貴殿転生 元の知識で本気出す   作:MENOUENOTANKOBU

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32話 監禁 

ザノバに買われた少女はジュリと名付けられた。

ルーデウスと会った奴は大体が化け物だが、ジュリも相当だった。

まず一ヶ月足らずで、無詠唱で土魔術を使う事ができた。

あの時の喜ぶ姿は無邪気で可愛かったが、これからの成長にちょっと恐怖を感じた。無詠唱で出来たのはルーデウスの特別レッスンのお陰でもあるが、それでもジュリの才能はすごい、もしかして、小さい頃に魔術を使えば、魔力総量と、無詠唱魔術も習得出来のではないか?

 

だとしたらすごい発見だよな、まだ確証はできないが、

 

ジュリは俺に懐いてくれていると思う。

 

人間語を学ぶジュリは、俺達の名前を呼ぶようになった。

 

ザノバはマスター

 

ルーデウスはグランドマスター

 

サテラはお姉ちゃん

 

そして俺は、麒麟

 

最初はなんでだよってなった。

みんなそれぞれ愛称みたいなので呼んでくれるのに、俺だけ麒麟、しかも呼び捨て。

 

ちょっと悲しいが、よく俺の頭に乗ったりしている。なんでも俺の頭は気持ちがいいそうだ。俺にはよく分からないが、本人は楽しそうなのでオッケーだ。

 

ルーデウスとザノバにも懐いているが、一番懐かれているのはサテラだろう。

ジュリは俺とサテラが来ると真っ先にサテラの所へ行く

 

「お姉ちゃん、こん、にちは」

 

「ジュリ、また人間語、上手くなったわね」

 

そういって頭を撫でられるジュリは幸せそうだ。

 

正直羨ましい、俺ももっと懐かれたい。

そうやってくだらない嫉妬を募らせる日々が続いた。

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

ある日の夜、サテラが来てない日に俺とルーデウスはザノバの部屋にいた。

ザノバはジュリにルイジェルドの人形の素晴らしさについて熱弁している。

 

「そういえばザノバ、ロキシー人形はどうしたんですか?」

 

その言葉にザノバの動きが固まる。

 

「そ、それは、王都の方に、」

 

ザノバがウソを付いていると分かった俺はルーデウスの方を見る。

ルーデウスも気づいているようだ。

 

「じ、実は、あるにはあるのですが、」

 

白状するザノバ

 

「あるんですか?久しぶりに見たいので、出してもらってもいいですか?」

 

「俺もルーデウスの師匠の姿に興味があるな、是非見してくれ」

 

俺とルーデウスの言葉に、さらに体をビクつかせながら一つの箱を机に出した。

 

この中にルーデウスの師匠、水王級魔術師の姿があるのか、

胸を高鳴らせながら箱を開ける。

 

開けた瞬間、俺は驚き、ルーデウスには怒りが出始めた。

 

中には、粉々になっている女の子、14歳ぐらいだろうか?人形があった。

 

俺は人形が粉々になっていることではなく、ルーデウスの師匠が子供だった事に驚いていた。こんな小さな子供が、当時の水聖級魔術師だったのか?

 

世界は広いな、なんて思っていると、怒りが頂点に達しているルーデウスがザノバを詰めていた。ザノバの後ろにはジュリが隠れている。

 

「し、師匠!も、申し訳ありません!そ、それは、決闘した時に、その、」

 

ジュリが俺の後ろに逃げてくると、ザノバは尻餅をつき、地面に倒れた。

 

「決闘だぁ?」

 

やばいな、過去一ブチ切れてるルーデウスだ。

 

話を聞くと、どうやらザノバは入学早々リニアとプルセナに決闘を申し込まれたらしい。2対1ってのがまずおかしいが、そこでザノバは負け、大切にしていたロキシー人形?を壊されたらしい。

人形の事はともかく、大切な物を壊されるなんて可哀想な男だな。

 

「そう言う事なら先に言ってくださいよ、そしたらあいつらに、あんなにヘラヘラしなかったのに」

 

「そうだな、あいつらがそんな奴だったなら、俺も態度をもうちょっと改めるべきだったな」

 

「そうですね、ザノバ、麒麟、奴らに思い知らせてあげましょうよ。俺の神を傷つけた恐ろしさを」

 

神?ロキシー、さんのことか?よく分からないがルーデウスがあの人形を大切にしていた事は確かだ。

だったら、大切な物を壊された友達の為に手を貸してやろう。

 

「ああ、それがいいな」

 

「はい!師匠」

 

そうして俺たちの復讐計画が幕を開けた。

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

夕暮れ時、2人の獣族が歩いている。

 

「リニアがもたもたしてるから、こんな時間なっちゃったの」

 

「何度もうるさいニャー、ん?」

 

その2人の前に、3人の男が立っていた。

 

2人は新入生、そして奥にいるのは、あの決闘で負けた男、ザノバであった。

 

「何か用かニャ?お前ら」

 

リニアがそう聞くと、プルセナはにおいを嗅いでいる

 

「リニア、あいつらやる気みたいなの」

 

「ザノバ、お前恥ずかしくニャいのか?いつぞやの仕返しをするのに、そんなちっこい一年坊主と、よく分からニャい魔族を連れてくるニャんてニャあ」

 

「フン!」

 

「ムッカー!気に食わニャい態度だ、もう片方の人形もバラバラにされてぇみたいだニャ」

 

「ぐう、師匠、麒麟、ここは余が・・あっ」

 

「いいじゃないですか、何も恥ずかしい事はありません。いつも2人でつるんでる彼女らの方がよっぽど恥ずかしい、何せ、群れなければ何も出来ないと喧伝しているのですから、ねぇ麒麟?」

 

ルーデウス、流石の煽りスキルだな

 

「ああ、2人を見て思ったが、片方でも欠けると何も出来ない、冒険者にもよくいた腰抜けパーティーのそれだな」

 

俺も思いついた悪口を口に出してみる。

以外にいい事言えたな。

 

「お前ら、あんまにデカい口たたくと、ぶっ殺すぞ」

 

リニアのその言葉を、ルーデウスは黙って聞いている。

 

「ほれ、分かったら散るニャ、あちしらはもうヤンチャを卒業した優等生、喧嘩するならよそでやるニャ」

 

「ニャーニャーうるさいんだよ、獣族はそんなヘタクソな人間語しか喋れないのか?」

 

ルーデウスの言葉に場は静まり返る。

 

来る

 

「てめぇ!裸に向いて水ぶっかけてやるニャ!」

 

「リニアはすぐキレるの、ハア」

 

その瞬間、リニアが消えた、いや横に素早く移動したのだ。

 

「麒麟、リニアをお願いします。俺はプルセナを」

 

「任せろ」

 

ルーデウスはプルセナに何か粉のような魔法をかけた。

 

リニアは俺に突進してくる。

俺にはそれはゆっくりに見えた。

日々の努力の賜物か、ありがたいな。

 

俺はリニアの突進を避け、首を掴んだ。

 

「ぐあ!なに!?避けれ・・ぐぇ!」

 

そのまま地面にリニアを叩きつけ、KOだ。

ドルディア族の長の娘とか言うから、期待していたんだが、あっけなかったな。

 

ルーデウスの方も終わったようだ。

泥沼にハマって気絶しているプルセナがいる。

 

「終わったな、じゃあ予定通り、回収するぞ」

 

「ええ、そうしましょう、ジュリ!手伝ってください」

 

草むらから隠れていたジュリがてできた。かわいいな。

 

俺たちは手際良くリニアとプルセナを袋に入れて、ルーデウスの部屋に持ち帰った。

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

「あら、起きたみたいね」

 

「ん、、んんー!」

 

リニアとプルセナが起きると、サテラが報告してくれた。

 

リニア達に会う前に一応サテラに計画を話すと、

 

「私もあの調子乗ってる2人に一泡を吹かせたかったのよ」

 

とノリノリで作戦に加わった。

 

「さて、何から話しましょうか」

 

ルーデウスはそう言いながら、プルセナの胸を揉んだ。

 

「ちょ!ちょっとルーデウス!」

 

サテラは顔を真っ赤にして手で顔を覆っている。

 

「ルーデウス、あまりサテラの前でそう言うのはよして欲しいんだが、」

 

「すいません、ちょっと試してみたくて」

 

試す?ああ、不能の事か、まあ確かにこのシュチュエーションなら治るかもしれないよな。

俺はしないが

 

ルーデウスがプルセナの猿轡を外した。

 

「まず、あなた達がどうしてこんな事になっているか、分かりますか?」

 

「あなたには、何もした覚えがないの」

 

「ほう!何もしていない!ザノバ、あれを」

 

ザノバは箱を取り出し、バラバラになった人形をリニア達に見せた。

 

「うっ、この気持ち悪い人形がなんなの?」

 

プルセナが怯えながら質問してきた。

 

「この人形は、我が神を模ったものです。俺は彼女に助けられた事で、世界を知る事ができました」

 

そう言ってルーデウスは、飾ってあった小さな小屋のような物をとって俺たちに見せてきた。

 

中に入っていたのは、、

 

パンツだった。それも女物の、、

 

ルーデウス以外の全員が絶句した。

恐怖した。

 

「その人形は我が神の御姿です。あなた方はそれを、バラバラに破壊したのです」

 

ルーデウス、すごいな、ここまでくると、もうカルト教団の類だぞ。

 

そこからはもう修羅場だった。

 

お互いに罪をなすりつけ合うリニアとプルセナ、ルーデウスが語るドルディア族の集落での生活。パンツをみて絶句したままでいるサテラ、はちゃめちゃだった。

 

「ルーデウス、2人にいい罰を思いついたんだが、いいか?」

 

「なんですか?」

 

俺はルーデウスに耳打ちする。

 

「それは素晴らしい案ですね、是非お願いします」

 

「分かった。じゃあ始めるぞ」

 

「なになに?何する気なの?」

 

「あ、あちしらをどうするんだニャ」

 

「どうもしねぇよ、ただ、俺がやる事を眺めているだけでいいんだよ、楽だろ?」

 

そういうと俺は手から肉を出した。リニアに最初に出した肉を、

 

俺はそれを、長い口で食った。

 

部屋に肉のいい匂いが充満する。

それによだれを垂らす獣族2人

 

「それ、一口欲しいの、」

 

「あ、あちしもお願いだニャ」

 

「言ったろ?お前達には何もしないって、ただ見てろって、俺の食ってる姿をよ」 

 

俺は肉をうまそうに食べた。

 

「麒麟、私もいいかしら」

 

「ああいいぞ」

 

サテラも加わり、俺は肉をどんどん増やす。

 

『ああぁぁぁ!』

 

リニア達はそれを見ている事しか出来ない。

 

数十分ぐらいそれを続けて、夜遅くなってきたので、俺たちは帰る事にした。

 

「ルーデウス、明日も来るからな」

 

「ええ、またお願いします」

 

扉を閉める時、リニアとプルセナの絶望した顔で、俺を見つめていた。

 

 

手遅れかもしれないんですけど一応

  • 戦闘描写たくさん
  • 話し合い、イチャイチャたくさん
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