知るかバカ!そんなことより侵略だ!   作:ブラッキオ

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基本的に前作とは名前の流用はあってもキャラは違うを地で行くので、前作は気にしない方向で大丈夫です。
色々良からぬことを考えながら執筆のお時間です。


第57話 バレる秘密と

Side in

 

帰宅しようとしたワイ、ドルマゲドン・エリアに逆戻り。結菜と四条もセットで戻った。今はドキンダムとアポロヌスが来客に色々と説明している。

 

何故こんなことになったのか。それはその来客が俺達の知り合いのエクシアさんだからだ。

 

ええそうです、エクシアさんとバッティングしました。一般人の彼女と、だ。はっきり言って、不味い。こっちの世界の事情に彼女を巻き込んでしまった。

 

「先輩……」

 

「何だ、四条」

 

四条が小さな声でこちらに聞いてくる。何や、こんな時に。

 

「どうしましょう、これ。誤魔化せるとかそんなレベルじゃない気がしますけど……」

 

「……俺は悪くないからな」

 

「でしょうね。だって、出た先に偶然いたんでしょ?人避けもしていたのに、それを突破してきたって、エクシア先輩って何者なんすか……?」

 

俺が知りてぇよ。

 

今四条が言った通り、出る瞬間に何かあってはいけないと言うことで、いつもは人避けをしているドキンダムとアポロヌス。今回もちゃんとやっていたらしいが、どうもそれを容易く突破したのがエクシアさんらしい。

 

いやぁ……何でこんなことになったの?

 

俺は結菜の方を見る。

 

「私は知らないわよ……」

 

結菜も知らない。クラスメイトの女子すらも知らないなら、俺が知るはずも無く。

 

俺達の戸惑いはドンドン大きくなる一方だが、そんな時に、エクシアさん達がこっちに来た。

 

「話は終わったのか?」

 

「ああ、終わった。今後こいつも修行の仲間入りな」

 

「そうか」

 

ドキンダムとそう言葉を交わす。しかしエクシアさんは随分緊張していらっしゃ……

 

「「え?」」

 

俺と四条の言葉が被る。この伝説の禁断さんは今何て言った?

 

「それって、どういうことなのよ?」

 

「そのままだ、結菜。このヒトの子……いいや、アイシャも貴様らと同様に鍛え上げる」

 

アポロヌスさーん?俺達を置いてきぼりにしないでー?

 

「はぁあああ?!」

 

四条の驚きの声が響く。俺も叫んでいいっすかね?

 

「ドキンダム、それは一体どういうことだ?エクシアさんは一般人だぞ?」

 

そう言うと、ドキンダムは首を横に振る。

 

「いいや、こいつは一般人じゃない。結菜と同類だ。昔から悪魔とかの類を知っている人間」

 

…………ななな、なんだってー!?エクシアさんがこっち側の人間だってー?!

 

「こいつもこいつで黙っていなきゃいけない事情もあったからな、仕方ない」

 

「申し訳ございません、皆さん……」

 

そう言って、一礼しながら謝罪するエクシアさん。俺、この世界が分からなくなってきたよ。

 

「一応、言っておこう。おい、大地。このアイシャと言うヒトの子、寿水や黒歌の組織の所属だ」

 

「へぇー、寿水さん達と同じ」

 

……。

 

「ほぉおおおおおおおお?!!」

 

思わうガチャからのドキンダンテの叫びを上げてしまう。

 

「ドキンダム、その寿水とか黒歌ってのは?」

 

「二人ともこいつの女。寿水はこいつの幼馴染のお姉さん。黒歌は……こいつの家の黒猫覚えてっか?」

 

「あの黒猫がどうした?」

 

「あれ、悪魔なのよ。色々省くけど、化け猫って奴」

 

「……」

 

四条も白目をむき出した。

 

「ちょっと、二人ともしっかりして!まだエクシアさんの話は終わってないわよ!」

 

そう言う結菜にきつけを入れられる俺達。俺の周り、狂ってんのか……?

 

「岸波君に関しては、最上さんと黒歌さんが普段から話していらっしゃったので、知っていましたが……まさか、ブラックゾーンだったなんて……」

 

「ほぉおおおおおおおお?!!」

 

「大地はもっとしっかりしなさい!」

 

ブラックゾーンの名で気絶しかけた俺を往復ビンタする結菜。ごめん、俺が不甲斐なくて。

 

「おおい、ドキンダム。このままでは埒が明かぬ。さっさと話を進めろ」

 

「あいあいさー。で、こいつの修行の話だ」

 

そう言うドキンダム。随分真剣なトーンだ。

 

「こいつは、組織で鍛えられているからか、今のままでも十分強い。このままでいれば、いずれは軍神と呼ばれるだろうな。ただ、そこで怠惰するつもりはないようで、結菜と四条のことを聞いて『ぜひ自分も』とのことだ」

 

え、えぇ……?そんな軽い二つ返事でいいのかよ?

 

「そんな気軽に請け負っていいものなの?あなた達の存在って、バレたら不味いものじゃなかったのかしら?」

 

結菜も同じことを思っていたのか、そう訊く。四条も四条で、無言で頷いた。

 

ただ、ドキンダムもドキンダムで考えがあったようだ。

 

「こいつは、運がいいのか悪いのか、俺らの人避けを突破できる。これが出来る人間は、精々結菜と四条くらいだろう。それと、世界の上澄みか。それくらいなんだよ、俺らが張った結界ってのは。なのに、このアイシャ・エクシアって女はそれをいとも簡単に突破した。それだけで、お前と関わるに相応しい人間なんだよ、大地」

 

「ねぇ、ドキンダムさん。俺の周囲を修羅ばかりにしようとしてない?」

 

「お前が全部悪い」

 

「結菜ぁ……」

 

「今だけは慰めてあげるわ」

 

結菜に抱き着いて涙を流す俺。そんな俺の頭をそっと撫でてくれる結菜は優しいな。

 

「そんなわけだ。こいつにもしっかり強くなってもらおうってこと。ここにいる3人はそこの結菜の乳に興奮している馬鹿に、とても深く関わっているからな。何かしらの悪意が来てもおかしくない。自分の身は自分で守れるに越したことはない。だから参加だ」

 

あらぬ誤解を招きそうになったので、結菜からそっと離れる俺。ドキンダムもドキンダムで色々考えているのだなと思ったよ。

 

確かに、コカビエルってのも俺の名を出していたってリアスが言っていたっけ。ほなら、俺一人で助けられる範囲も限られる以上、各自には強くなってもらうしかないな。

 

「あと、この女も大地に惚れて……」

 

ドキンダムが何かを言いかけた時、アポロヌスがドキンダムの頭を掴んで、そのまま天に向けてビームを放った。ドキンダムの頭がビームに飲まれている。

 

ビームが止むと、そこには丸焦げのドキンダムがいた。

 

「いくら周知の事実とは言え、流石に無粋すぎる」

 

「うっす、すいません……」

 

そう言って下ろされるドキンダム。

 

「そう言うわけだ。今後はこいつも一緒に参加するから気合入れろよ」

 

「分かったわ。いつも会っているけれど、よろしくね、エクシアさん」

 

「よろしくお願いいたします、斎藤さん」

 

そう言って、握手する結菜とエクシアさん。

 

「……」

 

「どうした四条?」

 

俺がそう訊くと、四条は言う。

 

「もしかして、エクシア先輩って長物使ってます?」

 

そう言うと、エクシアさんは答える。

 

「ええ、そうですね。偃月刀を使っていますが……よく分かりましたね」

 

「いや、俺も槍を使ってるんで、指に長物を使っている癖が見えて」

 

「お前、そう言うところも分かるようになったか」

 

「えへへー」

 

俺がそう褒めると、照れる四条。可愛い奴だ。

 

しかし、偃月刀か。まるで関羽みたいやな。彼女の生真面目な部分もあって、余計にそう思わせる。

 

「岸波君」

 

エクシアさんが神妙な面持ちで俺に声をかけてきた。

 

「何でしょう、エクシアさん」

 

「これからお世話になります。それに際して、自分のことは『アイシャ』と呼んでもらっても構わないでしょうか?」

 

その気迫に、思わずおののいてしまう。俺の周囲の女性は最近下の名前呼びにハマっているのだろうか。まぁ、いいんだけどさ。

 

「いいけど……アイシャ。これでいい?」

 

「はい、ありがとうございます」

 

「そう?じゃあ、アイシャもアイシャで俺のことは『大地』でいいよ」

 

「へ?あ、はい。それでは……大地さん」

 

何だか甘酸っぱいなぁ……これも青春か……若いな……

 

「結菜、安心しろ。お前は負けない。お前のヒロイン力で負けたら、この世界の方がおかしいから。ハーレムになっても、お前のヒロイン力なら全然最前線に立てる」

 

「な、何でそんな変な慰めなのよ、ドキンダム!」

 

「先輩、確実にハーレム王になってるっすね」

 

四条の言葉だけはハッキリと聞こえた。後でシバくか。

 

「つーわけ。今後とも色々あるが、よろしく頼むぜー。では、解散」

 

ドキンダムの一声でその日は解散となった。

 

こうして新たな仲間が加わったわけだが、今後学園ではどのように対応していけばいいんだろうかとふと思ってしまった。ま、変わらずでいいか。

 

「ああ、そうだ。まだ紹介が終わってない奴がいたな。アイシャ」

 

「承知しました」

 

まだ終わってない!(リキッド)

 

ドキンダムの言葉を受けて、アイシャは指笛を吹いた。すると、彼女の背後の空間が歪み、そこから一頭の筋骨隆々な大きい馬が出てきた。

 

「何だこの馬、どっから現れた?!」

 

「空間はこいつだけ入れるようにゆがめておいた」

 

「いや、そうじゃない」

 

俺の言葉を無視して、話は進んで行く。

 

「自己紹介頼む」

 

「承知いたしました」

 

随分イケボで喋る馬。毛並みがドルマゲドン・エリアの光にも負けないような赤をしている。

 

「どうも、赤兎馬です」

 

「違います」

 

ボケなのかよく分からないことを言って、アイシャにツッコミを入れられた馬。

 

「相変わらずアイシャは手厳しい。それでは、気を取り直して、私の名は『グラニ』。シグルドの愛馬でした……が、死にぞこなって魂が分かたれ、その片割れが私ですので、厳密にシグルドの愛馬と言うのは難しいですね」

 

「それって……」

 

四条が何かを言いかける。それを察したドキンダムが喋った。

 

「そうだな、お前のカリュドーンと同じだよ、四条」

 

『そうことブー』

 

やだ、この世界の獣って魂分裂しすぎ……?!

 

「それにしても……彼が今代の『神猪』ですか」

 

グラニがそう言うと、嫌そうな顔をする四条。

 

「猪呼びはやめてくれ。俺には『四条零児』って言う立派な名前がある」

 

「それは失礼しました」

 

すごい素直な馬だな、と感心してしまう。こういう古い奴って頭が堅そうってイメージだったからな。それに、口ぶりから察するに、グラニはカリュドーンと面識があるようだ。

 

「お前ら、知り合いなのか?」

 

俺がそう訊くと、ほほ笑むグラニ。

 

「昔、私を狙った者がいまして、その中にいたのがカリュドーンの猪こと牡丹鍋なのです。神器の中にその者の魂がいますでしょう?聞いてみてはいかがでしょうか?」

 

『残念だが、その先輩は俺が食い殺したからもういねーよ。あいつ、元々倫理が終わってた野郎だしな、そう言うのは率先して食いつぶす主義だ。なぁ、桜鍋?』

 

「お前ら、険悪なのか仲良しなのかどっちかにしろよ……」

 

挑発し合うこいつらの距離感が今一分からないまま、話は続いていく。

 

「それにしても、ここ100年で出会ったまともな『獣』はあなたとネメアの獅子くらいとは……これも時代の流れなのですね」

 

『それは時代のせいにしているだけだ。俺らは元々賢かった。未来を生きすぎたが故に、時代が追い付いた。時は過ぎる。次第に俺達の価値観が時代にマッチングしたんだ。他の連中は、過去に囚われすぎた上に、変わる機会を『認めたくない老い』や『愚かな若さ』と認知しちまって、スルーした。だから、『森の獣』と大差なくなっちまったんだよ』

 

「嘆き悲しむ暇もくれないものですね、世界と言う物は」

 

まるで某国民的アニメ映画のデカい猪みたいなことを言い出す二頭。まぁ、こいつらもその類だから、さもありなん。

 

こうして、アイシャに加えてもう一頭馬まで仲間入りを果たした俺達。今後の話をすることになった。

 

アイシャは割と基礎がしっかりしているので、グラニとかに見てもらいながら、俺と実戦をすればいいと言う結論に至った。

 

何だか、この世界が戦いだらけで悲しみすら覚えてくる。だけど、そうしないと満足に自分すらも守れないってことなんだろうし、ドキンダム達の気遣いをありがたく享受しようと思う。

 

Side out




助けて恋姫ってことで愛紗を借りました。基本的に似て非なるものとしてご想像お願いします。
グラニですが、個人的には真三國無双7の赤兎馬をイメージしています。自分の中での『武の者が乗る馬』のイメージかつ関羽にも関係あるってなって、色々詰め込んでみたらこうなりました。

なので、今片手に持っている石を置いてください!投げないで!
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