ウェスタン•オブ•キヴォトス   作:SCOPEWOLF

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どうもおはようございます。
色々と先週は忙しくしてましたが、なんとか書けました。
というわけでこちらでも喧伝させてもらいたいのですが……
実は来年投稿予定でオリジナル小説の試作品を四作品分程作りまして。
できればお目通しと付属しているアンケート等にご協力のほどをお願いいたしたく。
いやほんとに、今後の活動に関わるのでご意見とかも欲しいですが今のところ一切そういうのがないもんで……
リンクは↓です
https://syosetu.org/novel/411383/
というわけで喧伝もしたので本編をどうぞ


1-4.便利屋68

いつも通り不良共をしばき倒してヴァルキューレに引き渡していた時だった。

 

突然、俺のオンボロ小型無線機に通信が入った

 

生憎マイクやスピーカーなどがない旧式のために、一定の間隔で送られてきた信号を解析する……いわゆるモールス信号で送られてきた。

 

内容は……

 

 

 

『例の場所で会いましょう 68』

 

 

 

「………なるほど、あいつか」

 

どうやら同業者……それも、時折仕事で鉢合わせるかして面倒を見てやっている奴からの通信だった。

 

まぁこの後は特に用事がない。

 

暇つぶしにでも付き合ってやろう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

――アビドス、トリニティ、ゲヘナの三自治区の境界に面している空白地帯。

 

ここにはキヴォトス最大の闇市……「ブラックマーケット」が存在する。

 

そのブラックマーケットの奥も奥の場所にあるこじんまりとしたバー。

 

ここは酒こそ無いもののノンアルコール飲料やワインによく似たぶどうジュースなどの、いわゆるなんちゃって酒で悪ぶるのを楽しめるというコンセプトの店だ。

 

……まぁ表向きは、なんだが。

 

店に足を踏み入れてバーカウンターへと向かう中、ワルなアウトローぶったガキンチョたちがこちらに視線を突き刺すように向けてくる。

 

いつもの事ながら、ここでは俺もこいつらの仲間だと思われているのが癪に障る。

 

とにかくそんな視線をうまくかわしつつ、俺は注文票を書いてバーテンダー……従業員のロボットへと渡した。

 

「……すまないが連れがすでにきてるみたいでな。

早めに頼めるか?」

 

「これは……かしこまりました、こちらをどうぞ」

 

注文票を受け取ってすぐ、バーテンダーは俺に一つの鍵をワイングラス入りのぶどうジュースと共に手渡した。

 

俺はジュースを一気に飲み干し、トイレの方へと向かう。

 

ここのトイレはトランプの絵柄が扉に書かれた個室があるが……そのうちの一部屋、ジョーカーの個室へと入る。

 

見かけはただの洋式座便器があるだけなんだが……ちょっとした仕掛けが仕込まれている。

 

個室のロックをかけた後、流しのレバーについている蓋をこじ開ける。

 

外れたレバーの奥に仕込まれた鍵穴へと鍵を差し込み、右に二回転と左に三回転回して鍵を引き抜いて元の状t児へと戻した。

 

回すと同時に部屋が一瞬だけガタリと微かに揺れ、ゆっくりと下へと降りだす。

 

ある程度下へと降りたところでガタンと音をたてて部屋の下降が止まり、扉を開けるとこのバーの"本店"が姿を現した。

 

そう、ここは本店。

 

表向きの店であるなんちゃってバーの下には本当の酒のある、相当非合法な店舗が構えられているのだ。

 

もっとも、俺も飲みたいのだがこの身体がまだ未成年のものらしいゆえに飲めない。

 

F◯ck you 連邦生徒会。

 

幸いなことにここはボトルキープがあるため、高い金を払って何本かの酒を買い取りつつ保管してもらっている。

 

……さて、ここに来たのは別に酒を買いに来たわけではない。

 

そもそもここは酒があること以外でも非合法な場所なのだ。

 

より具体的に言うのなら……ここはよく裏組織等が使う秘密の密会場でもあるのだ。

 

本店のバーの扉を開けると、その奥に見えたのは粗野な雰囲気ながらも荒れた様子が全く見られない店内の光景が広がっていた。

 

相変わらずそこまで人はいないが、バーカウンターに一人だけ……かなり見覚えのある姿があった。

 

「………あら、遅かったじゃない。

貴方がレディを持たせるなんてね」

 

「生憎俺も仕事があったもんでな。

……で?俺をわざわざ呼ぶってことは何かデカい依頼でも引き受けたのか……「陸八魔」?」

 

俺の問いに対し、目の前の女……

 

便利屋68社長「陸八魔アル」は不敵に笑うのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「……なに?学校の襲撃依頼だと?」

 

「えぇ。まさかこんな大口の仕事が入ってくるとは思わなかったけど……

でも依頼先は相当大きな企業みたいだし、依頼されたターゲットも片手で数えられる程度の戦力しかいないみたいだから引き受けることにしたの」

 

話を聞くと、どうやらコイツはどっかの企業からの依頼でどこぞの学園を襲撃することになったらしい。

 

相手は廃校寸前の学園とはいえ万全を期すために俺を呼んだらしいが……どうにも引っかかる。

 

「……陸八魔、そのターゲットっていうのは?」

 

「……?えぇっと、たしか名前は……「アビドス高等学校」だったかしら?」

 

「………あぁ………」

 

思わず俺は天を仰ぐ。

 

なんとなく嫌な予感はしていたが、まさかの大当たりである。

 

「……悪いことは言わん、アビドスの襲撃はやめておけ」

 

「……どういうこと?

まさか……この依頼が罠とかそういうつもりじゃないでしょうね?」

 

「ある意味罠みたいなもんだな。

……まさかとは思うが、またろくに情報も集めずに受けたのか?」

 

「失礼ね!ちゃんと軽くは調べたわよ!

所属生徒は五人、砂漠のド真ん中に校舎がある影響で環境はかなり過酷。

しかも、噂だとかなりの額の借金を抱えてるって話だったわね。

かわいそうだけど、私たちも仕事として受けた以上は……」

 

「……それだけか?」

 

「え?」

 

まさか……ホントに軽くしか調べていないとは。

 

俺は常々、情報はしっかりと確認するように再三言っているはずなんだが……

 

「陸八魔……俺の元々の活動地域がどこだったか、俺の通り名の由来が何だったか。

いっぺん思い出してみろ」

 

「え?えぇっとたしか砂の……砂漠の……あっ」

 

そこで陸八魔はやっと思い至ったらしい。

 

「ま、まさか……前に言ってた貴方を倒したっていう人がいるのって……!?」

 

「……アビドスだな」

 

瞬間、訪れた沈黙。

 

バーテンダー兼店長である犬の獣人はこの後の展開を悟ってか耳栓をつけ始め、悠々とグラスを磨き始めた。

 

店内に流れる静かな曲調のジャズも、突然の静寂のなかで耳を軽くたたくように鳴り響く。

 

そんな中、陸八魔が次に口を開いたときに発したのは……

 

 

 

 

 

 

 

 

「な…ななななんですってぇぇぇッッ!?!?!?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

特大の、半ば悲鳴じみた絶叫であった。




いかがでしたか?
割と本店への入店ギミックは色々とパターンを考えた挙句こうなりました()
もうちょっとマシな案があればそちらにしたかったですが、考えられる範囲だとこれしか無かったもんでして……
というわけで、また次の話をお楽しみに
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