ハイスクールD×D 赤き龍帝を守護せし神殺しの聖なる槍 作:夢の翼
ハイスクールD×D 赤き龍帝を守護せし神殺しの聖なる槍
第十話『人形師と堕天使』 後編
和也たちが教会の中で女性エクソシスト達と戦っているその頃、その地下では大勢の黒いマントを羽織ったはぐれ神父達が何かの儀式の準備をしていた、そしてそのエクソシスト達がいる無駄に長い階段の先に背中に黒い翼を出している一人の女性堕天使と十字架に貼り付けられた金髪の少女の姿があった。少女の瞳には光がなく虚ろな瞳をしていた。
「もう少しよ…もう少しで私は至高の堕天使に、アザゼル様のモノになれるわ…」
「・・・・・」
意識があるのかないのか解らないその少女、アーシア・アルジェントに堕天使レイナーレは彼女にそう言う。するとレイナーレの横に一人のはぐれ神父がやってきた。
「レイナーレ様、儀式の準備が整いました」
「ご苦労よ、さぁ儀式を始めるわよ」
するとアーシアが張り付けられている十字架に一回り大きな魔法陣が出現した。それを見たはぐれ神父達は何かを唱え始める、レイナーレは着ていたボンテージ服を全て脱ぎ捨てその豊満ま肢体はまさに妖艶で、男ならば誰もが欲情する魅惑の身体を晒し、細長い腕と背中の黒い翼を広げる。
「やっと…これで私は至高の堕天使になれるわッ!これで誰も私を蔑む奴らはいなくなる…ッ!」
「ッ…アッアアアアアアアアアアアアアッ……!!!!」
すると十字架に張り付けられていたアーシアが苦しそうに悲鳴を上げる、その悲鳴を聞いてレイナーレは心地よさそうな笑みを浮かべる。そしてアーシアの体から淡い緑色の光を持った指輪の様な物が出て来る。それこそアーシア・アルジェントが所有している神器、
「これよ!これこそ、私が長年探し求めていた神器ッ…!これで私は……!」
そしてレイナーレはアーシアから半分出てきているトワイライト・ヒーリングに手を伸ばす、そしてトワイライト・ヒーリングに手が触れようとした時。
一本の黄金に輝く槍が魔法陣ごとアーシアを張り付けていた十字架を貫いた。
『なっ!!?』
槍で貫かれた十字架は跡形もなく砕け散りアーシアはそのまま下へぐッタリと崩れ落ちた、何が起こったのか解らないレイナーレとはぐれ神父。レイナーレは槍が飛んで来た方へ視線を向けるとそこには。
「一誠君、あの子に当たったらどうするのさ?」
「ちゃんと魔法陣と十字架に狙い着けてなげたんだから別にいいだろ」
地上で女性エクソシスト達と戦っていた和也たちだった。その隣に立っている一誠の肩には先程投げた槍を肩に担いでいた。二人の後ろにはカラワーナと和也が連れて来た二人のメイド、そして先ほど和也が
「な、何者だ!!」
「馬鹿な、何故エクソシスト達が!?」
一人のはぐれ神父がそう言うと他のはぐれ神父達も懐から武器を取り出し和也達に向ける。そんな神父達に和也の周りに女性エクソシスト達とメイド二人、そして一誠は聖槍を構えその横でカラワーナが立つ。
「「さぁ、俺達の
和也と一誠がそう言うと同時に傍にいた女性エクソシスト達もそれぞれ剣を構えはぐれ神父達へ斬りかかって行った。
「此処だよね?ドライグ」
『あぁ、此処で間違いないだろう』
一誠達が戦闘を開始した頃、教会の外では一誠達の後を着けて来たのかセーターに黒いミニスカート、黒いニーソックスを着た刹羅がブーステッド・ギアを展開した状態で和也の攻撃で破壊された教会の入り口前に立っていた。
「イッセー……今行くからねッ…!」
刹羅は覚悟を決め教会の中へ入ろうとするが、籠手の宝玉からドライグが刹羅を呼び止める。
『だが、行く必要はないだろう。聖槍の所有者である兵藤一誠が負ける事などない、相棒が行っても今頃終わってる』
「でも万が一って時があるかもしれないでしょ?」
『だがな相棒』
刹羅は籠手から目を離し教会の中を覗き込みながら、地下へと続く階段を見つける。
(待っててイッセー、今お姉ちゃんが行くから……!)
『おい、相棒!』
刹羅はドライグの説得を無視し階段へと降りて行った。
その頃、教会地下では。
「ぐぁッ!」
「うぉっ!」
「ゴホッ!」
「・・・・・・・」
黄金の槍を振り一人、はぐれ神父達を切り裂いていく一誠。次々と目の前の神父たちを迷いなくその黄金の槍先で神父達を斬り殺していく。
「な、何なんだ…こいつら!」
「本当ににんげ―――――」
また二人、聖槍で神父を斬り裂いた一誠。聖槍には一滴の血も付いておらずまるで聖槍事態が血を弾いている様に。一誠は聖槍を肩に乗せ周りを見渡す。
「大分減ったな」
足下には多くのはぐれ神父達の亡骸が転がっている、和也やマリオネット化した女性エクソシスト達も次々とはぐれ神父達を倒していった。カラワーナは格闘技ではぐれ神父達を殴り飛ばしている。
「さて、親玉のカラスを葬りにいくか」
一誠は聖槍の槍先を階段の上に居るレイナーレへ向ける。聖槍を突き付けられたレイナーレは脱ぎ捨てたボンテージ服を着直すと光の槍を出現させ構える。
「黄昏の聖槍……まさか伝説の槍を持つ人間がこの街にいたなんてね……まさかミッテルトやドーナシークを殺ったのも」
「……あぁ、家の姉ちゃんに手を出したからな、消えてもらった」
一誠は無言のままレイナーレを睨み付け、レイナーレも同じように一誠を睨み付ける。
「アザゼルの為にこんな事を犯すなんて、アザゼルも面倒な部下を抱えたもんだな」
「……人間の分際で何故アザゼル様の事を…ッ!」
その瞬間、階段の下にいた一誠の姿が消えた。
ガキィィン!!
「ほぅ…今のを受け止めるか」
「ぐぅッ!」
「少しは楽しませろよ、カラス」
レイナーレは咄嗟に後ろを振り向き光の槍を前に出すとそこに黄金の槍先を向けた一誠が空中に浮遊していた。そしてまたレイナーレの目の前から消えた一誠、人間だけの力でここまでのスピードを出せる一誠にレイナーレは必死に聖槍を光の槍で受け止めるので精一杯だった。
(な、何なのよこの人間!たかが人間の分際で……地に這いずり回る下等生物の癖に…!)
「ハハハッ!」
「…なめるなァァァァァァッ!!!」
空いていた手にもう一本の光の槍を出現させ、その場から翼を広げ上へ離れるとアーシアがいる十字架があった場所へ持っていた二本の光の槍を投擲する。が素早く一誠は聖槍で二本の光の槍を叩き割った。
「はぁ…はぁ…」
「・・・・・・」
一誠は自分の足下に倒れて気絶しているアーシアを見下げていると、一誠はアーシアの周りに黄金に輝く結界を張る。
「さてと……カラス。この子を使って何しようとしていた?」
「・・・・・・・」
「まぁ言わなくていいさ」
ボワッと一誠の周りに黄金の光が現れる、その光は聖槍へと集まって行く。そして黄金の光を纏い神々しく輝く聖槍をレイナーレへ構える。凄まじい聖なるオーラがレイナーレを襲う。
「ッ!!?」
「光の中へ消えろ」
そして聖槍をレイナーレ目掛けて投げようとした、その時。
「きゃああああああああ!!!!」
「ッ!!?」
聖なるオーラと光を消し一誠は声が聞こえた方へ顔を向ける。そこに地上へと続く扉の前にブーステッド・ギアを展開した状態の刹羅が立っていた。
「姉ちゃんっ!?何で此処が!!?」
一誠はまさか刹羅が此処に来た事に驚いていた。
「な・・・なに?・・・これ」
口を押えて怯えた表情を浮かべ涙を浮かべ自分の足元に大量の血を流して転がっている神父達、裏の世界の事を最近知ったばかりの刹羅にはその光景が耐えられなかった。
「……どうせならッ!」
「っ!?」
するとそんな中、レイナーレが一誠から刹羅へ視線を向けると光の槍を刹羅へ向ける。
「あんたの家族も道連れよぉッ!!!」
そしてレイナーレは光の槍を刹羅目掛けて投げた。槍は真っ直ぐ刹羅の心臓へと向かって行く。
「姉ちゃァァァァァァんッ!!!!!逃げろォォォォォォォォオオオ!!!!」
そして。
「―――――――え?」
光の槍は刹羅の心臓を貫いた。
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