貴殿転生 元の知識で本気出す   作:MENOUENOTANKOBU

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11話 ノトスの血筋

俺の変身魔法が覚醒して3日経った

 

覚醒した能力はとてつもなく強大なものだった

 

まずパワーがとてつもなくついていた、

力だけで言えば、俺はギレーヌを超えていて

動物系特有のタフさと回復力の高さも尋常ではないものになっていた

 

しかしそれに伴う代償の様なものもでた

まず獣型の姿になった時、自分が少し変わった気がする

俺の意識は俺のものなのだが、気分が上がり興奮気味になる

 

つまり理性を少し無くしてしまうんだ

 

そしてもう一つの問題、変身すると凄い眠気に襲われることだ

 

これは俺がまだ能力を扱いきれていないためか、この麒麟の特性かどうかは分からないが、食事中だろうが戦闘中だろうが、関係なく寝てしまうのだ。

 

これは非常に厄介なので早急に解決しなければいけない

 

だがまあそれでも体が強くなったというメリットはでかい。

 

まだまだ能力を扱うには時間がかかるが

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

ギレーヌの弟子となり半年ほど経っていた

 

今俺はギレーヌと真剣勝負をしている

 

ギレーヌはいつもの木刀ではなく、真剣だ

 

「始め!」

 

ルーデウスの声と共に俺とギレーヌはお互いに突進していった

 

ギレーヌが圧倒的なスピードで俺の前に来る、そして剣を振る。普通の剣士ならここでゲームオーバー

 

しかし俺は成長した。振られた剣を避けギレーヌの横腹に拳を当てようとした。

 

ギレーヌもそれを避け、お互い離れて構え直す

 

次は俺がギレーヌに近づき、殴りがかる。

 

ギレーヌは避ける、

 

それはフェイントだ

 

俺は避けたギレーヌの横腹を右足で蹴り飛ばした

 

「くッ」

 

初めてギレーヌが唸り声を上げた

 

いける!

 

そう思い再びギレーヌに向かおうとした時ギレーヌは先程よりも速いスピードで俺の周りを走り出した

 

まだ本気じゃなかったのか!

 

俺は力を目に集中させ走るギレーヌを捉えようとした

 

ここだ!

 

俺は真後ろに拳を振った

 

そこにギレーヌはいなかった。

 

次の瞬間俺はギレーヌに後ろから殴られた

 

そのまま俺は倒れ、体制を立て直そうとしたが。目の前には剣が突きつけられていた

 

「勝負あり!」

 

負けた、

 

惜しかったのか?いや、ギレーヌのスピードがさらに上がった所を見ると、まだ本気ではなかったのだろう

 

「・・てもいいぞ」

 

「何?」

 

「お前は今日から、剣神流聖級を名乗って良いぞ」

 

「本当か!?」

 

「ああ、本当は光の太刀を覚えなければ聖級は名乗れないが、お前は剣を使わないからな、特例ということでいいだろう」

 

「そうか、やった」

 

「すごいわね!ヘルス!」

 

「おめでとうございます!ヘルス」

 

「ありがとう、エリス、ルーデウス」

 

俺は剣神流聖級になったんだ

 

しかし俺は剣を使わないのに、剣神流なんて名乗って良いのだろうか?

 

でも嬉しいことに変わりはない

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

エリスも剣神流上級になり、平穏な日々が続いている

 

あるルーデウスがいない日、俺はエリスに呼び出された

 

呼び出された厨房に行くと、獣族のメイドとエリス、そしてギレーヌがいた。

 

「ヘルス!あなたルーデウスがもうすぐ10歳になるのは知ってるわよね!」

 

「ああ知ってるよ、もうプレゼントも用意してあるしな」

 

「そう!なら話が早いわね!あなたもルーデウスの10歳のお祝いの手伝いをしなさい!」

 

「10歳のお祝い、パーティーか」

 

懐かしいな、俺は色々あって小規模のパーティーだったが、あれはとても楽しい思い出になった

 

「もちろん手伝うよ」

 

「本当!じゃあまずはこれお願い!」

 

こうしてルーデウスの10歳の誕生日パーティーの準備が始まった

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

パーティーの準備は順調に進んでいった、

 

フィリップが俺が誕生日パーティーを参加することを知ると何故か動揺していたが気にしない

 

その時は俺にとって、これがとても大きな出来事になるとは思っていなかった

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

『ルーデウス様、10歳の誕生日おめでとう」

 

「こ・・これは・・・」

 

ルーデウスの誕生日パーティーは始まった

 

「ルーデウス!お誕生日おめでとう!」

 

エリスが立派な花束をルーデウスに差し出している

 

「あ、そっか。俺、今日、10歳か・・・」

 

それにしてもルーデウスは愛されているな

 

平民の生まれなのに、誕生日会にはメイドや従者たちがたくさん揃っている

 

ルーデウスは泣いていた

 

「ご、ごめんなさい。俺、こんな、こんな、初めてで、ここにきて、失敗しちゃいけないと思ってて、歓迎されていないって、失敗したら、お、お父様に迷惑がかかるからって、祝ってもらえるなんて、お、思っていなくて、ぐずっ、、」

 

エリスはそんな泣きじゃくっているルーデウスに困惑している。

 

その時、サウロスが突然声を上げた

 

「せ、戦争じゃぁ!ノトスん所と戦争じゃあ!ピレモンをぶっ殺してルーデウスを当主に添えるぞ!フィリップ!アルフォォンス!ギレェェィヌ!

わたしに続けぇぃ!まずは兵を集めるぞ!」

 

「父上!抑えて!抑えてください!」

 

「フィリィィップ!邪魔立てするか!貴様とて!あんなクソタワケよりルーデウスが当主になった方がいいと思うであろが!」

 

「思いますけど落ち着いて!今日はおめでたい日なんですから!それに戦争はまずいです、ゼピロスとエウロスも敵に回します!」

 

「愚か者ぉ!わし1人でも勝ってみせるわ!離せ!離せぇぇい!」

 

サウロスはフィリップに引きずられて退出していった

 

ん?おかしいな?何故平民のルーデウスをノトスの当主に変えるんだ?

別に変えるならボレアスの当主にしても良いだろう

 

「お、お祖父様の事は置いといて……。今日はルーデウスがビックリするものを用意したわ!」

 

 エリスは顔を真っ赤にしたまま、えっへんと胸を張った。

 

「びっくり、するもの、ですか?」

「なんだと思う!?」

 

エリスがルーデウスに何か用意するのは知っていたが、何かまでは分からなかった。ルーデウスが驚く様なもの、なんだろう

 

「まさか、父様がここに……?」

 

家族か、確かにそうだな、ルーデウスは家族とずっと会っていないが、家族が住んでいるブエナ村は結構近い、会おうと思えば会えるだろう。

 

エリスの顔が曇った。

エリスだけじゃない。メイドや執事も、気の毒そうな顔に変化した。

 

「ぱ、パウロ……さんは、最近、森で魔物が活性化してるからこれないって……で、でもルーデウスなら別に俺なんかいなくても大丈夫だって……ゼニスさんも、子供が急に熱を出したからって……」

 

何?今パウロって言ったか?パウロってあの、父の兄の?

 

父が憎んでいる、あの男?

 

いや違うだろう、第一にパウロは幼い頃にノトスを家出したんだ、貴族のお坊ちゃんが生きていけるほど、この世界は甘くない。

 

今この時まで生きているわけないだろう

 

しかし

 

しかし似ている、ルーデウスは弟のルークと似ている。

髪型も違うし、顔つきも違うが、どこか似た雰囲気がある。

 

同じ血筋といえば納得できるほどに、

 

 

「え、えっと、あのね、ルーデウス。その、ね……」

 

「そうですか、父様も母様もきていませんか……」

 

 そんなルーデウスに、いきなりヒルダが走りこんできて、抱きしめていた。

 

「うわっ」

 

ヒルダ?

 

「大丈夫よルーデウス、安心していいの。あなたはもうウチの子よ」

 

「誰にも文句なんて言わせないわ! 養子……いえ、エリスと結婚しなさい! そうよ! 名案だわ! そうしなさい!」

「お、お母様!?」

 

 ヒルダが唐突にテンパりだした。

 さすがのエリスもびっくりだ。

 

「エリス! あなたウチのルーデウスのどこが不満なの!」

「ルーデウスはまだ十歳よ!」

「年齢なんて関係ないわ! あなたは言い訳ばかりしていないでもっと女を磨きなさい!」

「してるわよ!」

 

俺はヒルダがルーデウスを嫌っていると思っていた。

 

ルーデウスと目を合わせれば、出てくるのは舌打ち。

 

誰から見てもそれは、嫌悪の態度だった。しかし今のヒルダは、親に引き剥がされた子供を抱きしめている。慈愛に溢れた母だ。

 

やばい、色々な情報が入りすぎて、頭がパンクしそうだ、

 

ルーデウスが父の嫌っていた兄の息子、つまり俺の従兄弟?

 

そんなの、信じたくはない、でも信じれば、全て辻褄が合う。

 

初めて会った時、自分の名前しか明かさなかったことや、フィリップが俺が誕生日パーティーに参加すると言った時、動揺していたのも、パウロの息子であるルーデウスを隠れて祝うつもりが、その祝いの場に隠さなければいけない原因の家系が参加しているからと考えたら繋がるんだ

 

信じたくない、否定してほしい

 

「ルーデウス、」

 

「なんでしょうヘルス」

 

ヒルダの愛の抱擁から解放されたルーデウスがこちらを見た

 

その後ろにいるアルフォンスは、俺が今から質問することを察したのか、汗を垂らしている

 

「これから俺が聞くことを、正直に答えてくれ...」

 

「はい」

 

「お前の父、パウロと言ったな....」

 

「そう、です」

 

ルーデウスも分かったのか、分かったということは、ああ、嫌だやめてくれ

 

「お前の父の本名は、もしかして、パウロ・ノトス・グレイラット、か?」

 

ルーデウスはそこで黙ってしまった。

 

確信してしまった、絶対にそうだ。

 

ルーデウスの本名はルーデウス・ノトス・グレイラットなんだ

 

俺の父が幼い頃から憎み、恐れていた自分の兄

 

そしてその息子が今目の前にいる

 

否定してほしい、嘘でも良い、そうだ。嘘でも良いんだ

 

今この場で違うといえば、俺はそれを勘違いとして認識できる

 

ここには父も、俺以外のノトスはいないんだ

 

「そうです。僕の父は、パウロ・ノトス・グレイラット。あなたの父の兄に当たる人物です」

 

「あぁ」

 

情けない声が出た

 

なんて馬鹿正直な子なんだ。違うといえば隠し通せた、逃げれたんだ。誰だってそうするはずだ、なのにこいつは。それを分かっていても尚、嘘はつかなかった

 

「今まで隠していて申し訳ありません、怖かったんです。せっかく仲良くなれて、親友になれたのに、それが、壊れるのが」

 

親友、ルーデウスは俺をそんな風に見てくれていたのか、

 

俺がノトスの子であると知っていて、自分の立場を理解していて、それでも俺と仲良くなってくれた

 

途端に俺はとても惨めに感じた

 

俺よりも5歳も下の子に気を遣わせて、俺はその気遣いに気づかず、ルーデウスに負担をかけていた

 

涙が出ていた

俺はやっぱり涙腺が緩いな

 

そのまま、俺はルーデウスに抱きついてしまった

 

「ルーデウス、、すまない、、お前に、とんでもない負担をかけていたな」

 

「ヘルス、僕は気にしていませんよ」

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

フィリップがサウロスを落ち着かせた時、サウロスがピレモンの名を叫んだことを思い出した

 

まずいな、それだけではヘルスは気づかないと思うが、なんたってあのピレモンの息子だ。

 

もしルーデウスがノトスの血を引いている事がバレれば、私達はノトスを乗っ取ろうと企てていると勘違いされかねない、もちろん勘違いではなく、私としては是非したい所だが、今はとりあえずパーティー会場に戻らなければいけない。

 

パーティー参加に着くと、そこは修羅場だった。

 

苦笑するメイドや従者、慌てているエリスとヒルダ、そして安心したため息をついているアルフォンス。

 

そして、泣き崩れてルーデウスに抱きついているヘルスと、それをあやすルーデウス

 

多分、ルーデウスがノトスということはバレたのだろう。

 

しかしアルフォンスを様子を見ると、それほど最悪の事態にはならそうだ

 

「ルーデウス、どうしたのかな?」

 

「フィリップ様、僕が、ノトスの血筋だとバレてしまいました」

 

「そうかい、じゃあこれからヘルス君とは仲良くなれなそうだね」

 

「いえ、逆ですよ、」

 

「逆?」

 

「今、僕たちはこうやってお互い正直になれたんです。きっとさらに仲良くなれますよ」

 

そう言うルーデウスの顔はどこか気の晴れた顔をしていた

 

 

 

 

 

 

 

 

 

手遅れかもしれないんですけど一応

  • 戦闘描写たくさん
  • 話し合い、イチャイチャたくさん
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