知るかバカ!そんなことより侵略だ!   作:ブラッキオ

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デュエマ25周年目に入りますが、全国大会で揉め事があったらしいとか何とかで先行きが不安になる今日この頃。頼むから簡単に死んでくれるなよ、デュエマ。



第58話 夏のオカ研と来客

Side in

 

どうも、アイシャと修行したら思った以上に彼女が強くて死にかけました。岸波大地です。

 

あの事故の翌日、早速彼女の偃月刀さばきを見てみたのだが、何て言うかあれが関羽って奴なんだろうね。すごーく強かった。今の木場じゃ天地を返しても敵わないレベルで強い。

 

別に木場が弱いって言っているわけじゃない。あいつだって伸びしろが……伸びしろはアイシャにもあるな。ほ、ほら、彼女って結構ハードな訓練をしていたって言っていたし、訓練の質とかそう言うのが違うだけだよ。

 

褒めるだけ褒めたらグラニまでも随分誇らしげにしていたし、彼女とは仲良しなんだなってよく分かる。グラニにあと嫁入りを勧められた。曰く『結菜とセットでも構わない』とのこと。馬刺しにしてやろうか?

 

因みにその結菜と比べると、結菜が万能タイプならアイシャは近接戦闘特化の前衛の気が強い。魔法もある程度使えるとは言っているが、あの感じだと魔法を使わせない方がいいだろう。

 

アイシャは俺のことをブラックゾーンだと知っているが、緊張とかもなく、とても仲良くさせてもらっている。彼女も彼女で『あなたが天の御遣いだとしても、私にとって大切な人に変わらない』とのことだ。すごくうれしいけど、俺ってチョロすぎるかな?

 

そんなことをユノハ様にも報告したら大爆笑されました。『お前の周りには変人ばかり集まるな』って。

 

そんな感じで夏が始まっていく。今日も今日とてオカ研に参加。仮入部なのは、リアスに『保留にしておいて。流石に魔王たちの恩人を部下にする気概はない』と言われての一言が全てを物語っている。そんなわけで仮入部状態が続いている。

 

「冗談じゃないわよ」

 

目の前で紅髪のお嬢ことリアス・グレモリー様が怒ってらっしゃる。理由は、そこでしょげながら缶のオレンジジュースを飲んでいる兵藤が原因だ。

 

別に兵藤が何かをやらかしたわけじゃない。こいつの顧客が今回問題だったのだ。

 

「確かに、悪魔,天使,堕天使の会談がこの町で行われるからといって、突然堕天使の総督が私の縄張りに入るなんて……しかも営業妨害まで……!朝倉の方が余程物事を分かっていたのに……!」

 

はい、彼女の口から出た堕天使総督ってのが正体です。そうです、アザゼルさんです。彼がこの町にいるそうで、兵藤の客として何度か接触したんだとか。

 

営業妨害とか何だか難しい世界だね。俺には分かんないや。何か朝倉さんとは訳が違うっぽいし。

 

「しかも私の可愛いイッセーにまで手を出そうだなんて……!アザゼルは神器にとても興味を持っていると聞くわ。きっと、この子の神器を狙って……!大丈夫よ、イッセー。私達が絶対守ってあげるから!」

 

「ぶ、部長……!」

 

何やら感動の雰囲気だが、俺の中でのアザゼルさんは『テキトーな所はあるけど、話は分かる奴』って認識なので、そんな敵意を見せなくてもいいんじゃないかなって思う。

 

しかし、この町に彼がいるのか。直接会うことは出来んのかなぁ……色々言いたい文句が山積みなんだ。

 

俺も俺で考え事をしながら兵藤と同じオレンジジュースを飲んでいると、木場が兵藤に近付き、肩を掴む。

 

「大丈夫だよ、イッセー君。君のことは、僕が守るから」

 

「……いや、あの……その、嬉しいけど……反応に困るって言うか、てか何で真顔なんだよ……」

 

「そんなの決まっているじゃないか。君は僕の大切な仲間だ。大切な仲間を助けずして、何が『騎士』だって言うんだい?」

 

匂い立つなぁ……

 

「問題ないよ。『禁手』(バランス・ブレイカー)に至った僕と君の神器があれば、どんな敵だって倒していける。そんな危機も乗り越えられる。そんな気がするんだ」

 

「先輩、ヘルプ」

 

後輩の声を無視して飲むオレンジジュースは美味しいか?美味しいです。あんな腐れの餌になりたくない。

 

「ふふ、少し前まではこんなことを言うタイプじゃなかったのにね。君と付き合っていると、心構えが変わってくる。不思議とそれが嫌じゃないんだ……」

 

「せ、先輩ぃ……!」

 

オレンジジュースうまうま。

 

「勿論、岸波先輩もです」

 

「うぐっ!!?」

 

遂に俺にまでその魔の手が伸びてきた。待ってくれ、俺はそっち側にいたくない!嫌だ、嫌だぁああああ!!(お父様並感)

 

「あなたの言葉、そして背中。その全てが僕の心を動かした。僕にとって、かけがえのない人です……」

 

「なぁ、イッセー君。二郎系奢るから、今から部活抜け出さねぇか?」

 

「それ、後で部長に怒られるかの天秤じゃないっすかぁ……!」

 

木場よ、俺はお前が腐れ女子の釣り針になる為にあんなことを言った覚えはないぞ。頼むから、そう言うのはやめてくれ。

 

「しかし、どうしたものかしら……。相手は堕天使総督、動きが分からないわ。そうである以上、下手に接するのも悪手になる……」

 

アザゼルさんの対応に唸るリアス。いやぁ、そんな考え込む程の人かねぇ……?

 

でも、一応敵対関係にある以上は安易な接触はダメってことか。政治、難しい。今日の夕飯のことでも考えて気を紛らわすことにしよう。

 

夕飯の献立を予想し出した時、突然声がした。ここにいるオカ研メンバーのものではない。何なら男性の声なのでアーシアのものですらない。

 

「昔からアザゼルはそう言うところがあるんだ、リアス」

 

声のした方を見ると、そこには見知った顔がにこやかにほほ笑んで佇んでいた。

 

「お、お、お兄様?!」

 

リアスがそう言って、跪く。気が付くと、オカ研の皆が跪いていた。そうしていないのは、俺とアーシアだけ。アーシアは困惑の表情だ。

 

「……これ、俺もやった方がよかったパターンですか?」

 

そっとオレンジジュースの缶を机に置く。そうすると、苦笑いし出すお兄様。確か、サーゼクスさんだったな。

 

「いいよ。君を跪かせたなんて知られたら、それこそ戦争になってしまう」

 

片手で制止するサーゼクスさん。たしか、今はルシファーの名を冠しているんだっけ?魔王、難しい。

 

「アザゼルは先日のコカビエルのような真似事はしないさ。あれでも、そう言う方面では信頼がある。まぁ、今回みたいな悪戯はよくするけれどね。しかし、総督殿はお早い到着だ。余程、兵藤一誠君と岸波大地君に会いたかったのだろうね」

 

そう言うサーゼクスさんの後ろにはグレイフィアさんもいる。そういや、彼女がサーゼクスさんの『女王』だっけか?ってことは、魔王の『女王』。すごい実力者ってことか。

 

「くつろいでくれたまえ。今日はプライベートだ。仕事じゃないよ」

 

手を挙げて、そう命じるサーゼクスさん。すると、皆立ち上がった。おお、これが魔王と言う王族パワー。

 

――『お前もこれくらい出来るだろ』

 

無理だよ、ドキンダム。俺はどこまで行ってもただの人間にして小市民なんだから。

 

――『(ぜってー後でいじり倒してやるダム)』

 

――『(一人で楽しそうなことをするな。我も混ぜろ)』

 

――『(私も私もー)』

 

「やぁ、愛しの妹よ。いくら君達が仕事熱心とは言え、年頃の娘が集まる部屋の装飾が魔方陣だらけなんて、殺風景すぎやしないかい?」

 

部屋を見渡してそう苦笑するサーゼクスさん。そう言われると、そうだな。随分奇妙な部屋だ。

 

「お兄様、本日はどうしてここへ?」

 

リアスが頬を引きつらせてそう言うと、サーゼクスさんは一枚のプリントを出した。

 

「授業参観だよ。私も参加しようと思っている。ぜひとも、勉学に励む我が妹の姿を見たいと思ってね」

 

そういや、そんなイベントがありましたね。俺の両親も来れるか怪しいとか言っているし。仮に来れたとしても心配なのは遥輝だ。あの子はどうするつもりだ?確か、授業参観の日って幼稚園が点検の関係で休みだった気がするんだが……じい様達に働いてもらうのかな?

 

「……グレイフィアね?お兄様に伝えたのは」

 

リアスがグレイフィアさんにそう訊ねると、無言で頷いたグレイフィアさん。

 

「その通りでございます。学園からの報告はグレモリー眷属のスケジュール管理を任されている私の元へ届きます。無論、サーゼクス様の『女王』を兼任させていただいている身である以上、主への報告もさせていただきました」

 

そう言うとため息を吐くリアス。何だろう、妙に乗気じゃない。

 

「報告を受けた私は魔王職がどれだけ激務であろうと、休暇を入れてでも妹の授業参観に参加したかったのだよ」

 

「一悪魔に入れ込まないでください……」

 

「安心しなさい、父上もお越しになる」

 

「もっと安心できなくなりました……」

 

リアス、目が死にました。彼女も彼女で緊張とかあるんだろうな、と他人事で済ませる。

 

「そもそも、休暇って……魔王であるあなたが簡単にそんなことをしたとなると……」

 

リアスが色々混ざった感情を吐露していくと、サーゼクスさんは首を横に振る。

 

「いやいや、これは仕事の一つなんだよ、リアス」

 

「……グレイフィア、お兄様の言い訳じゃないでしょうね?」

 

「言い訳ではございません」

 

リアスの掴む藁を無慈悲に焼き切るグレイフィアさん。サーゼクスさんは続けていく。

 

「実はね、この学園で三すくみの会談を執り行おうと思っていてね。会場の下見に来たんだよ」

 

会談。コカビエルのことがあってやることになった話し合いだ。何を話すのかは分からない。もしかしたら、その場での殺し合いもあるかもしれない。そんな場。何故か俺も参加させられる羽目になっている。

 

「ッ!?ここで?!」

 

リアスもこれには驚きを隠せていない様子だ。

 

「ああ。この学園は面白い縁がある。私の妹であるリアス、伝説の赤龍帝に聖魔剣使い、聖剣デュランダル使い、魔王セラフォルー・レヴィアタンの妹が所属し、コカビエルと白龍皇も襲来した。それだけじゃない。その赤龍帝と白龍皇を蹴散らした過去を持ち、コカビエルを倒す立役者となった伝説の英雄もいる」

 

だーかーらー!英雄って呼ぶなー!

 

「これを偶然で片付けるには無理がある。様々な力が入り混じり、ねじれ、うねりとなっているのだろう。そのうねりを加速させたのは、他でもない兵藤一誠君だ」

 

「え?」

 

そう言って、自分を指さす兵藤。まるで信じられないことを聞いたような表情だ。安心しろ、俺も信じてない……とは言い切れないんだよなぁ。心のどこかで『こいつのせいだろ』と思うこともあるし。

 

「そして、その加速のための力を注いでいるのが、岸波大地君という訳だろう」

 

俺まで巻き込まれました。言い訳させてもらおう。

 

「そんなことはしていない。ここまで歩んできたのは、間違いなくあなた達自身の力だ。俺の力じゃない。俺の残滓を絞った化石燃料を燃やしたんじゃなくて、あなた達の力で生み出したエネルギーだ。それを忘れるなよ」

 

そう言うと、ほほ笑むサーゼクスさん。

 

「変わらないね、君は」

 

「俺は俺の世話で手一杯なんだ。変わっていられるほど、暇じゃないんでな」

 

「ふふ、そう言うことにしておくよ」

 

はぐらかしたらはぐら返された。これが、貴族の手法か。

 

それから、ゼノヴィアさんの自己紹介とかが済み、話が進む。そしてぶち当たった話題。

 

それは『今晩、岸波家に足を運んでいいか?』。

 

……何で?

 

Side out




春アニメが始まり出すと感じる年度初めの感覚。某お隣の天使様のアニメを見ては砂糖を吐いています。
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