もしも地質ガチな俺が地学部に入ったら【恋する小惑星if】   作:Takuma218

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《第6話》おしおきと教師の提案

翌日、朝早く学校に向かう。

 

結局宿題はあおに問題の写真を送ってもらい、それを他のノートに解いて、後から写しとる事にした。勿論答えの部分は隠して貰って。

お陰で手間賃として、あおにジュースを奢らなければならなくなった。

まあ須賀に奢るよりはマシか。

 

そんなこともあって、俺はノートを取りに急いで学校に向かっていた。

そして職員室に入り、地学部顧問の遠藤先生に部室の鍵を借りに行く。

 

「はい、これ。

青春もいいけど、勉強もしっかりしろよ少年」

「…はい?」

 

首をかしげると、先生はニヤつきながら続けた。

 

「いや~、あの部室の隣の部屋って昼寝に丁度良くてさ~、昨日の放課後もいたんだよね」

 

それを聞いた俺は急速に顔が赤くなるのを感じた。

 

「盗み聞きは良くないですよ」

「悪い悪い。何やら面白そうな話が聞こえてきたものでね。

でも実際あの部長は何かと溜め込む癖があるから助かったよ。…本当によくやった」

「先生…。

そういうのって、本来顧問がケアするべきではないんですか?」

「あはは…。私は生徒の自主性を重んじるものでね」

 

俺がジト目で睨むと、先生は目を反らした。

そして咳払いをひとつして、少し真面目な顔をする。

 

「ともかく、そういうことだからこれからも頼むよ」

 

ホント、調子が良いんだから…。

 

「はぁー…。わかりましたよ…」

 

俺はため息をつくと、急いで部室へ向かった。

 

…………………………

 

そしてその日の放課後…。

須賀はみらへの土下座をさせられていた。

 

 

……あおに。

 

 

「ホントすみませんでした!!」

「まだ足りない!もっと額を地面に擦り付けて!!」

「もういいってば…」

 

(あおさん…、若干キャラ変わってませんか?みらも引いてるし…。)

 

これには他のメンバーも苦笑しながら見守っている。

 

 

「……これは…、何をやってるのかね?」

 

突然声がした部室の入り口を見ると、そこにはこの学校の生徒会長が怪訝な表情で状況を観察していた。

 

「会長!?」「どうしてここに!?」

 

皆が驚愕の目で見ると、

 

「あっ、お姉ちゃん!!」

「「「お姉ちゃん!?」」」

 

みらって会長の妹だったのか!?

そういえば会長の名字も木ノ幡だっけ?

 

「驚いたわ。雰囲気が全然違うから気付かなかった」

「えへへ、よく言われます」

 

驚く桜先輩に、はにかみながら、みらが答えた。

 

「元気そうで良かったよ。昨夜の暗い顔を見たときは、どうしたものかと思っていたのだが」

「心配かけてごめんね。もう大丈夫だよ!」

 

元気に答えるみらに、会長が微笑みながら頭を撫でた。

本当に妹を大切に思っているんだな。

 

「して、これはどういう状況かね?」

 

土下座の姿勢で固まる須賀と、それを睨むあおを見て会長が尋ねた。

 

「こいつがみらに酷いことを言ったんです」

 

あおが須賀を指差しながら答えた。その目はとても冷たく、ゴミを見る目とはこういうものをいうのだろう。

そしてそれを聞いた会長も、怒りに目が光る。

 

「ほう…。かわいい私の妹に暴言を吐くとは、貴様良い度胸だな」

 

それはもう凄まじい迫力だった。会長の周囲から赤い気迫が、「ゴゴゴゴ…」と音を立てて立ち上るような、そんな光景を幻視した。

もはや須賀は蛇に睨まれた蛙。しゃべることも動くこともできない。

哀れ須賀!短い付き合いだったが墓前に花くらいはそなえてやるからな。安らかに成仏してくれ…。

 

……まあ冗談はこの辺りにして、その後会長とあおによって須賀はこってり絞り込まれた。

そして「妹をくれぐれもよろしく」という言葉を残して会長は去って行った。

 

…………………………

 

「おーい、生きてるかー?」

「わるかったよ~。もう悪口言わないから許してくれよ~」

 

ダメだ完全に錯乱している。須賀は放っといて次に進もう。

 

「さて、スガくんの制裁も終わったところで、これからどうするかだけど、何か意見ある人~!」

「はいはいっ!私から!!」

「はい、みらさんどうぞ!」

「まずはすずちゃんとスガくんを仲直りさせた方が良いと思いますっ!!」

 

モンロー先輩の問いに、みらが元気よく答えた。

 

「別に鈴矢はこの部じゃないんだし、このままでいいんじゃねーの?」

 

須賀復活速っ!!

だがあおの無言の圧が来る。

 

「ズビバゼンデジタ…」

 

それに苦笑しつつも話は続いた。

 

「すずちゃんは私の親友だから、仲良くしてくれなきゃ困るよ!!またここに来てほしいし」

「でも昔から犬猿の仲だったんでしょ?

無理に会わせたところで、また喧嘩になるんじゃない?」

「確かにすずちゃんは男性が苦手なようでしたしね」

 

桜先輩とイノ先輩の意見を聞いたみらは項垂れた。

 

「そこなんだよね~…。すずちゃんって私が男の子と仲良くするのを凄く嫌って、すぐ邪魔してくるし…。逆に女の子と仲良くするのは喜ぶんだけど…」

 

男嫌いで、その上に百合好きと来たか。……無理じゃね?

 

「男子から見て何か良いアイディアは無いかしら?」

 

モンロー先輩が俺に話を振ってきた。早速頼ってくれるのは嬉しいが、こればっかりはな…。

 

「流石にそこまで男性不信な女子と仲良くなれと言われても、いきなりは難しいと思いますよ。無理に会わせたところでまた喧嘩になるのは目に見えてるし…」

「そうだよね。昨日のも思い返せば、すずちゃんから喧嘩を仕掛けてたし。

…だからといってあの言葉は許してないけど」

 

あおが須賀を軽く睨む。これは根深いな…。

 

「それだったら、何かイベントをすればいいんじゃない?楽しい空間だったら、喧嘩も起きにくいだろうし!!」

「イベントっていっても何するの?

予算だって限りはあるのよ」

 

みらの発案に、桜先輩が現実的な問題を突きつける。

 

「うぅ~…」

 

みらが悩んでいるその時、

 

バン!

 

「「「「!?」」」」

 

部室のドアを開け放ち遠藤先生が仁王立ちで現れた。

 

「話は聞かせて貰った!バーベキューをやろう!!」

 

「「「「……はい?」」」」

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