知るかバカ!そんなことより侵略だ! 作:ブラッキオ
ウェディング様のおっぱい万歳。
そんなわけで、ウィクロス新弾をエンジョイしているうp主こと巨乳好きです。ヴァンガにも手を伸ばしつつあり、死にそうですが、まだ4つまでしかカードゲームをやっていないので多分セーフです。これ以上やったら死にます。流石にデュエマ・ウィクロス・遊戯王・ヴァンガにさらに加えたら爆発しちゃう。ルール覚えきれないのだ。
Side in
「よぉ、匙」
俺と兵藤は戦いの終わった戦場にて大の字で寝ている匙の所まで来た。
ちなみにヴァーリチームはいつの間にかいなくなっていた。あいつら、逃げ足は速いな。そこだけは褒めてやる。
「兵藤……と岸波先輩……。戦いは?」
動けない様子でいるので、俺はアーシアを呼び、回復させる。少ししてから上半身だけを起こせるだけの体力は戻ったようだった。
「終わったよ。色々あったけどさ、俺達が勝ったんだ」
「神をちゃんと黙れせられたってわけだ」
俺達の言葉に匙君は苦笑する。
「そっか。俺、ほとんど意識がなくてさ、でも、兵藤の声だけは聞こえたんだ。身を焼かれそうなくらい辛くても、その声で何とか出来た」
「そりゃおめー、天下のグレートドラゴン様だぞ?」
「それもそうだな……。それと、何だかとても怖いものを感じた。ただの恐怖だけじゃなくて、怒りと悲しみがたくさん混じっててさ……」
……それ、十中八九俺だな。あの匙君の叫び、恐怖だったのか。ごめん。
「まぁ、だからと言ってあんだけ暴れられると困るってもんだがな。ですよね、先輩?」
「俺に振るなよ。まぁ、ちょいとばかり制御出来ていないのは気に入らんがな。俺が言えた身でもないが」
「え、マジです?俺、そんなに暴れてた?」
それに頷く兵藤。
「でもおかげで勝てたから、モーマンタイだ」
そう言う兵藤。かつてのドライグさん達の姿を思い出すと、あんな感じで派手にアバレするのがドラゴンらしいなら、あの光景はある意味匙君の正しい姿だったのかもしれんな。
辺り一帯を見回す、匙君。それにつられる俺と兵藤。
「随分派手にやったな、俺達」
「だな。これは始末書では済まねえな、お前ら」
クレーターだらけの採石場。ゼノヴィアさんや紫藤さん達が何とかして直しているが、大変そうだ。
「その時は先輩も道連れにしますからね」
「嫌だね、意地でも逃げ切ってやる」
こう言う時こそアザゼル先生に任せるべきだ。こんな時くらいあの人が頑張れ。
俺が今後の責任なすりつけを考えていると、匙君が呟く。
「兵藤も、岸波先輩も、こんな戦いを何度もしてきたんだな。神とか魔王とか。それこそ二天龍とか」
その言葉には憧れやら感心やら色んなものが入り混じっているように聞こえる。
「まぁ、そりゃぁな?赤龍帝の力とか、隣のブラックゾーンさんとかが引き込んでいるとか言われているけどな」
「俺のせいかよ……」
「否定は出来んでしょうよ!ブーブー!」
「ぬぅ……」
兵藤の言葉も一理ある。四条のこともアーシアのこともそうだ。俺が出しゃばった結果が争いを生んでいる可能性だってある。何と言うか、難しい人生を歩んでいる気がする。
「だから余計に思うんだよ。兵藤と岸波先輩ってすげーなって。俺さ、今回のトレーニング参加が怖かったんだ。マジで帰りたかった。でも、逃げたら会長にも、岸波先輩にも合わせる顔がないって思って、そうしたら逃げるって選択肢を選べなかったんだ」
匙君、見直したぞ!今まで散々怨恨を送っていた男とは思えんな!
「俺もさ。怖くて怖くて、逃げてぇよ。……でも、逃げらんねぇ。俺のハーレム王の道のりは険しすぎる。何なら、その入り口に立つための力だって今の俺じゃ手に入るか分かんない。だから一歩ずつでも障害や壁をぶち破っていくしかない。そのためなら、赤龍帝の力だって乗りこなして見せるし、岸波先輩の靴だって舐めてやる。……あいにく、ハーレム王以外に叶えたい夢も出来たし、守るべき夢も出来ちまったからな。何があっても止まれねぇのが、今の俺だ。強欲野郎なんだよ、俺は」
兵藤……お前……!おじさん、感動の嵐だよ……!この際、ハーレム王くらいは容認してやる……!
「……かなわねぇな、ほんと」
匙君はそう苦笑して、兵藤を褒めた。
「治りました!次はイッセーさんですね!」
「えーっと、じゃあ、お言葉に甘えて……「いや、兵藤はいい。またあとで。先に他の人を何んとかしてやってあげてくれない?」 先輩?」
俺が兵藤の言葉をぶった切ってそう言うと、二人はきょとんとした。
「お前だって、本当は『他の人から~』なんて思ってんだろ?」
「……先輩、もしかしてエスパー?」
「んなわけあるか」
これでも結構長い付き合いなんだ。お前のお人よしくらいは分かるさ。
「ってことだ、アーシア。頼めるか?」
「そ、それでは失礼します」
そう言って、他の人の所へと行くアーシア。彼女もまた強くなったよなとつくづく思う。
それから俺は席を外して、採石場の隅で座る。遠くでは黒歌とサタンさん、クーシュナさんが作業しているのが見える。そう言えば黒歌には『浮気者』と罵られたな。別に浮気はしてない。お前だって好きだよ。そもそも何をもって浮気扱いされているのか分からんが。
俺の両脇にはサイズを縮めて、( ˘ω˘)スヤァと寝ているスコルとハティがいる。遥輝ほどじゃないが、可愛い。この子たちの責任の所在もしっかりしないとな。無責任に飼うとかなんて出来ない。しっかりとその辺の話をオーディンさん達とも付けよう。
俺がのんびり今後のことを考えていると、こちらにやってきた人影が一つ。
「岸波君、少し時間をもらいたいが、いいか?」
バラキエルさんだ。作業を中断してまで来るなんて、どうしたんだろうか。まさか、俺がさぼっているのを注意しに来たとか?ほな、俺も働きますか。
「いいですけど」
「では、隣に失礼する」
俺がそう言うと、隣に座るバラキエルさん。スコルとハティも起き上がって、警戒をする。俺はそれをそっと手でなだめた。
それから少し無言の間が続いた。バラキエルさんがここにサボりに来たようには思えない。寧ろ俺の偏見では、そういう事をするアザゼル先生を咎めるタイプなのがバラキエルさんだ。
もしかして、朱乃のことか?それとも奥さんのこと?いずれにせよ、余りおいそれと口に出来ないような内容なのか?
色々と考えを巡らせていると、バラキエルさんの方から口を開いた。
「岸波君。単刀直入に聞く。君は娘のことを……朱乃のことが好きか?」
「そりゃ、まぁ……好きじゃなかったらここまで縁はないわけですし?」
何だ、そんなことか。とは言うが、親としてはその辺の友人関係は気になるよな。それも、長い間一緒にいれなかった一人娘のことなんだし。そりゃ心配の一つや二つはするか。
「そうじゃない。その……何だ?一人の女として、好いているかと言うことだ」
……突然のマインスイーパーか。参ったな。中途半端な答えは出せないな。
俺だって馬鹿じゃないからな。朱乃が俺にそれっぽい好意を向けているのは分かる。あんだけデカい矢印を向けられたらな。
とは言え、俺だってラヴィニアって言う特大級の矢印を抱えている以上、彼女の矢印をおいそれと受け入れるわけにはいかない。そもそも朱乃に対しては、女性としては魅力的と感じていても人間として共に歩めるかと言われたら不安を覚える。だからこそ、不誠実な答えを出すわけにはいかない。
「そうですね……。この感情はまだ『愛している』とかではないと思います。だからと言って、今後彼女と共に歩むことを断るかと言うと違います。今は『待ち』のフェーズだと思うんです。今の朱乃の想いに応えたら、それこそ彼女のためにならない。だから、今の彼女に告白をされたとしても、俺は応えられません」
俺がそう言うと、少し驚いた面持ちになってからフッと笑顔になるバラキエルさん。
「貴殿は真面目だな。アザゼルにいいようにされていないか?」
「まあ、されてないとは言えないですね。結構おもちゃにされている覚えはあります」
「そうか。俺やシェムハザからクレームを入れておこう」
そう言うと、立ち上がるバラキエルさん。その顔は満足そうだった。
「貴殿が朱乃の友人であったこと、何よりも幸運と思う。ありがとう」
バラキエルさんはそう言って、作業場へと足を運んで行った。
俺は隣にいるスコルとハティをそっと撫でる。
「きゅーん」
「クルル……」
俺の人生は平穏からどんどん遠ざかっていく。正直、嫌で仕方ない。が、結構いい出会いもある。
ま、なるようになるか。流れに身を任せてみよう。
あ、そうだ。後で援軍をくれたディハウザーさんにお礼をしないと。
○○○
「不肖ロスヴァイセ。駒王学園高等部に教師として赴任しました」
ロキとの戦いは終わった。俺達は日常へと戻ることになるのだが、それはそれとして変化も伴う。
それはロスヴァイセさん、いや今はロスヴァイセ先生か。彼女が来たことだ。今の言葉通り、彼女はうちの学園の教員として派遣されることになった。
理由は『スコルとハティの監視』だとか。やっぱり、俺の手にあっても危険なことに変わりはなく、オーディンさん的にも監視の目はあった方がいいと思ったらしく、ロスヴァイセ先生をパシリにしたことになる。
で、そのロスヴァイセ先生だが、どうやら閑職に飛ばされる感覚でここに来たらしく、着任早々泣いていた。可哀そうなロスヴァイセ先生。
ってことで、新たな仲間を引き込んだオカ研は今日も進んでいく。俺も俺で眷属・御使い周りを整理しないといけないし、胃がつらいのだ。
そんでもって件のスコルとハティだが、俺が引き取ることになった。グレイプニルなる鎖を首輪に仕込むことで、普段の小さいサイズ(とは言うが、ウルフドッグ並みにはデカい)なら普通の強い犬くらいとして生活できるそうだ。やったね、スコルとハティ。
当然我が家への説明もある。とりあえず『アザゼル先生の友人が警察で働いており、急遽引退が決まった二頭の警察犬の引き取り先を探していた。そこでアザゼル先生の伝手で岸波大地が引き受けることとなった。今は仮住居として住まわせてあげてほしい。餌代や検疫はこちらで持つ』と言うシナリオだ。実際、餌代に関しては北欧側が協力してくれるそうだし、何なら、グリゴリも協力するとアザゼル先生が言ってくれていた。なら問題ないな。
え、ごり押しすぎる?うん、それはそう。
そんな感じで両親に話したらオッケーが出た。何なら完全に里親になることもいいと。まぁ、前々から犬を飼いたいなんてことは言っていたし、ちょうどよかったのだろう。
当然、俺が責任をもって世話をするが、遥輝や父さんと母さんも世話に加わるとのこと。
そんなわけで我が家に受け入れられた。スコルとハティも最初は警戒していたが、すぐに家族と遊んでいたので、あいつらは大丈夫だろう。
さぁ、今日も今日で平和を目指して頑張ろう。俺の胃が爆発する前に、全ての敵をなぎ倒すぞー。
――『おい、ド阿呆』
ん、何よアポロヌス?
――『貴様、眷属たちとのデートは覚えているであろうな?』
……しまった!!
Side out
アザゼルside in
オーディンのじじいの会談はうまくいった。ロキの襲撃についても岸波筆頭の皆の頑張りのおかげで何とかなった。何なら、イッセーたちには『神との戦い』なんて貴重な体験をさせてやれたし、これ以上に望むものもないくらいだ。
まぁ、懸念点が残ることもある。ヴァーリチームのこととスコルとハティのことだ。
前者は勝手に乱入しては、勝手にいなくなっていた。その上、ヴァーリと共にフェンリルまでいなくなった。おそらく、あいつのことだからフェンリルを配下にしているんだろうな。
後者については岸波が首輪をつけてくれている。真面目なシェムハザからは不安の意見を出されたが、今の俺達の状況からすれば『貴重かつ強力な戦力を手に入れた』ってこと他ならない。万々歳とはよく言ったもんだ。
そんな戦いを終えた俺だが、今はグリゴリ待機組から土産を頼まれたバラキエルの買い物に付き合っている。俺、あいつの見送りに来たはずなんだけどなぁ。あいつら、呑気すぎるだろ。そもそもバラキエルもバラキエルで真面目すぎんだよ。土産なんて駅地下で買えるカステラとかでいいだろ。
デパートのベンチでのんびり座っていると、両手に袋を抱えたバラキエルがこちらに来た。
「すまない、これで全部のはずだ」
「ったく、長い買い物だな。あいつら、どんだけお前に頼んでんだよ」
バラキエルが俺の横に座る。
こいつは真面目すぎる。こう言った買い物のように慣れていないことさえも、頼まれたら断れないし妥協も出来ないような奴だ。その無骨さが、こいつの象徴と言っても過言じゃない。
大切なものを失うことになっても変えられないくらいに、根っこにそれがしみついている。
俺は弁当箱の入った巾着を取り出すと、バラキエルに渡す。
「これは?」
「朱乃からのだ」
あいつ、『父様に渡してほしい』なんて言ってこいつを渡してきた。この総督様をパシリにするなんざ何百年も早いって言うのにな。まぁ、そこを断る理由もないし引き受けたわけだが。
弁当箱をぱかっと開けるバラキエル。中身は朱乃らしい、色とりどりの和食だ。
こっちを気にするバラキエル。俺は手で『さっさと食いな』と促した。
バラキエルは橋を取って、肉じゃがを口に入れる。すると、溢れんばかりの涙を流した。
「で、感想は?」
「忘れる、ものか……朱璃の味だ……!」
その一言を言って、がっつき出すバラキエル。今のこいつからは分からないだろうが、これでもかつての天界では『神の雷』とまで呼ばれた武闘派だったのがバラキエルって男だ。そんな奴が体裁すらも投げ出して弁当を食べている。
「なぁ、バラキエル。お前の嫁のことがあった手前で俺が言っても何も説得力がないけどよ……朱乃のことは俺やリアス、それに岸波達に任せてくれないか?」
そう言うと、バラキエルが箸を止める。
「今度こそ、大丈夫だ。朱乃の惚れた男はとんでもねぇスケベ野郎だ。だがな、守ると決めたもんは意地でも守り抜く男だ。不安になるほど真面目。お前みたいだ」
「……ああ、そうだな。彼と話して、よく分かった」
ほんと、見ているこっちが嫌になる真面目さは似たもの同士すぎるんだよ、バラキエルと岸波はよ。
「あいつが異世界人なのはお前も知っての通りだ。……あいつはその異世界、故郷で嫁さんとその腹にいたもうすぐ生まれるはずだった子供を目の前で亡くしている」
「なっ!?」
驚きを隠せないバラキエル。だろうな。このことは誰にも言っていない。あの会談にいた連中しか知ってないことだ。
「目の前で大切な家族が死んだのはあいつのせいじゃない。だが、あいつは今でも家族を守れなかったあいつ自身を憎み続けている。だからこそ、お前達の状況が許せなかったんだろうな。その許せないって感情さえも『自分勝手』と思っているクソ真面目が、岸波大地って男だ。任せるには十分すぎるだろ?何よりも、あいつにしか朱乃を任せられないのは、お前がよく分かっているだろうよ」
二天龍との戦いの時、あの場にいた堕天使で誰よりも岸波に救われたのはこいつだ。あいつへの信頼なら、俺以上と言ってもいいだろうな。
「だが、朱乃はまだ弱い。彼と共にあるには、まだ未熟だ」
「ああ、そうだな。だからこそ、俺が本気で鍛える。岸波もそれに協力してくれる。今度こそ、全部守る。岸波も一緒だ。心配はない」
「そうだな……!」
バラキエルはそう言うと、再び弁当を食べ出す。
欲望に忠実な堕天使のはずなのに『妻以外の女性は絶対に愛さない』と覚悟を決めている男が、死に別れた女と同じ味の料理を静かに味わった。その光景が、俺には救いに思えた。
こいつの悲劇は俺が全部悪い。だからこそ、言おう。
ありがとう、岸波。
アザゼルside out
そんなわけで7章はこれで終わりです。次回からはオムニバス式?の8巻こと8章に突入します。内容の予定としましては、うp主がフリーダムに書きなぐるだけの、いつも通りの展開をするので、期待しない程度に待っていて下さい。
お気に入り登録・感想ありがとうございます。たった一つ、されど大きな一つで、うp主のやる気メーターが上昇します。現在、避けることの出来ない少し鬱気味な設定と展開を考えており、そのせいか若干うp主まで鬱になりかけていると言うアホの蟲毒をやっています。それが公開されるまで震えて眠れ。