知るかバカ!そんなことより侵略だ!   作:ブラッキオ

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逆札禁断軍がどんどん公開されていきますね。色々夢があっていいんですが、それはそれとしてオーパーツのように今後のインフレ速度に不安を感じるカードもしばしば見られますね。頼むから遊戯王的なインフレはしないで欲しいです。


第90話 調子に乗るなよ

Side in

 

大暴れによる破損が多かった大広間も今じゃ元通り。こうしてお茶を出来るくらいには直っている。悪魔の力すげー。

 

そんでもって改めて若手が集まって挨拶をしている。さっきのチンピラ集団はいない。

 

「私はシークヴァイラ・アガレス。大公アガレス家の次期当主です」

 

そう言うアガレスさん。彼女もリアスと同じで次期当主なのね。こう考えると、こんな若い子まで動員しないといけない悪魔業界って大変だね。

 

たしか、大公って魔王の代理役職、大体副社長的な意味の奴だってリアスから教わった気がする。

 

それと結構な頻度で目が合う。その度に目をそらされる。ワイ、嫌われた様子。それもそうだ。あんなことしたんだもん。

 

「ごきげんよう、私はリアス・グレモリー。グレモリー家の次期当主です」

 

「私はソーナ・シトリー。シトリー家の次期当主です」

 

うちの身内二人もそう挨拶をする。かっこいいね、二人とも。彼女たちの眷属の皆は彼女らの後ろでスタンバっている。因みに俺はグレモリー眷属の近くにいる。

 

「俺はサイラオーグ・バアル。大王バアル家の次期当主だ」

 

堂々としながらそう言うバアルさん。そういや、若手ナンバー1の実力者ってリアスも言っていたな。やはりそれがオーラとなっているのか、俺にはその力強さが分かる。

 

さて、話は変わるが俺はここにいて非常に不愉快になった話をしたい。が、その原因が次に自己紹介するので省略しよう。

 

「僕はディオドラ・アスタロト。アスタロト家の次期当主です。皆さんよろしく」

 

こいつだ。

 

見た目は優男だ。だが、俺には分かる。こいつからはゲロ以下の臭いがプンプンしやがる。優しさ?違うね、あれは他人を騙すためのガワだ。

 

暫定的に『ゲロ以下野郎』と呼ぼう。許されるなら今すぐここでぶっ潰したいくらいにはゲロ以下野郎が嫌いだ。俺だってそこそこ人生経験を積んできた。だからこそ分かる。あいつはその下衆な本性で数えきれない人達を苦しめてきたんだって。

 

自然と拳に力が入る。まずいな、本当に場が場なら殺しかねん。一応聞いた話だとアジュカ・ベルゼブブって言う現魔王の一人の実家がアスタロトだったはず。ここで殺れば問題になるのは間違いない。それは俺も望むものではないからな。

 

俺は必死に殺意を抑える。いかんな、ここまで他者に嫌悪を抱いたのは滅多に……いや、そこそこあったな。

 

「グラシャラボラス家は先日、お家騒動があったらしい。次期当主とされていた者が不慮の事故死を遂げたばかりだ。先ほどのゼファードルは、あれでも新たな次期当主と言うことになる」

 

バアルさんがそう説明する。へー、あれが次期当主。いや、別に殴ったことには罪悪感なんてないよ?仮にこっちに危害を加えようってなら家ごと潰すだけだし。あ、そういうやグラシャラボラス家も現魔王の一人の実家なんだっけ?んー……ま、いっか。

 

しかし、ここにいるのは貴族ばかり。それも大公や大王、魔王を輩出した家と随分豪華な顔ぶれだ。俺なんかがいていいのかねぇ?

 

「ダイチ、あなたの番よ?」

 

「ん?俺も?」

 

リアスにそう言われて首をかしげる俺。何で俺まで?別に俺は君達のようなもんじゃないし……。

 

「あなたはもうちょっと自分に自信を持ちなさい」

 

「……?分かった」

 

何を言いたいのか分からないがとりあえずそう返事した。

 

「私は岸波大地です。皆様からはブラックゾーンと呼ばれています。この場にふさわしくないことは自覚していますが、招待された以上は勤めを果たそうと思います」

 

とりあえず簡単に挨拶を済ませた。

 

「ブラックゾーン殿には色々聞きたいこともあるが……」

 

バアルさんがそう言う。そんなにあるのか。

 

「俺のことは岸波大地で結構です」

 

「そうか、なら俺もサイラオーグでいい」

 

サイラオーグさん、見れば見るほどその手には努力の結晶が見られる。こんなことを言うのもあれだが……最早芸術とまで思う。削ぎ落しの方面での美だ。俺はそう思う。

 

「そうだな、まずリアスとはどう言った関係なのだ?」

 

おや、流石に従兄弟だけあって気になりますか。ならお答えしましょう。

 

「ただの友人ですよ」

 

「……」

 

何だかリアスの方から威圧的な気配を感じる。俺、間違えた所があったか?無難かつ正解のはずだが……?

 

俺の答えを受けてフッと笑うサイラオーグさん。

 

「なるほどな、そう言うことか」

 

俺はその言葉の意味が全く分からなかった。

 

何のことかを考えていると、使用人さんが入って来て、入場の合図があった。俺はリアス達に続いていく。

 

俺達が案内されたのは何か異様な空間。上の方にはいかにもなお偉いさんたちがおり、その更に上に4人、魔王様ことサーゼクスさん達がいた。

 

しっかし、あのお偉いさんたちは随分俺らのことを見下してらっしゃる。気分が悪くなるね。

 

さっきぶっとばしたチンピラ集団も合流し、若手が勢ぞろいした。

 

「よく集まってくれた。今回は次世代を担う貴殿らの顔を改めて確認するために、集まってもらった。これは、一定周期行う若き悪魔を見定める会合でもある」

 

初老の姿をしたおっさんがそう言う。いかにもパワハラしてきそうな感じだ。

 

「此度は魔王方の願いもあり、ブラックゾーンにも同席の権利を与えた。本来は貴殿如きがいるべき場所ではない。そのことを努々忘れぬように」

 

一々癇に障る言い方やな……。とりあえず微笑んでおこう。こいつらへの対応のし方を考えるのはまた後だ。

 

「君達六名は家柄、実力共に申し分のない次世代の悪魔である。だからこそ、デビュー前にお互いを競い合い、高め合ってもらおうと思う」

 

一番上にいるサーゼクスさんがそう言う。サーゼクスさんもサーゼクスさんであのパワハラ気質なおっさん共の相手で大変なんだろうな。

 

「いずれ我々も『禍の団』(カオス・ブリゲード)との戦いに投入されるのですね?」

 

サイラオーグさんがそう言う。まぁ、実際俺やリアス達は交戦したしな。アザゼル先生もそんなことを言っていたし、そう言ったことも今後の計画に入ることを検討するのも当然だろう。

 

「それは分からない。だが、出来れば若い悪魔を投入することだけは避けたいのが我々の考えだ」

 

サーゼクスさんはそう言う。だが、どうやらサイラオーグさんはそれに納得していない様子。

 

「何故です?我々とて悪魔社会の一端を担う者。この歳になるまで先人の方々からのご厚意を受けてなお、何も出来ないのですか?」

 

「サイラオーグ、その勇気は認めよう。しかし、それは蛮勇とも言える。何より成長途中の君達を、次世代の悪魔を戦場に投入し、失うのは余りに辛いものがある。理解してほしい。君達は君達が思う以上に我々の宝なのだ。だからこそ、段階はしっかり踏んでほしい」

 

サーゼクスさんの言葉を受けて、サイラオーグさんは『分かりました』と言って下がる。なお、その表情よ。明らかに不満がありそうだ。

 

その後は何やら意味の分からん話が始まった。主にゲームや社会について。じゃあ、俺には関係ないな!馬耳東風を決め込もう。

 

――『この後の展開について、こいつが耐えられないと思う奴挙手』

 

――『『(無言の挙手)』』

 

――『だよなぁ』

 

何かドキンダムがやっているが気にしないでおこう。あ、そうだ。あとで結菜たちに連絡しておこう。あっちの様子も気になるしな。

 

「最後にそれぞれの今後の目標を聞かせてもらえないだろうか?」

 

サーゼクスさんの言葉に俺は意識を戻す。どうやら、各々の発表会らしい。

 

サイラオーグさんの夢は『魔王になること』。おお、いいね。大きな夢は若人の特権だよ。なんたって、俺は12000年も生きているからな(笑)そんな夢は当の昔に忘れたよ。

 

リアスはレーティングゲームの大会を総なめするつもりらしい。いいね、家柄だけじゃないって見せてやれ。ほんと、リアスって努力家よな。今の自分に甘んじることなく上を見て飛ぼうと頑張る。眩しいね。君ならきっとディハウザーさんも越えられるよ。

 

そんな感じで皆言っていき、残ったのはシトリーさん。彼女の夢は……

 

「冥界にレーティングゲームの学校を建てることです。それも、上級も下級も、純血も転生も関係なく学べる学校を」

 

へぇ、ゲームの学校ね。案外そう言うのってないもんなんだ。だったらいいじゃないか。てか、そう言う場所ってお偉いさんが作ってるもんじゃないの?そうでなくても悪魔って数が少ないんだから、せめて文化的水準を上げるとかそう言うことはするもんだと思うけどな。

 

世の中よう分からんなぁ……。

 

『はっはっはっはっはっ!』

 

その時だった。シトリーさんの発言を嘲笑う声が多く響いた。その声の主たちは、おっさん共だった。魔王様達は渋い表情をしている。

 

俺の握りこぶしに、怒りが注入され出す。

 

「それは無理だ!」

 

「これは傑作に違いない!」

 

「夢見る乙女とはよく言う!」

 

ドキンダム、悪ぃがお前の力、少し借りるぞ。

 

――『禁断パワーは元からお前のだ。好きにしろ』

 

俺はその言葉を受けて、全身から殺意を込めたオーラは放つ。その瞬間、先ほどまでの嘲笑が嘘のように静まり返り、あの愚者共は俺を恐れるように視線を向けて来た。

 

「ぶ、ブラックゾーン殿?」

 

「あー、何だ?聞こえねぇな?今蛆の声が聞こえたからかな?」

 

俺は空中に浮遊し、サーゼクスさん達諸共見下ろす……否、見下す形を取る。

 

「さて、下等生物共よ、少し話を聞いていけ」

 

「何を言って……!」

 

俺を見上げる愚者共に俺は背後で生成した槍を飛ばす。机を砕いて床へと刺さった。

 

「ひぃ!!」

 

「誰の許しを得てこの俺を見上げている?誰の許しを以てその口を開く?」

 

俺の攻撃を受けて、遂に黙る愚者共。俺の圧に押されているのか、魔王様達も黙ってしまっている。

 

「ありがたい口説だ、しかと聞け。……まず、今の悪魔と言うものは数が少ない。少しでも外部から責め立てられれば滅びなど目に見える。だからこそ、転生悪魔に縋ることになった。そんな苦境にあるなら、上に立つべき者であれば下々の水準を上げ、統治する者達を強固たるものにするのは必然だ。それこそ統治であり、民のためであり、国のためだ。それにも関わらず、貴様らはその足掛かりとなるソーナ・シトリーの夢を嘲笑した。悪魔の未来を捨てた。つまり……貴様ら下等生物のその嘲笑は見るに堪えんと言うことだ」

 

――『うっわぁ、すげー優しいギルガメッシュダム』

 

――『まるで我のようだな』

 

――『まぁ、あなたって『士郎の声のギルガメッシュ』って言われているわけだし』

 

言いたいこと言ったら頭も少し冷えたな。締めよう。俺は武器を取り消して、地面へと降り、そのまま出口の方へと足を運ぶ。

 

「サーゼクス」

 

「…………何かな?」

 

「俺が繋いだ未来、この程度だと信じさせてくれるなよ」

 

そう言い残し、俺はその場を後にした。

 

Side out




ソーナ・シトリーにもおっぱいはあると信じて。
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