メンシス神拳   作:もいもい130

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第三話:宿命の対決! 狩人は死して啓蒙を繋ぐ!!

 

荒野の静寂を、重い足音が切り裂く。

その男の胸には、北斗七星の形をした七つの傷があった。

「……貴様が、各地で野盗を廃人に変えているという、銀髪の男か」

ケンシロウの鋭い眼光が、狩人を射抜く。

対する狩人は、一切の動揺を見せず、ただストイックに、そして無言で立ち塞がった。

「……」

二人の間に流れるのは、死の予感。

先に動いたのは、狩人だった。

ぺち。

「……ッ!?」

ケンシロウの強靭な大胸筋に、あまりにも情けない、乾いた音が響く。

だが、ケンシロウはその一撃に宿る、人知を超えた「狂気」を察知した。

(な……なんだ、この拳は!? 秘孔ではない……脳の奥底を、見たこともない異形の瞳が覗き込んでくるようだ……!)

ケンシロウは一瞬の寒気を感じ、即座に間合いを取る。

「……得体の知れぬ拳だ。だが、この北斗神拳に隙はない!」

ケンシロウの闘気が爆発し、服が弾け飛ぶ!

「あたたたたたたたたーっ!!」

「北斗百裂拳!!」

無数の拳が狩人の肉体を貫く。

狩人は回避することすらなく、その全ての打撃を真正面から受け止めた。ストイックすぎるがゆえに、避けるという選択肢すら捨てたかのようであった。

「お前はもう、死んでいる」

ケンシロウが背を向け、静かに言い放つ。

直後、狩人の体内で秘孔が爆発。

「……あ、あば、あばばば……ッ!!」

狩人が初めて、苦悶の声を漏らす。

だが、その死に様は凄惨というよりは、あまりに「神秘的」であった。狩人の体から、無数の光り輝く「血の遺志」が噴き出し、彼はその場に崩れ落ちて霧のように消滅したのだ。

「……消えただと? 奴の体、爆裂する瞬間に……透けていた……?」

ケンシロウが驚愕に目を見開く。

死体すら残らぬその最期。北斗神拳の歴史にない事態に、伝承者は戦慄した。

……しかし。

わずか数十メートル先。かつて誰かが建てた古びた道標(灯り)のそばで。

スゥ……

と、何事もなかったかのように銀髪の男が再び姿を現した。

「……」

狩人は再び、無言で歩き出す。

先ほど殺されたばかりだというのに、恐怖も怒りもなく、ただストイックにケンシロウの方へ「ぺちり」と歩み寄る。

「……ばかな。今、確実に仕留めたはずだ! 貴様、何者だ!」

ケンシロウが構え直す。

狩人は低く、冷徹な声を漏らした。

「……ああ、やはり。狩りは、まだ終わっていない。」

ぺち。

再び、ケンシロウの腕に軽い音が響いた。

この男、何度殺しても「ぺちり」を届けに来る。

ケンシロウは、生まれて初めて「無限ロード地獄」のような恐怖を感じ始めていた。

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