転生して型月版・沖田総司になったけど、労咳を克服したら明神弥彦の母になっていた件 〜るろ剣世界で最強のママやってます〜 作:だいたい大丈夫
母は加須底羅を買いに並ぶのです。
私の右手には、今日のために特別に用意した高級な菓子折が、足取りに合わせてゆらゆらと揺れている。中身は、最近流行りの洋菓子、加須底羅である。
ふわふわで甘くて、卵の香りがたまらない絶品なのだ。これを神谷道場への差し入れにしようと、わざわざ行列に並んで買ってきたのである。
『……なになに?「前世は何していたの?」って?「いくら幕末を生き抜いたからって、平和な現代日本から転生した一般人なら、あんな風に平然と人を斬れるわけがないだろう」って?「前回のお屋敷での暗殺シーン、ちょっと手慣れすぎてて怖いんですけど」って?……なるほどなるほど。甘いわね!西洋菓子よりも、そしてこの私が右手に持っている高級加須底羅よりも遥かに甘い認識ね!いいですか、皆様?よく聞いてくださいね。』
『この「沖田総司」の身体に入ったら、勝手に身体が動くんですよ。本当に。嘘じゃないんです。剣を握れば、どうすれば一番効率よく相手の急所を突けるか、どこをどう切れば致命傷になるか、頭で考えるより先に筋肉と神経が完全に理解しているの。自転車の乗り方を一度覚えたら忘れないのと同じレベルで、殺人剣の技術が細胞の隅々まで染み込んでいるんです。』
『そして何より、あの幕末という時代!斬らなければ自分が死ぬ、仲間が死ぬ!そういう血みどろで狂気じみた環境に放り込まれたら、人間は生き残るために勝手に順応していくものなんです!吐き気を催しながらでも刀を振るい、返り血を浴びていくうちに、「あ、これがいまの私の日常なんだ」って、脳が勝手に解釈を変えちゃうのよ。』
空を見上げると青空が広がっている。
『だから誤解しないでほしいのだけれど、別に前世から異常者だった〜とか、裏社会や犯罪に憧れていたのー、とかは全然ないからね!むしろ平和主義者よ!前世は虫も殺せないような、温かいお布団と美味しいご飯を愛する、ごくごく普通の一般市民だったんだから!手洗いうがいを徹底する、超がつくほどの健康志向の持ち主なの!今だって、必要がなければ絶対に刀なんて抜かないし、できれば毎日赤べこで牛鍋運んで、弥彦の成長をにこにこ見守るだけの平和なお母さんなのよ!』
心の中で正当な説明を終えたところで、私はぽんっと手を打つ。
『と言うところで、やって来ました神谷道場!』
目の前には、立派な門構えの道場が建っている。「神谷活心流」と堂々と書かれた大きな木製の看板が、太陽の光を浴びて輝いている。
『弥彦は真面目に稽古しているかしら……?』
緋村さんという生きる伝説がいて、薫ちゃんという真っ直ぐで素敵な師匠代わりがいる。きっと弥彦も、士族としての誇りを胸に、汗水垂らして竹刀を振るっているに違いない。
お母さん、差し入れの加須底羅を持ってきたわよー、と笑顔で声をかけようとする。門をくぐろうとしたその時である。
「こら、弥彦!!待ちなさーい!!逃げずに素振りをしなさい!!」
道場の中から、鼓膜を破らんばかりの、薫ちゃんの凄まじい怒鳴り声が聞こえてくる。
さらに、どたばた、どかどかという、複数人が板間を激しく踏み鳴らす騒々しい足音が響き渡る。
「うるせー!お前の道場の稽古なんか退屈なんだよ、このブス!!!」
……ブス?今、うちの息子は、あんなに可憐で一生懸命な薫ちゃんに向かって、なんという暴言を吐いたのだろうか。
『…………なんでこう……この子は……。最初は街角で薫ちゃんとすれ違った時、あんなに顔を真っ赤にして「すげー綺麗だな」と言っていたくせに!どうして道場に入門した途端、こんな悪態をつくようになっちゃうの!?これが世に言う、小学生男児特有の照れ隠しなの!?好きな子ほどいじめちゃう、ちょっかいを出したくなっちゃうっていう、あの面倒くさくて不器用極まりない心理状態なの!?だとしたら表現方法が致命的に間違っているわよ!相手は年上のお姉さんなんだから、もっと素直に甘えなさいよ!』
中から、木刀を片手に握りしめた弥彦が、猛突進で飛び出してくる。
その顔は「どうだ、逃げてやったぜ!」と言わんばかりの生意気な笑みに満ちている。その後ろから、竹刀を大きく振りかぶった、般若のような恐ろしい形相の薫ちゃんが、土煙を上げて猛烈な勢いで追いかけてくる。
「絶対に逃さないわよ、弥彦!!今日こそは素振り千本終わるまで、夕飯は抜きだからね!!」
「へっ!捕まえられるもんなら捕まえてみろよ、狸女!!」
狸女。また新しい暴言が飛び出した。
額にぴきりと、太い青筋が浮かび上がるのが自分でもわかる。仏の顔も三度まで、沖田総司の顔は一度までである。
「弥っ彦ぉ!!」
「げっ!母さん!!」
ずざざざっ!と地面に土煙を上げて足を止め、ぎぎぎ……と錆びた機械のように首だけをこちらへ振り向ける。その顔は、幽霊でも見たかのように完全に青ざめている。
「なんでここに……今日はお店、忙しいんじゃ……」
しかし、私はそんな言葉を最後まで聞くつもりは毛頭ない。
「問答無用!成・敗!!!!」
持っていた大事な大事な加須底羅の菓子折を、ぽーんと真っ直ぐ高く空へ放り投げる。
そして、重力から解放されたかのように、地面を強く蹴り上げる。これが、新選組一番隊組長が誇る絶技、「縮地」の片鱗である。
目にも見えぬ速さ。筋肉の収縮と爆発的な脚力を利用し、相手の視界から一瞬にして消え去る移動術。私は瞬きをする間もなく、数十間の距離をゼロにし、弥彦の完全に無防備な背後へと回り込む。
「え……?消え……」
全体重と、母親としての怒りをたっぷりと乗せた鋭い手刀を、高く振り上げる。そして、弥彦の脳天へと真っ直ぐに、音を置き去りにするほどの速さで振り下ろす。
ぱぁぁぁぁんっ!!!!
「ぐわああああああ!!!」
弥彦は素晴らしい、本当に教科書に載せたいほど美しい放物線を描いて吹き飛び、顔面から思い切り地面に突っ伏す。
ぴくぴくと痙攣しているが、峰打ち……ではなく、ただの手刀なので命に別状はないはずだ。
そして、先ほど空高く放り投げた加須底羅の菓子折が、計算通りの軌道を描いて落ちてくるのを待つ。
すっ。
私は全く中身の箱を崩すことなく、そして包装紙にシワ一つ寄せることなく、片手で涼しい顔をして見事に受け止める。
我ながら、無駄のない美しい連続技である。
「まったく……お母さんが高いお金払って通わせてるのに、サボるなんていい度胸してるじゃない。しかも、女の子に向かってブスだなんて、紳士の風上にも置けないわね」
「あ、薫ちゃん!こんにちはー!弥彦がいつもお世話になってます!これ、近所で評判の加須底羅なんですけど、皆さんで召し上がってくださいね!緋村さんも道場にいらっしゃるかしら?」
◇◇
私の隣には、額に立派な大きさの瘤を作った弥彦が、ぷるぷると足を震わせながら綺麗な正座をさせられている。
その向かい側には、道場主の薫ちゃんと、居候の緋村さんが並んで座り、私にお茶とお茶菓子を勧めてくれている。買ってきた加須底羅は、薫ちゃんが綺麗に切り分けてお皿に乗せてくれた。
「いやあ、本当にごめんなさいねえ。うちの馬鹿息子が迷惑かけちゃって。逃げ出そうとするなんて、躾がなってないわよね」
「いえいえ!琴さん!わざわざこんな高価な加須底羅までいただいてしまって……!弥彦くんは元気があって良いことですよ!」
薫ちゃんは両手を振って謙遜しているけれど、その目は加須底羅に釘付けになっている。甘いものに目がないお年頃なのね、可愛いわ。
「なんだと!よく言うぜ!手加減なしで実の息子の脳天を殴りやって、この桃髪妖怪!頭蓋骨が陥没するかと思ったぞ!ぐへえ!!」
私は笑顔のまま、一切の動作を見せずに、弥彦の太ももの内側、つまり一番痛いところを足の指先で狙い澄ましてぎゅっと踏みつける。
「うんうん、私に向かって相変わらずいい度胸ね。その減らず口だけは立派に成長しているみたいで、お母さん嬉しいわ」
「でもね、弥彦。そんななめた口を叩いて、五体満足で生きていられたのは、うちでも幹部連中くらいだわ。末端の若い衆なら、とっくに東京湾の底で魚の餌になってるわよ?」
「……え?」
お茶を飲もうとしていた薫ちゃんが、ぴたっと動きを止める。そして、むせそうになるのを必死に堪えながら、目を丸くして私を見る。
「か、幹部……?若い衆……?東京湾……?琴さん、あの、それってどういう……??」
しまった。つい、普段の「任侠」での話し言葉が出てしまった。薫ちゃんは真っ当なお嬢様なんだから、こういう裏社会の用語には免疫がないんだった。
「おほほほ、何でもないわ。冗談よ、冗談!ちょっとした言葉の綾!うちの実家が少し大家族だったってだけの話よ!」
「どうせ極道の組の連中のことだろ!!お前、実質的な極道の妻、いや姐さんじゃねーか!赤べこの給仕なんて仮の姿だろ!がはあああ!!」
私はさらに強く、容赦なく足を踏み込む。弥彦の口からカエルのような悲鳴が漏れる。
「あのねえ!人聞きの悪いこと言わないの!極道じゃなくて、地域密着型の民間警備会社!っていうか、それを言ったら、あんたの衣食住を支えてるのも、高い学費払ってるのも、その『極道』からの用心棒代なんだから、お前だって立派な極道の子供だろうが!!脛かじりの分際で偉そうな口叩くんじゃないわよ!!」
「……おろ。激しい親子愛でござるなあ」
緋村さんが対岸の火事を見るような、のほほんとした声を出す。
「まあ、元気なのは良いことでござるよ。道場も賑やかになって、拙者も嬉しいでござる」
「ねえ、そういえば」
薫ちゃんが、私と緋村さんを交互に見比べて、少し不思議そうな顔をする。
「琴さんって、剣心と昔からの知り合いなのよね?大通りで会った時、すごく驚いてたみたいだけど……どこで知り合ったの?」
「ええ。私は十年くらい前には京都にいたから〜。……その、色々と『お仕事』の関係で、緋村さんとは何度か顔を合わせていたんですよ。ねえ、緋村さん?」
私がちらりと視線を向けると、緋村さんはびくっと肩を揺らし、ものすごく気まずそうに目を逸らす。
そりゃあ気まずいわよね。お互い、血まみれの刀を突き合わせて、殺し合いをしていた仲なんだから。私の「お仕事」っていうのは、新選組としての治安維持、つまりは人斬りのことなんだけど、薫ちゃんには到底言えないわ。
「そうそう、緋村さん」
「あの頃、緋村さんは二回くらい、すごく綺麗な奥さんを連れて歩いてたわよね!ほら、色白で、すっとしてて、すごく美人な……巴さんだっけ?彼女、元気にしてる??今日はいないみたいだけど」
私が何気なくそう聞いた瞬間。緋村さんが、持っていた湯呑みを畳の上に落としそうになる。ぎりぎりのところで受け止めたものの、その顔からは一瞬にして血の気が引いている。
「あ……っ。その……あの……巴は……」
声が震え、目が泳いでいる。完全に動揺している。
「えっ!?」
「剣心!奥さん居たの!!?しかも連れ歩いてた!?どういうこと!?なんで今まで黙ってたのよ!!奥さんがいるのに、今、放っておいてこんなとこで何してるのよ!この、この……不倫男!!最低!!」
薫ちゃんがぽかぽかと緋村さんの背中を叩く。顔が真っ赤に怒っている。いや、怒っているというより、動揺しているというか、嫉妬しているというか。
「いや……薫殿、違うでござる……」
叩かれながらも、目を伏せ、絞り出すように辛そうな声で答える。
「巴とは、その……とうに死別して……この世には、もう……」
「あ……」
当時の私は、ただのすれ違いざまに見ただけで、その後の彼らの悲劇なんて全く知らなかったのだ。そうか、あの綺麗な女の人、死んじゃったんだ。緋村さんのこの様子からして、ただの病死じゃなさそうね。
「……あら、ごめんなさい。私、本当に余計なこと聞いちゃったわね。無神経でごめんなさい、緋村さん」
「あ……ご、ごめんなさい、剣心。私……そんなつもりじゃ……」
「そ、そうなんだ〜。(心の声:琴さん、京都で剣心と会ってたってことは、飲み屋の仲居さんか、お茶屋の芸妓さんか何かだったのかな?だから色恋沙汰に詳しいのかも)」
間違っても「新選組の一番隊組長として、維新志士を斬りまくっていた時に遭遇した」なんて想像しないでよね。
「でも、当時は……琴さんもすごく若かったのよね?」
薫ちゃんが、気まずい空気を変えようと必死に話題を振る。
「ええ。私はまだ二十二だったわね〜。若かったわぁ、張りがあって。お肌もつやつやで、何もしなくても弾いてたんだから!」
「今では無理して化粧で若作りしてるけどな」
正座したままの弥彦が、ぼそっと、しかし全員に聞こえる絶妙な音量で呟く。
「…………」
「ガーン!!なんで無視すんだよ母さん!!怒れよ!殴れよ!構ってくれよ!!反応がないのが一番怖いんだよ!!」
私は一切動じない。大人の余裕というやつである。
「……本当に面倒な男ね。……で?弥彦。あんた、少しは飛天御剣流、覚えられたの?緋村さんのあの人間離れした技、盗めた?ちゃんと見て勉強してるの?」
話を本題へと戻す。
「それがよー!!剣心の野郎、『飛天御剣流は殺人剣だから教えない』とか言って、俺には全然技を見せてくれねーんだよ!!毎日毎日、ひたすら木刀の素振りしかさせねーんだぞ!!詐欺だろこんなの!!」
弥彦は不満げに唇を思い切り尖らせて叫ぶ。
「え?緋村さん、それはないわよー」
「あんなに強くてかっこいい流派を独り占めなんて、ちょっとけちねぇ。せめて最初の基本の型くらい、教えてあげてもいいじゃないですか」
「おろ……。そういう問題ではないのでござる」
「飛天御剣流は、一対多数の戦闘を得意とする、真の殺人剣。流派の理だけでなく、拙者の罪深き剣術を、これから未来を生きていく幼子に教えるわけにはいかないでござる。それに、弥彦のあの性格で飛天御剣流を覚えれば、間違いなく血の雨が降るでござるよ」
「弥彦は、まずは薫殿の神谷活心流で、人を活かす剣、剣術の真の心を学び、基礎から心身ともに強くなればいいと思っているのでござる」
「ええっ!?」
「これじゃあ何のために高い月謝払ってここに預けたか……。私はてっきり、飛天御剣流の英才教育を受けられると思ってたのに!」
「ガーン!!!」
その言葉を聞いた瞬間、薫ちゃんが衝撃のあまり膝から崩れ落ちる。
「嘘でしょ琴さん!!それ目的だったの!?どうせ私の神谷活心流なんか……ただの木刀振り回すだけの弱小流派よ……誰も習いたがらないし……ううっ……お父様ごめんなさい……」
「い、いえいえ!!違うのよ!!大丈夫よ、薫ちゃん!!」
慌てて薫ちゃんの肩を抱き寄せ、必死に言葉を添える。
「言葉の綾よ!飛天御剣流は付属みたいなもので、本命はちゃんと神谷活心流だから!」
「本当……!?」
薫ちゃんが、涙目で私を見上げる。仔犬みたいで可愛い。
「ええ!弥彦のあの荒んだ根性を叩き直すには、神谷活心流の『活人剣』の教えが絶対に不可欠なの!弥彦は神谷活心流でしっかり基礎を叩き込んで、心身ともに強くさせるわ!だから自信持って、厳しく指導してちょうだい!」
「おいおい……母さんがそれでいいなら、まあ、俺は良いけどよ……」
まだ不満そうにぶつくさと文句を言っている。
「……だが琴殿。貴殿ほどの凄まじい腕前なら、わざわざ他所の道場に預けずとも、自分の流派を直接弥彦に教えれば良いのではないでござるか?貴殿の剣なら、弥彦も十分に強くなれるはずでござるが」
「んん??」
苦笑いをして、ぶんぶんと手を振る。
「いやいや、私の流派……『天然理心流』は、徹頭徹尾、実戦本位だからね。あんな泥臭くて、きつくて、とにかく実戦で相手を殺すことだけを目的とした稽古、もう少し手足が伸びて、骨格がしっかりしてからじゃないと、成長期の子供の体が完全に壊れちゃうわよ」
当時の試衛館での地獄の稽古を思い出す。
「私も九歳の頃に入門した時は、そりゃあもう苦労したんだから!毎日毎日、ぶっとい丸太みたいな木刀を何千回も振らされて、手の皮がずるむけになって、血みどろになりながら近藤さんや土方さんにこてんぱんにされて……本当に死ぬかと思ったわ!」
(※史実でも、沖田総司の天然理心流の稽古は「荒稽古」として有名であり、指導も大変厳しかったとされている。特に型稽古よりも、実戦形式の激しい打ち合いが重んじられていた)
「え?天然理心流……って言うと。それって、あの新選組の局長や副長が修めていたっていう……??」
「……あっ」
しまった、流派の名前まで出すのは少し軽率だったかもしれない。でも、まあいいか。どうせ昔の話だ。
「ああ、江戸の田舎剣法だったからねえ、当時は。今でも市ヶ谷の方に行けば道場があるわよ。私も昔、多摩にいた頃にちょっとだけかじったことがあるの。護身術代わりにね!」
明るく笑って誤魔化す。
「ちょっとだけって水準じゃねーだろ……。うちの組の若い衆なんか、母さんの『ちょっとした鍛錬』で毎日血反吐を吐いて気絶してるからなあ。我助なんか、母さんの木刀を見ただけで失禁しそうになってるし」
「だって、いまいち逸材がいないのよねえ。気合だけはあるんだけど、どうも筋が悪くて」
「……一体、どんな恐ろしい戦闘集団を裏で育てる気でござるか?」
少しだけ顔を引きつらせて私を見ている。
「そうねえ……最悪でも、平助くらいに俊敏に動けるようにならないと、話にならないわね。あの素早さと、どこからでも斬り込んでくる変則的な太刀筋は、最低限身につけてほしいわ。緋村さんも、幕末に平助とやり合ったことあるでしょう?」
「……平助殿級を『最低水準』にするなど、敷居が高すぎるでござるよ……」
緋村さんは、かつての新選組八番隊組長・藤堂平助の身のこなしを思い出したのか、額にたらりと冷や汗をかいている。
「ふふっ、冗談よ冗談!うちの組は平和な民間企業ですからね!」
「さて、暗くなる前に帰るわよ、弥彦。……薫ちゃん、明日も厳しくしごいてやってね!逃げ出したら、また私が縮地で捕まえに来るから!」
「ええ!任せてください!弥彦くんを立派な剣士に育ててみせます!」
平和な夕暮れ。空は橙色に染まり、カラスが鳴いている。
私は弥彦の手を引き、ご機嫌な鼻歌まじりに家路へとつくのであった。
もし沖田総司が母だったら、
どんな教育をすると思いますか?
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