TS爆乳暴食悪徳サイコシスターの勘違い救国記   作:ちんぽ良い肉

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スラムの聖女(グラ視点)

 

通りには腐敗臭と得体の知れない油の匂いが充満してて、足元はヘドロみたいにドロドロ。ボロボロのあばら家が隙間なく立ち並ぶ、絵に描いたような薄汚いボロい街並み。最高じゃん。 

 

「ギャハハハ! いいよいいよ、こういう底辺の空気、嫌いじゃないわ!」

 

大通りじゃ高くて手が出なかったけど、ここなら私の財布(おじさんから巻き上げた金貨)でも腹いっぱい食えるはず!

 

狂おしいほどの飢餓感で視界がチカチカ点滅する中、私は一番近くにあった薄汚い屋台に突撃した。台の上に並べられているのは、真っ黒焦げになった巨大なネズミの丸焼きに、得体の知れないデカい虫の串刺し、それに緑色のカビがびっしり生えた石みたいに硬そうなパン。

 

普通の人なら見ただけで吐き気を催すようなラインナップだろうけど、今の私にとってはミシュラン三ツ星レストランのフルコースにしか見えない。

 

「何はともあれ、いっただっきまーす♡」

 

私はネズミの丸焼きの串をひったくると、そのまま頭からガブリと食らいついた。

 

バキバキッ、メチャッ! と頭蓋骨を噛み砕き、内臓の苦味と安い油のギトギト感を一気に喉の奥へ流し込む。

 

「うめええええええええええ!!」

 

思わず叫んじゃったわ。いや、マジで美味い。空腹は最高のスパイスってよく言うけど、本当にその通り。だって私、ついさっきまで森で生の人肉(盗賊とか)をそのまま貪って「美味しい♡」とか言ってたんだよ? そんな狂った味覚と極限の飢餓状態が合わさってるんだから、ちゃんと火が通ってて(焦げてるけど)塩気があるだけのネズミ肉でも、ほっぺたが落ちるほどうめえのよ!

 

次! カビたパン! バリボリ噛み砕いて胃袋へポイ! 次! 謎の虫の串焼き! 外はカリッと中はトロッと、香ばしくて最高!

 

狂ったように屋台の食べ物を端から端まで口の中に放り込んでいると、ふと周囲の視線に気がついた。

 

屋台の親父も、周囲をうろついていた骨と皮だけの住人たちも、全員が完全にフリーズして、信じられないものを見るような目で私を凝視している。ガタガタと震えながら、目をこれ以上ないほど見開いて、息をするのも忘れたみたいに固まってるじゃないの。びっくりしすぎでしょ。

 

(あー、なるほどね。まあ無理もないか)

 

全身血塗れのえっちな露出狂のお姉さんがスラムでネズミかじってんだから、そりゃ変な目で見られて当然だわ。私だって逆の立場なら二度見するし。

 

「ほい、おっちゃんお会計! 釣りはいらねーから!」

 

私は屋台の台に、革袋から取り出した金貨を数枚、無造作にチャリンと放り投げた。

 

その瞬間、屋台の親父が「ヒッ!?」と短い悲鳴を上げて腰を抜かし、周囲の連中がさらにドン引きして後ずさる。

 

え、なに? またびっくりされた。

 

こっちはスラムの外の大通りの十分の一、要するに現代日本と同程度の普通の物価(牛丼何杯分とかそのくらい)の感覚で、気前よく払ってやってるってのに。

 

意味わかんなーい

 

「あー、もうこの屋台の分、全部食い尽くしちゃったじゃん。全然足りない、胃袋の底にすら届いてないわ」

 

私はグルルルと鳴り続ける腹をさすりながら、周囲のボロ家からこっちを怯えたように覗き込んでいるスラムの住人たちを、舐め回すように見渡した。

 

(……うーん。あいつらも、よく見ると結構美味そうだな)

 

ギラギラと血走った熱い視線で、ガリガリに痩せ細った住人たちをロックオンする。

 

今はまだ金があるからギリギリ理性を保ってるけど、もしこのスラムの飯を全部食い尽くしてもお腹がいっぱいにならなかったら……最悪、あいつらを手当たり次第に捕まえて頭からかじり付くのもアリだよね。足りなきゃ後で食おう。どうせスラムの未開人どもに人権なんてねえしな、ギャハハハ!

 

そんな物騒なことを考えながら、私は声を張り上げた。

 

「おーい! そこのお前ら! この屋台の飯じゃ全然足りないから、一般家庭にある食い物もここに持ってくりゃ、この金貨をポンとやるよ!! あるもん全部持ってこーい!」

 

私が金貨が入った袋をジャラジャラと鳴らして見せると、スラムの空気が一変した。

 

数秒の沈黙の後、ボロ家の中から、ゴミ箱の裏から、路地裏の影から、泥だらけの連中が我先にと飛び出してきたのだ。手にはそれぞれ、干からびた謎の肉の切れ端だの、泥のついた得体の知れない根菜だの、よくわからないドロドロのスープが入った欠けた椀だのを握りしめている。

 

「おっ、来た来た! よーし、順番に食わせろ!」

 

私は差し出されるゲテモノ料理の数々を、金貨と引き換えに次々と胃袋へぶち込んでいく。

 

どれもこれも強烈な匂いと味がするけど、飢餓状態の私にはたまらないご馳走だ。骨も皮も泥も関係なく、ひたすらに噛み砕き、飲み込む。食べる、食べる、食べる! あー、幸せ!

 

その時、一人の泥だらけの小さなガキが、ガタガタと子鹿のように震えながら私の前に進み出てきた。

 

その小さな手には、木の枝に刺された、私の拳くらいある巨大な緑色の芋虫がこんがりと焼かれたものが握られていた。

 

「おっ、何それ! 超美味そうじゃん!」

 

私はガキの手からその串を奪い取ると、躊躇なく芋虫にガブリと食らいついた。

パリッとした皮が破れると、中から濃厚でクリーミーな体液がジュワッと口いっぱいに広がる。変な臭みもなく、ナッツのような香ばしさとエビのような甘みが脳髄を直撃した。

 

「……っ!! この芋虫の丸焼き、うっめ!!」

 

予想外の美味さにテンションが最高潮に達した私は、手近にいたその泥だらけのガキをガバッと抱き寄せた。

 

「ありがとねー! お姉さん感動しちゃった!」

 

私の暴力的なサイズの爆乳の谷間に、ガキの顔面がドスッと完全に埋没する。

 

タンクトップ越しに伝わる柔らかさと温もりに、普通なら喜ぶところだろうけど……抱きしめられたガキは、チアノーゼを起こしたみたいに顔を真っ青にして完全に硬直していた。

 

それどころか、周囲に群がっていたスラムの連中までが、まるで世界が終わる瞬間を目撃したかのように目を見開き、息を呑んでびっくりしている。

 

なんだよもう、さっきからいちいちリアクションがデカい連中だなあ。

 

「ギャハハハハ! ほーら、お代の金貨だよ! もっと美味いもん、どんどん持ってきなー!」

 

私はフリーズしているガキの頭にポンと金貨を乗せ、再び次の獲物(ゲテモノ飯)へと手を伸ばした。

 

■■■■

 

「ぷはーっ! さあて、ご馳走でしたっ!」

 

ドサリ、と空っぽになった木箱や欠けた椀を積み上げて、私は血と油でギトギトになった口元を手の甲で無造作に拭った。

 

あー、食った食った。スラム中のゲテモノを片っ端から胃袋にぶち込んでやったわ。ネズミも虫もカビパンも、全部ひっくるめて極上のディナーだったね!

 

……まあ、これだけ腹に詰め込んでも、グラちゃは腹ペコなんだけどさ

 

ギュルルルッ、と腹の奥底から「もっと肉をよこせ」と怒りの咆哮が聞こえてくる。

 

私はスッと目を細め、目の前でガタガタと震えながら縮こまっているスラムの連中を舐め回すように見つめた。

骨と皮ばかりのガリガリだけど、生き血の通った新鮮なお肉。

 

手を伸ばせば、今すぐこの場で頭からバリボリと噛み砕いて、極上のデザートにできる。ああ、美味しそう。涎が出てきちゃう。

 

(でもなぁ……)

 

私は頭の中で、算盤を弾いた。

(仮に今ここでこいつら全員食っちゃったら、この『現代日本の物価で山ほどご飯が食える超絶穴場スポット』が消えちゃうんだよな。それは流石に勿体ない。コスパ悪すぎでしょ)

 

一時の食欲に身を任せて、継続的な爆食インフラを破壊するのは三流のやることだ。私は賢くて理性的なお姉さんだからね、明日の胃袋のこともちゃんと考えるのよ。

 

というわけで、こいつらの命は……うん、保留!

 

「ギャハハハハ! いやー、まだまだ全然食い足りねえけど、今日はこの辺で勘弁してやるわ!」

 

私が突然大笑いしながらそう宣言すると、スラムの連中はビクゥッ!と肩を跳ねさせて、さらに怯えたように身を寄せ合った。なんでそんなに怖がってんのか意味わかんないけど、まあいいや。

 

「明日もまたここに来るからさ! 次はもっと美味しい物を、もっともーっとたくさん用意しておいてくださいねー! お金ならいくらでも払うから!」

 

私は懐でジャラジャラと鳴る金貨の袋をポンポンと叩いてみせた。

 

これで明日も、この安いスラムで腹いっぱい飯が食えるって寸法よ! 最高じゃん!

 

「じゃあね! 本当に美味しかったよ、ごちそうさまー♡」

 

ニッコニコの満面の笑みでガキの頭をもう一度撫で回し、大きく手を振りながら、私はスラムの出口へと向かって歩き出した。

 

 

よしっ。とりあえず今日のところは、おじさんのとこで宿借りて寝るか……あーあ、歩いてたらまたお腹減ってきたな。道端に美味そうな野良犬でも落ちてないかなー。

 

■■■■

 

「…神は! 神は我ら底辺のゴミクズを見捨ててはおられなかったのだあああ!」

「あの方の美しき御髪! 慈愛に満ちた御瞳! 豊穣の女神の如きお胸! ああ、なんという奇跡か!」

 

――血塗れ露出狂のサイコパス畜生が嵐のようにスラム街を去ってから、およそ三時間後。

普段は死に絶えたように静まり返り、飢えと病の呻き声しか聞こえないどん底の吹き溜まりは、かつてない熱狂と歓喜の渦に包まれていた。

顔を泥と涙でぐしゃぐしゃにした住人たちが、手を取り合い、天を仰いで慟哭し、狂ったようにお祭り騒ぎを繰り広げている。誰もがその口に「聖女様」という言葉を乗せ、暗い夜空に向かって感謝の祈りを捧げていた。

 

……さて、そんなカルト宗教誕生の幼体誕生の瞬間から、少しばかり時間を巻き戻そう。

 

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