貴殿転生 元の知識で本気出す 作:MENOUENOTANKOBU
「ルーデウス!どうだ?何かいるか?」
「2時の方向にラスターグリズリー!群れでいます!すごい雪ぼこりです」
「く、何匹だ、」
「8・・いや10匹はいますね、こっちに気づいてますよ、真っ直ぐ近づいてきます」
「迎え撃つぞ!お前らは援護を頼む!」
「了解!」
「分かった」
「分かったわ」
俺達は散らばり、グリズリーが近づいてくるはずの場所で待機していた。
そして向かってくるグリズリーにルーデウスが泥沼を発動させ、体制が崩れている所に俺達は奇襲を仕掛けた。
俺は拳をグリズリーの顔面にあて、上半身ごと消し飛ばした。
サテラは詠唱で攻撃しながら、他の人達の回復をしている。
グリズリーはなんなく対処できた。
そして新たな問題が現れた。
「赤竜だ!赤竜が来たぞ!」
「何?赤竜?」
「グリズリーは奴から逃げて・・ぐわ」
ステップトリーダーのメンバーが1人赤竜に押し潰された。
「おい泥沼!どういうことだ?サボってたんじゃねぇだろうな?」
「雪ぼこりで見えなかったんです!」
「くそ!撤退だ撤退!」
ゾルダートがそういうとみんなは散らばる様に逃げて行った。残っているのは俺とサテラ、そしてルーデウス
ルーデウスの目は、やる気で満ちている。ここで赤竜を倒すつもりだ。
「ルーデウス、無理するなよ、危なくなったらいってくれ。援護する」
「ええ、ありがとうございます」
そういってルーデウスは赤竜の頭にのり、赤竜との戦闘が始まった。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
『おぉ!』
ステップトリーダーに驚きの声があがる。
目の前には死にかけの赤竜がいる、そしてその赤竜の頭に大きな岩が現れ、その頭を潰した。
ルーデウスが1人で赤竜を倒した。
「いやぁ泥沼お前、ほんと強いよな」
ステップトリーダーの魔術師、コンラートが言うと、その周りの人々が次々に同じ様なことを言い始めた。
「なあ泥沼、そろそろお前らも俺たちのクランに正式に入ってもいいんだぜ?お前だって居心地が悪いとは思ってないんだろ?」
ゾルダートがまた俺達を勧誘してきた。俺たちと言うかルーデウスなんだが、
「いえ、名が売れてしばらくしたら、また次の国へいきます。母親を探さなきゃならないんで」
その勧誘を同じ様な言葉で拒否するルーデウス。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
ルーデウスが元気になってから、半年ほど経つか、
俺達はゾルダート率いるステップトリーダーと毎回の様に同行して依頼をこなしている。
朝目が覚めるとルーデウスが腕立てをしている。これも毎日の様に、最近ルーデウスは筋トレに目覚めている。成長期も重なって、かなりいい体つきになっていると思う。
俺は人獣型では早起きができないから、朝のトレーニングはあまりできていない。そう考えるとルーデウスの努力は素晴らしい。
ルーデウスが元気になってくれて本当によかった。
そしてルーデウスが筋トレを終えて、俺達3人で食事をとっている。店にはルーデウスの赤竜討伐の偉業を詩にして読んでいる奴がいるが、周りからどやされて、やめてしまった。可哀想に、ルーデウスも咳払いをしている。これは機嫌が悪くなっているな、
丁度その時、店の扉が開いた。いやそれは店なんだから当たり前だが、入ってくる人物は普通とは違った。
それは長耳族 エルフの女だった。長い巻かれている髪、暖かい服を羽織ってはいるが、その中は露出の多い、いや、動きやすそうな服を着ている。太ももはむちむち、いや鍛え抜かれた素晴らしい脚をしている。
「ようやく見つけましたわ、泥沼のルーデウス!」
「見つかってしまいましたか」
ルーデウスの知人だろうか?
長耳族の女は、ルーデウスの正面に座っていた俺の横にいきなり座ってきた。
「あら、あなたが噂の怪力の麒麟ですか?怪力の噂とは違い、随分といいスタイルをしていますわね」
女が俺をベタベタ触ってくる、それも胸を押し付けて、まずい、これは非常に。
「ちょちょっと、やめてくれよ」
「ちょっとあなた、いきなりきて何してるのよ」
触っている女をサテラが払ってくれた。いやありがとう、もうちょっと触られてもよかったけど。
「あらごめんなさい、あなたの噂も聞いてますわよ、奇跡のサテラ、無詠唱で治癒魔術を使えるんですのよね、その年ですごいですわ」
「え、あ、そう?ありがとう」
サテラもいきなり褒められて動揺をしはじめた。なんなんだこの女、何をしたいんだ?
「そういえば、自己紹介がまだでしたわね、わたくしの名前はエリナリーゼ・ドラゴンロード。ルーデウスの父、パウロの元パーティーメンバーですわ。そして、ロキシーの友人ですの」
「師匠のですか!?師匠は今どこに?」
師匠?ロキシーってやつのことか?ルーデウスをここまで成長させた人物、是非会ってみたいものだ。
「ロキシーの事は後で伝えますわ。まずはルーデウス、今日私がここに来たのは、あなたに朗報を届けるためですわ」
『朗報?』
朗報というのは、ルーデウスの母、ゼニスと言う人の居場所が分かった事らしい。ゼニスはベガリット大陸の中央付近にある迷宮都市、ラパンという所にいるらしい。つまり俺たちの北部へ行くという選択は間違いだったわけだ。ここからいけば、徒歩では一年以上はかかる。
それに、そろそろ冬だ。この北方大地で、冬に旅なんかしたら俺達は、次発見される時は氷漬けになっているだろう。
だから俺達はとりあえず、しばらくはこの国に留まる事にした。
ゼニスは呑気に迷宮探索をしているらしく、パウロと、後ルーデウスの師匠ロキシーがベガリット大陸に向かっているらしく、焦る事はないとの事だ。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
エリナリーゼはとんでもない痴女だった。
毎日毎日、隣の部屋からはエリナリーゼの興奮した声がする。日夜問わずだ。しかも毎回男が違う。
俺もエリナリーゼに襲われかけたが、サテラが助けに来たおかげでなんとか助かった。俺にはサテラとの約束があるのだ。先に抜け駆けしようなんて思ってはいないが、あの姿で誘われて、NOと断るのは、凄まじい精神力を持ったやつか、ルーデウスのように勃たないやつだけだ。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
冬が来た。夜の外は極寒で、絶え間なく雪が降っている。珍しくエリナリーゼの声が聞こえないな、刺されて死んだのか?
そんな冗談を考えていると、ドアのノック音が聞こえた。
ドアを開けるとそこにいたのはサテラだった。
「ちょっとルーデウスの部屋に来てくれない?」
俺は言われるがままルーデウスの部屋に行くと、珍しくエリナリーゼとルーデウスがいた。
「どうしたんだ?もしかしてエリナリーゼ、お前4人でやろうなんて言わねぇよな」
「それは是非してみたいですわね。でも違いますわ」
違うのか、じゃあなんなんだ?
「ラノア魔法大学から、推薦状が来たのよ、私とルーデウスにね」
後ろからサテラが出てきた。
ラノア魔法大学?あの有名な学校からか?
「なるほどな、確かにお前らは魔術師としての才能あるもんな」
「なんで麒麟にはきてないんでしょうね?」
「俺は一応魔族って事になってるからな、ただの力持ちの奴って思われてんだろ」
「あら麒麟、あなた魔族ではないんですの?」
そういえばエリナリーゼには伝えてなかったな。
「ああ、エリナリーゼならいいか、俺はな、魔法で姿を変えてるんだよ、ほら」
俺は人型に姿を戻す。
「すごいですわね!でもなんでその姿で活動しないんですの?結構かっこいいじゃありませんの」
エリナリーゼがまた俺をベタベタ触ってくる。
「この姿だと、腕がないし、後俺の素性がバレると厄介なんだよ」
「そうなんですの?なら納得ですわね」
俺は人獣型に姿を変えて、エリナリーゼと距離を取った。
「それでルーデウスとサテラ、どうするんだ?俺は別にラノアまで行ってもいいが、学費とかどうするんだ?」
「学費に関しては、全額免除らしいですね、なんでも俺たちを特別生として迎え入れたいそうです」
学費免除、それはすごいお得だな。
「私は行ってみたいわね。正直魔術に関しては行き詰まりを感じていたし、この機会に学び直したりするのもアリって思ってるわ」
「俺も魔術に関しては行き詰まりを感じていますし、是非行ってみたいところでですが、俺は母親も探したいんですよね」
そうだよな、冬が開ければ元々、ベガリット大陸に向かう予定だったんだ。
「とりあえず、魔法大学に行った事ある人に、話を聞きましょう、そこで決めます」
「ええ、そうしましょう」
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
俺達は次の日、コンラートが魔法大学の元生徒と言う事を聞き、話を聞く事にした。
どうやらラノア魔法大学では、優秀な魔術師を率先して招き入れているらしい、特別生として学費を免除する代わりに、ラノア魔法大学の顔として活動をもらうためだと言う。
今はコンラートがエリナリーゼに捕まり、いい感じになっているのを無視して、俺たち3人はどうするか話し合っている。
「確かに話を聞けば、魔術に関してはトップレベルの学校らしいな。いけば確実に成長はできるだろう」
「でもルーデウスには母親のことがあるんでしょ?私は別にどっちでもいいけど、安心してからの方が集中して魔術について学べるんじゃない?」
「そうですね、母を探してからでも遅くはない気がしますね」
「まあ、話だけでも聞いてみたらいいんじゃねぇか?」
まだ理性を保っているコンラートがそう言ってきた。しぶといな
「そうですわ。パウロなんかと一緒にいるより、学校にでも通った方があなたのためですわよ」
「いや、一家離散なんで、まずは集合でしょうよ」
「パウロ達だって、どうせアスラにまた戻ってくるんですのよ?その時にちょっと旅に出て、顔を合わせればいいじゃありませんの」
エリナリーゼはよく分からないがラノア魔法大学の入学には賛成のようだ。あんたは旅でも別に関係ないだろ、男漁りしかしないんだから。
「っていうか、エリナリーゼさんが父様に会いたくないだけでしょう?」
「そうですわよ」
にこやかに答えるエリナリーゼ、パウロの事がどうやら嫌いらしい。まあパウロ、あいつはなんか女癖悪そうだからな、なんかあったんだろ。
でもこの流れから行くと、魔法大学の件は見送りだな、俺としては久々の学校、行ってみたかったんだけどな。
まあ仕方ないか。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
次の日、ルーデウスはラノア魔法大学に行くと言う事を俺たちに報告して来た。
正直行かないと思っていたから、俺は驚いた。
だが行くとするならするで、それは嬉しいんだが。
こうして俺達は冬の終わりと同時に国を出る事にした。
別れの挨拶にはステップトリーダーのメンバーが来ていた。
「今まで世話になりました」
「世話になったな」
「・・今まで、ありがとう」
俺達が別れの挨拶を言う。
「頑張れよ!」
「元気でな」
「・・・」
別れの挨拶を言うステップトリーダーの中に一人だけそっぽを向いている男がいた。ゾルダートだ。
「ゾル、今までお世話になりました。なんか、世話になるだけなって、何も返せてないのですが」
「別にお前の世話なんざしてねぇ、むしろ利用させて稼がせてもらったんだ。ありがとよ」
そう言う悪党みたいなセリフも、もう悪くは聞こえない。俺たちはこの数年間で、彼をよく理解したのだ。彼がすごいツンデレであると言う事を
「でもまあ、よかったんじゃねぇか?アレ、治るんだろ?」
「まだわかりませんが、」
アレと言うのはルーデウスのEDのことだろう、俺にも言って来た。ラノア魔法大学にいけばEDが治るかもとな、どうせヒトガミの助言なんだろ、あいつはいったい何を考えてるんだ?
「そっか、なんにせよ、そのうち俺たちもそっちに用事ができることもあるだろう。そん時は、また俺と麒麟で飲んで、娼館にでも行こうや」
「フッ」
ルーデウスが笑うと、俺たちはラノア魔法大学への道へ歩きはじめた
エリナリーゼも旅へと加わり。
「ちょっと麒麟?娼館ってどう言うこと?」
「・・・」
とんでもない爆弾をゾルダートに投げられて。
手遅れかもしれないんですけど一応
-
戦闘描写たくさん
-
話し合い、イチャイチャたくさん