知るかバカ!そんなことより侵略だ!   作:ブラッキオ

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今更匿名設定をしておくのを忘れていたことに気付いた上、前作の方も途中で弄っていたことを忘れていたと言う。アホか我ぇ......


第32話 求められたもの全部は応えらえない

Side in

 

グレモリーさんからの突然の告白から色々話を伺いました。何でも、彼女らは人間じゃないらしいです。嘘でしょ。

 

とは言いつつも、何だかんだで納得している自分がいる。彼女達に感じていた違和感の正体が分かったからだ。どうりで周りの皆と違った感覚がしたわけだ。

 

そこから始まる悪魔講座。やれ、十字架がダメだの教会に行くのは自殺行為だの何となく分かることから転生悪魔の上下関係、転生の際にチェスの駒を模した『悪魔の駒』を使うとかその駒で悪魔になった者の集団を眷属と呼ぶとか色々聞いた。

 

そんな中で衝撃の真実を知った。

 

どうやら兵藤は『転生悪魔』って言うもので、堕天使に殺されて死にかけていた所をグレモリーさんにその転生悪魔ってのにされたことで生き延びたそうだ。

 

つまり、四条の言葉は真実だったと言うことの裏どりが出来た。ただ、その後が滅茶苦茶ファンタジーだったってだけなのが理解を拒みかける。

 

四条が兵藤を心配に思っていたことは確かだ。そのことを伝えたいのだが……はっきり言おう。伝えない方がいい。

 

ってのもだ、今の兵藤はまだ悪魔になりたてで、悪魔業界についての右と左を習っている段階らしい。ならば、四条のことを言って余計な混乱を招くのはよろしくない。それに、四条のことについては本人からの許可もない。その上聞かれてもいない。なら喋る必要もないだろうよ。

 

兵藤の主人公気質を考えると、自分のせいで親友が死んだとなればメンタルが揺らぐなんてもんじゃないだろうよ。それこそ、私生活に影響が出るくらいにはな。だったら、猶更言っちゃいけないことだ。

 

それから話はとんとんと進んで行く。自分達悪魔は堕天使と天使と対立していて、昔は戦争をしていた。今も敵対関係が続いているが、それでも先の大戦で全勢力が疲弊しすぎて暗黙の了解で休戦状態になっている、ってね。

 

ここまではアザゼルさんが話してくれたことと同じと言ってもおかしくはない。そんな話の中でぶち込まれた爆弾がある。

 

それは過去に一回だけ三勢力が手を結んだことがあること。何でも二天龍ってのを倒すのに手を組んだそうだ。

 

待って、その二天龍ってすげー聞き覚えのあるワードなんだけど。

 

そんな俺をつゆ知らず話を進めるグレモリーさん。で、その二天龍との戦争で三勢力が全滅しそうな時、ある救世主が天からやってきたそうだ。

 

そうです、ブラックゾーン()です。

 

その乱入してきた馬鹿は悪魔を救うだけでなく、鼓舞までし、心まで救ったと言うんだって。で、礼とかしようとした時に颯爽といなくなってしまったそうだ。

 

今もその名が残るのは、セラフォルーってお方のおかげらしい。

 

そういやアザゼルさんが俺の存在がああだこうだ言っていたなぁ……。

 

どうしよう、頭が痛い。これ以上俺の平穏が遠ざかる音を聞きたくない。なのに嫌でも耳に入ってくる。紅茶を啜っても味がしない。しかもセラフォルーってあれだよね、あのツインテおっぱいの女の子だよね。

 

ははっ、目の前が真っ暗になりそう。何でこんな小市民が英雄視されているんだよ。こうして黒歴史は作られていくのか。悲しいね、バナージ。

 

つーか、アザゼルさんが言ったことが本当ならよ、どいつもこいつも俺のことをありがたがりすぎなんだよ。もっと未来を見ろ!俺なんて化石に依存するな!馬鹿!

 

そんなわけでブラックゾーン講座が終わる。もう限界だ、帰って不貞寝してやる。

 

「ねぇ、岸波君にアーシア。提案なのだけど……私の眷属になってみない?」

 

俺がショックを受けて話を聞き流しかけていた所、グレモリーさんがそう言う。ん?眷属?何か転生悪魔の解説の中でそんなことを言っていたような気がする。

 

「理由は?」

 

俺がそう訊くとグレモリーさんは答えてくれた。

 

「まずアーシア。あなたの神器は堕天使が狙ったようにとても貴重な存在よ。それを扱えるとなると、どこも喉から手が出るほどね。あなたのことについて軽く聞いた時は、カトリックの短絡さに頭が痛うなったわよ。そんなあなたと言う人材が欲しいと言うのもあるし、何より私の庇護に入れば今回のようにあなたを狙う輩からあなたを守れる。どう?悪い話ではないでしょう?」

 

おぉ、これが本場の悪魔のささやきか。聞けば聞くほど耳障りがいいし、正論パンチだ。十字架とかのアーシアの日常品が天敵になっちゃうってさっき聞いたばかりなことを除けば素晴らしい提案だ。

 

「岸波君の方だけど……シンプルな理由よ。私はあなたが欲しい」

 

ちょっと固まる空気。兵藤とかビックリして目ん玉が飛び出そうになってるよ。ただ、姫島さんと木場、塔城さんは慣れた様子だ。どうやら、これがグレモリーさんの平常運転らしい。知らんかったわ。

 

「俺が?」

 

「そう。あなたの実力は知った。その腕は何者にも勝る力だったわ。それが魅力的なの」

 

おお、高く買ってくれるじゃないの。俺みたいなのが小間使い出来る程度に彼女に認められるのは悪い気がしない。ただ、それだけで俺が落ちるかと言うと……

 

「それにね、前から思っていたのだけれど……あなたの魂は綺麗すぎる」

 

流れ変わったな。

 

「それこそ、悪魔なら誰もが欲しがるほどに高潔で美しい輝きを放つ宝石。ダイヤモンド以上の価値のある魂よ。場合によっては魅力的なんて言葉すら陳腐に思えるんじゃないかしら?それほどにあなたを求めたくなるわ」

 

「お、おう……」

 

熱烈すぎるアプローチだ。俺、こんな経験したことないよ。誰か助けて。

 

――『『やだ』』

 

こいつらぁ……!

 

「ちょっと熱くなりすぎたわね。そう言うことよ。私としてはあなたをいつも傍に置きたい」

 

なるほどね。色々彼女なりの考えがあってのことなのか。うーん……

 

俺は紅茶を一啜りして一言。

 

「断る」

 

「……理由を聞いてもいいかしら?」

 

ちょっとムスッとするグレモリーさん。可愛いね。

 

「あいにく、俺には家族がいる。あの人達と一緒に『人間』として生きていたい」

 

思い返せば、俺って両親に死ぬほど迷惑をかけたなって思う。その度に親を泣かせていた。何て親不孝者なんだろうな。

 

だからこそ、せめて最後の時まで筋を通したい。変に別れるとかしたくない。

 

とは言うが、俺のチートボディの関係で一緒に道を歩めないのも確かだ。そうなるとグレモリーさんの提案に乗るのも悪くないだろう。

 

だけど、今の俺にその甘美な提案に乗る勇気はない。

 

「それに、俺は臆病で愚かだ。グレモリーさんに忠義を誓って死ねる覚悟が出来る奴じゃない。高潔さだって、別にそんな大層なことをしているわけじゃない。俺は、ただの『人間』でありたいだけだ」

 

「『ただの人間』、ね。まるでブラックゾーンのようね」

 

……もしかして、割と詳細に俺のことが伝わってるパターン?黒歴史になっているパターン?

 

グレモリーさんは紅茶を啜ると一息ついた。

 

「いいわ、あなたのことは今は諦める。だけど、私はしぶとい女よ。覚悟してなさい」

 

「うっす」

 

どうやら目を付けられてようで。トホホと言いたいけれど、そんな余裕もない。俺が笑い者にされている可能性があるからだ。しかも何百年と長い間。笑えねー。どんな恥さらしだよ。

 

「アーシアだけど……あなたはどうする?」

 

「わ、私はダイチさんと一緒がいいです……」

 

「大丈夫よ、アーシア……スカウト失敗ね。フフフ……あなた達、随分私を燃え上がらせてくれるじゃない」

 

俺が脳内で過去の自分を呪っていると、そんなことをグレモリーさんに言われる。何だろう、俺の未来が暗くなってきたかもしれない。

 

こうして、彼女らとの秘密の情報交換会はお開きになった。一応知ったらヤバいことが多すぎたので、俺とアーシアは人間側の『協力者』って言う立場に収まった。

 

あと、オカ研に仮入部することになりました。どうしても俺達が欲しいグレモリーさんとの妥協点です。それと、この部活は悪魔達の秘密結社って奴らしいです。何だって?

 

カムバック俺の平穏。頼むから逃げないで。宗教勧誘じゃないんだから。

 

いっそのこと結菜を抱きしめて癒しとするか?いや、流石にそれはまずい。助けて黒歌、寿水さん。

 

Side out




大方前作通りかな、と。変更するほどでもない所や変更しなくていいと思った所は変更せずに行こうかなと考えています。



前作について友人たちと相談したところ、『実際、二次創作のオリキャラと同じ名前のキャラが後の原作で出ちゃったパターンの奴もある。そう言うのは大体その二次創作作品が消えているかエタッた』と聞いて、その処遇に頭を悩ませることになっています。こんなことに脳のリソースを割いている暇なんてないんですけどねぇ......
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