ACを作りたい少年とセミナー書記   作:雨垂れ石

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すごいゲームを作るためにも!!


『鏡』争奪戦

 

 

「そのためにも!!やっぱりもう一度廃墟へ行かないと!」

 

「やっぱりそうなるよねぇ……」

 

「G.Bibleを探しに、また廃墟に行くなら……私も、一緒に行く」

 

「え、ユズちゃんも!?」

 

「ユズちゃん、もう半年近く校舎の外に出てないのに、授業もインターネット受講だけだし……」

 

「………元々は、私のせい………だから、それにこの部室は……もう私だけのものじゃない……一緒に守りたいの」

 

「ユズちゃん……」

 

「パンパカパーン!ユズがパーティーに参加しました」

 

「よし…ゲーム開発部、G.Bibleを探しに廃墟へ……ゴー」

 

「ご…ゴー!」

 

モモイ達はまた廃墟へと足を運んだのであった

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

廃墟にやってきたモモイ達、そしてその前には待っていたと言わんばかりにロボット兵達が銃を構えていた

 

「な、なんでもうバレてるの!?」

 

「この前ここに私達が侵入したから、警備を強化したんだと思う」

 

「か…数が多い…ね、武器も多種多様だし」

 

「モンスターの数が多い時は高い火力を持って一掃するのが一番!―って事でアリス、お願い!」

 

「はい!」

 

そうして、アリスはスーパーノヴァを構えるが……

 

『まて、アリス』

 

「チャティ?」

 

『ここは俺がやる』

 

「えっ?」

 

「無茶だよチャティ!」

 

『安心しろ、これでもボスの隣で戦ってきた』

 

『それに、ビジターが作った武器も確かめるためにもな』

 

チャティに渡した武器は

右腕に『VE-66LRB』

アーキバス先進開発局の設計した双身式レーザーライフル

銃口を上下に併置した高負荷高性能バリエーション

チャージにより威力の引き上げが可能

 

左腕に『DF-MG-02 CHANG-CHEN』

大豊核心工業集団の開発したマシンガン「常陳」

弾倉を大きく取っており 継戦能力を重視したモデル

リロード間隔の長さから弾幕運用にも向く

 

右肩に『SB-033M MORLEY』

ベイラムの開発した拡散バズーカ

小型の成形炸薬弾を拡散発射し 圧倒的な衝撃力を叩き出す

同社の「物量による制圧」を象徴するような武器

 

左肩に『SI-24: SU-Q5』

タキガワ・ハーモニクスの開発した標準パルスシールド

性能に特筆すべき点はないが低負荷でバランスが良く

イニシャルガード時間も長めで扱いやすい

 

本来は、元の武器を渡そうかなっとは思っていたが

今後の開発のためにもチャティにテストさせるという形になっている

なんならチャティ自身から申し出があった

 

『チャティ、無茶はするなよ、やばかったらACで参戦する』

 

『了解だ、ビジター』

 

そうしてチャティはブーストを吹かし、ロボット兵に向けて攻撃を開始する

 

ビーー!ビーー!

 

LRBのレーザーがロボット兵に直撃し、爆散する

 

ドドドドドドドド!!

 

マシンガンで、周りにいるロボット兵を片付ける

ロボット兵も反撃してくるが

チャティの脚は軽量タンクパーツのため、速度も早く弾丸を容易く回避する

 

「は、早い……」

 

「チャティって、あんなに動けたんだ……」

 

ドゴォン!!

 

 

拡散バズーカで固まっているロボット兵を吹き飛ばす

 

『殲滅完了』

 

『よくやったチャティ』

 

「すごいねチャティ!!」

 

「それよりも、先に進もう」

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

工場内部

 

 

「すんなり入れたね」

 

「チャティが色々やってくれたおかげだよ〜おかげで楽ちん楽ちん!弾薬もたくさん残ってるし!」

 

「それにしても……本当に不気味だよね……ここ」

 

「うん、まるでダンジョンみたいな………?アリス、どうしたの?」

 

「……えっと」

 

『気分が優れないなら無理をするな、俺の背中に乗っても構わない』

 

「いえ大丈夫です……」

 

アリスは不思議そうな顔を浮かべながら辺りを見渡す。俺は気になりアリスに聞く

 

「ここ、知ってるのか?」

 

「…分かりません……ですが、どこか見慣れた景色です…………こちらのほうに行かないと、いけないような……」

 

「えっ?」

 

「追いかけよう」

 

 

追いかけた先に、アリスはキョロキョロと辺りを見渡している

 

「……アリスの記憶にはありませんが……まるでセーブデータを持っているような……」

 

「どういうこと……? 確かに、元々アリスがいたところと似たような場所だけど……」

 

「あっ、あそこにコンピューターが一台…………あれ?」

 

「あのコンピューター、電源が点いてる……?」

 

ピピッ

 

「!!」

 

明かりすらなく電源すら通って居ない筈のその場所、ポツンと存在するコンピューター、それがレイヴン達が近づいた瞬間、明かりがついた

 

《Di:viSion Systemへ、ようこそお越しくださいました、お探しの項目を入力してください》

 

「めっちゃ怪しい……叩いてみる?」

 

「だ、ダメですよ、もしも壊しちゃダメな物だったら……ほら、後が大変…だから」

 

「キーボードを発見……G.Bible、と入力してみます」

 

「あっ、何か出てきた!」

 

【……】

 

アリスはキーボードのエンターキーをポチッと押そうとした…すると次の瞬間

 

【……#$@#$$%#%^*&(#@】

 

画面の文字がバグり聞いたことのない音が鳴る。

 

「こ、壊れた!? アリス、一体何を入力したの!?」 

 

「い、いえ、まだエンターは押していないはずですが……」

 

「アリスちゃんが触れたからバグったのかな……すごいねアリスちゃん、触れるだけで機械が壊れる能力を持っているなんて」

 

「そんなわけないでしょ!?」

 

みんなが、そう慌てていると

 

【あなたは―AL-1Sですか?】

 

PCの画面が変わり、そう表示されている

 

「……エア」

 

『罠では無さそうです、ですが……』

 

『このコンピューターは普通とは何かが違います、無闇に触れるのは……』

 

「? いえ、アリスはアリスですが……」

 

「ま、待って! アリスちゃん、今は何も入力しないほうが……!」

 

【音声を認識、資格が確認できました。おかえりなさいませ、AL-1S】

 

「音声認識付き!?」

 

アリスの応答を、キーボードを使うまでもなく認識したらしいシステムはアリスを『AL-1S』として受け入れた

受け入れてしまった

 

「あなたはAL-1Sについて知っているのですか?」

 

【────────】

 

「反応が遅い……?」

 

「何か画面もぼんやりしてきたけど、処理に詰まってるのかな?」

 

【そうで@!#%#@!$%@!!!!】

 

「え、え? 何これ、どういう意味!?」

 

アリスの問いに答えられないのか、あるいは答える気が無いのか、再び意味のない文字列を紡ぎ出し。

そして

 

【緊急事態発生電力限界に達しました、電源が落ちると同時に消失します、残り時間51秒】

 

という、システムメッセージを吐き出した。

そのメッセージを信じるのであれば、この死にかけていた施設の電力が遂に底をつくということになるのだろうが……俺としては、まるで都合の悪い追及から逃れようとしているようにしか見えない

このコンピューターは……

 

「ええっ!? だ、ダメ! せめてG.Bibleのことを教えてからにして!」

 

【正確には、私の中にG.Bibleがあります。しかし現在私は消失寸前、新しい保存媒体への移行を希望します】

 

「そ、そうは言っても急に保存媒体なんて……あ、ゲームガールズアドバンスSPのメモリーカードでも大丈夫?」

 

コンピュータは少し黙り呆れたように言った。

 

【……………………可能、ではあります】

 

「すごい嫌そう」

 

「データケーブル……連結完了!」

 

【転送開始……保存領域が不足、既存データを削除します。残り時間9秒】

 

「え、嘘っ!? もしかして私のセーブデータ消してない!? ねぇ!?」

 

【容量が不足しているため、確保します】

 

「ダメ! お願いだからセーブデータは残して!」

 

【削除完了】

 

「ああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!」

 

まぁ、なんだ、ご愁傷さま

世に平穏のあらんことを……

 

【…………】

 

「あれ……電源落ちちゃった……?」

 

「ああぁぁぁ! 私達のセーブデーターがぁぁぁぁぁぁ!!!」

 

「あ、画面が……」

 

【転送完了】

 

「え?」

 

【新しいデータを転送しました】

 

<G.Bible.exe>

 

「こ、これって!?」

 

「これ今すぐ実行してみよう! 本物なのか確認しなきゃ! ……って、パスワードが必要!? 何それ!?」

 

「……大丈夫、パスワードぐらいならヴェリタスが解除できるはず」

 

「……これがあれば、本当に面白いゲームが……」

 

「うん、作れるはず!!」

 

「もうここに用はないよね……よし、そそくさと帰っちゃおうか」

 

「賛成!」

 

そうして、モモイ達一行は、ミレニアムへと戻りパスワードを解除するためにヴェリタスへと訪れる

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

「依頼されたデータについて結果が出たよ」

 

「い、いよいよ………!」

 

「知っての通り私達ヴェリタスはキヴォトス最高のハッカー集団だと自負してる、システムやデータの復旧についてはそれこそ数えきれない程に解決をしてきた。その上で単刀直入に言うね」

 

2年生でヴェリタス所属の小鈎ハレの言葉にゲーム部は固唾を飲んで聞く

 

「モモイ、貴方のゲームのセーブデータを復活させるのは無理」

 

「うわぁぁぁん!もう駄目だ────!」

 

モモイはこの世の全てに絶望したような声を上げて、地面に寝そべって撃沈した

彼女だって分かっていた、ゲームのセーブデータの復旧が難しい事くらい

 

「って!そっちじゃないでしょ!? G.Bibleのパスワードの解除はどうしたのさ!?」

 

「それならマキが作業中ですよ」

 

椅子を回転させ、此方を見ながらそう言ったのは同じくヴェリタスの少女音瀬コタマ

 

「マキちゃんが?」

 

「おはようミド! 来てくれたんだね、ありがと!」

 

ドアを一枚隔てた作業スペースから出てきたのは件の少女、小塗マキ、燃えるような赤髪が特徴的な、グラフィティ好きな快闊な少女だ

 

「それより、G.Bibleはどうだった?」

 

「あーそれ?ちゃんと解析できたよ、あれはあの伝説のゲーム開発者が作った神ゲーマニュアル……G.Bibleで間違いないね」

 

「や、やっぱりそうなんだ!」

 

「ファイルの作成日や最後に転送された日時、ファイル形式から考えても確実。作業者についても、噂の伝説のゲーム開発者のIPと一致していた。それと、あのデータはこれまでに1回しか転送された形跡がない」

 

「ということは、つまり……」

 

「うん、オリジナルのG.Bibleだろうね」

 

「す、凄い! それじゃあ……」

 

「でも……」

 

「ファイルのパスワードについてはまだ解析できていないの」

 

「えぇッ!? それじゃ結局見れないじゃん!?がっかりだよ!」

 

「うッ……だって私はあくまでクラッカーであってホワイトハッカーじゃないし……」

 

「兎に角! 解析ができないからって、それ以外に方法が無い訳じゃない」

 

「そうなの?」

 

「あのファイルのパスワードを直接解除するのは、多分ほぼ不可能。でも、セキュリティファイルを取り除いて中身を丸ごとコピーするって手段ならいけるんじゃないかな……で、そのためにはOptimus Mirror System……通称、鏡って呼ばれるツールが必要なの」

 

「ぜ、全然話についていけない……」

 

「うーん……つまり、今のままじゃG.Bibleは見れないから、『鏡』ってプログラムが必要だってことだよね?」

 

ミドリがある程度内容を簡潔にまとめて話すと、モモイは納得した様子で頷く

 

「じゃあその鏡はどこにあるの?」

 

「あたし達ヴェリタスが……『持ってた』」

 

「何だ、それなら今すぐ……え、待って!? 過去形!?」

 

「そう。今は持ってない。セミナーに押収されちゃったの、もうっ!」

 

「セミナーか……」

 

こりゃ大分めんどくさいな……

 

「急に押しかけて来てさー!?『不法な用途の機器の所持は禁止』、それだけ言ってプログラムを回収していったんだよ!もう本当にやだ!」

 

「わたしの盗聴器もその時に持っていかれましたね」

 

「サラッととんでもない言葉が聞こえて来た」

 

「その鏡ってやつはそこまで危険なものなの?」

 

「そんな事はないよ、暗号化されたシステムを開くのに最適化されたツールってだけ」

 

「世界に一つしかない、私達の部長ヒマリ先輩が直々に製作したハッキングツールで…」

 

「ヒマリ…?」

 

「ヒマリ先輩はヴェリタスの部長さんなの。ちょっと身体が不自由で車椅子に乗っているから、見かけたらすぐ分かると思う……本当に、凄い人でね。身体の事はあるけど、それであの人に同情したり軽視したりするような人は、少なくともこのミレニアムにはいない。天才、っていうのかな。ミレニアム史上、まだたった3人しか貰えてない学位、全知を持ってる人なの」

 

oh......

まさかヒマリが開発したものとはな、さすが全知

待てよ、もしや……

 

「それなら、俺がヒマリに連絡を取ってもう1個作ってもらおうか?」

 

「そっか、レイヴンはヒマリ先輩も仲が良かったね」

 

「そうなの!?」

 

「でも、ヒマリ先輩は鏡は1つしか作らないって言ってた、すごく危ないものだからって」

 

「なら無理か……」

 

残された手段は……だが……

セミナーと押し問答を繰り広げるのは流石にやばい

ならば実力行使!と考えるが、それはもうほとんど自殺行為、何処かに力を借りたいが…セミナーに一緒に喧嘩をしに行ってくれる者なんていない……そう、いなかった

 

この場にゲーム開発部が来るまでは

 

「……うん、大体分かったよ」

 

「ふふ、流石モモ、話が早いね」

 

「目的地が一緒なんだし、旅は道連れってね」

 

「共にレイドバトルを始めるのであれば、私達はパーティーメンバーです!」

 

「ま…まさか…まさかみんな……本気で?」

 

『セミナーを襲撃する』

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

最初の頃、ミドリはやめておこう、まずい、と止めていたが、このままではゲーム開発部に未来は全くないのでやるしかないと決めた

 

「けど…大きな問題がある」

 

「問題?」

 

「『鏡』は生徒会の差押品保管所に保管されているんだけど、其処を守っているのが実は……メイド部、なんだよね」

 

「メイド部、アスナのところか……」

 

ミレニアムサイエンススクールで活動する組織で、略称はC&C。凄腕のエージェント集団で、戦闘力は同校でトップクラス

制服はメイド服であり「メイド部」と呼ばれる時もある。エンブレムも「M16を携えたメイドの横顔」になっている

そして流麗な所作で優雅に敵を『清掃』する

俺の友達、アスナはそこの一員である

彼女は常人離れした『勘』を持つ、敵に回すと非常に手強い相手だ

 

「じゃあ…あのメイド部が鏡を?」

 

「そうそう!まあ、些細な問題なんだけどさ~」

 

「そっか~!そうだねー、うーんなるほど~……よし、諦めよう! ゲーム開発部、回れ右!前進ッ!」

 

モモイは徐に立ち上がり、右手の人差し指でヴェリタスから出るためのドアを指し逃げ出そうとする、アリスがすぐに動き、止める。

 

「諦めちゃダメだよモモ!G.Bibleが欲しいんでしょ!?」

 

「そりゃ欲しいよ!でもだからって、メイド部と戦うなんて冗談じゃない!そんなの、走ってる列車に乗り込めとか、燃え盛る火山に飛び込めって言われた方がまだマシ!」

 

「で、でもこのままじゃ、あたし部長に怒られ……じゃなくて! ゲーム開発部も終わりだよ! このままじゃ廃部になっちゃうんでしょ!?」

 

「うぐっ……も、勿論廃部は嫌だけど……でもこれは、話の次元が違う。C&Cのご奉仕で壊滅させられた過激団体や武装サークルは数えきれないもん」

 

「……最後には痕跡すら残さず、綺麗に掃除される、有名な話だね」

 

メイド部が仕事を終えた後には何も残らない。まるではじめから無だったように。それほどまでに強力で恐ろしい集団、それがメイド部なのだ

 

「そりゃ、私も部活は守りたいでも、ミドリにアリス、ユズの方が圧倒的に大事!危険すぎる!」

 

「た、確かにそうだけど…」

 

「それに!いくらアリスがとんでもなく強くても限界はある!私たちなんて足手纏いだし……もっと強い戦力がいるよ!!」

 

「それは………あれ?」

 

モモイ達は、何かに気づいた

ここにはとても大きな戦力が居ることを

 

「レイヴン先輩がいるじゃん!!」

 

「えっ?」

 

「そっか、レイヴンにはACがあったね、ヒマリ先輩がよく話してた」

 

「よーし!これなら余裕でしょ!」

 

そうみんなは自信がついているが……

 

「何を言っているんだ?俺はいつセミナー襲撃手を貸すと言った?」

 

「えっ?」

 

普通に嫌である

なんでミレニアムの生徒会を敵に回さないといけないんだ

それにあっちにはノアがいる

ノアを傷つけるのは持っての他だ

 

「どうして!?協力してくれると言ったよね!?」

 

「それはゲーム開発部の部活存続の為の事だ、セミナー襲撃の為とは言ってない」

 

「そんな!この通りだよ!お願い!!」

 

「ACを使おうにもあいつらにはオーバーキルすぎる」

 

「私からもお願い、手を貸して!」

 

先生にもお願いをされる

……はぁ……

 

「分かった……だが……」

 

「そもそも、俺は生身では戦えない」

 

「……」

 

『それなら、代わりに俺が行こう』

 

「チャティ!?いいの!?」

 

『ビジターは生身では戦えない、だが俺なら戦える』

 

『ビジターは、サポートさえしてくれればいい、あとは俺がやる』

 

「はぁ……」

 

「やばかったら、ACで参戦する、だが、チャティの弾薬費、先生、あんたが掛け持て」

 

こうして、俺とチャティはセミナー襲撃に手を貸すのであった……

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

作業場、俺はセミナー襲撃のために、チャティの武装を整えている

 

「本当にいいのか、チャティ」

 

『あぁ、俺が選んだ事だ』

 

『それにビジター、元から協力するつもりだったな』

 

「……そうだな」

 

そう、武装を整備していると……

 

「レイヴン君?」

 

ノアが作業場にいた

 

「どうした、ノア」

 

「セミナーを襲撃しようとしてますね?」

 

「!?」

 

馬鹿な、いつの間に情報が漏れている!?

 

「なぜ、知っている」

 

「さぁ、どうしてでしょうね」

 

「……俺を咎めに来たと?」

 

「……」

 

ノアは一歩ずつ歩み寄り

 

「……いえ、レイヴン君の方に着こうかと」

 

「何?」

 

「セミナーが襲撃されるんだぞ、それでもいいのか」

 

「確かに、それは嫌ですが……」

 

「レイヴン君が敵になるのは、もっと嫌ですから……」

 

「……」

 

「レイヴン君、私に何かやれる事はありますか?」

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

「ううっ! アリスが連れていかれちゃった!」

 

「落ち着いてモモイ、計画通りだよ」

 

「アリスちゃん……待ってて、すぐに助けてあげるから」

 

「まさか一撃とは…………でもまぁ、これで一つ目の仕掛けは、上手く行った感じかな」

 

モモイ達の作戦、それはアリスとヴェリタスの部員たちが陽動作戦を行っている間、セミナーの鏡がある場所へと正面突破を試みるという物

 

「ここまでは計画通り……先生、準備のほうは」

 

「大丈夫、いつでも行けるよ」

 

「なんとしてでも成功させようね……犠牲になったアリス達のためにも」

 

 

「いや誰も死んでないからねお姉ちゃん!」

 

「モモイパーティ……セミナーダンジョン攻略へ…いざ行かん!!」

 

「行かん!!」

 

 

「もっと緊張感を持って……もーーう!」

 

先生とモモイの緊張感のなさに頭を抱えたミドリ、しかしそれで自然と緊張が逸れ、少し気持ちが楽になったようだった

 

先生達はセミナー攻略へと足を運んだ

 

 

「先生、お姉ちゃん、ハレ先輩から連絡!アカネ先輩を閉じ込めるのに成功したって!」

 

「よし、指紋認証システムも正常に作動したね」

 

ヴェリタスの部員の一人マキとエンジニア部のコトリ、この二人が囮となりメイド部のアカネを閉じ込める事に成功。

 

そして最初、アリスがセミナーを襲撃した際にヴェリタスが指紋認証システムをハッキング、これで先生達は堂々と中を走れるようになった

 

「これで生徒会の役員達も動けなくなった……今、このタワーの中で動けるのは私達だけ!」

 

「本来のエンジニア部製よりほんの少しだけ弱そうに見える、最新型のセキュリティ……上手く行ったみたいだね」

 

「名前を隠してたし、多分あれもエンジニア部製だとは思わなかっただろうねその辺の塩梅も、さすがはエンジニア部!」

 

「よし、じゃあ堂々と入っちゃおう」

 

そうしてモモイ達は先へと進んでいるが……

 

『先生!伏せて!!』

 

ドカアアアアン!!

 

エアの掛け声と同時にそこに一発の弾丸が放たれた、それは対人ではなく対物狙撃用の弾丸、窓ガラスが完全に砕け散り、弾丸は壁に突き刺さっていた

 

「な、なに!?なにいまの!」

 

「スナイパーの弾丸ってあそこまで威力あったっけ?」

 

「あれは対人じゃなくて対物用の弾丸!」

 

「どれぐらいヤバい物なの?」

 

「えっと確か……ヘイローを持っていない人が食らってしまえば、骨が砕け肉がはち切れてミンチになるって聞いた事があります」

 

「ヒェッ…」

 

『解析できました……狙撃してきた人物はC&C所属、コールサイン02『角楯カリン』です!! 』

 

「カリン先輩!?」

 

「だとしたらまずいね、一歩も動けない……」

 

 

「あれが噂の先生か、よく反応できたな」

 

向かいのあるビルの屋上で、カリンはそう言う

 

「だが、ここで足止めだ」

 

カリンは自身の愛銃、ホークアイを構えひたすら撃ち続ける

 

「あとは、他のものたちが捕らえるだろう、そのためにも時間を……」

 

カリンがそう言った後、先生達がいるビルの屋上に、謎に光が照らされている

 

「なんだ、あのひか……」

 

ドカアアアアン!!

 

カリンがいる所に、レーザーが撃ち込まれ、ビルの一部は崩壊する

 

 

 

「……」

 

「よくやった、ノア」

 

『どうですか、今の狙撃』

 

「あぁ、ラスティ並の狙撃だ」

 

カリンのいたビルの反対側の屋上、そこには、ついに実戦配備されたノア専用のAC『プロト』

武装はレイヴンのACシャイングの武器、『ハンド・レールガン』を装備している

このレールガンはフロムマジックが着いているため、普通のレールガンとは桁違いの威力を叩きだす

ノアはそれを使い、カリンに向けて正確に狙撃をした

 

「ノア専用のAC、使い心地は?」

 

『最高ですね、やっと乗れました』

 

「まぁ、今回はこの狙撃だけだ、仕事は終わりだ」

 

『えええええええ!!』

 

「ええじゃない、まだお前ロックスミス倒せてないだろ」

 

『だって!300戦したんですよ!それでも勝てないんですよ!!』

 

「レギュ変えただろ」

 

『それでも無理なものは無理なんです!!!』

 

「倒せるまで頑張れや」

 

『ああああああもう!!!』

 

『……はぁ』

 

大人気ないですねっとそう思うエアであった

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

「今のって……」

 

「多分、レイヴン君だと思う……」

 

「でもラッキー!!これで先に進める!!」

 

「このまま行けば鏡の場所に行ける!ダンジョン完全攻略まで目前だ〜〜!」

 

「油断しちゃダメだよお姉ちゃん」

 

「大丈夫大丈夫♪ だってシャッターは……」

 

ドカアアアアン!!

 

 

「えええッ!? なになに、地震!?」

 

「もう!!お姉ちゃんがフラグ立てるからじゃん!」

 

「ちょっと急ぐよ……多分、アカネちゃんって人が強引に抜け出して来たと思う……」

 

先生はモモイ達を連れて先へと進む

 

 

 

閉じ込められていたアカネは自分が所持していた爆弾を使い、強引にその場から抜け出した、アカネの近くにはコトリとマキが目を回していた。

 

 

「ふぅ、あまり学校の施設を壊したくないのですが……ユウカ、申し訳ないですがシャッターは無理矢理破壊しました。ゲーム開発部の現在の位置は?」

 

『どうして、どうして……』

 

「ユウカ?」

 

『はっ、ごめんなさい、取り乱してたわ……』

 

「その様子だと、カリンは負けたのですね」

 

『えぇ、それなんだけど……』

 

『倒したのは、ノアなの』

 

「えっ?」

 

「彼女はセミナーのはずでは?」

 

『私も疑ったけど、映像には、ノア専用のACがいたのよ』

 

『多分、レイヴンの方に着いたと思うわ……』

 

「そういえば、あのレイヴンと仲が良かったですね……」

 

『今、鏡を守っている差押品保管所の方に向かっていると思うわ………お願い、なんとか……』

 

次の瞬間…このフロアの全ての明かりが消えた。

 

「あれ、ユウカ?ユウカ!」

 

アカネが呼びかけるが、返答は返ってこなかった。

 

「まさか、電力と電波を遮断して……!?」

 

その回答に思い至ったアカネは元々焦っていた顔からさらに焦った顔を見せる。

 

「くッ……ここまでするとは……!……レイヴンといい先生も、なんなんですかセミナーの1人が裏切るなんて!!……ああもう……なんでこんな時にあの人はいないんでしょう」

 

今ここにいないリーダーに対し、アカネは愚痴っていた

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

「さっきの停電ってウタハ先輩とヒビキの策が成功したって事だよね?」

 

「うん、そのはず……確か、このポイントを抜ければ……」

 

「流石はエンジニア部、準備ができたら一気に行こう」

 

「うん!ここまで来たら誰も……」

 

「あ!やっと来たね!!」

 

「お姉ちゃんもうフラグ建てないで!」

 

「別に建てたくて建てたわけじゃないってば!!」

 

モモイ達の前に立ちはだかったのはコールサイン01 『一之瀬アスナ』

 

「遅かったね~、だいぶ待ってたよ~ようこそ、ゲーム開発部の子達!それから先生!」

 

「来るのが遅いから寝ちゃう所だったよ〜」

 

「でも、ここまでみたいだね」

 

「えぇ、チェックメイトです、先生」

 

さらに奥から、アカネが歩いてきた

 

「嘘でしょ、もう来たの!?」

 

「チェックメイトですよ、先生!!」

 

「……わーお」

 

ロボット兵が大量に配備され、いつでも先生達を撃てる準備は整っていた

 

「うッ……ユウカ!」

 

「久しぶりね、取り敢えず、ここまで状況を引っ搔き回した事については褒めてあげる、ここまで手を焼くなんて、本当に驚いたわ」

 

「フフン♪そうでしょそうでしょ?」

 

「先生が色々やってくれたおかげだけどね」

 

「うっ」

 

「先生も……本当に色々やってくれましたね」

 

「いや〜それほどでも〜」

 

「褒めてませんからね!……とにかく、こんなありとあらゆる方法を使ってセミナーを襲撃するなんてやり過ぎよ。猶予を与えた事といい、ちょっと甘過ぎたのかしら」

 

ユウカは銃のセーフティを外し、3人に銃口を向ける。

 

「もう悪戯じゃ済まされないわよ。無条件の1週間停学か、拘禁くらいは覚悟しなさい」

 

「停学!?…拘禁!?」

 

「そんな……1週間だと……ミレニアムプライスが終わっちゃう!」

 

「アリスちゃんも、今は反省部屋に入って貰ってるわ。1人だけで可哀想だったけど、あなた達が来ればきっと喜ぶでしょう」

 

「うぅ……!」

 

「先生も、抗議文ぐらいは送らせてもらいますよ」

 

「ううう……」

 

「捕まっても大丈夫だと思ったけど……このままじゃ例え鏡を奪えたとしても、期限内にゲームは作れない……どうにかして、突破しないと!」

 

「突破?……へぇ、私達を?」

 

ユウカ達が、銃をこちらに向け

今にでも撃ってきそうなの時

 

『先生、伏せろ』

 

「光よぉぉ!!」

 

ドカアアアアン!!

 

 

「うわあああ!?」

 

「な、何!?」

 

背後にあった扉からビームが飛び出し、固まっていたロボット達に直撃し爆散する

 

破壊された扉から、見覚えのあるシルエットが近づいてくる

 

『無事か?』

 

「「「チャティ!!」」」

 

「チャティ!どこに行ってたの!?」

 

『すまない、アリスを助けに行っていた』

 

遡ること数十分前

 

 

「うう、捕まってしまいました……」

 

アリスは反省部屋で1人孤独に座り込んでいる……

 

「ですが、モモイやミドリ、先生なら上手くやってくれます!」

 

「でも……」

 

アリスがそう顔を伏せた時

 

ガタンッ

 

ドゴォン!!

 

「えっ?」

 

扉が破壊され、何者が入ってくる

それは……

 

『アリス、無事か?』

 

「チャティ!」

 

反省部屋に、チャティが来ていた

 

「チャティ、モモイ達と一緒では?」

 

『……アリスの事が心配でな、俺の判断で助けに来た』

 

『急ぐそ、ビジターからは、モモイ達か追い詰められそうと聞いている』

 

「……ッ!」

 

『背中に乗れ、スピードなら俺の方が早い』

 

「……はい!」

 

アリスはチャティの背中に捕まり、チャティはブーストを吹かし、スピードをあげていく

 

「チャティ、ありがとうございます」

 

『気にするな、お前がいなければ、このミッションは成功出来ないとそう感じる……』

 

『勇者がいなければ、魔王は倒せない』

 

『ゲームで学んだことだ』

 

「……そうですね」

 

「パーティには勇者は必ずいないといけません!!」

 

「勇者なら、仲間を助けに行くのは絶対!!」

 

「急ぎましょう!チャティ!!」

 

『……フッ』

 

『そうだな』

 

「(チャティが、笑った?)」

 

 

時は戻り

 

「なるほど」

 

「クッ、チャティ、あなたが居るとは思っていなかったわ……」

 

「でも、ここは通さないわ!」

 

「そうだね!じゃぁ、片付けようか!」

 

アスナは自身の武器、サプライズパーティを構える

ユウカ達の方に向けて

 

「なっ、アスナ!?」

 

「ごめんね!私の大事な友達からお願いされたんだぁ!

 

「まさか、レイヴン!?」

 

「正解!!」

 

「えっ、どういうこと……?」

 

『ビジターは、アスナとは大切な友人と言うことらしい』

 

「ほらほら!ここは私がやるから!先に進んで!!」

 

「そうです、進んでください」

 

「な……」

 

アスナの背後からコツっコツっっと歩く音が……

その人物はユウカもよく知る人

 

「ノア!!」

 

「ごめんね、ユウカちゃん」

 

「あれ?もしかしてノアちゃんも?」

 

「えぇ、そうですよ」

 

「ノア、あなたセミナーの人でしょ!?」

 

「そうですよ……」

 

「なら!」

 

「ですが……初めから私はセミナー側では無いのですよ?」

 

「なので、ここで足止めさせます」

 

「騙して悪いですが、仕事なんです」

 

そうして、ノアも自身の銃を構える

 

「AC操縦で鍛えられた反射神経……!!

見せてあげます!!」

 

 




この話のチャティのアセンをやってみたんだけど、意外と何とかなりそう
ゲーム開発部とチャティの絡み、なかなかいいな
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