【架空ゲーム】男性アイドルVTuber育成ゲーム『きらめきぼし☆ステラプロジェクト』【シナリオ集】   作:くれは*

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メインストーリー 5: Morning Moon(モーニングムーン)

5-1: SPR - 異種族が集まるバーにて

 

[背景: ステージ]

 

濃藍: じゃあ、聞いてくれるかな。

濃藍: 『Morning Moon』

 

[演出: 3Dライブ Morning Moon イントロ]

 

[演出: 暗転]

 

[ナレーション]

そのライブのしばらく前。

 

[背景: ビルの屋上]

 

フェンスに座って雑踏を見下す光輪と翼がない状態の瑠璃。

 

瑠璃: 世界の流れが……バランスが……壊れ始めている?

 

少し考え込むように黙る瑠璃。

 

瑠璃: 彼らにも、聞いてみますか。

 

背中から翼が開き、頭上に光輪が浮かぶ。

そして、どこかへ飛び立つ。

 

[背景: どこかのバー]

 

店主がグラスを拭いている。

その店主の額には角があり、人間でないことがわかる。

 

[SE: ドアチャイム]

 

群青: お邪魔します。

店主: どうぞ。奥でお待ちですよ。

群青: ありがとうございます。

店主: いいえ。ご注文は?

群青: ……じゃあ、ジントニックで。

店主: かしこまりました。

 

[背景: バーの個室]

 

群青が入ると、すでに悪魔姿の濃藍と天使姿の瑠璃が座っている。

 

群青: 遅くなりました。

濃藍: このくらい、一瞬だよ。

瑠璃: 来てもらえて嬉しいです。

 

群青が椅子に座ると、その耳が尖る。

やがてジントニックが運ばれてきて、群青は静かに頭を下げて受け取る。

 

群青: それで、今日の話題は世界の崩壊、でしたっけ?

瑠璃: はい。

濃藍: 穏やかじゃないね。

濃藍: でも確かに、最近ちょっとおかしいなって、思っていたことはあるんだ。

瑠璃: やっぱり、僕一人が感じていることでは、なさそうですね。

群青: でも、私は……世界を回復しようとする力も、感じてはいます。

瑠璃: それでも、僕が見た限り、バランスは整っていません。

瑠璃: このままだと、ゆるやかに、この世界は崩壊に向かいます。

 

[SE: グラスの氷]

 

濃藍はグラスのウィスキーを一口舐める。

 

濃藍: 世界が終わるのは、俺たちも困っちゃうねえ。

群青: 困っちゃうどころじゃないと思いますよ。

瑠璃: でも、どうしたら良いのでしょうか。

濃藍: 群青はさっき、回復しようとする力って言ったよね。

群青: え、はい。その力は確かに感じています。

濃藍: 面白いことをやってる人間たちが、いるみたいなんだ。

瑠璃: 人間たちが?

濃藍: そう。世界の危機を救おうとしている。

濃藍: それも面白い方法でね。

 

[背景: タブレットの画面]

 

群青: これは……?

瑠璃: アイドル……配信者?

 

 

5-2: 設定確認

 

[背景: 事務所]

 

央: 俺が悪魔で。

遼: 僕がエルフ?

湊斗: 俺は天使、と。

{{プロデューサー名}}: はい。

{{プロデューサー名}}: それぞれ、人間とは違う存在で、長い時を生きてきた、

{{プロデューサー名}}: そんな設定です。

遼: そんな演技、できるでしょうか。

央: でも、設定を見る限り、自然体でもいけそうですよね。

央: 別に不自然な口調を使わなくちゃいけないって感じでもないですし。

湊斗: でも、ちょっと緊張しますね。

湊斗: 天使……かぁ。

{{プロデューサー名}}: 央さんの言う通り、自然体で良いと思います。

{{プロデューサー名}}: 皆さんの雰囲気を参考に、設定やデザインをしましたから。

央: 元アイドルって、設定になっているんですね。

{{プロデューサー名}}: はい、プロフィールには載せることにしました。

{{プロデューサー名}}: でもあまり前面には押し出さずに、

{{プロデューサー名}}: 長く生きている中で、そんなこともあったな、

{{プロデューサー名}}: くらいの温度感でお願いします。

央: わかりました。

央: 安心してください、身バレや経歴バレしそうなことは、言わないように気をつけます。

遼: 志倉さん、すごいですね。

湊斗: ええ。さすが、場慣れしてる感じです。

央: ほんのちょっとだけ、ですよ。

央: お二人もすぐ慣れますって。

遼: だと良いんですけど。

央: それに、俺もVTuberなんて初めてのことだから、

央: やっぱりわからないことだらけです。

央: その点は、お二人と変わらないはずです。

湊斗: そう、ですかね。

 

選択肢: そうですね。

 

{{プロデューサー名}}: そうですね。央さんの言う通りです。

{{プロデューサー名}}: 初めてのことなんですから、戸惑うことがあって当然ですよ。

{{プロデューサー名}}: 何かあれば、言ってくださいね。

遼: あの、さっそく質問なんですけど。

{{プロデューサー名}}: はい、どうぞ。

遼: みんな、アバターが二種類ありますよね。

遼: 僕なら耳が尖っているエルフ姿と、耳が尖っていない人間の姿の。

遼: これって、どう使い分けるんでしょうか。

{{プロデューサー名}}: 基本は、異種族側のアバターだけを使うと思ってください。

{{プロデューサー名}}: 人間の姿のアバターは、

{{プロデューサー名}}: そんな姿で人間に紛れて暮らしている、

{{プロデューサー名}}: という設定を強化したいときに使います。

{{プロデューサー名}}: 今は、あまり気にしなくて大丈夫ですよ。

湊斗: 俺も、質問です。

{{プロデューサー名}}: はい、なんでしょう。

湊斗: この、羽を広げるとかの動きって、どういうタイミングでやったら良いんですかね?

{{プロデューサー名}}: 羽を広げるギミックは、普段は意識しなくて大丈夫です。

{{プロデューサー名}}: 何もしなくても、羽は常に体の揺れに合わせてゆっくり動いています。

{{プロデューサー名}}: それと、複数人で並んでいるときに羽を開いてしまうと、

{{プロデューサー名}}: 隣の邪魔にもなってしまうので、控えた方が良いですね。

湊斗: え、じゃあ、なんのためにあるんですか、このギミック。

{{プロデューサー名}}: それでも例えば、とっても嬉しい、とかそういう感情と連動させて動かすと、

{{プロデューサー名}}: 視聴者はその動きを特別なものとして受け取ってくれると思います。

湊斗: なるほど。溜めて放つ必殺技みたいな感じですね。

湊斗: それなら運用できそうです。

央: 俺も質問があるんですけど──

 

 

5-3: SPR - 志望者たち

 

[背景: プロダクション応接室]

 

人間姿の濃藍、群青、瑠璃が並んでソファーに座っている。

プロデューサーが向かい合って座っている。

 

プロデューサー: あの……あなた方は、何を知っているのですか……?

濃藍: 説明するより、見てもらう方が早いかな。

 

濃藍の姿が、悪魔のものに変わる。

続いて、群青と瑠璃もそれぞれエルフ、天使の姿になる。

 

プロデューサー: あなた方は……人では、ない?

群青: ご覧の通りです。

瑠璃: ずっと人間に紛れて暮らしてきました。

プロデューサー: それで、その……。

濃藍: まず確認したいんだけど、あなたたちは、世界の崩壊を止めようとしている。

濃藍: それで合ってる?

プロデューサー: ……はい。

群青: この、アイドル配信者というのが、そのための活動というのは、本当ですか。

プロデューサー: はい、そうです。

プロデューサー: ステラ位相を救うには、共鳴や共感、そういった感情がー

瑠璃: 説明は大丈夫です。仕組みとして理解はできています。

プロデューサー: では、一体……その、ここへはなんのために……?

濃藍: 世界が崩壊するのは、俺たちもちょっと見てられないかなって。

群青: 私たちも、止めたいんです。

瑠璃: はい。なので、協力させてください。

プロデューサー: 協力……は、ありがたいのですが、

プロデューサー: どうやって……?

濃藍: だから、俺たちもそのアイドル配信者になろうかなって、思ったんだ。

濃藍: どうかな?

プロデューサー: ……な、なるほど?

群青: 原因は、他の世界にあるのでしょう?

瑠璃: 僕たちは、その存在を感じ取れる。

瑠璃: きっと、影響も与えられるはずです。

プロデューサー: それは……願ったり叶ったりではあるんですが……。

濃藍: それに、俺、昔ちょっとだけアイドルやってたことあるんだよね。

濃藍: また、そういうことやるのも、面白いかなって。

群青: どうぞ、よろしくお願いします。

瑠璃: 世界のバランスを取り戻しましょう。

プロデューサー: は、はい……よろしくお願い、します。

 

 

5-4: ユニットだから

 

[背景: レッスンスタジオ]

 

央: さすがに、体はだいぶ衰えちゃってるなあ。

央: もう年かな。

遼: 志倉さんにそう言われると、

遼: 僕の立つ瀬がなくなっちゃうんでやめてください。

湊斗: 二人とも、年の話はやめてください。

湊斗: まだ30にもなってないんですから。

央: ごめんごめん。

央: でも、遼さんはそう言う割に結構動けてたよね。

央: 何か運動とかしてるの?

遼: 何もしないと運動不足になるんで、ジムには通ってます。

湊斗: すごい、意識高いじゃないですか。

遼: そんな大したことじゃないですよ。回数も多くないですし。

央: 腹筋があるおかげかな、声も安定してるよね。

遼: そうですか?

遼: 自分では素人の歌だなって思って、恥ずかしいんですけど。

湊斗: 俺なんか、まず、声を安定して出すのができないですからね。

湊斗: ダンスの方がまだ、なんとかついていけるかな、くらいです。

湊斗: でもそれも、後数年したら変わっちゃうのかな。

央: 年の話はやめるって、湊斗くんが言ったんでしょう。

湊斗: そうでした。

遼: 志倉さんは──

央: あ、それ。

遼: え?

央: 名前で良いですよ。央って呼んでください。

央: 湊斗くんも、ね。

遼: え……でも。

央: て、急に言われても困っちゃいますよね。

央: でも、俺らはユニットなんで。

央: 必要以上に踏み込む必要はないけど、

央: 近づけられる距離は近づけていきましょう。

遼: ……。

湊斗: じゃあ、央さんって呼びますね。

湊斗: 遼さんも、遼さんで良いですか。

遼: あ、はい、僕はなんでも。

湊斗: じゃあ、俺のことも名前で呼んでくださいよ。

遼: ……じゃあ、央さんと、湊斗さん、ですね。

遼: 改めて、よろしくお願いします。

央: よろしくね、遼さん。

央: それから、湊斗くんも。

湊斗: はい、よろしくお願いします。

 

 

5-5: SPR - 歌の希望

 

[背景: プロダクション応接室]

 

プロデューサー: 希望、というと?

濃藍: そう、せっかく歌うなら、こんな歌が良いなってイメージがあるんだ。

プロデューサー: これは、群青さんと瑠璃さんも、同じ気持ちですか?

群青: はい。三人で話し合って決めました。

瑠璃: 僕たちは、人間の生活が好きなので。

 

濃藍が、紙を差し出す。

受け取った紙をじっと見るプロデューサー。

 

プロデューサー: 寝癖、トーストとコーヒー、満員電車、コンビニ、毎日、繰り返し……。

濃藍: つまりさ、人間の毎日って、案外悪くないよねって歌が良いんだ。

プロデューサー: なるほど。わかりました。

プロデューサー: 曲のイメージとして、発注の際に伝えてみます。

群青: はい、ぜひよろしくお願いします。

瑠璃: 楽しみにしていますね。

 

[背景: ステージと観客席]

 

濃藍: こんにちは。

濃藍: Morning Moon(モーニングムーン)の有明 濃藍(ありあけ のうらん)です。

群青: 同じく朔月 群青(さくげつ ぐんじょう)といいます。

瑠璃: 朧 瑠璃(おぼろ るり)です。

濃藍: 見ての通り、俺たちは人間じゃない。

濃藍: 俺は悪魔でー

群青: 私はエルフ、

瑠璃: 僕は天使です。

濃藍: 人間とは寿命が違うんだ。

濃藍: 長い時間を生きてきた。

群青: だからこそ、愛おしく思う日々があります。

瑠璃: ちょっとした出来事がとても面白く感じられたりもします。

濃藍: そう、俺たちは人間のことが割と好きなんだ。

群青: だから、そんな歌を作ってもらいました。

瑠璃: 人間さんのために、歌いますね。

濃藍: じゃあ、聞いてくれるかな。

濃藍: 『Morning Moon』

 

[演出: 3Dライブ Morning Moon サビ]

 

[演出: 暗転]

 

 

5-6: 最初の曲

 

[背景: 事務所]

 

{{プロデューサー名}}: これが、みなさんの最初のユニット曲です。

{{プロデューサー名}}: まずは感想を聞かせてください。

湊斗: 優しくて良い歌ですよね。俺は気に入りました。

央: そうだね、俺ら向きだと思う。

遼: あの……。

{{プロデューサー名}}: はい、何か気になりますか?

遼: この曲、穏やかですけど、静かすぎませんか?

遼: あ、いえ、そうじゃない方が良いってわけじゃ、ないんですけど。

遼: その、なんというか……アイドルって、これで大丈夫なんでしょうか。

{{プロデューサー名}}: 確かに、これは静かな曲だと思います。

{{プロデューサー名}}: 央さんはどう思いますか?

央: まあ、アイドルとしては静かだけどね。

央: でもそういうアイドルもいて良いんじゃないって、

央: 俺は思うかな。

遼: そういう、ものでしょうか。

湊斗: キラキラとかは、若い子たちに任せちゃいましょうよ。

湊斗: 俺は、役割の問題だと思います。

遼: 役割、なるほど。

 

選択肢: この曲は、

 

{{プロデューサー名}}: この曲は、みなさんの魅力が出せるようにと作った曲です。

 

央: つまりプロデューサーは、

央: 俺たちの魅力は、こういう穏やかな雰囲気だって、

央: そう思ってくれてるわけですね。

遼: わかりました。

{{プロデューサー名}}: 納得できましたか?

遼: ……はい。

遼: あ、本当に、この曲を歌うのが嫌だとか、

遼: そう思ったわけじゃないんですよ。

遼: ただ……。

湊斗: ただ?

遼: 『きらめきぼし☆』が、とてもきらきらしてて、

遼: いかにもアイドルって感じじゃないですか。

央: そうですね、あれはアイドル曲だ。

遼: だから、どんな曲がきても、歌わないといけないって、

遼: 覚悟を決めてたんです。

湊斗: ふっ、ふふっ。

湊斗: 遼さん、真面目ですよね。

遼: え、そうですか?

央: その覚悟があれば、なんでも歌えますね。

央: 次はもっと激しいやつ作ってもらいましょうか。

遼: いや、それはちょっと……。

遼: 歌うなら、やっぱり穏やかな方が歌いやすい、とは思いますから。

湊斗: そういうところが、やっぱり真面目です。

遼: やめてくださいよ。

央: あはは。

央: じゃあ、まずはこの曲、大事に歌いましょうか。

 

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