはネットの海に流していたのだ。
余談だが、今年の漫研の絵の題材は『不敗・遊月・伍&レッドドラゴン&スパザウス&ギガノト』,『熾炎舞 遊月・参&ヴリトラ&スヴァローグ』,『真・遊月・参&バハムート&シンリュウ』だ。漫研なら漫画の方がいいだろうが、俺の読む漫画なんて『ゆらぎ荘の幽奈さん』くらいだ。あれ描く勇気はない。え、『遊月も十分スケベだ』?あー聞こえない!
あれか?いっそのこと、オリジナルの名目でVANと大王とデルフィンでも描くか?それか自画像ことブラックゾーン。
「ま、近々色々と忙しくなるしな。皆今のうちに肩の力を抜くのがいいだろう」
俺がそんな風に締めると、携帯がなる。これはオカ研ことリアス眷属の仕事が入ったサイン。それも、侵入者が来たことについて。
おそらくだが、まーた英雄派だろう。最近、やたらリアス達にちょっかいをかけているからな。大体想像がつく。
俺とリアスは視線を合わせた。
「オッケー。俺はアーシアと帰る。無事に帰って来いよ」
「当たり前じゃない。行くわよ、皆」
こうして今日の部活動は解散と相成った。
Side out
まだまだ仕事に拘束される時間が続きそうで悲しみの嵐。