貴殿転生 元の知識で本気出す   作:MENOUENOTANKOBU

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あまりにテンポが早すぎて自分でも驚いている。ゆっくりやったほうがいいんですかね?


20話 再会

サテラと約束をした日から半年ほど経ち、俺たちはウィルシル領のはずれにある町に来ていた。そんな町に行く予定はなかったが、森で助けた冒険者に話しを聞き、この村に行く事にしたのだ。なんでもターミネートボアが大量のアサルトドッグを引き連れて、町を攻めようとしていたらしい。

町といってもほぼ村と変わらない。手薄なところに、大量の魔物が攻めようとしているんだ。被害は大きいだろう。だから助けに来た。

 

そうして無事事態を解決して、今は町でサテラが怪我人を治療している。

 

この半年でかなり名を上げた俺たちはA級冒険者にまでなった。

 

A級ともなると、異名、二つ名もついてくる。

 

例えばサテラ、あいつは行く先々で人を治療していた。そんなあいつについた二つ名が、奇跡のサテラだ。正直羨ましい。最近は名前を聞くだけで人々は驚き、彼女に尊敬の眼差しを向けている。本人は嫌がっている素振りを見せているが、満更でもなさそうだ。

 

俺にも勿論二つ名はついていた。俺は当時期待した。どんな名前だ?どんなかっこいい異名がついてるんだ?そうやって浮かれながら聞いてみた。

 

怪力の麒麟

 

俺はその二つ名を聞いた時、結構ショックだった。

 

もちろん怪力でもいい、確かに俺はよく重たいものとか持ってたし。そうついてしまうのも分かる。でも他にもあったんじゃないかって思ってしまう。

 

サテラはそれもかっこいいと言っていたが、俺はあいつが異名を聞いた時笑っていたのを知っている。

 

「怪力の麒麟さん、さっきは助けてくれてありがとうございました」

 

そんな事を考えてると、先程助けた少年が俺の前に現れた。

 

「いいんだよ、むしろお前が居てくれて助かった。お前が居なかったら、お前の父は助からなかったかもしれない」

 

「そうよ、あなたが居なかったらきっとお父さんは助からなかったでしょうね。だからあなたはお父さんにたくさん褒められてきなさい」

 

横に現れたサテラがそう言うと、少年は頷き、父の所へ戻って行った。

 

「治療は終わったのか?」

 

「ええ、大体は、あとは自分達でなんとかなるって、これ、貰ったお金」

 

「随分多いな、いくらだ?」

 

「分かんないけど、複数の冒険者が貰うはずだった報酬をもらえる事になったんだから、結構入ってるんでしょう」

 

そうしていると、村長と思わしき人物がきた。

 

「奇跡のサテラ様、怪力の麒麟様、今回は私たちの町を守ってくださり、本当にありがとうございました。何かしたいことがありましたら、何なりと申しつけてください」

 

「そりゃ助かるな、じゃあ、ここに一泊させて貰えるか?」

 

「お安い御用ですよ、早速部屋を準備します」

 

その後俺たちは飯を食って部屋に入り、作戦会議を始めた。

 

「じゃあまず今日はここで過ごすとして、明日から俺たちは赤竜の下顎に向おうと思っているが、何か問題はあるか?」

 

「ないわ」

 

「了解、なら明日の早朝に、町を出るぞ。そうすれば一日ぐらいで赤竜の下顎からでれるだろう」

 

サテラは自分の背丈ほどある杖を持ちながら話を聞いている。その杖はB級に上がった時にお祝いとしてあげたものだ。なんでも治癒魔術の効力が上がるものらしい。

 

「それと、赤竜にあっても戦おうなんて考えるんじゃないぞ?」

 

「そんな事をわかってるわよ、あんなのと戦ったところで、意味ないでしょうしね」

 

「分かってるならいい、じゃあもう明日に備えて、寝るか」

 

「ええ、おやすみなさい」

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

次の日、俺たちは人々に見送られながら町をでた。

 

森に入ると魔物が出てきたりしたが、赤竜山脈を登り始めた時には全く出てこなくなった。代わりに出てきたのは俺のトラウマでもある。あの赤竜、今度は仲間連れて結構な数がいる。あいつらに見つかりたくはないな

 

そして登っている最中、俺は出会ってしまった。

 

サテラと雑談をしていると、いきなりサテラの動きがピタリと止まった。

 

体から大量の汗を垂らしている。

 

前から2人組が歩いてくる。

 

1人は白髪の男、白いコートを纏っていて、顔はとても厳つい。

 

そしてもう1人は女、サテラより少し年上だろうか?黒髪で長い髪、仮面を被っている。

 

こいつらにビビってんのか?あの怖い冒険者共に臆する事なくものを言うあのサテラが?

 

気づくと白髪の男が止まり、俺たちを見ていた。

 

「お前、ソフィア・アルフェンスだな?」

 

白髪の男が聞いてきた。誰だそいつ?

 

サテラは声を振るわせながら言った。

 

「なんで知ってるの?私の、名前?」

 

サテラの名前?本当の名前をあいつは知ってるのか?だとしたら知人?

 

いやいや、知人がいたとして、なんでこんな所にいるんだよ?

 

「そこのお前は、わからないな、お前は誰だ?」

 

男の目は俺を見ていた。

 

「俺か?俺は怪力の麒麟だ」

 

「違う、お前の本当の名前を言ってみろ」

 

言いたくない、が言わなかったら何をされるか分かったもんじゃないな。素直に答えておこう。

 

「あー、俺の本当の名前は、ヘルス・ノトス・グレイラットだ」

 

「ヘルス?ノトス家にそんな者はいないはずだが」

 

「最近、半年前に出奔したからな、知らないのも無理はないだろ」

 

男は何か考える様に俺を見ていたが

 

「まあいい、ところでお前、ヒトガミという単語に聞き覚えはあるか?」

 

ヒトガミ?こいつ、ヒトガミを知ってるのか?こいつも夢に出てきたりするんだろうか?、でもこいつの聞き方、なんか嫌なやつの事を聞く時に似てるな、知ってるといって、変な揉め事を起こすのはごめんだ。ここは嘘を付こう。多分バレないだろ。

 

「ヒトガミ?なんだそいつは、お前の知り合いか?」

 

俺はサテラに問いかける。当然知らないと首を振る。

 

「そうか、確かに奴でも2人連続で出すことはないだろうな、邪魔したな」

 

そう言うと男は去って行った。2人連続?誰か他にも会ったのか?

 

男が見えなくなりしばらくすると、サテラは俺の肩に手をおいて、膝から崩れ落ちた。

 

「死ぬかと思った」

 

「サテラ、お前変だぞ、知り合いか?」

 

「変なのはあなたよ、なんであんななと平然と話してるのよ」

 

「あんなのって、あいつは確かに顔は怖かったが、別にそんな恐怖するほどじゃないだろ」

 

サテラを担いで立たせて歩き始める。

 

「いえ、顔もそうなんだけど、顔じゃなくて、その、なんて言えばいいのかしら。オーラみたいなのが、すごいのよ」

 

オーラ?そんなの俺は微塵も感じなかったが、まあいい、とりあえず何事もなく済んだんだ。それでいいだろ。

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

雪道を歩いていると、俺はさっき、あの男が言っていた言葉を理解した。そしてあの男に、とてつもない怒りが湧き出てきた。

 

「ルーデウス!!エリス!!」

 

そこにいたのは倒れているスキンヘッドの男と、少し体が大きくなったが、変わっていないエリスとルーデウスの姿があった。

2人ともボロボロだ。あいつに襲われたんだ。

 

ルーデウスとエリスはこちらに気づくと、ボロボロの体をなんとか震わしながら戦闘態勢に入っている。

 

「貴方は、誰ですか?、、!その服、サウロス様の、」

 

「なんでお爺様の服を、あんたがきてるのよ!」

 

どうやら俺のこの人獣型の姿は忘れられているらしい。ショックだが仕方ないだろう、こんなに時間が立ってしまっているんだ。無理はない。

 

「そうだな、覚えてなくても無理はないよ」

 

そう言って俺は人型の姿にもどる。この姿も久しぶりだな。

 

『!!ヘルス!!』

 

「すまない、見つけるのに時間を掛けてしまった」

 

俺は2人の元へ行き、まずは2人を抱きしめようとしたが、エリスは抱きしめれなかった。そこで思い出した。この姿の俺は左腕がないんだ。

 

「ヘルス、なんですかその腕は?!どうしたんですか?」

 

「これか?これは色々あってだな、まあとりあえず、無事で居てくれて、本当によかった」

 

フィットア領の災害から、2、3年ほど経つだろうか?長かった。それはとてつもなく、俺にとっては十分すぎる時間がだった。

 

しばらくすると、エリスとルーデウスは2人とも気を失ってしまった。多分2人も限界だったんだろう。俺は人獣型にもどった。

 

「サテラ、そこの男を起こせるか?」

 

「え?あ、うん分かった」

 

しばらく俺を見つめていたサテラに声をかけ、男を起こしてもらう。

 

その瞬間、男は突然目を覚まし、俺に向かって一直線に走ってきた。

 

そして俺に向かい槍を立てて、突き刺そうとしてきた。

 

俺はそれをギリギリで避け、距離をとった。

 

「おい!いきなり攻撃かよ」

 

「む、お前は何者だ!」

 

男は再び俺に構えている

 

「俺は麒麟!ルーデウスとエリスの親友だ!俺達がきた時、お前達が倒れていたから、助けてようとしてただけだ」

 

とりあえず本当のこと言う、嘘はついていない

 

「それは本当なのか?」

 

「ああ、そうだ」

 

男はしばらく俺を見つめ、やっと理解したようだ

 

「そうか、どうやら本当らしいな、すまない、」

 

「いや大丈夫だ。逆にお前がこの2人をどれだけ大切にしてるかが分かったよ」

 

俺たちはその後、ルーデウスとエリスを担いで元の場所に戻り、小屋の中で2人を寝かせた。

 

サテラはさっきからやたらと俺を見てくる。まあそれは置いておくとして。

 

「あんた、名前はなんて言うんだ?」

 

「俺か?俺はルイジェルド・スペルディアだ」

 

「ルイジェルドか、分かった。まずはルイジェルド、ルーデウスとエリスを守ってくれてありがとう」

 

「気にするな、俺は戦士として当たり前の事をしただけだ。それに、助けられたのはむしろ俺の方だ」

 

そう言うルイジェルドの顔はどこか嬉しそうな顔をしている。

 

「随分と仲がいいな、2人とはいつ出会ったんだ?」

 

「ルーデウスとエリスは初めて会った時は魔大陸にいた時だな、突然空から降ってきて、そこから共に行動をしたな」

 

「魔大陸!?」

 

サテラが声をあげた。

 

「サテラ、静かにしろ、起きちまうだろ」

 

「ああごめん、でも魔大陸って大陸で一番過酷な土地でしょ?良く今まで生きて来られたわね」

 

「俺もそう思う、ルイジェルド、どうやってそんなところで生き延びていたんだ?」

 

「特に方法はない、町へ行き、任務をこなし報酬をもらう。そして金が集まればまた次の町へ、と言う感じだな」

 

「それは、すごいな。ルーデウスとエリスは文句を言わなかったのか?」

 

「元々ルーデウスが提案した方法だ、エリスは知らないが、楽しそうな顔をしていたな」

 

この世界で一番過酷な土地の魔大陸、そんな場所に飛ばされて、無事手足が欠損することも無く帰ってきたルーデウスとエリス、やはり化け物だな。

 

「ルイジェルドさんにヘルス、、おはようございます、」

 

エリスと眠っていたルーデウスが目を覚ましている。

 

「ルーデウス、おはよう」

 

こうして俺たちは焚き火の周りを4人で囲い、話の続きを始めた。

 

 

手遅れかもしれないんですけど一応

  • 戦闘描写たくさん
  • 話し合い、イチャイチャたくさん
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