知るかバカ!そんなことより侵略だ!   作:ブラッキオ

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3月の終わりまであと数日ですね。早いと言うか、早すぎる気がしてならないのは私だけでしょうか。そんなことより書いていこう。

一応、真の方の連載がどうなっているのか調べたのですが、今の原作って連載が完全に止まっちゃってるような......


第44話 王子様、尋問の時間です

Side in

 

リアスが我が家に来て以降、色々変わった。俺のことをちょこっと知った両親は『こいつが英雄?w』『随分庶民的な英雄がいるものね(笑)』とか言って信じないし、遥輝は遥輝で『兄さんってウルトラマンノアなの?!』と言ってきたので、夢を壊さないような対応をする羽目になった。あんな邪神系鬼畜絆厨と一緒にしないでほしいのが本音だ。せめていつも通りベリアロクとして扱ってもらった方がうれしかったよ。

 

ベリアロクとして扱われる兄ってなんだよ(哲学)

 

――『でも、お前って客観的に見たらウルトラマンノアに似たようなもんだぞ?何ならアーカードも入ってる。厄介極まりない強くて美しい人間大好きマンだけど?』

 

う、うるせぇ!俺はそんな大層なもんじゃないんですー!そうですよね、ユノハ様?

 

――『ドキンダムに全面的に賛成』

 

あ、アポロ……

 

――『少なくとも貴様には賛同しない』

 

うわーん!敵しかいません!

 

もういいや、何も聞かなかったことにしよう。

 

寿水さんと黒歌だが、何やら俺のことで色々あるらしく、寿水さんは長期出張に出るそうだ。お仕事お疲れ様です。

 

黒歌だが、少し引け目があるのか知らないが、妙に静かになったので、ドキンダムのアドバイス通り抱きしめて『お前の為なら全てをなぎ倒す覚悟くらい、当の昔にしている』って言ったらいつもの調子に戻った。ただ、全裸突撃が増えました。何で?(行き場のない性欲)

 

リアスもリアスで俺と頻繁に触れ合うようになった。何で?(爆発寸前の性欲)

 

まぁ、そんな変化があった。俺としては両親が変わらないことが余りにうれしかったし、遥輝も可愛いから幸せです。マジで家族に手ぇ出したらぶっ殺すからな、全世界よ。

 

そんな感じで日常は何気なく過ぎて……

 

「ダイチ?聞いてる?」

 

「ああ、何でもないよ。今日の晩ご飯のメニューだろ?確かアジフライとレタスとレモンのサラダだったな」

 

「違うわよ……」

 

意識を現実に戻す。目の前にはオカ研の皆とアーシア。いや、確かアーシアは昨日、正式に入部したんだっけ?じゃあ俺だけ仮入部のままか。

 

で、そんなオカ研の皆にオカ研部室で囲まれている。理由は簡単だ、俺の尋問。俺が一体何なのかとか色々聞くって事前に聞いてます。

 

一応ドキンダム達と事前に何を聞かれそうかと言うこととその答えは考えてある。考えてあるが、緊張が半端ない。手の震えが止まらない。

 

姫島さんが淹れてくれた紅茶を飲む。

 

「あぁああ、キマるぅうううう……」

 

「先輩、出ちゃいけない声が出てます……」

 

兵藤にそう言われる。何だろう、あいつの声を聞いたら緊張している自分が馬鹿に思えてきた。手の震えも収まっている。これは兵藤のおかげか、それとも紅茶パワーか。前者ってことにしておこう。

 

ティーカップをそっと机に置く。

 

「ダイチ、一応もう一度言うけどいいかしら?」

 

「ああ、今度こそ大丈夫だ」

 

「不安だけど、進めるわよ。まずこれから質問をいくつかするわ。それは魔王様方への報告になるものもあるし、何より私達の精神の安寧にもつながる。何せ、今まで隣にいた人が自分達にとっての大英雄で大恩人だったもの」

 

「俺、そんな大層な奴じゃないけど、いいよ」

 

「それじゃあ、始めるわね」

 

そう言って手帳を開くリアス。

 

「まずは……あなたはかつて魔王様方のサーゼクス様やセラフォルー様達ひいては三大勢力のトップたちを救った英雄・ブラックゾーンで間違いないのよね?」

 

「そうだ。一応、もう一回変身して確認する?別に変身に代償とかあるわけじゃないし。何なら、ドライグさんと戦って心が折れて弱音しか言わなかったセラフォルーさんの言葉でも言う?」

 

「ちょっと気になるけど、その手間はいらないわ。『あなたの口からブラックゾーンであることを言った』と言う事実が欲しいの」

 

まるで警察や弁護士のようなことを言い出すリアス。君、本当に18歳?嘘でしょ?

 

メモをしていくリアス。そんな中でアーシアが口を開く。

 

「ダイチさんは、本当にブラックゾーン様なのですね……」

 

すごく驚いているアーシア。え、そんなに英雄っぽくなかった?それはそれでいい。普段から俗っぽいことをしているってのにそれで英雄感が出ていたら、それはもうトレーズ閣下とかの類なのよ。

 

「そういや、アーシア。教会だと先輩ってどう伝わってるの?」

 

兵藤がそう言う。確かにそれは気になるな。ガブリエルさん達がなんて言ったか知りたい。

 

アーシアは語り出した。

 

「『はるか昔、世界の危機が訪れる。大天使たちは天使たちを引き連れ、その危機に立ち向かうも敗れ去ろうとした。絶望に満ちたその時、天より来りし聖なる赤き戦士あり』」

 

ガブリエルとガブリアスって似ているよね。俺もガブリアス好きだよ。ポケモンだとギャラドスと並んで間違いなく相棒だよ。そういや、ガブリアスとリアスってのも似ているな。

 

――『現実から目をそらすな、たわけ』

 

この太陽神、厳しすぎる。

 

「『かの戦士、世界の危機に立ち向かう。天使たちを鼓舞し、その先頭に立って、ついに危機を討ち払う』」

 

「お、おぉ……すげぇな……」

 

兵藤が感嘆の声を上げる。こうも持ち上げられると、少し恥ずかしいな。

 

「ブラックゾーン様の言い伝えはまだあります。それと、ダイチさんについてのお話はガブリエル様と切り離せないものと教会では言われていますね」

 

そう言うと何やら表情が怖くなるリアスと姫島さん。

 

「とんでもないたらしなんですね、岸波先輩」

 

「小猫ちゃん、それは事実陳列罪だよ」

 

「イッセー先輩も似たようなものです」

 

「何で俺に流れ弾……?(困惑)」

 

しかし、危機ねぇ……

 

「なぁ、兵藤?」

 

「はい、何でしょう、先輩?」

 

「お前の神器にいるのってさ、ドライグさんで間違いないんだよな?彼に聞かないのか?彼なら手っ取り早いと思うんだけど」

 

そうである。聞いたのだが、あいつの神器にいるのは俺がシバいたあのドライグさんだと言うのだ。どーりでヴァー君のアルビオンさんに似た感じがしたわけだ。こいつもこいつで修羅の道を進まされるのか……悲しいな。

 

「……多分無理っす」

 

「何だよ、その煮え切らない返事は?」

 

微妙にくぐもる兵藤。いつもの元気さはどうしたんだよ?

 

そう思っていると兵藤は答えた。

 

「ドライグの奴、気絶して目を覚まさないんです……その……話を聞く感じだと、自分の天敵がこんなすぐ隣にいたなんて思っていなかったらしくて……」

 

そう言うとオカ研の皆が『ああ……』と言って同情した。俺、別に天敵とかになった覚えは……あるな。心当たりしかない。

 

「イッセーの言う通りなら、ドライグから直接色々聞けそうにないわね……仕方ないわ、次の質問に行くわよ」

 

「おっしゃぁ、来い」

 

何が来てもいいぞ!俺の覚悟を舐めるなよ!

 

「あなたは二天龍との戦いの後、その場を去ったと言うわ。それから魔王様方が捜索するも、何百年以上も見つからず。そこで聞きたいわ。あなたは立ち去った後、一体どこにいたのかしら?」

 

ああ、それか。そうだよな、聞きたいよな。てか、アザゼルさんにも聞かれたことだし、リピートになるな。

 

「次元の狭間で寝ていました。あと、そこでタイムスリップもした」

 

「……」

 

リアス選手、手帳を閉じて天を仰ぎました。これは岸波選手、やってしまったか?

 

「そうね、あなたって規格外だもの。よく分からないワードも飛び出すわよね」

 

あ、一応言っておくか。

 

「そういや、途中で事故って世界にまた出てきたな。そん時に女の子を助けた。その後はまた次元の狭間に戻って、また出て、そこで今の両親に拾われた」

 

女の子ってのはラヴィニアのことだ。彼女のことは明確にはしないが、一応言っておこう。

 

「へぇーそう、女の子ねぇー」

 

妙に怒ってらっしゃるリアスと姫島さん。あとアーシアは何やら涙目だ。ねぇ、ドキンダム。俺、何か悪いことしたの?

 

――『大爆笑しか出来ないんだがw』

 

人の不幸で飯がうまいって奴か。実に禁断らしくて結構。『闇文明らしい』って意味では、どっちかと言うとブラックモナークっぽいけど。

 

「次の質問いくわよ、ダイチ」

 

「うっす」

 

質問攻めは続く。

 

「あなたの力は強大よ。それこそ、神の如き力ね。そんなあなただけど……一体どこから来たの?」

 

おっ!ドキンダムゼミで出たところだ!やったぜ!やはり予習と復習こそ最強!

 

「それは言えない」

 

かなり重圧を持たせて言う。すると、オカ研の皆の顔が凍り付く。

 

「……その理由は聞いてもいいものかしら?」

 

「そうだな、せめて言えることなら……俺はこの世界にとって『排除しなければならないはずのバグなのにバグとして認識されなくなってしまった上、世界そのものに組み込まれてしまったプログラムの一つ』と言うべきか。だから、どこからとか言っても、君達には理解を得られないと思う」

 

確かユノハ様がそう言っていた。でなきゃ、俺はドライグさんとアルビオンさんを倒していない。

 

そう言うと、オカ研の皆の表情が若干曇る。え、そんな要素どこにあった?

 

「あなたは、どうしてそんなに自分を卑下するの?間違いなく、私達にとって英雄だと言うのに……」

 

「英雄ってのは、なろうとした時点で失格だ。もとよりそんなもんになろうとしたことも、名乗った覚えもない。それに……」

 

紅茶を一啜りする。ちょっと冷めている。それでも香りが立つのは、偏にこれを淹れた姫島さんの腕がすごいからだろう。

 

「俺はただの罪人だ。生きている価値も、資格もなかったはずだったんだ。生きている方がおかしいんだ」

 

最早記憶のない前世を思う。俺は、妻に何をしてあげられたのだろう。思い出せない女性に思いを馳せるも、心に残るのは虚無感だけだ。

 

おっと、いけない。ちょっと湿っぽくなった。もっと明るくいこ……

 

オカ研の皆が絶句している。おーっと、これはやらかしたか?皆に余計な心配をかけさせたか?

 

「そう…………そのことについても色々聞きたいのだけれど、今は聞かないことにするわ」

 

「そうしてもらえるとありがたい」

 

「でも、覚えておいて。私達は、あなたの家族はあなたが生きてくれて感謝しているの。だから、価値とか資格とか言わないで」

 

…………この子は優しいな。余りに綺麗だ。前にリアスは俺の魂を綺麗って言ってくれたけど、それは君の方だよ。

 

「それじゃあ、次に行こうかしら」

 

こうして俺への質問攻めは続いた。家族のことで急にシリアスになったな。でも、俺の愛は伝わったようで、リアスは優しい笑みを向けてくれた。

 

その他の質問では兵藤に助けを求めるようにボケをぶち込んだりし、それに兵藤は答えてくれた。マジでいい後輩を持ったよ。お前こそ救いだ。兵藤、お前は駒王の柱になれ。

 

Side out




と言う訳で第2章(原作2巻)が終わります。前作から言っている『イッセー君のうすしお味化(程々にまともな奴にすること)』がうまく出来ているか不安になりつつも、今後もそのうすしお味化を貫いて書いていこうと思います。お付き合いしていただけると幸いです。

次回、第3章。期待しない程度にお待ちください。
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