そういえば前回の感想で先生について「勝手にサンドクローを生徒扱いする奴」的な感じで色々と強制させてるかのような感じで受け取られてる反応が多かったですね。
いやまぁ……確かに読み返してみたら現状の描写だとそう見えますね。
割と私の視点というか、組んでる設定や先生がどういう立ち位置でサンドクローを見ているかを知っている上でだとかなりの盲点でした。
まぁこれはこれでこういう一面にもなるのかな?と思いつつ知見は深まりました。
ただ、先生はあくまで先生。
この世界において正当な権限の元にある「管理者」であり、この世界において存在を定義し肯定する存在。
……もし先生がサンドクローを生徒でもなく大人でもないと定義した場合、一体彼はどうなるのでしょうかね?
これはこの世界における"理"の話なので、先生はそれを知る由もないでしょうがね。
というわけで、本編をどうぞ
追記:サブタイつけ忘れてました。
本当に申し訳ない
――ドゴォォォォンッ!
「……ちょうど来たな」
追加の弾と装備を受け取って持ち場で準備を整えていると、遠くから爆発音が響いてきた。
この音……恐らくだが浅黄の奴がよく使っているブラックマーケット製の違法爆弾だろう。
安い材料の割には爆発の威力が高く、連邦製造規制がかけられている品なのだが……
裏ではよくその規制をガン無視して製造しており、あのヴァルキューレの公安局長殿が俺にブラックマーケットのどの辺りで流通しているのかと、数十万円のポケットマネーを出して聞いてくるぐらいにはかなり根深い問題となっているらしかった。
ちなみに情報についてはオマケも付けて売ってやった。
恐らくあと数日もすれば、ヴァルキューレの要請を受けたSRT辺りが連中の根城を叩きに行くことだろう。
ま、俺にとっちゃ大して気にすることでもない以上別にどうなってもいいんだが。
それはそれとして、こんなところに襲撃をかける奴でそんなものを使うのはただ一人……
それこそ浅黄を含めた便利屋68以外にありえないだろう。
そして、事前情報通りであればアイツらと共に乗り込んできているのは……
「悪いが、ここから先は通行止めだ」
「"…………ッ!サンドクロー!"」
やはりというべきか、便利屋68に加えてアビドス高校……
そして、シャーレの
「"サンドクロー、どうして君は……"」
「おいおいシャーレの。
俺がここにいる理由なんぞ、アンタのそれなりな頭ならよく理解しているだろう?」
「"…………"」
無言。
だが、奴は明らかに俺から何かの言葉を引き出さんとした目で俺を見ている。
……なんとも、コイツを相手にしていると色々とやりづらく感じる。
「"サンドクロー、君は私が……いや、みんなが思うよりも色々と考えて動いてるのは分かるよ"」
「…………」
「"でも…………他に方法は無いの?
それじゃあ君に……"」
「……その話はここで終いだ。
そろそろ依頼主も来る頃だろうしな」
俺がシャーレのアイツの言葉を遮ったのと同時、重量感のある足音と共に一機の大型兵器とパワーローダー数機が幾らかの歩兵と戦車を伴って現れた。
『待っていたぞ、シャーレの先生。
そして、アビドスのガキ共と便利屋よ』
「"カイザー理事……!"」
まるで王様でも気取っているかのようなセリフと共に現れたのは依頼主のカイザー理事。
話を聞いた時にはまさかとは思ったが、本当に自らこんな修羅場に乗り込んできた。
まぁ、流石に多少の"おめかし"はしてきたみたいだが。
「ん、手間が省けた。
ホシノ先輩は何処?答えないなら……」
シロコのやつがそう口にしたのと同時に、便利屋とアビドスの連中が一斉に武器を構えた。
……情報通り、ホルスの奴は確かにいない。
いないんだが……
「……おい、カイザー理事。アンタ本当に何をやった?」
『……何のことだ?』
「今更とぼける気?
ホシノ先輩を騙してさらったくせに……!」
とぼける理事に対し、噛みつくように黒見の奴が声を上げた。
まぁ、"予想は"していたが……
「おいおいカイザー理事……
アンタ生徒を……それもよりにもよってホルスの奴を攫ったのか?」
『貴様には関係ない!
貴様は依頼通り、ここから先に通さ無いよう防衛しろ!』
「あー分かった分かってるさ」
こりゃだいぶグレーゾーンというか、ほとんど真っ黒な橋を渡りやがったな。
こんなのの巻き添えを食らうのはごめん被るが、仕事は仕事だ。
ま、俺はあくまで用心棒としてここを通さない様にするだけだ。
別にコイツらが後でどうなろうが知ったことではない。
「……どういうこと?サンドクロー、アンタはホシノ先輩がここにいることを……」
「教えられちゃいないな。
まぁ、俺はあくまでここから先に通さないように雇われただけだ。
こっちとしちゃあここで帰ってくれりゃあ仕事も楽に終わるんだが……」
「ん、冗談キツい。
無理やりにでも押し通る!」
「……ま、だろうな。テメェならそういうと思ったよ」
こちらにライフルの銃口を向けるシロコ。
その目には怒りでも悲しみでもなく、ただ邪魔になっている俺を無理やりにでもどかさんと威嚇する狼のような目を向けていた。
俺も改めて両手にTommyを構えつつ、"あらかじめ仕掛けておいた"起爆用のボタンを押した。
――ドゴォォォォォンッ!!
「な……ッ!?先生、危ない!」
「"シロコっ……!?うわぁッ!?"」
「ちょ、危なぁぁぁッ!?」
「あ、アル様ぁぁぁッ!?!?」
近くの廃墟が爆発し、瓦礫の山が
ここはいくらかカイザーも使うことなく放置していたらしい廃墟があったため、あらかじめ許可を取ってこの辺の廃墟に手製のダイナマイトを遠隔起爆用の装置を取り付けてセットしておいた。
理由は単純、奴らを上手いこと分断して相手をするためだ。
どうせ俺は集団で戦うというのに向いていない。
故に、カイザー共と連携しながら戦うというのはほぼ不可能だ。
そのため俺はあえてアイツらを分断させ、カイザーの連中よりは少ない数を受け持って相手にさせてもらう。
もちろん、このことについては理事の奴も納得済みだ。
まぁアイツらとしても俺はあくまで予備戦力。
敵に回ってないだけマシなだけで、俺をまともに戦力として扱う気はない。
故に、適当な奴らのみを引き受けて楽に戦わせてもらうことにした。
でまぁ上手いこと分断できたわけだが……
「……なるほど、お前たちだけ残ったか」
「ん……しまった。流石にこれはマズイかも」
「な、なんで私まで!?」
「"……これは、ちょっとヤバいかもしれない"」
分断できたのは三人……シロコと陸八魔、そしてシャーレのアイツだけだった。
……まぁあの中じゃあ割と厄介な司令塔代わりになれる奴だけ引き受けられたと思えばいいだろう。
「まぁ良いさ。
ちょうどお前たちがどれぐらい育ったか……それを見極めるのにも好都合だからな」
「"……!二人とも、ここはとにかく凌ぐよ"」
「……ん!断然やる気が出てきた!」
「あぁぁ、もう!こうなったらやってやるわ!」
戦意はアイツらも充分、中々面白い組み合わせだ。
シロコと陸八魔は俺がそれなりに鍛えてやった奴らの筆頭とも言える奴ら。
そんな二人を指揮するのは、この世界において俺並みかそれ以上のイレギュラーかもしれん大人であるシャーレのアイツ。
今回の仕事、嫌な予感こそしていたが実際は中々歯応えのある良い依頼だったのかもしれん。
なら……
「見せてみろ、お前達の力……
どれだけ俺に届かせられるかをなぁ!」
存分に楽しませてもらおうか!
心でそう叫びながら俺は足へと目いっぱいに力をかけ、前方へと跳躍するかのように飛び出して三人へと襲いかかった。
いかがでしたか?
さて、ここからはアビドス&シャーレ(便利屋68)対カイザー&サンドクロー……と思いきや、まさかの指揮官と隊長クラスの二人を分断してのサンドクローVSシロコ&アル(+後方指揮の先生)戦です。
そりゃまぁ集団戦前提のカイザーと一匹狼のサンドクローがまともに共同できるわけないですし……。
そりゃこうもなりますね。
というわけで、次回「陸八魔死す」(嘘予告)
冗談はさておき、また次の話をお楽しみに。