知るかバカ!そんなことより侵略だ! 作:ブラッキオ
援軍、色々ありすぎてコメントに困っているの巻。
第82話 夏休みだぁああああ!!!
太古から続くこの力を、自分のものにしなければ。
そうじゃないと、皆が悲しむ。
それだけは嫌だ。
○○○
とあるホテルの一室にて。
「ここか……」
一人の青年が扉を開け、部屋に入る。そこにいたのは、銀髪の男性。彼は優し気に言葉を発する。
「初めまして、ブラックゾーン。私がディハウザー・ベリアルだ」
「初めまして、ベリアルさん。私がブラックゾーンこと岸波大地です。ブラックゾーンではなく、岸波大地の方で呼んでいただけると幸いです」
両者共に敵意を出さず、まるで旧知の仲のように接し合う。
「そうか、ならばこちらもそうするよ。君もそんなに堅苦しくしなくていい。ディハウザーで結構だ」
「では……」
最強の『皇帝』と最強の『英雄』の密談が始まる。
Side in
「というわけだぁ!」(パラガスノルマ達成)
夏休みが始まってすぐの結菜、四条、アイシャとの特訓でのこと。休憩中にディハウザーさんとお話したことを語った。
「えーっと、つまり、俺らも冥界に来ないかってことっすか?」
「四条、正解」
俺が3人に話した内容は『ディハウザーさんに鍛えてもらおう』ってお話だ。
まぁまぁ、皆まで言うな。『何でそんなことになったんだ?』ってことだろ?ならば説明してあげましょう。
まずなんだが、直近……っつーよりも、元々会談後にサーゼクスさんから『岸波大地に二人きりで会いたい人がいる』と言われていた。その人はとんでもない実力者で、ここで味方につければ俺の今後も明るいとサーゼクスさんに言われた。なので、朱乃が我が家に来た日こと終業式の前日に会うことになった。
そして、当日。出会ったのがディハウザー・ベリアルさん。ベリアル家の者にして、レーティングゲーム最強と言われるお方……とサーゼクスさんが言っていた。
俺ね、その名前を聞いた時感じたんだよ。『あ、これ、クレーリアさん関係で来たのか?』って。
一応、彼女は追われていた身だったし、ドキンダムにも『相手が話題を持ち込むまで黙っていろ』と言われたのもあって大人しくクレーリアさんのことは黙っていた。結果から言うと、クレーリアさんのクの字も言わなかったので良かったのだろう。ただ、『君には感謝しきれない』と言っていたのは、多分クレーリアさんのことなのだろう。
で、そんなディハウザーさんなのだが何で俺に接触してきたのかと言うと、どうやら俺の味方をしたいと言うことだからだとか。何でも、俺のことを疎ましく思う連中は少なからずいるようで、そいつらから守るための協力態勢を敷きたいと。
これについてはサーゼクスさんにも言いたいことだったのだが、ディハウザーさんが言うには『彼は魔王故に動けないことも多いだろうから、フットワークの軽い自分が動くことにした』って。
勿論俺はこれに乗った。余りにこちらに好都合すぎて不安にもなったが、悪意を感じなかったし、何よりディハウザーさんが俺に害するようなことをするように思えなかった。だから乗った。これがほんとの『悪魔と相乗り』ってね。
とりあえず、俺の家族に接触してきた害ある存在を仕留める禁断式防犯装置に改良を加えて、害ある存在をディハウザーさんの所にまで転送するシステムを考えた。彼もこれに賛同してくれたので、今度冥界のベリアルさん家に行って、色々準備することになった。
そんなことがあったのだが、ディハウザーさんはまだ俺と懇意にしたいらしく、俺にしてほしいことをどんどん聞いてきた。流石にこれ以上はどうかと思っていたのだが、ディハウザーさんが退かないので、仕方なく熟考した所、折角と言うことで結菜、四条、アイシャのことを話し、3人の手合わせ場所の提供と、マナーとかの類の叩き込みをしてほしいとお願いした。
実戦形式で特訓をしている3人だが、結局はこのドルマゲドン・エリアと言う狭い箱庭での話だ。どうせなら羽を伸ばすのもありだろう。マナーについては、折角だということでお願いした。結菜とアイシャはいいだろうが、四条は知らん。期間は3週間くらいかな?俺はリアス達との用事があるので、3人と一緒に冥界に行けないし、何なら合流も遅れるけど。
正直かなりの無茶を言ったのだが、何とディハウザーさんはこれを快諾した。マジかって思ったよ。
そんなわけで3人の特訓、主に四条が中心になるものを夏休みに決行することになった。とは言うが、3人の予定を聞いていないので、今聞いてみたと言う所になる。
因みにだが、他にも色んな約束を結んだし、その際に俺とディハウザーさん個人間用の連絡手段であるスマホみたいなものももらった。
そんな俺の言葉を受けて顔を合わせ出す3人。反応は……難しいよな。そりゃ、突然のことだし。
そんな中で一番に返事をしたのが、四条だった。
「俺、行きます」
手を挙げてそう言う。よし、それじゃあ後で四条の保護者にも話を通しておこう。それからディハウザーさんにもな。
一応気になることを聞いておくか。
「四条、一応聞くが……俺のメンツとか気にして行くとか言ってねぇよな?」
そう言うと頷いた四条。
「勿論です。俺、実戦は出来るかもしれませんけど、それってあくまでも
『零ちゃん……!』
「それに俺、弱いままってのも最近癪に思うようになったって言うか……あれです、『世界最強』ってのにちょっと憧れるようになったんすよ。どうせならそれを目指したいし、そのためにも強くなりたいんすよ。だから行きたいです」
『よう言うた!それでこそ男や!』
四条の決意に随分感動しているカリュドーン。俺もちょっと感動している。こいつ、兵藤と同じでエロ本にホイホイされるような男だと思っていたが、やっぱ根っこは同じで、熱く激しかりものがあるんだなって。
「とりあえず、四条は行くってことで決まりか。二人はどうする?保留でもいいけど、出来れば早めに答えが欲しいが……」
俺は結菜とアイシャの方を見る。言うて、二人も俺も今年は受験生だ。俺はリアスの方の関係でどうしても出席しないといけない合宿があるので仕方ないが、二人には余り関係ないし、勉強に専念したいと言う思いもあると思う。
俺が二人を見ていると、結菜が先に口を開いた。
「とりあえず、母様に話を通していいかしら?ベリアルなんて、名家中の名家が相手だし……」
「まぁ、そうなるよな。いざ説得と言う時は俺に言ってくれ。協力する」
結菜は保留か。ま、それもありよ。責めることなんて出来ないし、するつもりもない。
実はバルガさんに結菜用の武器を発注してみたりもした。彼女には事前に話は通してあるし、完成まで待っていてくれとのことだ。どうやら、あちらには趣味で武器を作ることを生きがいにしている方がいるんだって。
結菜に続いて、アイシャも話し出す。
「私も、バルガ様に話を通してもいいでしょうか?」
「いいぜよ」
「ありがとうございます」
そういや、彼女は保護者様がそこそこなお方と言いますか、俺のお知り合いと言うか、サーゼクスさんのお友達と言うか。とにかくすごい人だったな。それに
「おそらく、大地さんのお誘いと言えば二つ返事で了承はしていただけると思いますが、それでも通すべき筋だと思いましたので」
「筋を通すのはいいことだ。それはそれとして、俺が関わると二つ返事なのはどうなんだよ」
とりあえず、アイシャはアイシャでまた後で返事をもらうことにしよう。
「大地、一つ質問が」
アイシャの隣にいる最近仲良くなった赤兎馬ことグラニがそう訊いてくる。
「何だ?」
「何故、ディハウザー・ベリアルはそこまであなたに協力的なのですか?いくらブラックゾーンであるあなたに接近したい思いがあれども、ここまでするのは流石に怪しいものを感じざるを得ないですが……」
ごもっともすぎることを言うグラニ。ごめんね、俺もそう思うのよ。
確かにクレーリアさんのことはあったけど、彼女のことは禁句に近いし、これと言って言えないことも多い。そこが多分ディハウザーさんが協力してくれる理由なんだろうけど、だとしてもなんだよなぁ。
悪魔相手に対価を出さないのは、正直不安がある。その辺りも後々ディハウザーさんと話しておこう。
「分かる。俺も正直怖いくらいに思っているからな。でも、利用できるならするしかないだろ。安心しろ、最悪何かあったら俺がぶっ飛ばす」
「稀代の英雄がそう言うのであれば、飲み込むしかありませんね」
何か釈然としない答えで申し訳ない。そうとしか言えないから。
「そんなわけだ。楽しい楽しい夏休みになるはずだった皆さんには悲しいお知らせになったけど、その辺りは個々で調整できるから気にすんな。そういうことでよろしく」
俺はそう締める。
去年の俺が今の俺の状況を知ったら『ダウトw』とかい言いそうなくらい忙しい日々になっている。夏休みだから勉強で終わるかと思っていたが、そうではなくなった。
世界を守るため、なんて大層なことを言うつもりはない。それでも、その言葉を使うとするのなら、俺の周囲と言う小さな世界を守るためってなら、俺はこの忙しさも悪くないと思う。
さーて、文字通り充実した夏休みにするぞー!
「あ、そうだ。おい四条」
俺はあることを思い出したので、四条の名を呼ぶ。
「何でしょう、先輩?」
「お前、兵藤と話はつけたか?その、神器のこととか」
兵藤に『腹を割って話してこい』と言っていたが、実際どうなったか分かってないので、聞きたい。
四条は苦笑しながら答えた。
「しましたよ。イッセー、馬鹿なのにかっこつけていました」
「……げんこつ一発入れてやらないとならんか?」
あいつ、まだ自分の責任にしようとしているのか?それはそれで説教をせねばならんが……。
「よしておいてあげてください。俺も、あいつと久々にサシで話をして色々分かったこともありましたし。俺は俺で後悔はしてないし、イッセーのことを恨んじゃいないってちゃんと伝えました」
「そうか」
どうやら、話はしっかりとつけた様子だ。それならいい。
「それにしても、二天龍っすか。あいつもあいつで難儀なもん抱えてますね」
『零ちゃん、それ、俺のことを難儀だと言ってない?』
「実際そうだろうよ」
『ブー……』
今日も四条とカリュドーンは仲良しな様子だ。
Side out
労働環境の変化に追い付けていない奴がうp主です。健康のために筋トレも始めて執筆時間が減りつつありますが、そこは不定期更新ってことでボチボチとやっていきます。