そういえば、今は朝7時ぐらいで投稿してますけど時間変えた方がよかったりします?
というわけで下にアンケートを張ります。
それでは本編をどうぞ
「……さて、じゃあ本題に入るとしよう」
アビドス廃校対策委員会の教室でホワイトボード前に置かれた椅子に座りつつ、出された茶を片手にサンドクローは話を切り出した。
あまりにも傲岸不遜な態度ではあるが、アビドスの面々はとりあえず話を聞くことに専念することにした。
「まぁまずお前たちは知ってると思うが、カイザーはここの土地の権利を手放した。
んでその手放した権利についてだが、買い手がついて今はソイツらに権利が渡っている……
ここまではお前たちも把握しているだろう?」
「えっと……はい。
フリーダムバードというお名前の団体とは聞いていますが……」
サンドクローの質問へとアヤネはそう返していた。
彼女はその組織にサンドクローが何かしら関わっているのではと思っていたが、やはりというべきか彼はそのことについて何か知っているらしい。
「まぁそのフリーダムバードっていうのがな……
俺が出資した事業者たちが集まった組織で、ちょっとばっかしカイザーと話をつけてコイツらが土地を買えるようにしてやった」
「は……?はぁぁぁぁッ!?!?」
彼のそのリークに対し、一番最初に反応したのはセリカだった。
「何よそれ……つまりアビドスはアンタが買ったってこと!?
上等じゃない!今すぐここでアンタをボコボコにして……」
「ま、まってまってセリカちゃん!
まだお話には続きがあるからちょっと待ってぇ〜!!!」
今すぐにでも殴りかからんと立ち上がったセリカ。
しかし、それを止めたのはユメであった。
彼女に抱きしめられるように引き留められ、そのまま溺れるかのようにバタバタとセリカは暴れていた。
「もがッ!?もががががッ!?!?!?」
「……おい梔子、黒見の息が詰まっているぞ。
一旦離してやれ」
「え?わぁぁっ!?ごめんねセリカちゃん!?」
「ゲホッ……!?し、死ぬかと思ったわ……」
サンドクローの一言でそれに気がつき、ユメは慌ててセリカを離した。
ユメの抱擁から解放されたセリカは顔を赤らめつつ咳き込んでいた。
どうやらいろんな意味で彼女にとって刺激が強かったらしい。
「……さて、話の続きをしよう。
確かにこの団体に出資しているわけだが、別に俺が所有だとかをしているわけじゃない。
俺はあくまで投資と多少の意見番をやっている……
まぁつまり、ここから話す内容にしてもアビドスの権利についても俺はあくまで
「交渉人……ということは、サンドクローさんは私たちに何か交渉をしに来たということですか?」
「その通りだノノミ。
まぁもっとも……お前たちと結ぶ契約そのものは断ることはできないんだがな」
ノノミの発言に対するサンドクローの返答に対し、ユメとホシノを除いたアビドスの面々は警戒を露わにした。
それもそうだろう。
相手はある程度見知っているとはいえどあのサンドクローだ。
どんな無理難題では済まないような要求を飲ませてくるかわかったものではない。
「あぁ、心配するな。少なくとも悪いようにはせんさ。
というより、そうしないとそこの二人は頷かんだろうしな」
「……まぁ、そうだね。
ユメ先輩越しとはいえ、事前に聞いてなかったら門前払いしてたとこだったよ」
「あ、あはは……サンドクロー君、もう少し穏便にできなかったの?」
「そりゃ笑える冗談だな。
俺がそんな面倒なことをしてやれるとでも思うか?」
サンドクローの言葉に肯定したホシノとユメへとアビドス生達の視線が集まる。
彼女達はどうやら先に色々と聞いていたらしく、サンドクローの言う"契約"とやらについても何か知っているらしい。
「まぁお前たちにとっても悪い話じゃない。
この案件がうまくいけば最低でもアビドス復興……
場合によっては、こっちから権利を買い戻すこともできるかもしれんからな」
そう言いつつ、サンドクローは幾つかの紙束を持ち込んでいたトランクケースから取り出してアビドス生達に配りだした。
そこに書かれていたのは……
「「アビドス再生プロジェクト」に「耕作地開拓計画」?
これって……」
「ん……もしかして、アビドスの砂漠を再生して農地にするつもりなの?」
「まぁそうだな。
正確には俺が経営している農場とかに、新しく飛び地の耕作地を作る計画だ」
シロコの質問へのサンドクローの答えに対し、アビドス生達は疑問を抱えながらも資料へと目を通していく。
しかし……
「……アビドス砂漠に埋まっていると予想される地下水脈の源流を見つけ出し、掘り出してオアシスを復活?」
「そのオアシスの水を使ってアビドスの土地の4割を緑化……?」
「その緑化した土地に乾燥した気候や熱気に耐性のある作物を育てて土壌も育てる、ですか……?」
その資料に書かれていた内容は、あまりにも荒唐無稽……
いや、希望的観測を多分に含んだ夢想ばかりの机上の空論というべきものだった。
「一応言っておくが、それでも俺がかなり修整を入れたんだぞ?
なにせ原案を出した奴は「アビドス全部を緑化しよう!」とか抜かしてやがったからな」
「……ユメ先輩?」
「ひぃん……」
サンドクローが明かしたその事実に、ホシノは呆れを含んだジト目でユメを見た。
ユメはいつものごとく鳴き声をあげつつ、ホシノの冷たい視線に貫かれて轟沈していた。
「……ん、もともとの案がユメ先輩なら仕方ない「シロコちゃん!?」……でもこれ、実現できるの?」
「実現できんことをわざわざこんな分厚い紙束にしてまで提案すると思っているのか?
少なくとも、この計画はしっかり専門家まで交えた上に何度も調査やシミュレーションを重ねてここまでまとめ上げている。
まぁその辺については俺の口よりもその資料のほうがわかりやすく説明できるだろう」
そう言いつつ、サンドクローは廃校対策委員ではなくアビドス生徒会として座っているホシノとユメへと数枚の契約書を差し出した。
「細かい契約の条件については全部そこに書いてある。
梔子……散々言っているが、くれぐれも読み飛ばすなよ?」
「ひぃぃんッ!?私、サンドクロー君からもそんなに信頼無いの!?
二年も一緒にいたのに……」
「逆だろう。二年も面倒を見ていたから分かる。
お前は相手が身内だからとか見知った相手だからといって、こういう契約の時に油断して考えなしにサインをする」
「……よくわかってるね。
ユメ先輩、ちゃんと全部目を通してからサインしますよ」
「ひぃん……サンドクロー君とホシノちゃんのいじわる〜……」
ホシノとサンドクローによる容赦ない指摘を貰いつつ、ユメはホシノと共に契約書を読み込む。
しばらく読み進めると……
「……やっぱり、トラップを仕掛けてた。
ユメ先輩、わかりました?」
「え、トラップ……?
ホシノちゃん、そんなの無いと思うんだけど……」
「よく見てみろ。
十三項目の文章に「契約者は契約元に対し、二年の無償労働を約束するものとする」と書いてるだろうが」
「はぇッ!?さ、サンドクロー君!?冗談だよね!?」
「そりゃまぁ冗談だが、そのままサインしてたら実行させてたぞ?」
「……性根腐ってるんじゃないの、このクソ野郎。
まぁでも先輩、こういうことがありますから油断しないでください」
「ひぃん……」
やはりというべきか、ちょっとしたテスト感覚でトラップが仕掛けられた契約書であった。
さすがのこの所業にはユメもサンドクローを問い詰めたが、しっかりと書面を読んでおけばすぐに気付ける程度の内容だ。
もちろんこの項目自体はサンドクローがジョーク感覚で入れたものの為、彼は契約書を受け取るとその項目に線を引いて消した。
「ほら、今度は見落としなく読め。
たとえ契約を結ぶのが自分の所属していた場所だろうが、こういうのは隈無く全部見ろと再三言ったはずだぞ?」
「ひぃん……また虐められるよ〜……」
半ば自業自得ではあるものの、ホシノからもサンドクローからも厳しい言葉を受けながらユメは書類に目を通していく。
その光景を見て、なんとなくだが他のアビドス生達は少し微笑ましくなった。
彼女達にとって梔子ユメという先輩は、借金塗れのアビドスを救った英雄のような人物だった。
しかしこうしてホシノだけではなく部外者の筈のサンドクローにまで小言を言われ続ける姿を見ていると、まるで目を離せない庇護欲を掻き立てられる存在であるかのように見えてくる。
生徒会長に再就任後もなんだかんだでそういう面はよく見られたが、今この時は尚更それを強く感じていた。
「ユ〜メ〜せ〜ん〜ぱ〜い〜?」
「梔子?」
「ひぃぃぃんッ!?!?!?」
「「「「ぷっ……あはははは!!!」」」」
尊敬はできるがその威厳もへったくれもない鳴き声に対し、ついに我慢ができなくなったアビドス生達から笑いがこぼれていた。
いかがでしたか?
はい、今回は若干平和な話にしました。
ちなみにここでの話は後の展開にも大きくかかく関わります。
というわけで、アンケートでもしつつまた次の話をお楽しみに。
今後の投稿時間は?
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ん、変えるべき(午前)
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変えましょ〜♪(午後)
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うへ〜、変えなくてもいいんじゃないかな?