苦痛を愛せない者の巡礼   作:プロムン大好きカリジャナリ

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道を示してください。何処に向かえばいいですか?
ただ、側にいてください。ぐぇん
最後に...貴方には私がどう見えますか?


使者の背信

毒ガスによって死に絶えた私たちは、あの後ダンテがユーリとアヤの協力の元安全地帯へと運ばれ

蘇生された。

 

「ん”ん”...息苦しい中で無理に喋るもんじゃないなぁ」

「アイリスってば、ここに来てから結構よくしゃべるよね~」

 

蘇生されたとはいえ体に残る違和感から少し咳ばらいをしていた私の後ろからロージャが話しかけてくる。

 

「それはイサンさんも同じようなものでは?」

「それはそうだけど~そっちとはなんか雰囲気が違うっていうの?」

 

ロージャはそういって私を見つめてくる。

私は目を伏せたまま顔を合わせようともせずに応える。

 

「先ほどからちょっと息苦しさを感じてたので、気分転換に誰かと会話したかったんですよ。」

 

私はそれだけ告げて早々に会話を切り上げ、スタスタとその場を離れる。

次は...確かカレンダー、だったかな?

土偶たちが現れるはず、そんなことを考えながら先に続く道を見つめていると、

奥から特徴的な仮面をかぶった人型の何かがこちらに駆け寄ってくる。

 

「騒ぎに気付いたのか、集まって来てますね。」

<ひとまず、倒そう。>

 

ダンテが短く告げると、端末を取り出してまた違う囚人を呼び出して応戦し始める。

 

―――

 

<さっきのあの幻想体が、職員を全員殺したんだろうか?>

 

土偶たちを倒し終え、先に進んで少しした頃。

ふと思ったのか、ダンテが疑問を声にする。

 

「違います。もし私の推測があってるなら...。」

 

そんなダンテの言葉がまるで聞こえていたかのようにユーリが返事をする。

しかし、ユーリが次の言葉を紡ぐ間もなく、ウーティスの掛け声によってさえぎられてしまう。

 

「前方を注視なさいませ、管理人様。さっきと同じ奴がまたもうひとついます。」

 

ウーティスがダンテの前に立ち、道の先に居るさっきの土偶と同じ仮面をつけた人へ警戒を露わにする。

 

壁に力なく寄りかかっているその人は私たちが近づくと同時に声をかけてくる。

 

「こんにちは...?君たちも...くじ引きを...しにきたのかい...。」

「社員証を...全部集めて...渡すと...当選者が選ばれるんだ。」

 

力ない言葉でうわごとのように言葉を呟く彼の手には紐の付いた社員証が握られており、

そこにはアレックスという名前が書かれていた。

 

「...アレックス。」

 

社員証の名前に見覚えがあるのか、ユーリはもたれ掛かった彼へと視線を向ける。

 

「こいつら正気か?当選者当選者しつけぇな?」

「とある幻想体たちは...管理方法に定期的な犠牲物を決めて捧げろと書かれていました。」

 

アレックスの様子を見てヒースクリフが愚痴を零す。

それに対しユーリがこの状況を作り出したであろう幻想体について語り出す。

 

「そっちに行っちゃ駄目だ...それ達にすぐ見つかる...。」

「...で、結局人身御供したんだ。そうでしょう?」

「君が引く...番だ...。」

 

目の前の会話なぞ聞こえていないかのようにうわごとのように言葉を呟くアレックスに、

ユーリは確認するように問いかける。

しかし、帰ってきた返答はまともなものではなかった。

 

<人身御供...?>

「人身御供をしないとどうなるんですか?」

 

そんな最中、ダンテとイシュメールがユーリに対して疑問を投げかける。

 

「それは知りません...管理方法はいつも徹底的に守られてたんですよ。」

 

ユーリでも該当する幻想体についての情報はあまりなかったようで、

少し申し訳なさそうな声色で語り出す。

 

「脱走して手当たり次第人間を殺し回ってたんですか。」

「はっ!その幻想体ってやつ、すっげぇ汚ぇんだな。出会い頭に後頭部かち割ってるみてぇだし?」

「その...どういう意味ですか?」

 

ユーリの言葉を聞いたイシュメールとヒースクリフが件の幻想体について皮肉を口にする。

ユーリは言葉の意味が分からないといった様子でヒースクリフを見る。

 

「集団で目でも狂ったか?それは人間が付けた傷だ。

お互いもう一発でもぶちかまそうと躍起になってたみてぇだな。」

「あのマヌケどもはお互いにボコスカやっててくたばったんだよ。」

 

ヒースクリフはユーリの疑問に答えるように荒々しい言葉遣いでこの惨状の原因を語る。

 

「ど、どうしてそんなことに?」

「フツーに分かるだろ。」

「支ぶ「支部が埋没して、生き残った職員たちは件の幻想体を前に生き残るために誰かを犠牲にしなきゃいけなかった...」...おい!」

 

ヒースクリフの言葉を遮るように私が語り掛ける。

 

「くじ引きで犠牲を選んで...公平さの為か、あるいは...運に委ねた選び方にすることによって罪悪感を少しでも軽くしようとしたのか...」

「そうやって救助を待ち続けたけど、結局は...自分が死ななければならないとなって、それを受け入れられるわけなんてない。」

「他に生き残っている人たちのために自分の命を賭けろなんて到底無理な話だから...

ならどうするのかなんて、決まってる。自分以外を犠牲にすればいい。」

 

自分でもどうしてこんなことを語り出してるのか分からない。

だけど、語りたくなった。

ここで起きただろう凄惨な事件が...他人事のようではない気がしたから。

自分が死ぬその瞬間までは、死を仕方のないのもとして受け止めていたけど

いざ死が迫って来た時、抱く感情は決まって一つだから...

 

『死にたくない』

 

「最後に生き残って、奴等と同じ仮面をつけてれば人身御供を避けられるって...」

「そんなわけないです。アレックスは自分が生き残るために他人を殺すような職員じゃ絶対に...。」

「本当にそう言い切れます?支部が埋められる瞬間ただ一人で外へ駆け出したあなたに...

極限下で常人が常人のままでいられるって本当に思います?」

 

ユーリは私の言葉を聞いてアレックスを擁護するように言葉を捲し立てる。

それに対して私はユーリのトラウマを抉るように詰問する。

普段ならこんなきつく当たらないだろうに

アヤを助け、ホプキンスを殺してから止まない焦燥と不安が私を駆り立て

私が私じゃないような感覚に陥る。

今の私はとても冷静とは言えないだろう。

 

「一つ...助言をしてあげようか...。」

 

その時、そんな空気を両断するかのようにアレックスの力ない声が紡がれる。

 

「彼らが直接連れてくる前に...直截歩いて行く方が...絶対に楽だろう...クッ...クッ...。」

 

助言...といっていいか分からない言葉を紡ぎ出した彼は乾いた笑い声を漏らしながら、

重い仮面をつけた頭を小刻みに揺らしている。

 

「この辺にして進もう。この者は時期に息絶えるだろう。」

 

その様子を見たウーティスの言葉を聞いて

私は最後まで生にしがみついた彼の末路を自らに刻み込むようにじっと見つめた。

他のみんなが進み始める中でダンテに私とユーリ、そしてユーリに寄り添うアヤだけがアレックスを見下ろしていた。

 

「僕を置いてゆけ、ユーリ...どうか僕を置いてゆけ...。」

 

アレックスが今にも消え入りそうな声でユーリを送り出す言葉を紡ぎ出すと、

彼はそのまま力なくもたれ掛かり、浅い呼吸をしばらく続けた後、動かなくなってしまった。

 

「...さっきはきつく言ってすみませんでした、ユーリさん。」

「...いえ。」

「それと...あなたは悪くありません。」

 

私の言葉に驚いたのか、ユーリが少し目を見開いて私を見つめる。

 

「ただ...間が悪かっただけ、彼も同じように。」

 

アレックスの遺体を見下ろしながら、そう呟いた。

 

「さ、行きましょうか。」

 

そう言って私は先の道を進み始めた。

 

―――

 

道中も襲い掛かる土偶を蹴散らしながら進んでくると、少し開けた空間までやってくる。

部屋の中央には何やら円形の石板らしきものが鎮座しており、

それは肉のような絶えず脈動する台座に支えられて存在していた。

 

「あれがユーリさんの言ってた幻想体でしょうね。」

 

その様を見てイシュメールがそう呟くとウーティスが立ち上がり

 

「総員、戦闘準備だ!標的は目前の挙不者。」

 

自分が指揮でも取るかのように私たちに檄を飛ばす。

 

「ダンテさん、今回は誰が行くんですか?」

<う~ん、今回はウーティスに良秀、それからムルソー、アイリス、ヒースクリフに頼めるかな?>

 

どうやら今回私も出ることになるらしい。

名前を呼ばれた私たちが幻想体の前に立つ、そして私に人格を装着される。

 

「出撃いたします、管理人様。」

「すぐ終わらせんぞ!」

「従います。」

「ふぅ...芸術を見せてやる。」

「さっさと済ませちゃおう。」

 

全員が持ち場に着くと同時に指示が飛ばされる。

その指示に従って私たちはすぐさま幻想体のもとに集まっている土偶目掛けて走り出す。

私はムルソーに続くように一体の土偶に一方攻撃に向かう。

 

「ふっ...はっ!」

 

ムルソーの拳と土偶の鉤爪がぶつかり合うも、手際よく攻撃を受け流し

できた隙に拳を連撃叩き込まれた土偶は大きくよろめく。

 

「離れててね~...やっ!」

 

ムルソーの後ろから飛び出した私は土偶に銃床で土偶の頭目掛け、さらに追撃を加える。

その一撃によって土偶は仮面の穴から大量の血を吹き出し、そのまま倒れ動かなくなってしまった。

 

土偶が一体無力化された様子を数秒見つめたのち、周囲の状況に目を向けると、

他の土偶たちも討伐されたようだ。

そんなことを考えていた時、どこかからグチャ...グチャ...という音が鳴り響く。

音の出所を探ってみるとそれはどうやら目の前の石板、もとい幻想体本体から聞こえてきていた。

幻想体の肉体が変形し、閉じていた部分が開いたのか、そこから腕のようなものが一対生えだす。

それと同時に少し赤みを帯び始め、周囲からまた別の土偶たちが集まってくる。

 

<幻想体はかなり怒ってるみたいだ。何かを望んでいるみたいだけど、何を上げるべきなんだろう?>

 

ダンテの呟きが聞こえてくる。

もうすぐで人身御供のイベントが起きるだろう。

私はそんなことを頭の片隅で考えながら次の指示を待つ。

 

今度の指示では私はカレンダーとのマッチを取るらしい。

私はすぐさま走り出す。

途中私の元へ土偶たちが立ちはだかってくるも、

それらはウーティスと良秀によって受け止められる。

その横を私とヒースクリフが駆け出し、それぞれ右と左に分かれる。

 

「先行くぞ!...ハッ!」

 

私より先に腕元に到着したヒースクリフが振り下ろされる右腕をバットで殴りつける。

 

「それじゃあ、こっちもッ!」

 

それに続くように私も銃をバットでも持つかのように持ち替え、

振り下ろされる左腕を銃床で思いっきりはじき返す。

 

「そらよッ!」

「え~い!!」

 

両隣からほぼ同時に幻想体の腕目掛けて鈍器が振り下ろされる。

その一撃によって右腕はグチャッ!!という音を鳴らして千切れる。

そして残った左腕を私の後ろからムルソーが駆け出し、思いっきり拳を突き立てる。

最後の拳の一撃によって左腕も完全に破壊され、千切れ落ちる。

その様子を見た後私はふと気になり、後ろの土偶を見やる。

そこには地に倒れ伏せこそすれど、今だ息絶えていない土偶たちの姿が映った。

...これは囚人から生贄を出すことになりそうだ、なんて考えていれば。

 

<怒りを鎮める方法は沢山あるけど、この幻想体は贈り物が一番好きみたい。搾りたての血液をあげれば怒りが収まるかもしれない。>

 

ダンテの言葉が聞こえる。

カレンダーのイベントだろう...土偶が誰も死んでいない以上私たちから生贄が出されることになるはずだけど...

 

<アイリス...お願い。>

 

その時私に声が掛かる。

まさか、私が選ばれるなんて...

選ばれてしまった以上やるほかない。私は幻想体の下まで歩み寄る。

その様子に土偶たちは警戒を強めるが、

私が何をしようとしているのかわかったのかすぐに怒りを収める。

私は土偶の前に立ち、祈る。

開かれた肉の中から腕が伸び、それは私を掴むと開かれた石板の内側へと持ち上げられる。

贄に捧げられた私はただ自らが貪られるのを受け入れ、後に続くものの助けに...

その時、アレックスの姿が思い浮かんだ。

 

覚悟を決めたつもりだったけど、やっぱり怖い。

死んでも蘇るとわかっていても、痛いものは痛い

何より死にたくない。

暗い森の戦いはどうあがいても死は避けられなかったから諦められたけど...

生贄は私でなくてもよかったじゃないか?

ダンテは何を思って私を選んだの?アレックスの顛末で同調したように語ったから?

だから私がふさわしいって?ふざけてる。

どうして私がこんなことをしなければいけないんだ?

私が何をしたって言うんだろうか?

物語を歪めて本来死ぬはずの人間を生かしたから?

ここで死ぬはずじゃなかった人間を殺したから?

それともピアニストの時にアンジェリカを見捨てたから?

何がいけなかったの?

 

気が付くと私は真っ暗な空間に居た。

 

しばらくすると私は思いっきり投げ飛ばされる。

 

「うわっ!うぐっ...」

<どうやらアイリスの血が気に食わなかったみたい。幻想体の怒りが更に増したみたい。>

 

私が投げ飛ばされると同時にダンテの声が聞こえてくる。

私は失敗したらしい...まぁそうだろうな。

贄を求める存在の前で贄であることを受け入れられない私は供物としてふさわしくなかったんだろう。

 

怒りに身を染めた幻想体は先ほどよりも赤々と輝き、そこから熱気を放ち始める。

周囲に立ちはだかる土偶もその仮面の内が燃え上がっている。

 

<幻想体の火花が皆を苦しめている。怒りを鎮めるためには、やっぱり何かをあげなきゃいけないみたい。>

 

ダンテがそう呟くと同時に再び指示が出される。

さっきの傷で思うように動けない私はこのターンは休みだ。

投げつけられたときのまま、床に転がった体勢で戦況を見る。

今度は土偶が倒されますようになんて願いながら。

そんな様子をしばらく眺めていれば、良秀とムルソーが同時に攻撃をした土偶が倒れ、

ウーティスとヒースクリフがそれぞれ1体ずつ土偶を行動不能にしていく。

二人を一体の土偶に向けたことによって、

一体の土偶がムルソーの背に鉤爪で切り傷を付けてしまったけど、今回は土偶を贄にできそうでほっとする。

そうして...

 

<火花の力を削ぐには冷たい水が要るだろう。私たちには水がないから、冷たい人を贈ってあげよう。>

<ウーティス、あの土偶を持って行って。>

「承知しました、管理人様。」

 

再びダンテの言葉が響くと同時に、ウーティスに指示が出され、土偶を幻想体の下まで運んでいく。

それによって熱気が収まる。

 

<危ない光を感じる。>

 

イベントが終わったと安堵したと同時にダンテがそう呟く。

私は体を起こして幻想体を見やる。

すると石板の中央に紫がかった光が灯っているのが目に映った。

あれは星だ...。

ずっと見ていると目が焼けてしまいそうな、そんな星が輝いている。

 

再びダンテの指示が飛ぶ、私は再び現れた土偶の内一体を相手にし、残ったヒースクリフがカレンダーに向かって攻撃をすることになったようだ。

私は走り出してヒースクリフの行く手を阻もうとする土偶を受け止める。

 

「私が相手だよッ!」

 

振り下ろされる鉤爪を引き金を引きながら銃で受け流し、がら空きの胴体に銃床をぶつけ怯ませたところで

私は引き金を離す。

銃口からは電撃が放出され、土偶の体を焼き貫いて行く。

そのまま土偶は焦げた臭いをさせながら地面へと倒れ伏し、動かなくなった。

その時、カレンダーが脈動する。

星の輝き、その熱が今だ生き残っていた土偶たちに降りかかる。

誰も彼もが焼き焦がされ、燃え尽き灰となっていく。

 

そして残ったのは私たちだけだった。

ついに最後だ

 

<星たちがきらめいている。星たちがきらめくと皆の目を灼いてしまうだろう。星たちはどんな贈り物が好きなんだろう?>

 

これさえ終われば、制圧できる。

ただ問題は...誰が

 

<アイリス。>

「え?」

 

また、私?

どうして...さっき失敗したのに?

本当ならここで抗議でもしたかったけど、そんな暇はない。

今すぐに星を鎮めないと、私たちは全滅してしまう。

これだけ終われば、終われば...

 

ゆっくりと、ゆっくりと...重い足取りで終末の前に立つ。

目前まで来ればより一層星の輝きが眼に眩しく映る。

燃え盛るそれを私は鎮めなければいけない。

近づくほどに熱気は私の肌を焼く、これ以上進めば確実に死んでしまう。

ふと、後ろを振り返る。

私を見つめる幾つもの視線がそこにはあった。

その視線は疑心、不信...私の失敗を見た者達の猜疑心があった。

それを強く感じ取った私はまた怖くなって、逃げ出したくなったけど...

何か違う視線が私を見てることに気付いた。

それが誰のものかつい探しそうになったけど、幻想体の脈動が激しくなるのを見て

私はすぐさま...最後の一歩を踏み出した。

 

ここまで死なずにこれたのはただ運が良かったんだ。

ここより前でだってもしかしたら死んでたかもしれなかったのに、私は生き残れて

私は幻想体の岩肌に触れると、次の瞬間まるで宇宙のような空間で揺蕩っていた。

その宇宙でただ一つ燃え上がる星が私の元に近づいてきて...

私はそれを抱える様手を回そうとするが、私の腕が見えないことに気が付く。

そこに居るはずの私は何処にもいなくて、いや私はここに居て...

まぁ、いっか。

無い腕で星を抱え、私はふと歌を口ずさんだ。

 

―――

 

<あ、起きたみたいだね。>

「...ダンテさん、二度も人を生贄にしないでください。」

 

目を覚ましてすぐに私は顔を覗き込ませていたダンテに向かって苦言を呈す。

 

<ごめんね、あの時はアイリスが一番いいと思ったから。>

「あぁ、アイリス~、目を覚ましたんだね。」

「アイリスさん、目を覚まされたんですね。」

 

ダンテの言い訳の言葉と同時にアヤとユーリが私に声をかける。

 

「はい、さっき目が覚めました。」

「いや~、あの幻想体が倒れた後真っ黒こげなアイリスが出てきたときは本当にびっくりしたよ~。」

「あそこから蘇れるなんてほんとすごい技術だよね~。」

 

アヤはダンテの能力にさらに感心した様で、ダンテの方を見つめながら少し興奮気味に語り掛けてくる。

 

「アイリスさん。」

「どうしたんですか?ユーリさん。」

「えっと...最初の失敗ですけど...」

 

ユーリが何か言おうとしてるようだけど、その先の言葉はなんとなく予想が付く。

仕方がないって言いたいんだろう。

 

「仕方ないって?」

「えっ?えっと...」

「どうだろうね、仕方ないで済むかな?」

 

私とユーリやアレックスでは立場や状況が違う。

だから仕方ないなんてそんなの当てはまりはしない。

 

「任せられた作業をしっかりと熟せないのは仕方なくなんかないんだよ。」

「...アイリスさん。」

「どんな意図であれ、かけられた期待に応えるのは管理人に従う者として当然の事で、

それを果たせないならそれは私に問題があった以外の何物でもないんだよ。」

 

私は彼女の厚意を突き放すように告げる。

 

「あなたと彼のような自分の選択じゃないから。」

 

ゆっくりと立ち上がった私は先の様子を眺めている囚人たちの元へと向かい始めた。




思っていたよりも描き上げるのに時間がかかってしまった。
気が付けばヴァルプルギスの夜イベントも終わり、定期検診が始まってしまい...
色々とバタついていたとはいえ、自分の遅筆が恨めしい。
予め不定期更新のタグは着けていますが、自分でもできるなら一週間に、長くても二週間に一本描き上げたいと思ってはいます。ですがここばかりは自分の文章力と表現力次第でしょうからこれからも遅くなったりするかもしれないですね。
2章までは原作ストーリーに合わせてアイリスの描写を入れていくだけなのでまだいいですが、これが3章になるとアイリス章になるわけですから何から何まで自分で考えねばならないと
現段階ですっごく更新が遅くなるんだろうなぁと予感している今日この頃。
気長にお付き合いいただければ幸いです!

話は変わりますが、ついに自分の評価に色がついて、とても嬉しいです。
遅ればせながら、私の作品を高く評価してくださった皆様に謝意を送らせていただきます。
本当にありがとうございます。
拙いところもまだまだあると思いますが、これからも応援してくださると幸いです。

3/20 教導の新人さん誤字報告ありがとうございます。
4/26 にんにくえあさん誤字報告ありがとうございます。

第1期アイリス恒常人格(投票数が多いものから順次登場させる予定)

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