ACを作りたい少年とセミナー書記   作:雨垂れ石

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第一回補修授業部水着パーティーですよ♡


退屈しない雨の日

 

 

「あうぅ……結構降っていますね……」

 

「そうですねぇ……」

 

「天気予報では晴れだったのにね……」

 

補習授業部の休日

合宿期間とは云え、毎日が勉強……という訳でもなく

ちゃんとした休みの日がある、今日がまさにそうであるが……

天気は生憎の雨

 

俺達は念のためヒフミ達の部屋に移動し、そこで待機していた

 

「んぅ……」

 

「あら、おはようございます、コハルちゃん」

 

「おはようございます、アズサちゃんは……まだちょっと起きられそうにないですね」

 

「ん……んんっ……」

 

「おはよ……あれ、アズサ、どうしたの? いつも早起きだったのに……」

 

「アズサちゃん、朝だよ〜」

 

「んんんん……」

 

アズサは、枕を抱きしめながら

爆睡している

先生が揺らしても起きる気配がない……

 

「どうしましょう……」

 

「……!」

 

レイヴンはなにか閃いた様にアズサの方による

 

「レイヴンさん?」

 

俺はスマホを出し、アズサの耳元に当てある音声を流す

 

『スロー、スロー、クイッククイックスロー』

 

『………』ゾワッ……

 

『スロー、スロー、クイッククイックスロー』

 

スマホから流しているのは、ブルートゥの迷言

ACをやっている人ならみんなは知ってるよね?

 

「うっ……うう……」

 

 

『素敵なステップです!ご友人♡』

 

「うわああああああ!?」

 

 

アズサは勢いよく飛び上がり、銃を構える

 

「ようやく起きたか、寝坊助さん」

 

「あっ……あれ……」

 

「なんかすごい背筋が凍ったんだけど……」ゾワッ

 

「あはは……なんか頭にすごい流れます……」

 

「戦友……少し他に起こし方なかったのか……?」

 

「いや、この方が手っ取り早いと思ってな……」

 

そうして、アズサを起こした時

窓の向こう側がパッと光り、轟音が鳴った

唐突なそれにヒフミとコハルが肩を跳ねさせ、声を上げる

 

「わっ、か、雷ですか、今の?」

 

「か、雷!?」

 

「………あ、まずい」

 

「まずい…?」

 

「そうです……洗濯物が外に……!」

 

「えっ!?」

 

干している洗濯物を急いで取りに行く、豪雨なんて気にせず、ただひたすらに洗濯物を救出しに行く

 

そしてヒフミ達も立ち上がり、急いで洗濯物へと急ぐ

 

「ま、まずいですっ……!」

 

「早く取り込まないと……!」

 

「ごめんなさい、私がうっかりして……!」

 

「い、今は後! はやくっ!」

 

「うっ…スロー、スロー……って……あ、あれ、皆?ど、何処に……ま、待って、私もいく……!」

 

 

 

 

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そして洗濯物騒動から大体10十分後

 

補習授業部は全員揃って水着に着替え、体育館に集合していた

 

「とりあえず、コーラルを使ってパルスプロテクションを発動させたけど……流石に全部は無理だったな……」

 

「しかし、すごいな……レイヴンってあんな事もできるのか」

 

「……まぁ、最近できるようになったばかりだけどね」

 

「……まさか着るものが濡れてしまうとは……おまけに、落雷のせいで停電も起きてしまい、ドライヤーや洗濯機が完全にダウンした」

 

「(ねえ、レイヴンって本当に普通の人間なの?)」

 

「(うーん、まぁ普通の人間ではあるね……半分だけど……)」

 

そう会話を続けていると

 

「それでは、記念すべき第一回補修授業部水着パーティーを始めましょうか♡」

 

「あうぅ……やっぱ変な感じがします」

 

「それが当たり前よ……」

 

「私とレイヴン君とラスティ君だけ私服なのは違和感があるなぁ」

 

そうして、みんなで固まり、他愛のない会話をする

 

これぞ合宿と云わんばかりに本当に色んな事を

 

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「そう云えば今、トリニティのアクアリウムで、ゴールデンマグロという希少なお魚が展示されているらしいですね」

 

「あ、それ私もパンフレットで見ました! 幻の魚と呼ばれているんですよね?」

 

「幻の魚……気になるな……皆もそういうのに興味があるのか?」

 

「私は、まぁ、普通……?」

 

「でも、やっぱり幻の魚なんて云われたら、ちょっと気になりますよね」

 

「そのゴールデンマグロ、どうやら近くの海で発見されたらしいのですが、見に行こうにも入場料も安くは無いので……」

 

「じゃあ私の財布から出すよ」

 

「えっ、良いんですか先生!?」

 

「勿論、でも合宿が終わったらね」

 

「む、それは助かる」

 

「ありがとうございます!」

 

「あら、先生太っ腹ですね♡」

 

「ま、まぁ、皆が行くなら……」

 

「ふむ、それにしても海か……思い返せば一度も行った事が無いな」

 

「俺は、何度かあるな」

 

「そうなのか!」

 

「どんな感じなんだ?」

 

そうアズサに詰め寄れられる

 

「すごく透き通った色で、すごく涼しかったな」

 

「もう1年前か…時間が経つのは早いな……」

 

「いつか……みんなで海に行こう……絶対に」

 

「……そうだな」

 

 

 

 

 

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「つまり、ペロロ様の魅力はそこに詰まっていると云っても過言ではないんですよ!」

 

「え、えぇ……よくわかんない……」

 

「ヒフミちゃん、モモフレンズが本当に好きなんですねぇ」

 

「うん、あれは実に良いものだ、ヒフミの気持ちは良く分かる」

 

「でも1番はレイヴンのチャティ人形だな」

 

「くっ……うぅ!!」

 

「レイヴン、今度は大きくチャティ人形を作ってくれないか?」

 

「あぁ、いいぞ……なんなら本物に会いに来るか?」

 

「本物!?」

 

「あぁ、今俺の部活に、本物のチャティがいるんだ」

 

「絶対に会いに行く!!」

 

「あぁ、チャティも喜ぶと思うぞ」

 

 

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「ね、ねぇ、ラスティ……」

 

「ん?どうした?」

 

「その……『ミールワームの缶詰』って美味しいの?」

 

「私が住んでいた所は、これが主流だったな」モグモグ

 

「宇宙旅行時代の保存食としてメジャーなものだ」モグモグ

 

「えっ……えぇ、あの虫みたいなの普通に?」

 

「コハルも食べるか?」

 

「いや……遠慮しとく……」

 

「そうか?コハル、普通に美味しいぞ?」モグモグ

 

「なんでアズサは普通に食べてるの!?」

 

「……」モグモグ

 

うーん、食感は鶏肉か、魚か……複雑な食感だが……

味は普通に美味いな

 

「……仕事の合間に食べるのにいいかも」モグモグ

 

「ユウカに怒られるぞ」

 

「……そんだよねぇ」

 

「見た目はなんか可愛らしいですが、なんか少し抵抗が……」

 

「あはは……」

 

 

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「アズサちゃんはもっと、夜はきちんと眠った方が良いと思いますよ?」

 

「……うん、今朝は寝坊して迷惑を掛けてしまった、すまない」

 

「い、いえ、そんな」

 

「慣れない場所で寝坊なんて、これまで殆どなかったのに……ふむ、もうここは、慣れない場所ではないからかもしれないな」

 

「確かに、私達もう此処に一週間近く居ますから……」

 

「兎に角、もっとしっかり眠らないと、深夜の見張りは減らして頂いて」

 

「見張り……?なにそれ」

 

「あぁ、毎晩夜中にちょっと見張りを……」

 

「何かあれば私がすぐに駆けつけるし、何が来ても対処する……だからアズサちゃんには休んで欲しいな……みんな、アズサちゃんの事を心配していたのよ?」

 

「そう、なのか……?」

 

「それは、やっぱり同じ部活の仲間ですし……」

 

「そうか、ごめん……実は、見張りは言い訳で、ブービートラップとかを設置していたんだ」

 

「ブービートラップ?」

 

「それは……どうして、また?」

 

「ん、心配しないで、此処に悪意を持って侵入しようとするルートだけに設置しているから、普通に生活する上では安全面に問題はない」

 

「殺傷能力は?」  

 

「大丈夫、殺傷性はない」

 

「……成程、ですがそれならそれで教えて頂けると嬉しいです、どうしても心配しちゃいますから」

 

「……そうか、うん、これからは気を付ける……私のせいで、先生とみんなが被害を受けるのは望むところじゃないから」

 

「やっぱり、アズサちゃんは優しいね」 

 

「なっ、こ……子ども扱いしないで、先生、別に私は……」

 

不意にアズサの言葉が、ピタッと止まった

先程まで流れる様に続いていた会話が完全に停止

 

「……私はいつか裏切ってしまうかもしれない……皆の事を、その信頼を、その心を」

 

「そう?そんなこと絶対にないと思うけどな」

 

「……なんで、そう言えるの?」

 

「なんとなく……っていうのは無理があるね、徹夜してまでみんなのことを守ろうとした、そんな子が裏切るだなんてこと、ありえないって私は思うんだ」

 

「………」

 

「そうですよね……うん、絶対そうです!」

 

「裏切りとか怖いこと言わないでよ」

 

「私たちは、ずっっと、アズサちゃんの味方ですよ♡」

 

胸の中で何かが熱くなっていくのがわかる

この感情は、あの時、レイヴンに励まされた時と同じもの……

 

「………みんな…わ……私は……」

 

アズサが何か言おうとしたその瞬間、突如として明かりがついた

 

「あ、電気が……」

 

「直ったみたい、ですね」

 

光に照らされた時、アズサの顔はいつものポーカーフェイスになり、話そうとしたいた言葉を詰まらせる

 

「……うん、じゃあ第一回水着パーティーはここで閉幕か、二回目も楽しみにしている」

 

「に、二回目とか無いから! こんなの最初で最後だから!」

 

そんな言葉と共に、その休日は洗濯をして幕を閉じた

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

っとそう思っていたお前たちの姿はお笑いだったぜ☆

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「いえ!まだです!このまま一日が終わりだなんてそんなもったいないこと私が許しません!」

 

皆が寝る準備をしようとするときにハナコが急に大声でしゃべる

 

「は、はい?」

 

「な、何?急に飛び上がって、びっくりした……」

 

「突然のことではありましたがせっかくのお休みじゃないですか!みんなで裸でまz……」

 

「おおっとそれ以上はいけない」

 

「とにかく!このままおやすみなのは勿体ないです!!」

 

「ちょ、ちょっと!勝手に記憶を改ざんしないで!それに今なんて言おうとしたのよ!!」

 

「それは置いておいて、このまま終わりなのは勿体ないです!物足りない、っていいますか…」

 

「……具体的には?」

 

「うふふっ、合宿といえばやはりこっそり合宿所を抜けること、それも一つの醍醐味だとおもいませんか?」

 

「…え?」

「さあ!今からみんなでこっそり外に出てお散歩しましょう!」

 

「トリニティの商店街なら夜遅くまで営業しているものもあります!食べ歩きもショッピングも!なんと!できちゃうんです!!」

 

「そ、そんなの校則違反じゃん!駄目!」

 

「細かい校則までは知りませんが、意外とみなさんこっそりやってると思いますよ、ね?ヒフミちゃん」

 

「あはは……」

 

「……どうする、先生」

 

「うーん、まぁせっかくだし、最後まで楽しもうか!!」

 

「えっ?いいの!?」

 

「……準備はできた、いつでもいける」

 

「ふ、二人ともいつの間に準備を??アズサはいつ着替えたのよ……」

 

「ふふふ、楽しくなってきましたね、深夜に裸で散歩……」

 

「しれっとすり替えるな!服は着て!!」

 

「しゃぁない……行くか」

 

「ムゥ……」

 

そうして、合宿所を抜け出すことになった

 

まぁ、たまにはこういうのもありか……

 

 

 

 

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トリニティ、商店街

 

「うふふ……来ちゃいましたね♡」

 

「ここが夜の街……思ったより活気があるね」

 

「そうなんです、24時間営業のスイーツショップとか、いろいろあるんです」

 

「ここからもう少しいくとモモフレンズのショップもあるんです、その向かいには限定商品だけを使う隠れたお店もありまして…」

 

「ふふっ、ヒフミちゃんは詳しいですね」

 

「あはは……」

 

「うう、結局乗っちゃったけどこんなところハスミ先輩に見られたら……」

 

「……」

 

キョロキョロと辺りを見回す俺とラスティ

 

「すごいな……トリニティーっていうのは」

 

「何回も思うが……やはりミレニアムとは違って雰囲気がいいな」

 

トリニティーは、なんというか中世の城下町みたいな感じ

まぁトリニティー自体がかなりのお上品な所だからな……

 

コハルがゲヘナとの会談で起こった出来事について話しているのを聞きつつ、その後スイーツショップに入る

 

「いらっしゃいませ」

 

「………」

 

「ふふっ、夜中にスイーツショップだなんて初めて」

 

「ご注文はお決まりですか?」

 

「あ、注文、限定パフェってまだありますか?」

 

「ああ、申し訳ございません、限定パフェは先程ちょうど別のお客様が3つ購入されたのが最後でして……」

 

「え、こんな時間にパフェを3つも…?」

 

「相当甘いもの好きなのかね……」

 

「……おや?」

 

ふと、後ろから聞こえたつぶやき程度の小さい声が聞こえ、振り向くと

 

「しゃ、シャーレの……!?」

 

「……あっ」

 

「ん?って、ハスミちゃん?」

 

そこには限定パフェを3つ、美味しそうにいただいているハスミの姿があった

 

「先生と、レイヴンさん、ラスティさん、そして補修授業部の皆さん?」

 

「あ、ああああああああっ!」

 

コハルがすごい絶望しとる……

まるで、徹夜で作業してたらノアにバレた俺みたいに……

 

「あら、ハスミさん奇遇ですね?限定パフェを3つも……コハルちゃんから聞いた話だと今は頑張って痩せようとダイエットの最中だとか……」

 

「こ、これはですね、その……」

 

俺とラスティからするとその身長で痩せているほうが逆に不安であるが本人は体格が大きいことに悩んでいるようであった故黙ることにした

 

「心中お察しいたします、真夜中に襲ってきた悪しき欲望に導かれてここまで来てしまったのですね?」

 

「え!?い、いえ、その…」

 

「夜はお腹が空くよねぇ……わかるわかる……」

 

「せ、先生……こほん、その、自分のことを棚上げするようですが、補習授業部のみなさんはそもそも、合宿中の外出が禁じられていたはずでは……?」

 

「……」

 

「ここは、お互い見なかったことに……」

 

「……コハル、お勉強頑張っていますか?」

 

「あ、えっと、それは、その……」

 

「コハルちゃんは最近、成績がすごく上がってるよね」

 

「は、はい、そうです……!コハルちゃんはこのままいけば全然合格できるくらい、頑張っていて……!」

 

「なるほど、そうでしたか……それは何よりです。言ったではありませんか、コハルはやればできると、あの時も言った通り……」

 

「……えへへっ、は、ハスミ先輩の期待を裏切りたくないですから」

 

「はい、引き続き応援していますよ、コハル、早く正義実現委員会に戻ってきて、一緒に任務が遂行できる時を心待ちにしていますから」

 

「はい、頑張ります……!」

 

その時、ハスミの持つ携帯が鳴り

 

「こんな時間に連絡?……イチカですか、一体どうし……はぁ」

 

ハスミがしばらく通話し、その後名残惜しそうにまだ残っているパフェを見つめた後

 

「先生、どうやらゲヘナの美食研究会がアクアリウムを襲撃、それと辺りに不良生徒が続出していると情報が」

 

その後、爆発音が響きわたる

 

「……みなさん」

 

ハスミが頭を下げ、話す

 

「突然のことですみませんが、みなさんの力が必要です、お願いできますでしょうか?」

 

「大体わかったわ、エデン条約が控えてるからゲヘナとトリニティのぶつかり合いみたいな構図は避けたいことね」

 

「さすが先生、そのとおりです、シャーレがこの事態を解決する形がおそらくベストかと……」

 

「うん、わかったわ」

 

「よし!じゃあ補習授業部一同出発!」

 

「了解した、先生の指示に従う」

 

「えぇっ!?い、いきなり戦闘ですか……!?あ、あうぅ……」

 

「ふふっ……まぁ、先生がそう仰るのであれば♡」

 

「あっ、わ、私も……?先生と……ハスミ先輩と、一緒に……?」

 

「いつかこうして肩を並べる時期が来るとは思っていましたが……想像より早かったですね、コハル」

 

「は、はい!頑張ります!」

 

「よし、それじゃあ安全第一に!行こう!」

 

 

そうして、先生達は店の外へと出て行った

 

 

「……戦友、君は行かないのか?」

 

「俺は生身では無力よ」

 

「それに、ラスティが襲われたら誰が守るのさ」

 

「……そうか」

 

「でも、不安だな、アズサやハスミがいるから大丈夫だと思うが……」

 

様子を見に行きたい、だがラスティを連れての行動は危険が伴う

 

「……私はここで待機をする、戦友は先生の様子を見に行っても構わない」

 

「……そっか、わかった」

 

「気をつけてくれ、戦友」

 

「あぁ」

 

そうして、俺も店を出て先生達の後を追う

 

 

 

 

 

 

 

 

のはずだったが……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

迷った……

 

 

 

至る所に発砲音、爆発音がして先生達がどこにいるが把握できない

しかもトリニティーの町は意外と入り組んでいるところが多く

何も考えず来ると迷う……

 

 

 

「参ったな……」

 

『……はぁ』クソデカため息

 

そう頭を抱えた時……

 

「ん?」

 

ふと、背後に気配を感じ、振り返ると……

 

 

 

「……」(・ω・)

 

 

「………」

 

 

 

「ん?」

 

『猫……ですか?』

 

白い………猫?

 

トリニティーに猫なんているのか……

……赤い首輪……白い猫……山猫……

 

 

 

 

 

 

あっ(察し)

 

 

 

 

 

 

 

うせやろ………首輪付きじゃねえかよ……

寄りによって獣姿かよ……

 

いやまて……もしかしたら似ているだけかもしれない……

 

「おい!そこのお前!!」

 

『レイヴン!後ろです!?』

 

「やべっ……」

 

ドヒャアッ!!

 

へ?

 

 

 

 

ドカアアアアアアン!!

 

 

 

「ぎゃあああああああああ!!」

 

 

 

「……」(°Д°)

 

『……』( ˙ᐞ ˙ )

 

 

QB……アサルトアーマー……コジマ………

 

 

やっぱり首輪付きじゃねぇか!?

 

 

えっどのルートだ!?

 

まさか天敵ルートか?

 

 

「あー……首輪付き?」

 

「ニャー?」

 

「……企業連」

 

「……ニャー?」(・ω・)?

 

「ORCA……」

 

「ニャー……」(•ω•)

 

「……クレイドル

 

「……!!」( ✧ω✧)

 

「はぁぁぁぁぁぁぁ……」超クソデカため息

 

 

 

1番最悪なルートじゃねぇかよ……

 

終わった……

 

そう諦めた時

 

「ニャー」テクテク……

 

首輪付きはこちらによってきて……

 

ドヒャアッ!!

 

「グエッ!?」

 

QBで俺の方に突っ込んできた

 

狩られる!?

 

っと思っていたが……

 

「ニャー」

 

ん?

 

もしや……

 

首輪付きを撫でる

 

「ニャ〜」ゴロゴロ……

 

 

 

 

 

 

 

 

懐いてるうぅぅぅ!?!?!???

 

 

 

 

 

 

 

えっなんで!?

セレンさんですら抑えれない首輪付きがなんで!?

 

 

「……首輪付き?」

 

「ニャー?」

 

「懐いてるの?」

 

「ニャー!」

 

まじか……

 

どうしよう……このまま連れていく?

いやでも……

 

「首輪付き……」

 

「ニャー?」

 

「俺がいいって言わない限り、人に攻撃はするなよ?」

 

「……ニャー」(渋々承諾)

 

大丈夫なのかね……

まぁいいや( ᐛ )

 

首輪付きは、俺の肩に掴む様に張り付いて来た

とりあえず、先生達と合流しよう

 

 

 

 

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「「「「「「……」」」」」」

 

「まぁ、そんな感じで拾ってきた」

 

「なんで拾って来たの!?」

 

「いや、だって懐いてるし……」

 

「えぇ……」

 

あの後、何とか先生達と合流出来たが、案の定みんなが困惑している

 

「あら、可愛いですね♡」

 

「猫……ですか、ここでは珍しいですね」

 

「うふふ、撫でてもいいですか?」

 

「……首輪付き?」

 

「……えっ首輪付きって読んでるの?」

 

「だってそういう名だし……」

 

「なんか、少し可哀想じゃありませんか?」

 

……そうは言ってもな、名前が首輪付きなんよ

 

「……普通に山猫だから、『ヤマネコ』?」

 

「そのまんま!!」

 

「ま、まぁ下手な名前つけるよりかは、そっちの方がマシかと……」

 

「まあ、『ヤマネコ』でいいですか……」

 

「……ニャー」(不満な顔)

 

「俺は首輪付きって呼ぶから」

 

「ニャー……」

 

まぁこうして、首輪付きもとい『ヤマネコ』

共に行動する事に

 

 

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あの騒ぎの主犯、美食研究会はゲヘナの風紀委員に引き渡すことにして、シャーレの先生がその仲介の役割を請け負おうことになった

俺とラスティは、一応付き添いの形

 

「そうなると……私達は一度寮に戻った方が良いですかね?」

 

「そうだね、そろそろ時間も時間だし……」

 

「外出理由については、今回の騒動に関して助力を請うた、という風に報告しておきます」

 

「助かるわ」

 

俺達は先に補習授業部を合宿へと帰すことにした。ここからは後処理、護衛は正義実現委員会だけで十分である

 

「先生達とは一度、ここでお別れか…」

 

「と言ってもまたすぐに会えるよ」

 

「……そうか、なら……寮で待っている」

 

「うん」

 

「で、では、私達はお先に……先生、レイヴンさん、ラスティさん、お気を付けて!」

 

「先生、レイヴン、ラスティ、何かあったら連絡してくれ、直ぐに駆けつける」

 

「無理はしないで下さいね♡」

 

「えっと、それじゃあハスミ先輩、失礼します……!」

 

「えぇ、お疲れ様でした、皆さん」

 

ふと顔を向けると、美食研究会を乗せた護送車は既に準備が完了しており、運転席には正義実現委員会のメンバーが座り、ハンドルを握っていた

 

「私達は一旦引いた位置に居ますので、これ以上何かあるとは思えませんが……よろしくお願いいたします」

 

そうして、ハスミは去って行く

 

「なんだか、今日は色々あったね」

 

「だな、なんか疲れた……」

 

「……」

 

3人で待っていると、向こう側から光が差し込んできた

それはゲヘナの校章を掲げた装甲車のヘッドライト

 

「………」

 

一応警戒体制へ入る

やがてその車は甲高いブレーキ音と共に車両は俺達の傍へと急停止し、扉を乱雑に開け、飛び出す生徒が一人

 

「お待たせしました、それで………」

 

「死体はどこですか?」

 

「すごい物騒」

 

現れたのは白い髪をナースキャップで纏め、救急医学部の腕章を身に着けている生徒、氷室セナがいきなりそんなことを言ってきた

 

「失礼しました、死体ではなく負傷者でしたね、偶に混同してしまって」

 

「そんなことある?」

 

「それはそうと……あなた達は?風紀委員会の方ではなさそうですが」

 

「あぁ、私はシャーレの先生、隣にいるのがレイヴン君でラスティ君」

 

「……レイヴン、あの独立傭兵レイヴンですか」

 

「『黒い鳥』の異名を持つ……」

 

ゲヘナではそんな異名で認知されているとは……

まぁ、あながち間違いではない……

 

色々と話したいことがあるが、長くなりそうだったので早々に切り上げ、セナは『新鮮な……いえ、珍しい負傷者』と呟きながら護送車の元へと駆け出す

 

「………ゲヘナってクセの強い子が多い」

 

「あなたも人のこと、いえないわよ?」

 

「……ヒナ?」

 

「ヒナちゃん?」

 

不意に、聞覚えのある声が響き、その方に顔を向ければ、助手席から飛び降りる風紀委員長のヒナ

 

「久しぶりね、レイヴン、先生」

 

「ヒナちゃん、最近連絡取れなくてごめんね」

 

「ま、まあそこは置いておいて……先生とレイヴンは此処で何を?」

 

「トリニティとゲヘナの仲介役として、って云えば分かるかな」

 

「俺はその付き添い」

 

「……そう、政治的配慮、って奴ね」

 

「そんな感じ、頭が痛くなるね……」

 

「それは……その通り」

 

そう言ってヒナは肩を軽くすくめた、彼女としても政治の絡む云々は避けたかったであろう

本来はこういうのは魔万殿の仕事だろう……

 

「ヒナちゃんも私と同じ……仲介なの?」

 

「似たようなものね、問題にしたくないのはこちらも同じだもの、だからこそ、公的にはこうして風紀委員会ではなく、こっちの『救急医学部』が来たって事になっているの……私は基本的に付き添い役、救急医学部はゲヘナでも政治的に関わり合いが薄い部活だから」

 

「……そういう事ね」

 

「そういう事よ」

 

ヒナは軽く笑いながら護送車の方へと目を向ける

そこには後部扉から美食研究会の面々を引き連れるセナの姿

その後ろには歩きで帰るわけには行かないので、渋々中に入るフウカの姿もあった

 

「………先生、レイヴン、トリニティで一体何をしているの?」

 

「補習授業部って所で担任をしている所なんだけど……」

 

「依頼を受けたからだけど?」

 

「それはもう知っている、色々と情報部から報告は受けているから」

 

「わお」

 

「私が言っているのは、中立的組織であるシャーレ、そして、独立傭兵レイヴンがこんな時期にトリニティにいるのって話……これではまるで」

 

「私とレイヴン君がトリニティに肩入れしすぎている、と?」

 

「やっぱり今のはなし、気にしないで……先生とレイヴンがそんな事をする訳がない」

 

「色々と複雑で、話せば結構長くなるけど………ヒナちゃん、少しお話をしても?」

 

「……構わないわ、セナ、もう少し待っていて」

 

「了解しました」

 

ヒナと俺達はその場から少し離れ、互いに話をすることにした

 

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

「成程……先生もレイヴンも結構複雑な状況にいるのね」

 

「うん……もうなんか、どんどん頭が痛くなっちゃって」

 

一通りの事情を聞き終わったヒナは、両手を組んだまま静かにそう呟く

 

「……と云うか、こんなトリニティの内情、ゲヘナの私に話して良いの? 一応、平和条約を結ぶ相手ではあるけれど、トリニティにとっては仮想敵でしょう」

 

「ヒナちゃんはこういう事、云い触らしたりしないよね?」

 

「それは……そう、だけれど」

 

「なら問題ないわ、それにヒナちゃんのことは信頼しているから」

 

「………そう」

 

「話を戻すけれど、エデン条約が軍事同盟って見方」

 

「興味深い見方ではあると思う、ただ少なくとも私はそう思わない……アレはれっきとした平和条約、私はそう考えているわ」

 

「やっぱりヒナちゃんとは気が合うな」

 

「条約によって結成されるエデン条約機構、あれを武力集団と捉えたところで、ナギサ単身で統制出来るものじゃない、万魔殿のマコトもナギサと同様の権限を持つ事になるのだから」

 

「……確か、他のティーパーティーや万魔殿のメンバーにも、権限が分割されるんだよね?」

 

「そう、だからエデン条約機構……ETOが誰かひとりの意思で暴走するような事は考え難い、勿論その全員が協力して……なんて事態になれば、理論的にはあり得るかもしれないけれど」

 

そこまで口にして、ヒナは呆れたように続けた

 

「そもそも、そんな事が出来るのなら、初めから両学園の統合でも何でも出来た筈だもの、理論的に可能なだけであって、まず考えられない」

 

「……まぁ、そうだな」

 

蘇るアイスワーム討伐後のアーキバスの行動

 

「まあ……正直、あの万魔殿とティーパーティー全員が現時点で手を組む事は考え難いわ…マコトは誰かと協力するなんて事が出来ない性質だから」

 

「……マコトはエデン条約に賛同しているのか?」

 

「賛同というか、多分、何も考えていないんじゃないかしら? そもそも、ゲヘナ側でエデン条約を推進したのは私だから」

 

「……もしかしてヒナは」

 

「かなり重みを感じているのか?」

 

「………」

 

「すまん、かなり直截的だったな」

 

「別に良い、間違ってはいないもの」

 

空崎ヒナ、彼女はもうかなり長い間風紀委員として活動しており、委員長になった今もこの活動を嫌った事はない、大変な仕事ではあるが必要な事だと理解している

その背に何があるのかも分かっている……しかしふと彼女は思っていた

 

「ETOが結成されたら、今よりも遥かにゲヘナの秩序はマシになる筈、そうなったらもう、私が風紀委員長じゃなくても良いでしょう?……そうなったら……」

 

「良い加減、引退も悪くないと思って」

 

「……」

 

ゲヘナ風紀委員会、その最強と呼ばれる存在、ヒナはいわば抑止力

今までもかなり負担を抱えて来た

しかし、ETOが結成されれば風紀委員会の負担も随分と減るだろう

取り締まる存在が単純に二つに増え、その戦力も十二分となればヒナが抑止力を務める必要性は薄まるはず

 

「……風紀委員会がゲヘナ内でなんて言われているか…知ってる?」

 

「ゲヘナ生徒達からは、『自由を妨害する集団』『鬼の集団』なんて言われてるの」

 

「最近ふと思ってしまうの……自分は誰のために戦っているのか……って」

 

「……」

 

ゲヘナの生徒達からしてみれば、風紀委員会は自由を妨害するただの邪魔者

特にヒナは風紀委員長であるため、周りからの嫌悪感は凄まじい

 

だが、風紀委員内ではかなり慕われて、好かれているが……

その風紀委員会達も……

 

『空崎ヒナ一人で充分、自分達は任せておけばいい』

 

と思っている者達が、少なからずいる

 

なるほどな……ミシガンが気にかけるわけだ……

 

「ヒナ、君はもう少し人を頼る事をした方がいい」

 

「えっ……?」

 

「多分だが、ヒナがここまでになっているのは、一人でやりすぎだって事だと思う」

 

「私が……やりすぎ?」

 

「そう、ミシガンから聞いたんだが、本来、魔万殿がやるべき仕事を引き受けているそうだな?」

 

「……」

 

図星だな

マコトに押し付けられているんだろう

 

ヒナか何か言いそうになった時

セナがポーチに入れていた懐中時計を開き、告げる

 

「風紀委員長、そろそろ時間が……」

 

「えっ、えぇわかったわ……」

 

「………今日はたくさん話せてよかった」

 

「私も、この一件が終わったら、また顔を出しに行くね」

 

「……うん、来てくれるのを楽しみにしてるわ………またね、先生、レイヴン」

 

「またな……」

 

「うん、またね、ヒナちゃん」

 

互いに軽く手を振り、互いに別れる

 

「……ヒナの引退は当分先だろうな」

 

「えっ?」

 

「例えエデン条約が結ばれたとしても、長くは続かない」

 

「分からないよ、もしかしたら……」

 

「悪いが先生……私が見てきた中で、上手くいった事は1度もない」

 

アーキバスとベイラムの例があるからな

 

「……」

 

「だが、そうならない様にする為にも、俺達が動かないといけない」

 

「……そうだね」

 

目星はついている

あとは時が来るのを待つだけだ

 

「……ニャー」Zzz

 

「首輪付き寝てしまったな……」

 

「まぁもう遅い時間だからね、私達も戻ろうか」

 

 

そうして、俺達は合宿所へ戻っていった

 

 




……………………首輪付き来ちゃったよ……獣の姿だけど……
それも天敵ルートの……

まぁ、生徒を殺すような事はしないから安心してください(´・ω・`)

一応扱いとしてはレイヴンの『ペット』という感じ
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