貴殿転生 元の知識で本気出す 作:MENOUENOTANKOBU
俺は今アリエルに会うため、後宮のある部屋に向かっている。
横には父がいて、いつもとは違う政治家モードの顔だ。
そしてその部屋の前行き、父がノックをする
「どうぞお入りください」
中からは、男の優しい声が聞こえてきた。
部屋に入ると、そこには二人の人物がいた。
一人は見るからに小さく、可愛らしい女の子が椅子にちょこんと座っていた。しかしその服装は豪華で、一目見ただけでこの少女が上級貴族、王族だという事がわかる。
この子がアリエル・アネモイ・アスラなのだろう。
そしてその横に立っているもう一人の男
丸メガネをつけていて真面目で優しそうな印象をしている
ディエゴと同じくらいか、少し上だろうか?
恐らく、彼が上級魔術師でありアリエルの守護術師、俺の先輩に当たる
デリック・レッドバットだろう
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
挨拶が終わり、俺が守護術師として仕えさせると父が言った時、
デリックは何は言いたいそうだったが、それはアリエルの発言によって止められた。
「あなたのお話は聞いています。不思議な生き物に変身する魔法を使うのですよね?」
「はい、そうですがよく知っていますね」
「はい!私はあなたに乗るのが夢だったんです!」
「そうですか、では今日から僕が...ん?」
「ヘルスさん!その不思議な生き物に変身して、私をのせてください!」
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
そして今俺は獣型に変身をして庭でアリエルを背中に乗せて歩いている。アリエルは上機嫌で俺の背中の上で足をバタバタとさせている
正直落としてしまいそうで気が気でない。
それはその姿を見ている父とデリックも同じ気持ちらしく、父は青ざめ、デリックは落としても魔術で受け止めれるように準備している。
「きゃは!すごいです!」
後ろの方で聞こえる喜びの声がいつ悲鳴に変わるか、そんな地獄の様な時間を耐えていると、アリエルは俺の背中ですやすやと眠ってしまった。
「デリックさんか父上、そろそろ限界なので、王女をおろしてあげて下さい、」
そして父がアリエルを丁寧におろしデリックがそれをお姫様抱っこで持つと
俺は変身を解除し、膝から崩れ落ちた。
足は鍛えていて自信があったが、何時間も同じ場所を歩いて、しかも背中に人を乗せていたから、俺の足はすでに限界だった。
これは明日筋肉痛かな
そう考えているとデリックが
「アリエル様をお部屋に運びましょう」
と呼ばれたので、俺は父におんぶして貰い、デリックについていった
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
アリエルを運び終えると
「どうだヘルス、これを6年、続けれそうか?」
父が質問してきた。
「アリエル様は想像よりも活発ですね、、正直静かな方だと思っていました、でも僕は諦めませんよ」
「そうか、よかった」
父は安心した様だ
俺がたぶんやめるとか言い出すと思ったのかな?
「アリエル様はヘルス君の言う通り活発で行動力ある子です。そして尚且つ人を惹きつける魅力がある。この方ならきっと今のアスラ王国を変える事ができます」
デリックは俺と父のいる方を向いき頭を下げた
「どうか、アリエル様をこの国の王にする手助けをして下さいませんか、お願いします」
「元々そのつもりで今日俺たちはここに来たんですよ。そうですよね、父上?」
俺はアリエルを王にする事に興味はない、だけどここは話を合わすべきだ
「あぁ、そうだとも、私はアリエル・アネモイ・アスラ様を王女にするために今日ここに来たんだ」
「そんな、何と感謝をすればいいのか。本当にありがとうございます」
デリックは少し泣きそうな顔でこちらに下げた頭を上げた。
「僕は今日からアリエル様の守護術師です。共にアリエル様の手助けをしましょう」
「ええ、よろしくお願いします。ヘルス君」
「君なんて入りませんよ、ヘルスと呼んでください」
「ふふ、分かったよヘルス、よろしく頼む」
そして、俺のアリエルの護衛の日々が始まった
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
アリエルの守護術師になって3ヶ月経った。
この子を一言で言うと、元気な子だ
いつもどこか歩いているし
外に出ればあれは何?これは何?と質問を繰り返している。
今の所順調な毎日を送っている
日が昇る前に外に出て走り込みをする。そしてデリックに作ってもらった岩よりもさらに硬い壁を軍艦バッグ代わりにして、日が登れば部屋に戻り、アリエルとデリックなどと朝飯を食べる、たまに一人で食べる時もある。
昼間はずっとアリエルの護衛をし、空いた時間にデリックと魔術について話をする。
そうして夜飯を食べ、風呂にはいり、寝る
そうした日々が続いている
アリエルとの関係はよくなっていると思う。
この子とっての俺は兄みたいな存在になっているらしく、
「私のことを呼び捨てで呼んでもいいのですよ」
なんてことも言ってくれる。
俺も誰に対しても敬語を使うのは疲れるので、アリエルと話す時はタメ口になっている。
でもこれ、もしバレたら不敬罪とかで捕まらないよな?
一つ不満があるとすれば、たまにアリエルが俺に背中に乗せてとせがまれることだ。
もう少し自分が大切な存在であると言う事を理解して欲しい
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
さらに6ヶ月経った
ここんとこアスラ王国の貴族はみんな大忙しだ。
なんたってアスラ王の娘、アリエル王女の5歳の誕生日パーティーが
迫ってきているからだ。
この世界では毎年誕生日はやらないが、5歳 10歳 15歳に大きなパーティーを開くらしい。量よりも質を取っているって事だ。
俺はそう言うパーティーが大嫌いだ。理由は一つ、確かに表向きはただの誕生日パーティーだけど、実際はただ自分の権力をアピールし、さらに強い権力を持つものに媚を売る。そんな光景を何回も見てきたから俺はパーティーが大嫌いなんだ。アリエルの誕生日パーティーだってのに、誰もあの子を主役として見はしないだろう。
可哀想に
「ヘルス、一体なにをしているの?」
「な、なにもしてないよ、アリエル」
「嘘です!その背中に何か隠したのを見ましたよ」
「バレたか!でも見ない方がいいよアリエル。これを見たら最後、夢の中に永遠に閉じ込められちゃうんだぞ」
そういうとアリエルは顔を青くしてデリックのとこへと走っていった
全くかわいいな
自分でもよくわからない嘘でもアリエルはすぐ騙される
そこが可愛い所でもあるし、怖い所でもある
アリエルを怖がらせてまで俺が隠し通しているもの、それは指輪だ
5歳の誕生日にあげるプレゼントの指輪
デリックは買ったらしいが
俺は手作りにこだわった。
それは普通の指輪だが、緑の鉱石が特徴的な指輪だ。
これは少し魔力を込めると色が変わる、特殊な鉱石だ。
色が変わる鉱石はどこにでもあるが、この鉱石の特徴はそれだけでは終わらない。
この鉱石は小さな塊で見つかる
その鉱石を割って二つにする
そして二つを別の場所に移動させ
片方に魔力を込める、そうするとあら不思議、もう片方の鉱石も緑から色が変わる。
そう、つまりこの指輪は連絡装置、危険を知らせるものとして役立つのだ。
今あげてもいいが、できれば誕生日に渡したい、
そうして喜ぶアリエルの姿を想像すると少しパーティーが楽しみになってくる
手遅れかもしれないんですけど一応
-
戦闘描写たくさん
-
話し合い、イチャイチャたくさん