「おお〜!流石は持ってきた爆薬全部使っただけはあるな!」
「時間通り、ぴったしに爆発させた……これで任務は完了! あとはそこに足を運んで掘削すれば完璧!」
「だな〜〜」
離れた場所で、その爆発を起きるのを待っていた者達、温泉開発部の部員達は、自分たちが仕掛けた爆弾がちゃんと爆発したことを確認し、大いに満足していた
「時限爆弾とか初めて使ったけど、案外気持ちいいな〜」
「だな!部長にも言って今度からもっと使っていこうぜ!」
「さんせ〜い!」
「所であれってどこで手に入れたんだ?」
「ここに温泉があるぞ!って情報をくれた奴が、情報とあの爆弾をくれたんだってさ」
「その情報をくれたのって?」
「さあ?電話越しだったし……まあでもいいじゃん! あそこはどうせ人とかいない無人地帯だし!温泉だって掘れるんだからさー」
「……だな!よーし!早速荷物を整えて、爆破させた場所へ向かうぞ〜!」
『おお〜〜〜!!』
無邪気な悪意と言うのだろうか、彼女は情報を怪しんだりなんてしない……いやそもそも気にしない、何故なら彼女にとって、温泉を掘るというのは全てにおいて優先する
例え温泉が出る確率が0に等しいだろうと、僅かな可能性が存在するのならば温泉開発部は嬉々として地面を掘り、爆破し、温泉を探し求める
言って仕舞えば、傍迷惑な集団である
そんな彼女らは知らない………その場に、レイヴン達がいたことを
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「ごほ、ゴホッ!けほっ……うぅ、一体、何が……!」
爆発が起き、その衝撃と爆風により意識が飛んでいたヒフミは目を覚ます
そして周りを見て驚愕、先程まであった建物が破壊され、瓦礫の山を産んでいるさらに地面を這う炎と、立ち上る噴煙
それらを見て絶句するが、その前に、まずは仲間の安否を確かめなければならないと思い、隣に寝ている仲間達を呼びかける
「ぅ………コハルちゃん! アズサちゃん! ハナコちゃん!」
「けっほ、こほッ……!」
「コハルちゃん……!」
「えほっ、痛っ……な、何……?ヒフミ?一体、何が起きたの……!?」
「ぐッ……何だ一体……爆発……?」
「……皆さん、ご無事ですか……!?」
補修授業部全員が目を覚ます、互いに支え合いながら立ち上がり周囲を確認
目の前は酷い有様であり、廃墟の面影すらない
「大丈夫……少し痛むけど……」
「レイヴンさんとラスティさんとヤマネコちゃんがいなければ私たちは……」
「待って!レイヴン達は!?」
「も、もしかして瓦礫の山の中に!?」
「なら早く助けないと!返事をしてください!!先生!レイヴンさん!ラスティさん!ヤマネコちゃん!」
ヒフミ達が声をかける
その時、煙から人影が見えた
歩いて来たのは、ラスティの肩を担いでいる先生だった
「ラスティさん!先生!!」
「みんな!大丈夫!?」
「はい!大丈夫です!ってラスティさんは大丈夫なんですか!?」
「先生を庇って爆風を受けた……少し捻っただけだ、心配はいらない」
「良かった……レイヴンさんとヤマネコちゃんは見てないですか!?」
「……ッ戦友!!」
ラスティは瓦礫の方を見る
レイヴンと首輪付きの姿はどこにも見えない
「まさか瓦礫に!?」
「急いで探しましょう!」
ハナコがそう呼びかけた時……
ドカアアアアアアン!!
瓦礫の奥から、爆発が見えた
瓦礫が宙を舞うのが見えた
「コーラル……アサルトアーマー、戦友か!」
ラスティは足を引きずりながらそこへ向かって行く
「戦友!戦友!!」
爆発がおきた所には、首輪付きとレイヴンがいた
「戦友!大丈夫か!?」
「あぁ、大丈夫だ……」
「そうか、よかっ……ッ!」
ラスティはレイヴンの顔を見ると言葉が詰まる
今のレイヴンの顔は、殺意に満ち溢れていた
バチバチっと、活性化したコーラルを放出し
完全にレイヴンはぶち切れていた
「……戦友、深呼吸だ……落ち着け……」
「ヒッヒッフー……ヒッヒッフー……」
「何ヶ月目だ?」
「やかましいわ」
『…………………はぁ』( 눈_눈)
ラスティのおかげで何とか落ち着いたレイヴン
その時、ヒフミ達がこちらに駆け寄ってくる
「レイヴンさん、ヤマネコちゃん!!」
「みんな……無事でよかった」
「ニャー!」
「レイヴンさん達があの時、いち早く動いてくれたからです……それよりもレイヴンさん、お怪我の方は?」
「シールドを作ってたから問題は無い」
「まぁ、ただ瓦礫がのしかかって来たから少し身体は痛いがな……」
「……ッ」
傷こそないものの、今の有様を……それを見た瞬間、ハナコはこれまでにないほどの怒りに見舞われた
「こんな、優しい人達を……」
「え……ハナコ、急にどうしたの?」
「ハナコちゃん…?」
「……様子がおかしい」
ハナコは一歩、また一歩と前に進みながら、拳を握り震えながら声を上げていく
「先生を任され、日々私達のために働いてくれている人を」
「別の学園でありながら、私達の事を助けようとしてくれた人を……」
「優しくサポートしてくれた人を……」
「新しくできた可愛い仲間を……」
「私達を……いつも、いつも、いつもいつも信じてくれているそんな……そんな、先生を、レイヴンさんを、ラスティさんを、ヤマネコちゃんを………爆殺しようとするとは……ふ……ふふっ…ふふふっ」
次の瞬間、ハナコは普段の穏やかな表情からいっぺん、誰か見てもわかるような怒りの表情を見せながら、力一杯に叫ぶ
「ふざけるのも大概にしなさい!!!!」
「ひぃっ!?」
「…………」
「ハナコ……」
ナギサは言った、『一応、引き続きモニタリングはさせて頂いておりますので、その事をお忘れなく』……と、だからこそ叫ぶ……今のレイヴン達を見てもなお、これを大義と言うのかと
「何が……大義ですか、何が……平和のため……ですか……こんな優しい人達を殺してまで……」
一目でわかる負のオーラ、憎悪、嫌悪、その他いろんな感情が彼女に現れる。普段の彼女からは想像できないそんな雰囲気を、今の彼女は出していた…
「……いいでしょう…そちらがその気なら……こちらも……」
闇落ち、それが相応しい言葉だろう
彼女は今にでも走り出しナギサをどうにかしようとしていた……しかし、そんなハナコの手を握り、止めた者が一人
「だめだ、ハナコ」
「レイヴン……さん」
「そんな表情と感情は、ハナコには似合わない」
「それに、そんな事でナギサを……殺してしまっては」
「もう、何も残らなくなってしまう」
「ですが、レイヴンさんは……!」
「俺だってぶち切れている、あいつの顔面に1発殴りたい気持ちはある」
「復讐……そんなものになんの意味もない……それにそんなこと、先生やヒフミ達は絶対に喜ばない」
「……!」
「そんな事で、大切なものを失って欲しくない」
「その通りだよ」
「ハナコちゃんに真っ黒な色は似合わないよ」
「でも先生……一歩間違えれば、先生、レイヴンさん、ラスティさんは……」
「結果的に死んでないし、そもそもあんなので私は死なないよ」
「……」
「私達のために怒ってくれるのはすごくありがたいよ、けど、それでハナコちゃんが危ない目にあうのは嫌だし……ハナコちゃんには真っ黒になって欲しくない」
「……っ」
「けど、嬉しかったよありがとう」
ハナコに感謝の言葉を伝える先生の前に、ハナコは負のオーラを抑え込んだ、そしていつもの調子に戻り皆に話しかける
「ふふっ、すみません……ちょっと……イラっとしてしまいました」
「人なら誰でも思うことだから大丈夫だよ」
「これから……どうしましょうか」
「今は寮に戻って休もう、みんな疲れてるでしょ?」
「あの爆発で……テストの紙も消えちゃいましたし」
「かなり順調だった……だからこそ、悔しい」
「……ッ!!ここまで、頑張ってきたのに!!」
「ここまでやるというのですね……ナギサさん……面白くなってきたではありませんか」
「本当に………ここまでやるんだね……ナギサちゃん……上等だよ」
「このままやられっぱなしは宜しくないな」
「俺達は俺達の流儀でナギサに仕返しをするとしよう」
あの時は冗談のつもりだったが……
これだけやったんだ
レッドガンの流儀で叩き潰しても構わないのだろう?
第二次特別試験、結果
全員、解答用紙紛失により不合格
残された機会はあとたったの一回
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合宿所・ロビー
「はぁ、ふぅ……!な、何とか、戻って来る事が出来ましたね……!」
「えぇ……」
「とりあえず、先生とレイヴンさんとラスティさんは此処で安静に、今は休んでいてください」
「私は別に怪我とかしてないよ?」
「ラスティは足を捻っただけ、俺は別に……」
「念のため、です」
「……わかったわ」
「了解……」
俺は台所から氷を持ってきてラスティに渡す
「氷だ」
「あぁ、すまない戦友」
「軽い捻挫だと思う、すぐに治るはず」
「そうか」
「アズサちゃんは念の為、引き続き周囲の警戒をお願いします」
「……分かった」
合宿所へと戻って来たにも関わらずハナコは張り詰めた空気を放ったまま、そう告げる
アズサは頷き、愛銃を構えながら合宿所入り口に立った
「け、警戒って、ハナコちゃん、此処はトリニティの合宿所で……」
「……申し訳ありませんが」
そんな困惑するヒフミの声を掻き消すように、ハナコは強い口調で断じた
「あの様な手段を用いて来た時点で、私はこの合宿所ですら安全ではないと考えています……元々此処は、ティーパーティーの用意した場所ですから」
「それは……そうですけれど」
「……ごめんなさい、ヒフミちゃん、私もトリニティ内で仕掛けて来る可能性は低いと思っています、けれど決してゼロではないんです」
「ヒフミ、ハナコの云う通りだ……此処はもう、無条件で安心できる場所じゃない」
「……」
今日の朝まで、皆が安心して暮らせる暖かい寮であったが、今やそんな雰囲気ではなく、冷たく、まるで監獄のような状況
「あ、あの、何なら救護騎士団の方を呼んだ方が……」
「それは……」
「それはやめておいた方がいいね」
「先生、だけど……」
「私の負傷……とかはまぁしてないんだけど、今回の事件が外部に漏れたら、最悪学園間での対立、争いにも繋がっちゃうかもしれない……それだけは絶対にダメ」
外部に、『トリニティの生徒会、シャーレの先生を爆殺未遂か!?』なんて事が漏れ伝わってしまえば、おそらく先生と関わったありとあらゆる生徒がティーパーティーの敵になる
先生は生徒達に争って欲しくないために、最悪の事態を危惧して救護騎士団を呼ぶことを拒否した
「……こんな仕打ちを受けて尚、ティーパーティーを庇うのですか、先生」
「ナギサちゃんも私の生徒だから」
「………」
「それにほら、別に目立った怪我とかしてないし……今はそれよりも大事なことがあるわ」
「………次の試験について、対策を練らなければなりませんね」
「その通り」
少し遅れて、コハルが先生達の元へやってくるその手には救急箱と濡れタオルを所持していた
「せ、先生……これ、一応…」
「ありがとうコハルちゃん」
「ラスティ……手当するね」
「あぁ、ありがとうコハル」
「気にしないで………ね、ねぇ……それよりも……本当に……本当にティーパーティーの偉い人たちが私達を退学させようとしているのなら、もうどうしようもないんじゃ……?」
「知恵を寄せ合ったところで、何をしたって、そんなの、もう……」
「一応、一週間後の第三次特別学力試験が私達の最後のチャンスとなりますが……」
「あんな手を使ってくる事を考えると、とてもマトモに試験を受けさせてくれるとは思えない」
どんな手を使ってでも補修授業部を退学へと持っていく、例えどんな犠牲を払ってでも……ティーパーティーは、ナギサは、その覚悟を決めている
そんな相手が真っ当に、ちゃんと試験を受けさせてくれるだろうか?
……絶対にない
我慢ならなくなったコハルが、遂に声を上げた
「そっ、そもそも!どうしてこんな事になっているの!?何で、退学にならなくちゃいけない訳……!?」
「それに先生やレイヴンやラスティが攻撃されるなんて、おかしいじゃない!!」
「コハルちゃん、私は……」
「トリニティの裏切り者とか、意味わかんない……!私達、疑われるような事なんて何もしていないのに!それに、それにさ、私達だけならまだ良いよ!?だって、痛いだけで済むもん……!」
「でも、先生とラスティは下手をしたら死んじゃう所だったのよ!死ななかったとしても……後遺症とか、ありえるでしょ?……賢い人なのに、そんなこともわからないの!?」
そう言って泣き叫ぶように声を荒げ、歯を食い縛るコハル、理不尽な力によって自分達の努力が無駄になり、自身の大切な仲間達が傷付く……そんなことが許せなかったのだ
「何なの、何で、こんな……っ!た、退学になったら、正義実現委員会にも戻れなくなっちゃう…わ、わたし達、なにも、こんな、こんな事される様な事なんて、何も……うぅ……っ!」
「………コハルちゃん」
「……立場を考えると、この事を抗議しても暖簾に腕押しだろう」
「えぇ、恐らくは……真面に取り合って貰えるとは思えません」
「なら、正攻法で試験を突破するしかない……か」
「しかし正攻法で、九十点以上を取れるようになんて可能なのでしょうか?しかも試験範囲は三倍で、一週間以内に……」
「……時間も手も足りない……ですね」
「ぐずっ……!無理、絶対無理よ……せっかくここまで頑張ったのに、これ以上なんて……!」
コハルは絶望し、泣き続ける。尊敬する先輩の応援に応えるため、自分に頑張って勉強を教えてくれる仲間たちのため、コハルはずっと頑張ってきた
苦手なことに向き合い続け、血の滲むような努力をし、絶対に諦めない、やめないと心に決めてきた……だが今回の件と、退学という言葉を聞き、心が折れてしまった
「コハル」
「グスッ…ラス…ティさん?」
ラスティは泣きじゃくるコハルの手を握り、目線を合わせ、優しい口調で話し始める
「もっと頑張れ、なんて言わないさ……コハルはこれまですごく頑張ったんだ」
「……うん」
「だがあと少し……あと、ほんの少し試してみないか?……私は、いや、私とレイヴン、先生が皆が合格できるように、全力で手をかそう」
「そうだな、まだ終わった訳ではない」
「この最後の試験に、全力を……」
俺が、そう言葉を言いかけた時、体がふらつく
突如として、の視界が由来で頭が呆け、立ちくらみが発生した
さらに意識も朦朧とし、手足の力も徐々に抜けていく
何とか耐えて、ラスティの隣に座り込む
「戦友!!」
「大丈夫だ……パルスシールドとアサルトアーマーを発動した時、大量にコーラルを放出したから……コーラル不足で…………」
俺の体はアビドスの出来事で半分人間で半分コーラルの特殊な体質に変わっている
AC6のコア拡張機能を生身でも使えるが
そのデメリットとして、体内のコーラルを大量放出する
それによって、コーラル不足になり今の様に貧血みたいな感じになる
パルスアーマーやパルスプロテクションならまだしも、アサルトアーマーはコーラルの使用量が多いから……
使用はなるべく控えよう……
「今日は、休もうか……明日の授業は遅く開始するね」
そうして、各々解散をして、寝床に着く
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「ん?」
目を開けると、何度目だろうか
ティーパーティー・テラスに来ていた
「……セイアさん、まだ目覚めていないのか」
ここに来るって事はそうだろうが、セイアさんが座っているはずの席を見ると
「……居ない」
セイアさんの姿はどこにも見えていない
「……目覚めたのかね、まぁ良かった」
セイアさんが目覚めた事に安堵する
しかし、なぜセイアさんはいないのに俺はここに……
ふと、机を見ると、1枚の紙と、紅茶が1杯入れられていた
紙には何かが書かれていた
紙を手に取り、内容を読んでいく
――レイヴンへ
これを読んでいるって事は、私は目を覚ましているのだろう
君のおかげで決心が着いたよ、ありがとう
それと、私の連絡先教えていなかったな
ここに書いてあるのが私の連絡先だ、時が来たら連絡すると言ってくれたね
待ってるよ
あぁ、それと私個人としてのお願いなんだ……
ミカを……助けてやってくれないか?
あの子を救えるのは、君と、先生ぐらいしかいない
頼むよ
紅茶は自由に飲んでくれ、せめてのお礼だ
「……」
それでこの空間がまだあったのか……
しかし、ミカを救えとは……
トリニティーを脅かす裏切り者を……
思い出すのは、1年の頃にミカと一緒に喫茶店でティータイムを楽しんでいた時
…………
……わかった、やるだけやってみよう
ティーカップをもち、紅茶を飲む
やっぱり美味い、この夢の中でも味はわかるのが不思議
紅茶を飲みきった時、視界が歪む
「ん……」
目が覚める、なんだが体が軽い
それによく眠れた気がする
紅茶の効果かね?
「……あれ」
ポケットに紙が1枚、セイアさんのメモだ
一体いつ……いや気にしないでおこう
スマホを出し、セイアさんの連絡先を入力して登録する
いやぁ……ハナコブチ切れですねぇ……
ゲームの時も思ったけど、あれやってる事普通にやばいと思ったよ……
いやぁこれはこれで……脳破壊の時が楽しみですねぇ……(*^^*)