妹の通ってる学校が閉鎖されたって、マ?   作:冬風_ykn

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楽園の以前

「わざわざ見送りに来るなんて何かあったか?」

 

 

「部長がエルに渡しといてって……はいこれ」

 

 

「あ〜、そういえばヒマリ先輩に預けたまんまだったな。百鬼夜行の方に寄ってくか…………」

 

 

「エルはこれから条約周りの調印書の準備だったよね」

 

 

「連邦生徒会の組んだ要項から調整しないとだからな。……それと改めてデカグラマトンの調査お疲れ様」

 

 

「別にまだ終わってないけどね。ホドも何処かに行ったままだし預言者についても分からないことだらけだから」

 

 

「少なくともしばらくは問題無いと思うけど……悪い。こう言うのってフラグだよな」

 

 

「そうだね。……その時はまたエルも手伝ってね」

 

 

「できる限りは力になるよ。……時間も押してるしそろそろ行こうか」

 

 

「それじゃあ気を付け……エルなら大丈夫か。う〜ん、頑張ってとかでいいのかな?」

 

 

「さぁ? 文学は読み取り専門だからよく分からないな。………取り敢えず、そっちも頑張れよ」

 

 

 

 ───────────────────────────

 

 

 

「いつも書類作業を進めながらでごめんなさい。調印式の日はしっかり片付けておくから……」

 

 

「大丈夫ですよ。条約周りは支援しますからご心配なく」

 

 

「もし万魔殿から何かされたらすぐに言って、私が抑えるから」

 

 

「今のところは特に問題は無いですね。一応こっちに来る度に差し入れとしてプリンを渡してるので」

 

 

「……そう」

 

 

「それで現状の問題としてエデン条約機構の細かいところ……風紀委員会と正義実現委員会の兼ね合いが主ですね」

 

 

「……今度、トリニティ側と直接の協議の場を設けてもらえるかしら?」

 

 

「ヒナ委員長が直接出向く形で良いですかね?」

 

 

「そうね。私が直接行く」

 

 

「わかりました。一応、トリニティ側の都合が付く日程はこの書類にまとめてあるので後で連絡してください」

 

 

「分かった。あと書類仕事も終わった。これからエデン条約機構の本格的な要項を詰めて行きたいのだけど時間は大丈夫?」

 

 

「……僕の方は問題無いですよ」

 

 

「……もしかして私の顔になにか付いてる?」

 

 

「強いて言うなら隈が酷いですね。……セナからも休養が必要だと聞いてますよ?」

 

 

「それはそうなのだけれど……」

 

 

「ワーカーホリック拗らせてますね。……せめて三十分程度の仮眠は取ってください。気付いてないと思いますが、さっきから欠伸が零れてますよ」

 

 

「!? ……そ、その、できたら忘れて」

 

 

「ならこっちのソファで横になってください。あとアイマスクも確かここにあるので」

 

 

「わざわざそこまでしなくても大丈夫。それにエルも隈が見えるけど……コンシーラーで誤魔化してたのね」

 

 

「バレましたか。……大人しく仮眠をする気にはならないと」

 

 

「仮眠を取るならエルも一緒に、それで手打ちにする」

 

 

「そうですね。なら、それで」

 

 

 

 ───────────────────────────

 

 

 

「……あの、ああ言っておいてなんだけど大丈……」

 

 

「…………」zzz

 

 

「寝てる…………」

 

 

「……ん〜」zzz

 

 

「……うぅ」(吐息が首筋に当たって少し……けど体温が下がって私も……ねむ……)

 

 

「…………」zz

 

 

 ───────────────────────────

 

 

 

「……あれ、今は」

 

 

「朝の五時です。おはようございます」

 

 

「…………おはよう」

 

 

「一応これがゲヘナとトリニティの要望から準備した折衷案の候補です。他に何かあれば候補に追加しておくので、朝食でも食べながら眺めててください」

 

 

「そうね……朝食?」

 

 

「給食部の方に寄ったときにフウカから貰ってきたんです。まぁデリバリーみたいなものですね」

 

 

「あとで、お礼しないと…………」

 

 

「さてと、僕は所用があるので次の日程で会いましょう」

 

 

「そうね。それまでに目を通しておくわ」

 

 

 

 ───────────────────────────

 

 

 

「……おはようございます先生」

 

 

 "エル!? どうしてここに……"

 

 

「誰か来てい…………!?」

 

 

「お届け物だよ。ヒフミ」

 

 

「とうとう『アレ』が手に入ったんですね!!」

 

 

「後で入金の方よろしくな……って聞こえてないか」

 

 

 "『アレ』って何か危ないものだったりする? "

 

 

「アレと言うのはですね、劇場版でペロロ様が人々を守る姿となって登場したアレクサンダーペロロ様の略称なんです!」

 

 

「まぁ限定グッズの中でも特殊なもので24個あるんですけど、どれも見た目が違うので実質全部一つしか無いんですよね」

 

 

 "エルが『アレ』って呼んでるのはもしかして……"

 

 

「安全の為ですね。そこのペロロ信仰者みたいなのに襲撃を受ける事もあるので。それにこういう略称はファンにしか伝わらないので先に気付くこともできます」

 

 

 "ヒフミに荷物を届けに来てたんだね"

 

 

「それもありますが、補習授業部の様子を見に来たんです。エデン条約の影響で色々と不便を掛けてしまってる様なので」

 

 

 "仕方の無いことだからエルが気にする必要はないよ。それに、それをどうにかするために私がいるから"

 

 

「よくよく思えばそれが先生の本職でしたね。……ですが試験の調子は少し悪そうです。僕も手伝いますよ?」

 

 

 "それは有難いんだけど、トリニティとミレニアムだと授業の内容も違うから大変だと思うよ? "

 

 

「その点に関してはご心配なく。以前、トリニティの旧友と謎解き本を攻略する次いでに暇だったので教科書の内容も全部解いたことがあるんです」

 

 

「それってかなり変なことしていませんか?」

 

 

「旧友と適当に遊びたいってだけだったからな。……一応ティーパーティーの方からは僕も許可を貰ってるので、あとは先生の判断になります」

 

 

 "それなら、よろしくねエル"

 

 

「はい、よろしくお願いします先生」

 

 

 

 ───────────────────────────

 

 

 

「……というわけで先生の補佐を行う、ミレニアムサイエンススクールセミナー所属の空井エルです」

 

 

「…………セミナーってなんだっけ?」

 

 

「確かラテン語のセミナリウム……苗床と言う意味でしたね」

 

 

「……」(苗床ってアレよね、種を……)

 

 

「一応言っておくけど、ティーパーティーと同じ様な生徒会組織だからな?」

 

 

「エッチなのはダメ! 死刑!!」

 

 

「ちょっとコハルちゃん!?」

 

 

「…………なんとなく理解した。あと大量にトラップがあったんだけどここホントに大丈夫か?」

 

 

「問題無い。私が仕掛けておいた」

 

 

「……問題しか無いの間違いだな。別に革命をするとかでも無いんだからここまでする必要無いだろ」

 

 

「しかし、急な襲撃に遭った時に迎撃ポイントが無ければ私達は抵抗すらできない」

 

 

「……それが必要なのはゲヘナかレッドウィンターくらいだ。少なくともトリニティで必要になる事は基本的にない」

 

 

「そうか…………」

 

 

「まぁ元の自治区での癖が抜けないのは仕方ないけどな」

 

 

「と言うかこんなに仕掛けられてたんですか!?」

 

 

「なるほど、つまりエルは特殊部隊の人間なのか」

 

 

「正確には違うけど、部分的には合ってるかな……」

 

 

 "……取り敢えず、予定通り模擬テストを始めようか"

 

 

 

 ────────────────────────────

 

 

 

「……誰にもつけられてない。……上手く行ったのか?」

 

 

「偽装は完璧だよ。アズサは思いの外ピンチみたいだけどな」

 

 

「これくらい問題ない。必ずスカルマン……じゃなかった。テストに合格してみせる」

 

 

「なら良いんだけど」

 

 

「でも驚いた、ライトの正体がエルだったなんて」

 

 

「変装にはそれなりに拘りがあるからな。それと、セイアの状態を伝えるまでが僕の仕事だ。ここから先はアズサが好きなようにやればいい」

 

 

「そうか……」

 

 

「あ、それと予定があるから帰ったって伝えておいてくれ」

 

 

「わかった、ヒフミ達に伝えておく」

 

 

 

 

 

 ──────────────────────────

 

 

 

「…………こんなところで会うなんて奇遇ですね?」

 

 

「!? ……あれ、もしかしてエルくん?」

 

 

「こんばんは。少し散歩をしていたら偶然見つけたので、ミカさんも散歩ですか?」

 

 

「そんなところかな」

 

 

「てっきり誰かと話しているのかと思ったんですけど気の所為でしたかね?」

 

 

「きっと私の独り言だと思うよ」

 

 

「……そうでしたか」

 

 

「…………エルくんこそこんな場所までどうしたの?」

 

 

「さっきも言いましたけど散歩ですよ散歩。それ以上でも以下でもありません」

 

 

「もう遅い時間だし帰った方が良いんじゃないかな?」

 

 

「寮の門限が過ぎてるミカさんがそれを言いますか……。残念ながら僕はカタコンベの方まで少し野暮用があるので、送り届けられませんね」

 

 

「別に送って欲しいなんて言った覚えないけどね」

 

 

「それもそうですね。……では帰りはお気を付けて」

 

 

 

 ───────────────────────────

 

 

 

「………………行ったみたいだね」

 

 

「……そうだな。あれがエデン条約機構の代表か」

 

 

「あくまでも仲裁役らしいけどね。カタコンベの方に行くらしいけど大丈夫かな?」

 

 

「問題無い。私達以外ならあそこより先には誰も行けない」

 

 

「けど、戻る時に鉢合わせないように気を付けてね? エルくんが行方不明になったりでもしたら、ミレニアムから敵対される事になるだろうし」

 

 

「そうだな。流石にゲヘナと同時にミレニアムを相手する程の余裕はない。細心の注意を払おう」

 

 

 




何処で大きな変化が起きるのか見物ですね
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