貴殿転生 元の知識で本気出す   作:MENOUENOTANKOBU

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8話 ロアの町

俺は今荷物をまとめている、そして何回も中身を確認し、それを繰り返している。

 

なんせこの世界で初めての旅行、修行に行くのだ。忘れ物をしては困る

久々のノトス家の自分の部屋に趣を感じつつ、必要な物を揃えていく

 

持っていくのは、剣 デリックにもらった片手用の杖 そして着替えとタオル そして最近学んでいる語学の本だ

 

この世界の言語は

人間語 獣人語 闘神護 天神語 魔神語 海神語 があるらしい

 

人間語は話せるので俺は残りの5つの内

獣人語 魔神語を学んでいる

 

獣人語は難なくクリア、しかし魔神語はどうも理解しにくい、単語自体は覚えれるが、それを文にするってのが難しい、元々の文献が少ないってのもあるが、

もっと若い時に覚えるべきだったな

 

「ヘルス!迎えの馬車が来たぞ」

 

「はい!分かりました」

 

開けてある窓から父の声が聞こえた

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

馬車の横に立っていた女を見た時、俺と父は多分同じ考えを持っていただろう

 

胸がデカい

 

その女は獣族の女で、褐色の色をしている

右目には眼帯をつけており、素人から見ても、その体つきが歴戦の猛者という事を物語っている

 

きっと彼女がそう、剣王ギレーヌだ

 

「ロアの町に連れて行くというは、そいつか?」

 

「ああそうだ、よろしく頼むぞ」

 

「安心しろ、安全に送る」

 

「よろしくお願いしますギレーヌ様」

 

俺は久々の貴族流の挨拶を見せた

 

「そんな固くならなくてもいい、そしてギレーヌと呼べ」

 

なんだこの人、見た目通り脳筋タイプなのか

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

揺られる馬車の中、俺の前にはほぼ裸も同然の女性がいる

 

正直理性を保っている俺を褒めてほしい

 

まあ多分襲ったとして、半殺しにされるだけだろうが

 

「お前、ロアの町に行くのは初めてか?」

 

「そうだ、俺の父とあんたのとこの領主は仲が悪いんだろ?

尚更行かないだろ」

 

さっきは敬語で話していたが俺はこれでも上級貴族なんだ。

舐められては父の顔に傷がつく

 

「うむ、サウロス様はお前が来る事を相当嫌がっていたぞ」

 

「う、」

 

思わぬカウンターを喰らってしまった、自爆しただけだが

そこまでストレートに言われるとは思っていなかった

 

「じゃあなんで俺がロアの町に行く事が許されたんだ?」

 

「しらん、だがお前を連れてきてもいいと言ったのはフィリップ様だ」

 

フィリップ、一回顔を見た事があるが、いつもニコニコしていてポーカーフェイスを保っている。それに糸目キャラだ

 

多分ここで恩を売っておいて、利用するつもりなのだろう

それを覚悟の上で俺を連れて行ってくれた父にまた感謝しないとな

 

「それと、お前はこれから領主の館に住む事になるだろうが、そこにはお前ともう1人が住んでいる。騒ぎを起こすなよ」

 

「騒ぎって、俺を何だとおもってるんだ。もしかしてその1人ってのは、最近噂の家庭教師のことか?」

 

「そうだ、よく知っているじゃないか、ちなみにお前がこれから私と修行する時もそいつとあとはエリスも一緒だ」

 

エリス?ああ、あの凶暴な奴か

 

「その子達は強いのか?」

 

「強いぞ、エリスはまだ11歳だが、既に剣神流中級の実力を持っている。

ルーデウスは剣術こそ向いていないが、9歳にして水聖魔術師の称号を持っている」

 

「水聖級!?」

 

思わず立ち上がってしまい天井に頭をぶつけた

 

聖級

それは天候をも変えてしまう凄まじい力、そんな才能をもった9歳の子供、ギレーヌの話の内容からしてルーデウスという人物だろう

エリスが剣神流中級の実力を持っているってだけでも驚きなのに、さらに追い討ちをかけられた、

 

「それは、楽しみだな」

 

不思議と口角が上がる

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

ロアの町は想像以上に大きかった、俺が到着した時が真昼間ってのもあったが俺が乗っている馬車が他にもたくさん通っていて、最初は露天商、奥に進むと宿やしっかりとした店がある

 

そして動きやすい服をきた者が多い、あれが冒険者なんだろう

羨ましいな

 

ずっと護衛をしてきた俺だが、最近夢ができた

世界中を旅する事だ

もちろんそれは上級貴族である俺にとってほぼ不可能だということは理解している。だからこそ魅力があるのだ。

 

まだ見ぬ地、地平線まで続く海、そんなところへ行き冒険するのが俺の夢なのだ

 

そんなことを考えていると、いつの間にか城についていた

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

「やあ初めまして、君がヘルス君かな?」

 

「はい、これから一年間お世話になります」

 

俺は今俺をここに連れてくることを許可した張本人、フィリップと話をしている

 

サウロスは今は狩りに出掛けていていないらしい

俺に挨拶するのが嫌だから逃げたのか?

 

「君の願いは確か、ギレーヌの所で剣術を学びたいんだったよね?」

 

「そうです。剣王とお会いすることなど、滅多にない機会ですので」

 

「ふふ、そうかい。なら丁度いいね、今は僕の娘もギレーヌに修行をつけてもらっているんだ。是非仲良くしてくれ」

 

「もちろんです。本人にその意思があればですが」

 

「おや?もしかしてまだ僕の娘が凶暴だって思っているのかな?」

 

「さっき少し顔を見た時、少々睨まれましてね」

 

城についてすぐ、広間のような空間を見ると、そこには2人の子供がいた、

1人は燃える様な赤色の長い髪をした少女

1人は俺と同じ茶髪で赤髪の少女よりも少し背が低い男子だ

 

あれが恐らくエリスとルーデウスだ

眺めているとルーデウスがこちらに気づき俺を見てきた

それを見たエリスも俺見て、そして睨んできた

 

そこには噂通りの凶暴な姿があった

 

「多分それは睨んでいるのではなくて、君を見ていただけだよ。あの子は目つきが鋭いからね」

 

「そうなんですか?ならすいません、失言をしてしまいましたね」

 

フィリップはそういうが、俺は信用しない

あの目つきは、アリエルが襲われた日の男の目つきと似ていた

敵意を持った目だ

 

「まあまずは会って話をしないとね、ギレーヌは多分先にいるだろうから、私が案内するよ」

 

「よろしくお願いします」

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

そうして再び広間に集まった俺は今度はより近くで2人の前にたった

 

「今日から俺もギレーヌの弟子として修行させてもらう、ヘルス・ノトス・グレイラットだ。よろしく頼む」

 

年下だ、敬語は必要ないだろう

 

「初めましてヘルスさん、僕はルーデウス..グレ..、ルーデウスと言います

よろしくお願いします」

 

なんか言葉が詰まっていたが、礼儀正しいな、貴族流の挨拶もよくできている

 

そして

 

「エリスよ!」 

 

腕を組みながら

視線も合わずに大声で名前を言うだけ

 

想像していた通りだが、こいつも一応俺と同じ上級貴族だよな?

下級貴族どころか、普通の挨拶かも怪しい

ルーデウスが上級貴族って言っても不思議ではない

 

「ヘルス、まずはお前の実力が見たい。エリスと戦ってみろ」

 

「いいのか?年下の女の子いじめても?」

 

「すぐにそんな事言えなくなるぞ」

 

そうして俺とエリスの戦いが始まった

 

「始め!」

 

ギレーヌの声と共に一直線に向かってきたエリス、俺はそれを軽くよけ、振り返り再び突進しようとするエリスに向き直り、持っていた木刀をエリスに向けて投げた、もちろんそれはエリスに効くはずもなく弾き返されてしまった

 

「なによあんた、剣投げたら戦えないじゃない」

 

「俺は剣を使わない剣士なんだよ、それに、木刀で幼い女の子を殴る気にはなれないんだ」

 

そういうとエリスから殺気が出てきたのが分かった、これくらいの歳の子は単純だな

しかし何か引っかかるものがある、まあ気にしなくていいか

 

そして再度突進を始めたエリスを今度は迎え撃つ体制になった

 

エリスの木刀が俺の横腹に向かった、俺はそれを後ろに下がり避け、

エリスの腹めがけてパンチを繰り出した

 

決まった

 

そう思ってしまった。完全なフラグを立ててしまった

 

エリスは俺の上をジャンプしてそのまま背中を蹴ってきた

 

ぐぅ

 

情けない声がでた、

 

振り返るとエリスはそこにいない

 

咄嗟に頭を手でカバーしたが狙われたのはまた背中だった

 

俺はまたもや吹き飛び理解した

 

こいつはもう剣神流中級のレベルじゃない、上級に達するほどの域にまで出ているのだ

 

ならば俺も相応の対応をしなければならない

 

本気を出さなければならない

 

起き上がり、ゆっくりとエリスの方へ向き直る

 

「エリス、お前を下に見ていた事、謝るよ。お前は強い」

 

「何よ急に!」

 

「いや、だからさ、今からは本気でお前と戦うって事だ!」

 

今度は俺の番、エリスに向かって走って行く

 

エリスも俺に向かってくる

 

エリスが俺の頭を狙ってきた

 

俺はその木刀に向かって拳をぶつようとした

 

そして俺の手は黒く光沢のあるものに変化した

 

バキバキ

 

エリスの持っていた木刀が無惨にも割れた

 

驚くエリスに余裕は与えない、次の瞬間にはエリスの腹に拳をぶつけた

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

アリエルの守護術師になって5年ほど経ったある日

俺はいつもの様に岩などに拳をぶつけていた

 

岩は割れる、それだけだが

 

稀に腕にとてつもない力が出る事に気づいた

 

そして俺はそれを知っている

 

ワンピース世界では強い奴らはみんな使える

 

武装色の覇気だ

 

でもそれはワンピース世界での話だけだと思っていた

現実でできわけないと思っていたんだ

 

でもこの魔力がある世界なら、話は変わってくるんじゃないか?

 

腕に力を込める、それだけでは足りない、だからそこに魔力を流し込む。

そして手をとてつもなく硬くするイメージ

 

硬くても滑らかに動く

 

そして来た

腕から紅色の稲妻の様なものが走り

腕が黒くなった

成功したんだ

 

岩を割った俺の腕は黒く輝いていた

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

エリスはそのまま3m程吹っ飛び気絶した

 

本気を出すと言ったが流石に武装色を纏ってガチパンチを繰り出すのは怖いので少し手加減はした

 

「勝負あり!」

 

ギレーヌの声と共にルーデウスがエリスに駆け寄り治癒魔法をかけ始めた

 

「お前、その歳で闘気を纏えたのか?」

 

気づけば俺の横にはギレーヌがいた

 

「闘気?」

 

「あぁ、お前がエリスの腹を殴った時に使ったものだ、私の知るものと違い、腕が黒くなっていたがな」

 

であれば、この世界で武装色は闘気と言うものになるのだろう

 

発言からしてギレーヌも纏えそうだ

 

やっぱり世界は広いな

 

「よし、お前の剣術と言えるかわからないが力は分かった。次はなんでもありの勝負をしてみろ」

 

「分かった、けどエリスはしばらく起きなそうだぞ」

 

「いや、お前が次に戦うのはルーデウスだ」

 

「え?僕ですか?」

 

 

 

 

 

 

手遅れかもしれないんですけど一応

  • 戦闘描写たくさん
  • 話し合い、イチャイチャたくさん
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