SCOPEWOLFデス。
はい、連載の息抜きで書いた作品を投げに来ました()
意外と連載を二つ作ってても暇な時に書いてたら意外と作れたもので……
本作品は一応ドラマ版Falloutに影響されて書いてますが、クロスと言うにはFallout要素が一切存在していないので元ネタはそれでも実際はただの西部劇風二次小説となっています。
とはいえ設定とか世界観の都合で生の馬を相棒にできなかったんですが……
かわりに鉄の馬を使ってるのでそれで許してクレメンス。
あくまでこれは西部劇"風"なので……
というわけで、本編をどうぞ
ここは、どこだ……?
目が覚めた俺の視界に映るのは黄色い砂の山と廃墟らしい建物のボロボロの壁。
いつも通り俺は仕事に疲れ、まともに買い替えることもできない擦り切れた布団に包まっていたはずだ。
かと思えば、ここは何だ?
ただでさえクソみたいな襤褸屋に押し込まれているっていうのに、カミサマはさらにクソみてぇなところで寝ろというらしい。
というか、俺はいつの間にこんな場所に放り出された?
俺の知る限り、こんな砂の山なんぞ近所の公園にもないはずだ。
「……あぁ……ん?」
呻くように声を出したあたりで、俺は妙な違和感を感じた。
妙に声が若い。
いや、別に俺自身そんなに歳を取ってるわけではないんだが……
なんというか、声が少し幼い気が……
そこで俺は体の違和感にも気が付いた。
酷使された筋肉等の疲労感が微塵もなく、むしろ体が羽に変わったかのように軽い。
起き上がってみると、その違和感の正体に気が付いた。
……起き上がった時の視点が、低い……?
「これは……?」
俺は自分の体を見渡した。
デザインは古臭いが、見た感じ頑丈そうな素材で作られたシャツ……
いわゆるウェスタンシャツ、というものだったか?
これをはじめとして、昔親父が見ていた西部劇のガンマンの服装……
主に今身に着けているのは下の方に着ているシャツとズボンだけだが、近くには特徴的なデザインのブーツやバックル付きのベルト、そして名称はわからんが何かの革でできたカバーや同じ素材のベストが落ちている。
身に覚えのないこれらだけでも奇妙だが、それ以上に目に見えて変わっている点があった。
「体が縮んでいる……のか?」
明らかに体の様子が変わっていた。
手についた相当昔の痣やら火傷跡やらはそのままだが、明らかに手のサイズが小さくなっている。
座高も相当低い上、立ち上がってみると明らかに視点が大きく下へと下がっていた
もしかしてだが、中学時代ぐらいの頃の体に戻っているのだろうか?
もう一度辺りを見回すと、近くにずいぶんとデカいトランクと麻袋が置いてあった。
近くに落ちていた物を拾い上げ、トランクへと近づく。
革張りでかなり古ぼけているが、質そのものはそれなりの額で売れそうなぐらいに上等そうだ。
「しっかし、鍵もつけずにこんなところにおきっぱとは不用心なこったなぁ。さてはて、金目のものは……っと」
早速俺はトランクを開けて中を物色し始めた。
中に入ってるのは……予備の服に、かなり頑丈そうな収納の多いコートに、カウボーイが被るような帽子とバンダナに……銃?
「おいおいおい、なんでこんなものが……?」
トランクから拾い上げて、ずいぶんとデカく感じるその鉄の塊を眺める。
確かリボルバー……だったか?
相当古いものらしいが、えらくデカい。
バレルとかそんな感じの名前の長いパイプみたいな部分も写真だかで見たそれよりも太く、見た目こそ西部劇のガンマンの銃だがだいぶゴツい。
それなりの重さを感じるが、不思議と手になじんでいるのが気味の悪い。
当然だが、クソみたいな環境の生まれとはいえ俺は日本生まれの日本育ち。
こんな物騒なものを握った覚えなんてこれっぽっちもない。
「確か……こうか?」
持ち上げた銃の部品……たしかあのクソ親父の見てた西部劇以外の映画でハンマーとか言われてた部品だな。
これを倒して引き金を引けば……
――カチッ
「………ん?」
弾が出ない。
確かこうしたら爆発音がして鉛玉が飛ぶって聞いてるが……
「……あ、弾を込めてないのか」
トランクのほうを見やると、見慣れないデザインの箱がいくつか入っている。
開けてみると、いくつかの銃弾……よくイラストとかに描かれるような形状の物が出てきた。
「以外とデカいな……っと、もしかしてこれか?」
色々と弄っているうちに、ハンマーの横にあからさまな開閉できそうなパーツがあることに気が付いた。
そこからしばらく色々と弄ってみると、ハンマーを半分だけ倒すことで弾を入れられることが分かった。
カチリ、カチリと銃弾を詰めてパーツを閉じ、改めてハンマーを倒して構える。
目標は適当にそこの壁で………
――ズダァァァァァァンッ!!!
「うおッ……⁉」
思ったより大きな衝撃が腕に伝わると同時に、火を吹いた銃の向こうにあった壁に大穴が空いた。
「こんなに強かったか、銃って……?」
何もかもがわからない。
なぜ、俺はこんなところにいてこんな危なっかしいものを持っているのか。
なぜ、俺の体はこんなことになっているのか。
ベストを着こみ、トランクの中にあったサイズが少しデカいコートを羽織って外へと出た。
……日差しが強い。
思わずすぐに廃墟の中へと戻り、カウボーイハットとバンダナを身に着けて再び外へと出た。
空を見上げてみれば、すがすがしいほどの青空……と、よくわからない謎の魔法陣みたいな線が空に浮いていた。
「……何だってんだ、ここは」
廃墟の外は辺り一面の砂砂砂……砂漠かなんかかここは?
「こんな中で歩けってのか、クソったれ……ん?」
辺り一帯を見渡していると、少し離れたところに何かが見えた。
「……こりゃまたお誂え向きだな。」
そこにあったのはアメリカンな匂い漂うクルーザータイプのバイク。
見たことがないデザインでどこのメーカーの物かはわからないが……
近づいて調べてみると、ガソリンタンクの辺りに文字が彫り込まれていた。
「「Trigger」……か。たしかロイ・ロジャースってやつの愛馬の名前だったか……?」
あんまりいい思い出ではないが……それでも、あの頃の数少ない娯楽だったために覚えている。
「……はっ、笑わせてくれるな。俺の自由の象徴にこんな名前を付けるなんてな」
こんな場所に送りつけやがった奴は相当趣味が悪いらしい。
軽く状態を確認したが、改造こそいろいろと施されているが新品同然。
燃料も問題ない。
しっかりとトランクを積めるスペースまであるあたり、どっかのクソ野郎が恣意的にここに放り出したのだろうということは明らかだが……
「……まぁいい。使えるものはありがたく貰おう」
ハンドルにかけられていた防塵ゴーグルを装着し、帽子が飛ばないようにしっかりと頭に固定する。
トランクは荷台へとしっかり固定し、雑納に使えそうな麻袋にはさっきのリボルバーと元から入っていた金入りの財布をしまって肩にかける。
そして体格的にギリギリだったがトリガーに跨り、そのエンジンを起こす。
――ブルォンッ!ドドドドドドドッ!
勇ましい雄馬はけたたましい咆哮を上げ、その心臓を躍動させた。
「あぁ……これだ、この感覚だ……!」
もう、乗ることができなくなってかなり久しいが……
だからこそ、心が躍る……!
「……ふははっ」
あぁ、笑いが止まらない。
もう俺はあんなクソみたいな場所にとらわれなくていい。
財布にもいくらかの金らしいものが入っている。
適当にこのあたりを走りながら情報でも集めるとしよう。
「……よし、行くか」
――ブルォォンッ!!ブオオオォォォォォォォォッ!!!!!
アクセルを全開にし、俺たちは遠くまで広がる砂漠を駆けだした。
太陽が天高くから見下ろしてくる熱砂の大地。
どこまでも続く道なき道を、砂埃を上げて駆ける。
その先にあるのは楽園なのか……それとも地獄か。
いかがでしたか?
はい鉄の馬=バイクです。
ロボットホースという方面でも考えましたが、こっちの方が個人的にかっこいいと思ったので……
もし気に入らなかったようでしたらぜひともロボットホース版を書いてください。
多少被ってもいいんで本当にお願い致します彼がなんでもしてくれますから
というわけで、たぶん明日の投稿をお楽しみに