なんかとりあえず書きたくなっていつもの時間から外れて投稿です。
さて、今回の話はヴァルキューレとの一幕。
理由としては原作シナリオの柴関の一件に関わるための布石ですね。
実際問題、自然に柴関へと行くフラグが他になかったもので……
オマケで別の意味で腹を満たすことにもなりそうですけど。
というわけで本編をどうぞ
――ズダァァァァァンッ!ズダダァァァァァンッ!ズダァァァァァンッ!
「ひ……ッ!?た、助け……」
「悪いがこれが仕事なんでな。
大人しく今日の晩飯代になってもらおう」
――ズダァァァァァンッ!
「ゴガッ……!?こ、この……クソ……や……ろ……」
ドサリと音を立てて地面に伏せる女。
足で転がしてみると、白目をむいて完全に気絶していた。
「……たく、依頼されて来てみりゃぁコレか。
なんともお粗末なこったな」
今日も今日とて賞金稼ぎ。
珍しく裏の仕事が回ってきて来てみれば、カスみたいな額の値札が付いた連中がオードブルみたく寄せ集まって俺のタマを狙いに来やがった。
出された物は全部食い切る主義の俺はこのオードブルを平らげてやったわけなんだが、当然カスみたいな値札が指すとおりに食いごたえが無い。
若干の消化不良感を拭えずにそこらにいる値札付きの連中を数珠繋ぎに縛り上げ、トリガーにロープの端だけ括り付けて最寄りの交番まで走り出した。
「……ま〜た随分と派手にやったっすねぇ〜?
そこの子とか、全身ズタボロなまま半べそどころかガチ泣きしちゃってるっすよ?」
「知るか。
徒党を組んで俺を殺しに来た馬鹿には良い薬だろ」
「はは、こりゃだめだわー。
あの子達なぁんでこんなのにケンカ売っちゃったかなぁ?」
とある自治区の交番前。
トリガーで市中引廻をしてやった値札付き共がヴァルキューレの護送車にぶち込まれていく傍ら、その護送車を連れてきた公安局の副局長……「志真コノカ」と軽く挨拶を交わしていた。
「あんまり派手にやってると姉御もカンカンになるっすよ?
ほら、あんな鬼も裸足で逃げ出す形相で説教されたら……」
「まずお前達は俺を捕まえて説教を垂れられるのか?
この前なんか俺を追い詰めかけたはいいが、仕掛けといた罠に見事引っかかってゴミ収集車の中に吹き飛ばされただろうに」
「あ〜…そんな事もあったっすねぇ〜?」
俺の指摘に目をそらす副局長。
どうやら都合の悪い記憶は脳の片隅に放り捨てていたらしい。
確か……あん時はうっかり半殺しにしたスケバンをコイツの乗ってたパトカーに叩きつけちまったのが原因だったか?
キレたコイツに三十分ぐらい追いかけ回されたんだが、途中で拾った地雷を角の曲がり際に設置してやったら見事にHIT。
どうにも拾ったやつがドッキリ目的の衝撃だけバカみたいに強い地雷だったらしく、被弾したコイツは大きく吹き飛ばされて近くに止まっていたゴミ収集車に頭から突っ込むハメになっていた。
おかげで俺は逃げ切れたが、後に噂で頭に生ゴミを付けた警官が暴れていたと聞いている。
まぁ暴れまわったツケで懲戒処分を食らったりと散々だったらしい為、コイツもまた同じような目には会いたくないだろう。
「う〜ん、お姉さん的にはもうちょっと手心加えて欲しいっすねぇ?」
「……一応これでも年上なんだがな。
申請手続きには20って書いたはずだが……」
「あっはは!すごい冗談っすねぇ!
明らかに見た感じ年下っすよ、と し し た!
せめてもう少し大人っぽくなってから……」
――ズダァァァァァンッ!
笑いながら馬鹿なことをぶちまけようとする副局長の額。
そのすぐ横を通過するようにBIG Ironが火を吹いちまった。
「おぉっとすまん手が滑ったな。
……あまり舐めた態度を取るようなら今度は滑るどころじゃ済まないかもなぁ?」
「は、ははは………
いやぁ〜さっきのはジョークっすよ、ジョーク!」
明らかに顔を引きつらせながらそう答える副局長。
大人っぽい、というのがどういうことかはしらんが……
人を一方的にガキ扱いするとは、随分と俺も舐められたもんだ。
「……で?連中の賞金はいつ出る?」
「あ、ちょいまっち……うげぇまじかぁ」
俺の問いに対して副局長はスマホを確認したが、その途端にかなり嫌そうな顔をしていた。
「……あの子達の治療費とか諸々引いて三万っすね。
上からはその場で払えって言われたっす……」
「そうか。じゃあ払ってもらおうか」
俺が手を差し出すと、副局長はすごく嫌そうな顔で財布を取り出して現金で三万を手渡ししてきた。
「うぅ……私のお金がぁ……」
「どうせ後で経費で落ちるだろ。
たかが三万ぐらいでそんな落ち込む必要ないだろうに」
「……こぉんのブルジョワがぁぁぁッ!」
副局長は顔を真っ赤にしながら地団駄を踏み、怒りの咆哮をあげてブチギレていた。
……三万なんぞ今夜の飯と使った弾薬の補充であっという間に消え去る額だ。
税金で弾を買える警察とは違い、俺は弾薬から衣服*1、明日の飯から全て自費。
あいつからすれば三万は大金に見えるだろうが、俺にとっては一日持つかも分からない端金だ。
……ま、今日はまだ食べていない昼メシ代ということにするのも悪くはないかもしれん。
「……受領した。じゃあな副局長殿?」
「クッソォォォォッ!!!その金で私に飯ぐらい奢りやがれっすよぉぉぉッ!!!」
「仕事しろポリ公。Hi-Yo Trigger!」
叫び掴みかかってくる副局長を蹴り飛ばし、俺はトリガーのアクセルを吹かしてその場を立ち去ってやった。
角を曲がる際、護送車に乗り込んで俺を追跡しようとする副局長の姿が見えたが……
二十人ぐらいが押し込まれた護送車で一人乗りのバイクに追いつけるわけがないだろう。
とりあえず、どこで腹ごしらえをしたものか……
ポリ公の追跡範囲外で、かつ飯が美味いところ……
「……そうだな、久しぶりにラーメンってのも悪くない」
俺はそう思い立ち、進路をアビドスに……
俺が知る限りで一番美味いラーメンを作る店「柴関ラーメン」へと向かうことにするのだった。
いかがでしたか?
因みに注釈への余談ですが、彼がよく通う店の一部はとある人物の繋がりで知り合うことが多かったそうな。
一体、どこのアライグマやら()
というわけで、また次の話をお楽しみに