知るかバカ!そんなことより侵略だ!   作:ブラッキオ

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日々増えるお気に入り登録が自分の頑張りとなっています。マジでありがたいです。

当二次創作ではイッセー君を『うすしお味』と言う名の、『原作よりもまだまともだったり、割かし真っ当な主人公っぽい』と言う感じを目指しています。うp主も主要キャラを片っ端から人格の根っこからの改造してまで物語を変えようと思うほど原作自体を憎悪しているわけじゃないです。多分。一応、ディハウザーは良いキャラしていると思いますし、何なら当二次創作で贔屓しているラヴィニアとか好きですし。
だからこそ、『できる限り、素材の良さを引き立てよう』と苦悶しながら展開を考えていたりしています。そんなこともあって、マジで皆様の応援が力になっているので、感謝しかないです。
今後とも応援をよろしくお願いします。何でもはしません。

それでは本編どうぞ。


第55話 雨降って地固まる

Side in

 

「♪~」

 

鼻歌を歌いながら俺はオカ研の方へと足を運んでいた。今日は遥輝の迎えもあるのでそんなに学校に長居するつもりはないが、リアスに呼び出されているので行くことになった。

 

今日の夕飯に思いをはせる。そういや、今日は麻婆豆腐か。遥輝も最近は辛いものに興味を持ちだしたし、子供の成長ってのは早いなって思う。

 

……あの晩の後に聞いたが、リアスは黒歌のことをうまく誤魔化したようだ。あの場にいた者達にも緘口令をしっかりと引いている。有能すぎて笑える。アーシアもリアスも黒歌も一緒にまとめて麻婆豆腐祭りじゃ。

 

のんびり歩いてオカ研部室の前まで来た。さて、挨拶だけでも済ませておくか。

 

「はぁあああああああああああ!!??」

 

オカ研の前まで来たら、突然のデカい叫び声。あれは、兵藤か。

 

「おっす、ガキ共ぉ。デカい声が聞こえたが、何があった?」

 

「せ、先輩!こ、こいつ……!」

 

兵藤が指さす方向にいるのは、ゼノヴィアさん。うちの学校の制服を着ている。何だ、ゼノヴィアさんか。

 

「何でここにいる?」

 

彼女、確か任務云々が終わったからって言って紫藤さんと帰ったんじゃないの?

 

俺が疑問に思っているとゼノヴィアさんは言う。

 

「神がいないと知ったのでね、破れかぶれでリアス・グレモリーの眷属に転生した。『騎士』だ。いくつか駒を要すると思っていたが、どうやらそうではなかったらしい」

 

そう言うゼノヴィアさんの表情は自嘲に満ちている。

 

「私は自分をそれなりの実力者と思っていたが、どうやらそれはデュランダルがすごかっただけらしい。転生も駒一つだけで済んだよ」

 

「『騎士』って……」

 

まぁ、剣をブンブンしているゼノヴィアさんらしいと言えばそうだとは思う。『兵士』にしようにもその駒は兵藤が全部食ったことだし、『戦車』はリアスの琴線に触れることがなかったんだな。

 

「で、ついでにこの学園にも編入させてもらった。今日から高校2年の生徒でオカルト研究部所属となる」

 

へぇー、そんなことになっていたのか。確かにゼノヴィアさんが切られることを考えていたし、そのこともリアスに言っていたが、経緯は分からずともまさかリアスの眷属になるなんてな。

 

「コホン……よろしくね、イッセー君♪岸波先輩♪」

 

「真顔でそんな猫なで声を出すな……」

 

ジト目で兵藤がそうツッコむ。

 

「イリナの真似をしてみたのだが、うまくいかないな」

 

「あんたの紫藤さん像がよく分かんねーな……」

 

もしかしなくても、ゼノヴィアさんって面白い女か?

 

「つーか、転生って……部長、本当に良かったんすか?しかも貴重な『騎士』なんて。『兵士』を8個も使った俺が言えた義理じゃないっすけど……」

 

兵藤がリアスにそう言う。彼女は彼女で楽し気に答えた。

 

「デュランダルを使えるなんてすごいことよ。そんな人材が眷属になるなんて喜ばしいじゃない。フフフ……これで祐斗と合わせて『騎士』の両翼が出来たわね……!あとは『戦車』と『僧侶』……待ってなさい、まだ見ぬ人材!」

 

「お前の主、極まった人材マニアだな。兵藤」

 

「まぁ何であろうと、うちの王様が楽しそうなら何よりっす」

 

レーティングゲームってのは悪魔が中心になる以上、その天敵の聖剣にしてその超有名名剣のデュランダルを使えるなんてすばらしいことだろうな。

 

「それに、この子についてはダイチの推薦もあったから採用したと言うのもあるわ」

 

「先輩の?」

 

どうやら兵藤は知らないらしい。そりゃそうか、俺はリアスにしか相談してなかったし。

 

「俺、ゼノヴィアさんを見てて思ったんだよ。『あ、こいつ絶対に教会に消される』って。真面目で芯が通った人間なんて、教k……ドブカスは邪魔に思うだろうと思ってな。奴らの求めるのは、『自分の代わりに手を汚す感情の無い兵士』だって考えた。だから、リアスに『もし彼女がドブカスを追い出されたら拾わねぇか?』って相談したんだ」

 

俺がそう言うとポカーンとする兵藤。おい、話に付いてこい。

 

「結果、本当に教会を破門されてね。どうしたものか考えていたら、我らの主の方から接触してきたんだ」

 

ゼノヴィアさんがそう言う。ああ、マジか。本当にこの子を追い出したのか、あのドブカス共。あくまで予想だったのになぁ……。殺すしかなくなっちゃったよ。

 

「何で追い出されたのさ?お前って真面目に働いてたじゃん。それに、お前が追い出されるなら、イリナはどうなったんだ?」

 

兵藤がそう言うと、ゼノヴィアさんが答えた。

 

「そもそも、破門の理由が『神の不在を知った』と言うことにある。神の不在を知った私は異分子、即ち『異端』として扱われてね。それを嫌う教会から追い出されたのは必然だったんだ。イリナは気絶していたから、神の不在を知らずに済んだから教会の所属に変わりない。全く、運がいい奴だと思ったよ」

 

異端、ねぇ……。面倒な思想だ。お前らこそ、自分のことを異端だと思っていないだけの異端の可能性だってあるってのにな。

 

兵藤が気になったことを聞く。

 

「あれ?じゃあエクスカリバーは?」

 

「ああ、エクスカリバーは私のも合わせて5本全て、バルパーの死体と一緒にイリナが教会に持ち帰ったよ。統合したエクスカリバーを破壊したが故に芯しか残っていなかったけれどね。だけど、芯さえあれば、また聖剣を錬成出来る。まぁ、何がともあれ、奪還作戦自体は私を切り捨てるだけでうまくいったと言うことだ」

 

エクスカリバーは今、そんなことになっているのか。よく分からん。

 

「へー。てか、折角のエクスカリバーだってのに、返していいのかよ?どうせならってことはなかったのか?」

 

「エクスカリバーはダメだ。デュランダルは使い手を選ぶ故に満足に扱える者は滅多にいない。所有していた所で使えなければ肥やしになる。だが、エクスカリバーは聖剣を使える者であれば、比較的簡単に使用者を見繕ってしまえるのが今の教会だ。それを横領すれば、ただでは済まない。それこそ、コカビエルの二の舞だ」

 

この答えに兵藤、更に疑問が湧いたのか、追加で質問した。

 

「え、じゃあデュランダルはどうなったんだ?教会に返したのか?」

 

「あれは私の手元にある。全く、教会は私を異端とするや否やデュランダルごと捨てたよ。アーシア・アルジェントの神器の特異性を研究しないのと同じように、後先考えず切り捨てるのが好きなのが教会だったってことだよ」

 

その言葉に、思わず俺とは眉間にしわを寄せ、兵藤は呆れたようにため息を吐いた。多分、こいつも『教会が馬鹿すぎる』と考えているだろうな。

 

「……なぁ、ゼノヴィアさんや」

 

「何だ?」

 

「イリナは……どうだったんだ?一応同年代のバディだったんだろ?何か思うこととかあっただろ?」

 

兵藤がそう言うと、ゼノヴィアさんは寂しげに言った。

 

「私が悪魔になったことを残念がっていたよ。『もしかしたら、こちらに戻れる可能性だってあったのに』って言っていた。ついでのように他宗派への勧誘もされたよ。でも、理由が理由だ。私より信心深い彼女が神の不在なんて知ったら、それこそ自殺しかねない。腹の内も明かせぬまま、別れたさ。次に会う時は……それこそ敵だな」

 

敵、か……。何とも言えない、切ない終わり方だな。俺が三勢力を脅して和平でも結ばせれば、また会えるだろうが、そうもいかないよなぁ……。

 

俺が考え事をしていると、リアスがしゃべり出した。

 

「さて、皆集まったわね。それじゃあ、その教会関係についてのお話。教会は今回のことで悪魔側……魔王に打診をしてきたわ。『堕天使の行動が不透明かつ不誠実なため、遺憾であるものの連絡を取りたい』ってね。それと、バルパーについても、過去の自分達の失態と認めて謝罪してきたわ。邪推すると、ブラックゾーンに媚びるためね」

 

「遺憾なのね……」

 

「分かるぜ、兵藤。遺憾なのはこっちだっての」

 

「二人とも、分かるけどちょっと静かに。今回のコカビエルの襲撃について、アザゼルも連絡をしてきたわ。『エクスカリバーの強奪はコカビエルの馬鹿の独断専行であり、他幹部は知らないことだった』って言っているわね。三すくみの今の均衡を崩そうとした罪、そして再び戦争を起こそうとした罪で、『地獄の最下層(コキュートス)』にて永久冷凍の刑を執行されたそうよ」

 

永久冷凍、ね。何だろうな……

 

「ぬるいな」

 

「ダイチ?」

 

「あ、いや。何でもない」

 

ボソッと呟いたことに反応したリアス。ほんと、ただ思い出したことがあっただけ。俺が前世で見た『圧縮冷凍』ってのをね。

 

「続けるけど、今回は『白い龍(バニシング・ドラゴン)』も介入してきた。どうやら自分達の起こした事を自分達で片付けようとしたらしいけど、そううまくいかなかったらしいわ。ね、ダイチ?」

 

「俺?いや、俺か?」

 

何が『ね?』なのかは分からないので、困惑するしかない。

 

それにしても、あの時のヴァーリ君は全身を鎧で覆っていた。つまり、あの時の兵藤と同じってことだ。聞けば、あの兵藤は『禁手(バランス・ブレイカー)』ってのらしいし、ヴァーリ君も禁手を使えるってことになる。

 

四条の目指す場所がどう言うものなのか、大体分かって来たな。

 

「近いうちに天使側の代表、悪魔側の代表、アザゼルが会談をこの町で開くそうよ。何でも、アザゼルが言いたいことがあるらしいわ。その時にコカビエルのことについて謝罪をするようだけど、本当かしらね?」

 

肩をすくめてそう言うリアス。俺の知っているアザゼルさんなら、多分一言『すまん』と言って済ませるだけだと思う。それを謝罪と言うのなら、謝罪すると思うよ、リアス。

 

ま、俺には関係ない話だな。帰って寝ていよう。

 

「私達もその場に招待されているわ。事件に関わったし、神の不在も知っている。だからこそ、今回のことについても報告しなければならない」

 

「え、マジっすか?」

 

兵藤が想定外に思っていたような声でそう言う。

 

ま、俺には関係な……

 

「当然、ブラックゾーンであるダイチも参加よ。アーシアもブラックゾーン側の人間として、今回の事件の関係者として、二つの意味での参加になるわ」

 

お、俺には……!

 

面倒が押し寄せてくるのが目に見えながら、俺は瞑目して精神を整える。なぁ、俺の平穏ってどこに行ったんだ?

 

「あれ?部長の言い方だと、あの情けなさそうな白い奴って堕天使側ってことだよな?何か知ってるか、ゼノヴィア?」

 

『ダーハッハッ!こいつに情けない奴とか言われてんの、白いの!』

 

「……お前もだろ、ドライグ」

 

「そうだな、答えとしては『イエス』だ。アザゼルは『神滅具』を持つ神器所有者を集めている」

 

神滅具。ラヴィニアもそうだとか何だとか彼女との電話で教えてもらったな。彼女も彼女で元気そうだし良かったけど、頼むから俺のことを忘れてくれって思う。いや、もうここまで来たら忘れられるのは無理か?俺が腹を括るしかないのか?

 

「戦争を起こす気がないとなれば、余計に何を考えてなのかは分からない。だけど、どの道ろくでもないだろうね。『白い龍』はその中でもトップクラスの実力者。『神の子を見張る者(グリゴリ)』の幹部を含めた実力者の中でも4,5番目と言われる。既に完全な禁手状態だ、君のように目覚めたてとは訳が違うね」

 

「うげぇ……クソみたいな運命になってんの、俺……」

 

「それ、俺に同じこと言える?そのクソ、2倍疑惑があるんだけど」

 

「……」

 

「黙ってないで何か言ってくれ。俺だって現実逃避してぇよ」

 

あんだけ暴れた以上、兵藤の運命、と言うよりはドライグさんの運命からは逃げられないのは確かだ。マジで面倒なんだけどー?

 

「……そうだな、アーシア・アルジェントに謝罪せねばならない。主がいなければ、救いも愛もなかった。にも関わらずその場での殺害を断行しようとした。愚行と言える。すまなかった、アーシア・アルジェント。君が望むなら、この場で斬ってくれても構わない……なんて言うと、岸波先輩に怒られるな……」

 

随分な物言いだが、反省しているのは確かだ。マジでこの子を捨てたドブカスを許せ……いや、この子だからこそ、捨てて縁のない状態にしたのはファインプレーだな。よくやったドブカス、死ね。

 

そんな謝罪を受けて、アーシアは正しく『聖母の微笑』を向けてゼノヴィアさんに言う。

 

「いいんですよ、ゼノヴィアさん。私は今の生活に満足しています。ダイチさんにダイチさんのご家族、イッセーさんのような友達にご学友の皆さん。色んな人に出会えました。そんな今の環境が幸せなのです」

 

……強すぎる。余りに眩しすぎる。俺が傍にいていい存在じゃない。そう思えてしまう。

 

「クリスチャンで真に神の不在を知ったのは私と君だけ、か。もう君を断罪だなんて言えないな。異端と判定された後の皆の視線は、辛いものがあった。あの視線を、戦士でもない君はたった一人で耐えたと思うと、自分の弱さが憎くて仕方ない」

 

そんな風に卑下するゼノヴィアさんにアーシアは手を取って言った。

 

「それなら、私と友達になりましょう!」

 

「え?」

 

「ひとりぼっちの寂しさは分かります。だからこその同情とかではない……とは言い切れないです。それでも、私がゼノヴィアさんと友達になりたい気持ちは嘘じゃないです」

 

そう言うと、こちらを見るアーシア。

 

「それが、『人間の意志』ですもんね!」

 

「……ああ、そうだな」

 

その力強さに、思わず見惚れてしまった。やはり、アーシアは強いな。

 

「……ありがとう」

 

そう言うゼノヴィアさん。どうやら、アーシアとゼノヴィアさんの間のわだかまりは何とかなったようだ。

 

さ、これで話は終わったようだ。俺は遥輝の迎えに行こう。

 

「んじゃ、リアス。俺は朝に言った通り遥輝の迎えに行くわ」

 

「そうね、それじゃあ、また後で」

 

そう言って見送られる俺。部室のドアに手をかけた時、リアスが俺を止めた。

 

「ちょっとダイチ。少しだけいいかしら?」

 

「何だ?」

 

何か用なのか?出来れば短くしてほしいのだが……

 

「あなた、異世界とか色々言っていたわよね?」

 

「……」

 

クリティカルヒットの即死攻撃が来たのに耐えた俺を褒めて欲しい。マジで余計なことしか喋らねぇな、俺。

 

「そのことだけど、お兄様たちにもちゃんと報告したいから、その時が来たら教えて欲しいの」

 

ヘルプ、お前ら。どうすればいい?

 

――『いやぁ、流石に軌道修正は無理ダムね』

 

――『どうせいつかバレること。ヒトの子らには言える所だけ言い、残りは嘘で染め上げればよい』

 

か、悲しみが押し寄せてくる……!!ユノハ様ぁ……!

 

――『きついっす』

 

(無言の苦悶)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

後日、オカ研の1,2年が遊びに行った際にカラオケに行ったらしいのだが、その時の兵藤と木場のデュエットが原因で兵藤×木場が熱くなったのに加えて俺,木場,兵藤のホモの三角関数が発生していると噂が学園内で流れた。

 

助けて、ラヴィニア!寿水さんは出張だし、黒歌は大爆笑!どうしようもないよ!

 

Side out




そんなわけで第3章、完!

原作を読んでいると、個人的に憑依転生させるべきなのはイッセー君だけじゃなくてリアスもじゃねぇかと思うくらいには原作リアスに懐疑的な感情を持っています。
いい子なのは分かります。その上で言いますが......正直、原作イッセー君くらい『何なんだてめぇは本気でよ......』となってます。だからこそ、リアスも改造していきたいんですが......出来るかなぁ......。正直、リアスのキャラの根幹が悪く言うと『世間知らずの超絶我が儘娘』なせいでそこを変えたらリアスじゃなくなると言うか......。
いや、そんなことよりも先にイッセー君を何とかしないと......。

ここまで読んでみて、当作品のイッセー君は『うすしお味』(原作に比べてまだ真っ当な男になっているの意 )になっているかの調査

  • まだ原作並に濃い塩味
  • やや塩味が強い
  • ちょうどいいうすしお味
  • ちょっと薄すぎ
  • 薄すぎィ!
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