知るかバカ!そんなことより侵略だ!   作:ブラッキオ

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今更になるのですが、アンケート回答のご協力ありがとうございます。自分でも『これでいいのか』と悩むことが多いので、ありがたい意見なかぎりです。


第60話 デッド・プール

Side in

 

酒盛りの後日、兵藤も加えてサーゼクスさんとハンバーガーチェーン店に行ったり色々した。何でも、日本のそう言う文化的なものが冥界には余りないらしく、『ぜひとも良いものを取り入れたい』と言う気持ちだそう。冥界の今後を考えている人だなって思う。為政者としてよくやっているんじゃないかな?俺にはよく分からんけど。

 

――『実際、お前って皆に『王子様』って言われるけど、どちらかと言えば『戦士』だもんな』

 

分かってるじゃん、禁断さん。俺は王子なんて柄じゃない。そんなもんは木場にでも押し付けておけ。

 

そう言う訳で本日は晴天なり。休日だが、用事があって外出する。

 

今日も今日とて朝から遥輝とウルトラマンを見て、存分に可愛がった。いつか、あの子も俺の手を離れるんだろうなって思うと寂しくて仕方ない。でも、それは喜ばしいことなんだよな。別れに耐えられるように覚悟しつつ、今を思う存分謳歌しよう。それがあの子のためだ。

 

ってな訳で、俺は今、学園のプールにいる。理由は簡単、『オカ研の皆とプール』で遊ぶため。

 

実は、ちょっと前にオカ研の皆に生徒会からの依頼があった。それは『プール掃除』。プール開きの為に掃除をしておけってことだ。それに我々は駆り出され、見事に依頼を遂行した。で、その報酬として一番風呂ならぬ一番プールを味わっていいとのことだ。

 

そんなことがあり、俺達オカ研はプールに遊びに来たって訳だ。あ、そうだ。木場だけ何か用事があるようで、そちらの方に行っている。なので、今回参加する男性陣は俺と兵藤だけだ。

 

女性陣が多い中、俺のプール開きは始まった。

 

皆水着だ。俺と兵藤は無難な海パンで済ませている。だが、女性陣はそうはいかない。

 

まずリアス。赤いブラジャーが特徴的な水着だが、如何せん水着の面積が狭い。何だね、あれ。煽情的過ぎてこっちの脳がバグるで。普段のスタイルの良さが余計に引き立っているし、似合ってないわけじゃないんだけど、そうじゃないって言ってんだよ。

 

次、姫島さん。リアスとは対を為す白い水着。無難だ……と言うと思ったか!あんたもあんたで布面積が小さい!しかも、リアスよりデカい乳のせいで余計に煽情的だ!何で揃いも揃ってそんな水着なんだよ!それを目の前に立つ俺らの身になってくれ!

 

その次、アーシア。スク水。癒しだった。余りに股間に悪いのが続いたせいで、見ていて安心するアーシアだった。

 

最後、塔城さん。長く語ると黒歌に殺されるので短くするが、この子もスク水。とても似合っていた。

 

ってことでメンバーが揃ったので、俺達はプールにドボンした。俺はと言うとプールで大はしゃぎするような年齢でもないので、静かに端の方で浮いて……いたかったが、うまく浮くことが出来ず、悪戦苦闘していた。そんな俺を見つめる青空が綺麗だった。

 

兵藤はと言うと、塔城さんとアーシアの泳ぎの練習を手伝っていた。あいつもあいつで真面目だなって思う。

 

しばらくのんびりした後に、俺はプールを上がって、休むことにした。皆を見ていると、その青さと言うか、若さが気持ちよく思えてきた。こんな俺でも、まだこういう経験が出来るんだなって思ってしまう。

 

感傷に浸っていると、こちらにやってくる足音が一つ。振り向くと、そこにはリアスがいた。

 

「大地、今いいかしら?」

 

「構いませんよ、お嬢さん」

 

そう言うと隣に来るリアス。正直、その煽情的ボディで来るのはやめてほしい。

 

「悪魔は日焼けしないの。けれど、日光は外敵よ」

 

そう言って手に持っていた小瓶を俺に渡してくる。

 

「それは美容のための特製オイル。背中、塗ってくれるかしら?」

 

……全員集合!

 

――『やだ』

 

――『断る』

 

――『決めるぜ、覚悟!』

 

(無言の怒り)

 

「分かった」

 

俺がそう返事をすると、『準備をしましょう』と言って俺の前で一切の躊躇いもなくビキニのブラを外すリアス。おい、待て。これって俺がおかしいのか?

 

眩しいくらいの白い肌が俺の目に刺さる。リアスはいつの間にか敷いていたビニールシートにうつ伏せになる。紅髪をどけて、見せるその背はしみ一つない綺麗なものだった。まさしく芸術。

 

スゥー……やるか。彼女の期待に応えよう。正直、嫁入り前の女子が男にやらせるようなものでもない気がするが、彼女も彼女で俺のことを信頼してくれているんだ。だったら、やるしかない。

 

俺は掌にオイルを垂らし、人肌の温度になるまで待つ。

 

「さぁ、お願い」

 

男・岸波大地、行きます。

 

俺はマッサージをするように、リアスの背中にオイルを塗りこんでいく。優しく、されど力はハッキリあるように。筋肉の筋を流れるように。本で学び、父さんを実験台にし、母さんで実践した技術を今発揮する時だ。

 

見れば、リアスの大きい胸がつぶされてはみ出ている。

 

……。

 

邪気、退散ッッ!!!

 

「すごい、気持ちいいわね……ほとんどプロの整体師と謙遜ないわ……」

 

「それは、ありがとう」

 

リアスのとろけるような声が俺の耳を支配しようとする。やめてくれ、俺がおかしくなりそうだよ。

 

「ねぇ、大地?」

 

「何だ?」

 

「ありがとう」

 

突然の感謝に、俺は困惑するしかなかった。

 

「何だ、突然?」

 

俺が疑問に思っていると、リアスは感謝の理由を話し出した。

 

「いつもあなたには世話になってばかりだった。ライザーの時も、コカビエルの時も。私達ではどうしようもないことが起きた時、あなたが『ただの乱入者』を称して私達を助けてくれた。私達の未来を諦めないでくれた」

 

俺はリアスの言葉を黙って受け取る。正直、俺は大したことをやったつもりはない。気に入らない奴はぶん殴る。それだけだ。

 

『この世界の問題はこの世界の人が片付けるべき』の方針でいたつもりだったのだが、どうもこの世界の問題ってのは俺の気に入らないことばかりで、思わず手が出てしまう。ほんと、それだけなんだよな。だから、リアスに感謝されるようなことはしていない。

 

「気に入らない奴をぶん殴っていたら、リアス達が救われていただけだ。そんなに持ち上げてくれるなよ」

 

「謙虚も過ぎると傲慢になるわよ……んん……」

 

マッサージを受けながらそう言うリアス。律儀で結構だ。俺も俺でそろそろ傲慢になれねばならない局面が来るかもしれんが、それはそれとして謙虚であることを忘れるつもりはない。

 

「心の片隅に置いておきます、お嬢様」

 

「それ、置きっぱなしにして忘れるパターンじゃない……」

 

リアスに呆れられながら、俺はマッサージを続ける。そういや、兵藤の姿が見えんな。まぁ、どこかで休んでいるんだろう。

 

俺は小粋なジョークを考えながら、リアスにマッサージを施す。彼女もこんな小さな背中で色んなものを背負っているんだなって、老婆心に思うものがあったよ。

 

「あら、リアスだけずるい。私にもオイルを塗って下さる?岸波君?」

 

むにゅううっと擬音が出そうな勢いで俺の背中に柔らかいものが押し付けられる。振り向くとそこにはニヤニヤしている姫島さんがいた。

 

急にそんな近づいてどうし……おい、待て。水着の感触がないぞ?

 

「ま、待て……今、君……」

 

「リアスだけなんて言わずに、私にもお願いしますわ」

 

リアスを非難するようにそう言い、より一層強く柔らかいものを押し付けてくる姫島さん。耐えろ、俺。耐えねば不味いぞ!

 

「ま、待ちなさい朱乃。私のオイル塗りが終わってないわよ?それに、そんな風に私のダイチを誘惑するなんて、許さないわよ?」

 

リアス、トップをフリーにしながら起き上がる。君、今ブラを着けてないことをお忘れですか?頼むから勘弁してください。

 

姫島さんは姫島さんでリアスを煽るように、俺の肩に顔を乗せて、頬を引っ付けてくる。役得だろ思うか?もしそう思うなら、目の前の激おこリアスを見てからにしてくれ。何で、姫島さんはそんな命がけの煽りをするんだよ。

 

「ねぇ、岸波君。リアスが怖いですわ。私はあくまでも普段から疲れていらっしゃる岸波君の溜まっているものを吐き出させてあげたいだけですのに」

 

にょ……にょ……!

 

「そうだわ。ねぇ、リアス?岸波君を私にくださらない?やっぱり、私が将来独立する時に彼も欲しいですわ」

 

「ダメに決まっているでしょ!」

 

「こんな素敵な男性、他にいませんわ………私だって、本気になっちゃったの。梃子でも動かないわよ」

 

姫島さんがそう言うと、真剣な表情になるリアス。え、何があった?

 

「そう、本当に『本気』なのね?」

 

「ええ、誓って」

 

何やらバチバチとし出す二人。ついには二人して『フフフ』と言って不気味に笑い出す。

 

あっ、姫島さんが離れた。今のうちに脱出だ。

 

俺はそっと、二人から離れていく。ちょっと離れた時、雷が二つ落ちた。

 

「あなた、散々時間があったのに今更だなんて、都合が良すぎるわよ!」

 

「そう言うリアスだって、『男なんて興味ないわ』なんて言ったじゃない!何でしたら、『全部同じに見える』とかも言ってたじゃない!」

 

「彼は特別なのよ!」

 

「それを言うのなら、私にだって特別よ!」

 

……逃げましょう。

 

俺はそそくさに逃げた。後ろでは平和なプールとはかけ離れた戦闘音が響いている。うっわぁ……こえぇ……

 

俺は、誰にも見られない陰に隠れる。さて、ここからどうするか。

 

……とりあえず、兵藤探すか。

 

俺は兵藤を探し出す。プールサイドにはいないようだし、用具室とかかな?

 

俺は何となく思いついたその部屋に歩いていく。のんびり、のんびり行きましょう。

 

俺は用具室の扉を開ける。

 

「おーい、兵藤ー、いるかー」

 

用具室の扉を開けた先。室内には兵藤がいた。

 

何故か、ゼノヴィアさんが馬乗りになって。

 

……。

 

「た、助けて、先輩……」

 

「おや、初めてが見られながらか。でも、かの英雄に見られながらなら、何かしらの加護があるかもしれないな。さぁ、子作りしよう」

 

「ひょおお?!」

 

……。

 

「お前達、そこに正座しろ」

 

Side out




大地君の前世にあったものをどれだけ徹底的に削ぐか考え物ですね。自分でもどうすればいいか悩むものです。
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