クックル物語〈ドゥドゥドゥ!!〉   作:ヒツジ(ラム肉

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第二十八話「騎士団」

騎士の城。

 

ここでは騎士団という組織がある。

 

騎士個人ではなく、

城と民を守るための軍事組織。

 

弓兵、弩兵、歩兵、騎士。

 

城壁という要塞を使い、

数多の敵を退けてきた歴戦の守護者たちである。

 

そんな騎士団の前に、

数日前の出来事が再び現れた。

 

クックルである。

 

--------------------

 

 二十七話の出来事から。

 

 数日が経った。

 

 城では。

 

 とても静かに。

 

 誰もその話をしなかった。

 

 いや。

 

 しようとすると。

 

 なんか嫌な予感がするからである。

 

 礼拝堂では司祭がまだ湿布を貼っている。

 

 城門前では騎士が転がった跡がまだ残っている。

 

 騎士殿と。

 

 新騎士は。

 

 その城門を見ながら言った。

 

「来ないよな」

 

「来ないですよね」

 

 そのとき。

 

 見張り塔から声。

 

「報告!」

 

 嫌な予感しかしない。

 

「城門前に!」

 

「鳥の魔物確認!!」

 

 やっぱり来た。

 

 城門前。

 

 そこに。

 

( ゚∋゚)

 

 いた。

 

 立っている。

 

 身長。

 

 二メートル。

 

 いや。

 

 三メートル。

 

 ムキムキである。

 

 完全にムキムキである。

 

 二足歩行。

 

 人間体型。

 

 でも鳥。

 

 いや。

 

 鳥?

 

 騎士殿が言う。

 

「……でかくないか」

 

 新騎士が言う。

 

「でかいですね」

 

「前こんなだったか」

 

「いや」

 

「こんなでした」

 

 城の鐘が鳴る。

 

 カーン!

 

 カーン!

 

 カーン!

 

 騎士団集合である。

 

 城壁の上。

 

 兵士。

 

 弓兵。

 

 弩兵。

 

 騎士。

 

 団長が出てくる。

 

「状況」

 

 兵士が言う。

 

「鳥の魔物です」

 

 団長。

 

 城門前を見る。

 

( ゚∋゚)

 

 ムキムキ。

 

 団長。

 

「……鳥か?」

 

 騎士殿と新騎士。

 

「殴ります」

 

「殴ります」

 

 団長。

 

「鳥だろ?」

 

 二人。

 

「殴ります」

 

 団長。

 

「わかった」

 

「城壁戦だ」

 

 城門閉鎖。

 

 落とし格子。

 

 横木。

 

 完全防御。

 

 中世城塞防衛である。

 

 城壁の上。

 

 弓兵が並ぶ。

 

 団長が言う。

 

「弓兵」

 

「射て!」

 

 矢の雨。

 

 弓は城塞防衛の基本兵器。

 

 高所から撃つことで射程と威力が増す。

 

 敵兵を削るのに最適。

 

 だが。

 

 パシパシ。

 

 弾く。

 

 クックル。

 

 矢。

 

 弾く。

 

 城壁。

 

「え?」

 

 団長。

 

「弩兵」

 

 クロスボウ。

 

 重い矢。

 

 鎧を貫く威力。

 

 中世戦争の主力武器。

 

「撃て!」

 

 ドン!

 

 矢。

 

 クックル直撃。

 

 煙。

 

 煙が晴れる。

 

( ゚∋゚)

 

 普通。

 

 城壁。

 

「え?」

 

 団長。

 

「石だ!」

 

 城壁防衛の基本。

 

 石落とし。

 

 重力兵器。

 

 巨石。

 

 ゴロゴロ。

 

 落ちる。

 

 直撃。

 

 その瞬間。

 

 ドゥ。

 

 石砕ける。

 

 城壁。

 

「え?」

 

 団長。

 

「熱湯!」

 

 城塞戦の有名な戦術。

 

 油や熱湯。

 

 攻城兵器や兵士を焼く。

 

 上から。

 

 ドバー。

 

 湯気。

 

 煙。

 

 煙晴れる。

 

( ゚∋゚)

 

 普通。

 

 兵士。

 

「鳥ゆでにならない」

 

 団長。

 

「石灰!」

 

 粉。

 

 目潰し。

 

 石灰粉。

 

 上から。

 

 バサッ。

 

 クックル。

 

 普通。

 

 兵士。

 

「効いてない」

 

 団長。

 

「弩砲!」

 

 大型クロスボウ。

 

 城塞兵器。

 

 巨大矢。

 

 ドン!!

 

 クックル。

 

 ドゥ。

 

 矢折れる。

 

 兵士。

 

「鳥だよな?」

 

 団長。

 

「投石機!」

 

 トレビュシェット。

 

 巨大石。

 

 ゴォン!!

 

 石飛ぶ。

 

 クックル。

 

 ドゥ。

 

 石粉砕。

 

 騎士殿。

 

「石を殴った」

 

 新騎士。

 

「石を殴りました」

 

 団長。

 

「火矢!」

 

 弓兵。

 

 炎。

 

 矢。

 

 刺さる。

 

 燃える。

 

 煙。

 

 煙晴れる。

 

( ゚∋゚)

 

 普通。

 

 兵士。

 

「焼き鳥にならない」

 

 そのとき。

 

 クックル。

 

 城門へ歩く。

 

 ズシン。

 

 ズシン。

 

 ムキムキ鳥。

 

 城門前。

 

 止まる。

 

 団長。

 

「盾兵!」

 

 城門防衛ライン。

 

 盾兵。

 

 槍兵。

 

 完全防御。

 

 その瞬間。

 

 ドゥ。

 

 盾兵飛ぶ。

 

 ドゥ。

 

 槍兵飛ぶ。

 

 ドゥドゥドゥ。

 

 ライン壊滅。

 

 城壁。

 

「え?」

 

 団長。

 

「騎士団突撃!」

 

 城門開く。

 

 騎士団。

 

 騎馬突撃。

 

 ランス。

 

 完全な重騎兵戦術。

 

 その瞬間。

 

 ドゥ。

 

 ドゥ。

 

 ドゥドゥドゥドゥ!!

 

 騎士団。

 

 全部飛ぶ。

 

 騎士殿。

 

「だから言った」

 

 新騎士。

 

「言いました」

 

 城壁の上。

 

 沈黙。

 

 団長が言う。

 

「なんだあれ」

 

 そのとき。

 

 ガラララ。

 

 見知らぬ引き戸。

 

 城壁の上。

 

 看板。

 

 エリア55。

 

 団長。

 

「なんだこれ」

 

 クックル。

 

 城壁を見上げる。

 

 そして。

 

 ジャンプ。

 

 掴む。

 

 団長。

 

「え?」

 

 引きずる。

 

 ガラララ。

 

 扉閉まる。

 

 団長消える。

 

 城壁。

 

 沈黙。

 

 誰かが言った。

 

「……鳥だよな?」

 

 騎士殿。

 

「殴ります」

 

 新騎士。

 

「殴ります」

 

 城門前。

 

( ゚∋゚)

 

( ゚∋゚)「クックル」

 

 静かに鳴いた。

 

 だいたい殴る。

 

 それが。

 

 クックルである。

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