知るかバカ!そんなことより侵略だ!   作:ブラッキオ

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豚葬槍ブータンが他のファイナル・ドロンサイクルに比べて評価が低いように思えたことで考えたのは、ロビーのような自分がビートしたり、カツドンみたいに究極的にフィニッシャーになったり、そう言う『分かりやすさ』がブータンには欠けているからだと思っています。あと、『こいつを出す前に勝てる』『お前より優先したい奴らがいる』ってタイプのカードだからかな、と(例:天門におけるミカドレオ)
何とか使ってみたいと思うものの、自分にブータンを活かせるだけのデッキ構築力が無いのが恨まれます。


第26話 金髪シスター、ここにあり

Side in

 

結菜と四条を鍛えて二日経ったか。俺も随分自分を見直すことにした。

 

主に『この世界で起こる面倒ごと』について。

 

ドキンダム達は一応ユノハ様経由でこの世界こと【ハイスクールD×D】って作品を知っている。だからこそ、先んじて厄介なことは教えておいてもらいたいって思ったのだ。要するに『ネタバレしてくれ』ってこと。

 

だが残念なことに、ドキンダムもアポロヌスもオタクとしての誇り故か『ネタバレはNGだし、お前のせいでイレギュラーが多すぎて俺達の思い通りになるか分からん』と言い出した。まぁ、それがベストなんだけどね。てか、イレギュラーってなんだよ。俺はいつの間にかシグマ隊長を生み出すきっかけになっていたのか。つまり、俺はゼロ?

 

――『お前、それだと愛する人を手にかけることになるぞ』

 

――『恥を知れ。お前如きがゼロになれると思うな』

 

という訳で、二人はあてにならない。

 

路頭に迷ったようなものである俺は『もしも』ってのを考えることにした。それは俺の家族に襲い掛かる厄災。

 

まず手始めに防犯用禁断パワー式防犯装置を改良してちょっとしたカズィクル・ベイを作った。何をするものかと言うと、俺の家族に危害をもたらす者に反応して、fateのカズィクル・ベイが起きるってもんだ。言っておくが、家族には何の危害もないからな。腹を突き破るような演出になるが、演出であって本当に腹を突き破るわけじゃない。マジで一方的に敵を殺すためだけのシステムだ。

 

俺はそれを家族に仕込んだ。父さんと母さん、遥輝にだ。黒歌にもやろうと思ったが、彼女は彼女で力があるし大丈夫だろうと思い、仕込んでいない。てか、ドキンダムに止められた。

 

危害と言っても色々あるけど、具体的には『殺しに来た奴を殺す』ってもので大体の認識は変わらない。遥輝に関しては子供同士の喧嘩もあるだろうし、殆どないものと同義なレベルに緩めている。

 

何でそんな物騒なもんを作ったかと言うと、クレーリアさんとアザゼルさんが悪い。忘れようとしていたことを突然思い出させたあの人らが悪いんだ。俺は無関係でいようとしたのに、世界が許さなかったんだ。

 

コホン。まぁ、要するにだ。小さな脳みそで色々考えた結果、俺のせいで厄が来る可能性が大きくなりすぎたからそれに対する策を講じた、ってことだ。

 

所で何ですが、一般人から急に戦闘民族になれとか無理だと思うでしょ?その通りだよね。それは結菜と四条にも言える。

 

端的に言えば、結菜と四条と一緒に鍛錬していたら、二人とも筋肉痛でダウンした。それもそうだ、急に運動し出したんだからな。しかも、結菜は俺との組手で四条はドキンダムの超絶シゴキ。一般人に耐えきれるわけがないだろう。もう二人とも一般人じゃないけどな!

 

なので、疲労回復を理由に今日の鍛錬はお休みになった。俺はと言うと、いつも通りの学校通いからの帰路に着いた。途中でコンビニに寄って、海老カツサンドとカツサンド、ホットスナックのハムカツ1つ、フルーツティーを2本買った。そろそろ食う量の調整をした方がいいかと考え出したお年頃。あと2年もすれば酒を飲むことになるしな、警戒するに越したことはない。全人類、須らく血糖値と尿酸値を恐れよ。俺の友人は大学生でありながら飲みすぎ食べすぎで、大学の健康診断でぶちぎれられていた。彼はまだ生きているだろうか。

 

一抹の不安を抱えつつも、『まぁ、もう前世のことだしな』と割りきって俺は歩く。うーん、いい天気だ。

 

「ほわぁ!」

 

平穏を噛み締めていると突如聞こえてきた可愛らしい声。声のする方を見るとそこには転んでいるシスターさんがいた。しかも、両手を広げて顔面から突っ伏している。随分派手にいったな。

 

流石に見なかったことには出来ないので近づいて手を差し伸べてみる。

 

「大丈夫?」

 

「あうぅ……何でこんなにもドジなんでしょうか……。ああ、申し訳ございません。ありがとうございます」

 

身につけていたヴェールも取れて、顔が見える。見た感じだと、随分若いな。俺と大した差がないように見える年齢だぞ?何なら年下なくらいまであるんじゃないか?

 

疑問のせいで唸っていると、訝し気な表情でこちらを見てくるシスターさん。いかん、完全に俺の世界に入り込んでいた。

 

「すまん。それで、ここには旅行とかで来たのか?」

 

他愛のない会話でもしてみる。すると、シスターさんは答えた。

 

「いえ、実は私、この町の教会に赴任することになりまして」

 

「教会?」

 

教会って、あの教会だよな?祈りを捧げて隅でガタガタ震える場所。後半はどうかは知らないけれど。

 

この子からは悪意とか邪悪さは感じない。ってことは、俺が過去に葬った神父もどきの異端者共とは違うわけだろう。と、なれば本当にシスターさんってことか。こんなに若いのに、か。

 

「あなたはこの町の方でしょうか?」

 

「まぁ、そうだな。俺の家がある町だ」

 

「そうでしたか。これからよろしくお願いします」

 

そう言うとペコリと頭を下げるシスターさん。こんな時期に人事異動か。どこも面倒ばかりやな。つらい世の中になったもんや。

 

「この町に来てから困っていたんです。日本語もたくさん勉強したのですが……余りうまく出来なくて……。道に迷って、周りの人に聞いても、言葉が通じず……」

 

言葉?俺とは普通に会話出来ているじゃないか。どうして、そんな不安そうなことを……?

 

――『お前、自分がバベルの呪いとか言う言語の違いの外にいることを忘れたか?』

 

何それ、どういうこと?

 

――『要するに、『何でお前はラヴィニアと会話出来てんだ』ってことだよ』

 

ああ、そうだった。そんなことをユノハ様が言っていたな。ありがとう、ドキンダム。思い出した。

 

――『全く、世話が焼ける』

 

それにしても、教会か。道に迷っているってなら手助けしたいんだが……。

 

なぁ、ドキンダム。

 

――『あん?』

 

俺、この町にある教会って『あそこ』しか知らないんだけど、どうしたもんか。今のあれってどう見てもさ……

 

――『そこでいいと思うぞ。案内してやったらどうだ?』

 

えぇ……(困惑)

 

正直うら若き乙女を案内するには憚れるが、シスターさんの困りごとを見捨てるわけにもいかん。仕方ない、案内するか。

 

「俺でよければ、教会まで案内するが……どうする?」

 

「いいのですか!ありがとうございます!これも主のお導きですね!」

 

そう言って喜ぶシスターさん。俺はとりあえず帰路を離れて、彼女を案内することにした。

 

しょうもないけど、この子、いつか詐欺とかに遭いそうだな。何なら、クソ男とかに慈悲をかけて、恩をあだで返されそう。頼むから、そんな悲惨な目に遭うのはやめてくれよ。飯がまずくなる。

 

 

○○○

 

 

教会までの道のりの途中、公園で子供の鳴き声が聞こえた。俺の脳裏に浮かぶのはちょっと前までの遥輝だ。あの子も転んでは俺に助けを求めて泣いていたなぁ……。あれからあんなにも大きくなって……。

 

子供の方はと言うと、お母さんらしき人もいるので、大丈夫そうだ。

 

なんて、思っていたらシスターさんが公園に入っていく。その方向は、座り込んで泣いている子供の方だ。

 

俺もシスターさんを追って公園に入る。

 

「大丈夫?男の子なら、これくらいで泣いていてはダメですよ?」

 

そう優しく言って子供の頭を撫でるシスターさん。ただ悲しいかな、言語の壁には無力だったようで、子供はきょとんとしている。

 

シスターさんはと言うと、優しさに満ちた表情で子供の怪我の患部である膝に掌をかざした。

 

次の瞬間、シスターさんの掌から淡い緑色の光が発せられて、子供の怪我を照らした。え、何あれ?

 

俺が虚を突かれていると、子供の傷がどんどん治っていき、気が付けば怪我なんて最初から無かったようになっていた。

 

ドキンダムさんや、あれって何よ。

 

――『神器。ラヴィニアほど戦闘に特化したものかつ高レベルなものではないが、それでも希少なものだな』

 

へ、へぇ……そんなことが……。

 

「はい、傷はなくなりましたよ」

 

そう言うと、一礼して子供を連れてそそくさに立ち去っていくお母さん。子供は子供で、笑顔で手を振っていた。

 

「ありがとう、お姉ちゃん!」

 

子供の感謝の言葉。なお、バベル。シスターさんには伝わっていない様子。

 

「『ありがとう』、だとよ」

 

そう通訳すると、喜ぶように微笑むシスターさん。ただ、その瞳の奥にどこか寂しさを感じた。

 

「さて、行くか……」

 

目指すは教会。よしいくぞ。

 

と思っていると、シスターさんが足を止める。

 

「この力について、聞いたりしないのですか?」

 

そんなことをシスターさんは俺に聞いてきた。

 

Side out




こうやって話を分割するから話数がかさむんだよ(自分への怒り)
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