貴殿転生 元の知識で本気出す   作:MENOUENOTANKOBU

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オリキャラがでます


二章 ラノア魔法大学編
18話 仲間


「治癒魔術を高いレベルで使える奴ねぇ」

 

「別に高いレベルじゃなくても良い、治癒魔術が使える奴ならとりあえず見せて欲しい」

 

「まず、お前さんは来るところ間違えてないか?ここは奴隷市場だぞ?」

 

俺は今奴隷市場に来ている、理由は冒険者をするにあたって、回復役である人物が欲しいのだ。俺は17歳になったが、いまだに治癒魔術を使う事ができない、だから俺はそれを補うパートナーが欲しい。

 

もちろん冒険者パーティーを組めばそんなやつ沢山見つかるが、俺はアリエル、あいつのせいで今軽く人間不信になっている。パーティーを組もうと誘ってくれる奴らもいたが、俺はそれを心から信じる事ができなかった。はっきり言って居心地が悪いんだ。

 

だったら俺に逆らえない奴をパーティーに組ませればいい。

 

そこで思いついたのが奴隷ってわけだ。

 

最初この世界で奴隷と言う言葉を聞いた時、ワンピースの天竜人の様に扱われている奴隷を想像したが、この世界ではそう言うわけでもないらしい。確かにそういった扱いを受けている奴はいるが、それはごく一部のサディスト共の趣味で、大抵の奴隷はある程度の自由がある。せっかく買ったのに壊れてしまっては困るからな。

 

しかし奴隷になるのは皆揃って力仕事しか出来なかったり、家族に売られた可哀想な子しか居ない。俺はその可哀想な子を救う事はできるが、そいつらだっていきなり俺の旅について来させられても迷惑だろう。だったらここでもう少し待って、いいご主人様を見つけた方がいい。

 

この奴隷市場もいなかったか、そう考えて立ち去ろうとした時、

 

「ああいたいた!丁度良いのがいたよ!」

 

奴隷リストの紙をめくっていた男がいった。

 

「人族の少女、こいつはミリス神聖国の教会の子だ。治癒魔術も使えるらしい。他の魔法は知らないがおそらく習得しているんじゃないか?」

 

「本当か?是非見てみたいな」

 

「しかし問題があってな、貴族の連中にたらい回しにされたせいか、健康状態はいいんだが、精神面はダメだな、壊れちまってる」

 

なんだって?ごく一部のサディストに買われてしまっていたのか、運のない子だ。まあ確かに、そんな上物がいて、今の今まで買われないなんて事普通はありえないよな。それにしても心が折れてるか、そんな奴多分使い物にならないだろう。

 

まあでも一応、見てみたいな。

 

「とりあえず会わせてくれ、そこで決める」

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

これは、想像以上に酷いな。

 

初めて会ったその子の感想は、それに尽きていた。

 

飯は無理やり食わされているらしいので、痩せているわけではないのだが、その体は何処か弱々しく、今にも倒れそうな体だ。

 

この子についての情報を、俺は詳しく聞かせてもらった。

 

名前は不明、ミリス神聖国の教会の子として生まれ、何不自由ない生活をしていたらしいが、8歳の時に馬車で移動している最中に盗賊に襲われ、父は死亡、母は目の前で、、そしてこの子は奴隷として中央大陸の奴隷市場に出され、少女を痛めつけるのが大好きな変態貴族共に5年間散々遊ばれ、反応が無くなったのを見て興味を無くしたのか、売られてここに辿り着いたらしい。

 

話を聞くだけで吐き気がしてきた。また貴族絡みかよ、

 

「それで、こいつをどうするんだ?買うのか買わないのか?こいつはもう商品の価値としてはもう低いから、そろそろ処分しちまうし。買うなら安くしとくぜ」

 

話を聞くと、俺はこの子を救ってあげたい気持ちでいっぱいだ。

 

だけどさっきも言ったが、俺が買う事は俺の旅に連れて行くと言うことだ、それはこいつが望むかどうかはわからない。

 

「少し話をしてもいいか?」

 

「いいが、あんまり乱暴にすんなよ?低いとはいえ商品なんだから」

 

「そんなことするかよ」

 

男が檻を開けると、少女は少し俺を見つめたが、すぐ視線を下に逸らした。

 

「君、治癒魔術を使えるんだって?」

 

「・・・」

 

返答はない。

 

「俺は麒麟、冒険者だ。俺は今治癒魔術を使えて一緒に旅してくれる奴を探しているんだが、なかなか見つからなくてな、君、冒険者に興味はないかい?」

 

「・・・」

 

やはり返答はない。どうするべきか?これ以上の規模の奴隷市場は多分もうこの先しばらくはないだろう。そうすれば俺は怪我をせず冒険者の任務をこなして旅を続けなければいけない。それはかなり難しい旅になってしまうだろう。

 

買うべきか?そう悩んでいると、足の裾を掴まれた。足元を見てみると、俺の横で体操座りをしていたその子の手が掴んでいたのだ。

 

俺はその意味を理解した。こいつは勇気を出したんだ、まだ生きたいという意思を、自由になりたいと俺に、頑張って伝えたんだ。

 

「決めたよ、俺、この子を買うよ」

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

あの男、嘘つきやがった

 

安いとか言っといて、なんだよあの値段、俺が持ってた金ほぼ取られちまったぞ、

 

そうブツブツ文句を垂れている俺の横で、その子はゆっくりと下を向きながら歩いていた。

 

俺はそのペースに合わせつつ、何処か食べれる所を探した。

 

そうやって飯屋に入り、俺はまずその子に飯を食わす事にした。

 

「君、食べたいものとかないのか?」

 

「・・・」

 

さっきは勇気を出してくれたが、まだ俺のこと信用してないのだろうか?

 

「じゃあ適当に頼むから、食えるやつ食えよ?」

 

そうして適当に注文した料理が出されたので食べ始めると、その子はその中にあったパンだけをゆっくりと食べ始めた。

 

「食ってる最中に悪いが、今後について話すぞ。まず、俺は旅をしていると言ったが、目的は俺の友達を探す事だ、だから途中で方向を変えたりするかもしれないが、そこは許してくれ。そして明日からだが、明日はとりあえず、冒険者ギルドで俺たちのパーティーを作る予定だ。何か質問とかはないか?」

 

「・・・」

 

そりゃないよな

 

「・・るの?」

 

「え?」

 

「冒険者って、、、何をするの?」

 

「君!、、ああ!そうだな、冒険者についても説明してやろう」

 

喋ってくれた!やはり飯は人を安心させるな!

 

少しは俺を信じてくれたのだろうか?

 

俺はその子に冒険者の内容を知ってる限り教えてあげた。その子は下を向いたり、たまに俺に見てくれたりしたが、それだけで満足だ。

 

その後安い宿に入り一室を借りた。

 

「君、名前はなんて言うんだい?」

 

「・・・覚えてない」

 

1日でだいぶ警戒を解いてくれたな、こんな見た目だからだろうか?人獣型の俺は何処か抜けた顔をしている。

 

身長は高く、首は1mぐらいあり、煙の様になびいている輪っかがある、

 

顔は馬の様になっていて、目は大きくて頭には角、口の上には左右に一本の毛が生えている。

 

そんなマスコットキャラクターみたいな見た目をしてるからか、初めて冒険者ギルドにこの姿で現れた時、みんなに笑われてしまった。

 

しかしそうか、名前がわからないか、それは困ったな。

 

「じゃあ、俺が名前をつけてもいいか?」

 

「・・?」

 

「いやなら構わないんだが、名前がないと、色々不便だろ?別に自分でつけてもらっても良いが」

 

少女は下を向いてしまった

変な事してしまったか?

 

「・・つけて欲しい」

 

「そうか!いいのか!?」

 

いかんいかん、少々騒ぎ過ぎてしまったのか少女は少し震えていた。

 

しかしいざ名前をつけて良いと言われると悩むな

 

いくつか候補を出して、選んでもらうか。

 

俺は能力で思いついた名前を書いた紙を数枚取り出して、それを少女の前にならべた。

 

「この中から一枚、気に入った名前を選んでくれ、それが今日から君の名前になる」

 

少女は数分考えて一つの紙を選んだ

 

「それで良いのか?」

 

少女は頷く

 

「分かった。明日からよろしく頼むぞ、サテラ」

 

少女の名前はサテラに決まった。

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

俺は次の日早速冒険者ギルドに来た

 

「冒険者登録をしたいんだが、できるか?」

 

「はい、でしたらまずこちらの方に記入をお願いします」

 

「サテラ、お前はそのままの名前でいいよな?」

 

サテラは頷く

 

しばらくして書き終えた俺はそれを職員に渡した。

 

「確認しました。では次は手をこの上に載せてください」

 

俺は言われるがまま、透明な板に手をのせた。そして職員が俺が書いた内容を読み上げていると、透明な板にある小さな魔法陣が光り、そこにあった鉄の板に文字が刻まれていた

 

================

名前:麒麟

性別:男

種族:人間

年齢:17

職業:魔術師兼剣士

ランク:F

================

「おや、すいません、不具合が起きたみたいですね」

 

「不具合?」

 

「はい、種族が人間になっています。手動で変更しますので、種族を教えてもらっても良いですか?」

 

「いや、人間だけど?」

 

「え?いや嘘はつかなくても大丈夫ですよ。ここは冒険者ギルド、種族で差別されることはありません」

 

「いや本当に人間だ、ほら」

 

俺は少し顔を人間に戻した

 

それに驚く職員と、サテラ。

 

「す、すいません。こんなこと初めてで、」

 

「別に気にしてないぞ」

 

「そう、ですか、では次の方、お願いします」

 

サテラが透明の板に手をのせる

================

名前:サテラ

性別:女

種族:人間

年齢::13

職業:魔術師

ランク:F

================

 

「はい、完了しました。もし2人で活動をされるなら、パーティーを組むことを推奨しますが、どうされますか?」

 

「組ませてくれ」

 

「分かりました。ではパーティー名を決めてください」

 

パーティー名か

 

できればかっこいいのが良いな、でもあんまりキラキラしすぎると、後で鼻で笑われてしまうかもしれない。

 

「ワンダーズ、で頼む」

 

「はい、分かりました」

 

いややっぱりクソダサいな、相変わらずのネーミングセンスのなさを痛感する。

 

こうして俺たちワンダーズができた。

 

とりあえず今日はこれくらいにしよう。

 

明日から本格的な活動をはじめる

手遅れかもしれないんですけど一応

  • 戦闘描写たくさん
  • 話し合い、イチャイチャたくさん
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