クックル物語〈ドゥドゥドゥ!!〉   作:ヒツジ(ラム肉

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第三十五話「ドラゴン」

伝説の怪物の中でも、

最も有名な存在。

 

それが竜である。

 

炎を吐き、

宝を守り、

空を支配する。

 

だが。

 

世界には様々な竜がいる。

 

蛇のような竜。

翼を持つ竜。

角を持つ竜。

 

地域によって姿は違う。

 

だが共通することがある。

 

強い。

 

とても強い。

 

そんな竜の前に現れたのは。

 

クックルである。

 

しかも今回は。

 

なんかドラゴンっぽい。

 

--------------------

 

 ダイヤモンドの谷。

 

 ロック鳥が倒れた後。

 

 商人たちは宝石を拾いまくっていた。

 

「ダイヤだ!」

 

「ルビー!」

 

「サファイア!」

 

「今日で人生上がりだ!」

 

 完全に狂喜乱舞である。

 

 だが。

 

 谷の端。

 

 岩の上。

 

 誰かが座っている。

 

( ゚∋゚)

 

 クックル。

 

 白い羽。

 

 そして王冠。

 

 だが。

 

 その王冠。

 

 さらに豪華になっている。

 

 ロック鳥の巣から拾った宝石。

 

 それを。

 

 全部くっつけた。

 

 きらきら。

 

 ぎらぎら。

 

 やりすぎである。

 

 そして。

 

 一番大きい宝石。

 

 それを。

 

 王冠のてっぺんに。

 

 ドン。

 

 商人。

 

「増えてる!!」

 

 若い商人。

 

「アップグレードしてる!!」

 

 親方。

 

「王の装備だ!!」

 

 若い商人。

 

「誰の王ですか!!」

 

 そして。

 

 さらに。

 

 クックル。

 

 谷の宝石を拾う。

 

 赤い宝石。

 

 ルビー。

 

 それを。

 

 ゴリゴリ。

 

 粉にする。

 

 若い商人。

 

「何してる!!」

 

 クックル。

 

 その粉を。

 

 自分の体へ。

 

 バサァ。

 

 バサァ。

 

 全身に塗る。

 

 赤。

 

 真っ赤。

 

 完全に赤い鳥。

 

 親方。

 

「……」

 

 若い商人。

 

「……」

 

 商人。

 

「……」

 

 若い商人。

 

「ドラゴン意識してる?」

 

 親方。

 

「してるな」

 

 商人。

 

「してる」

 

 若い商人。

 

「なんで!?」

 

 そのとき。

 

 谷の奥。

 

 岩山。

 

 ゴゴゴゴ……

 

 動く。

 

 いや。

 

 岩ではない。

 

 巨大な体。

 

 鱗。

 

 翼。

 

 角。

 

 ドラゴン。

 

 巨大な赤竜。

 

 翼を広げる。

 

 咆哮。

 

 ゴォォォォォ!!

 

 谷が震える。

 

 商人たち。

 

「うわあああ!!」

 

「ドラゴン!!」

 

「聞いてない!!」

 

 親方。

 

「言ってない!!」

 

 若い商人。

 

「なんでですか!!」

 

 親方が言う。

 

「この谷の宝石は」

 

「竜の宝なのだ」

 

 若い商人。

 

「それ先に言ってくださいよ!!」

 

 ドラゴン。

 

 目を光らせる。

 

 宝石の山を見る。

 

 そして。

 

 商人たちを見る。

 

 怒り。

 

 炎。

 

 ブォォォォ!!

 

 炎が谷を焼く。

 

 商人。

 

「熱い!!」

 

「燃える!!」

 

 若い商人。

 

「逃げろ!!」

 

 そのとき。

 

 ドラゴン。

 

 別の存在を見る。

 

 岩の上。

 

 赤い鳥。

 

 王冠。

 

 巨大宝石。

 

( ゚∋゚)

 

 クックル。

 

 ドラゴン。

 

 止まる。

 

 商人。

 

「……」

 

 若い商人。

 

「……」

 

 親方。

 

「……」

 

 若い商人。

 

「なんか」

 

「ドラゴンっぽくない?」

 

 親方。

 

「赤い」

 

 商人。

 

「王冠」

 

 若い商人。

 

「ドラゴンっぽい」

 

 ここで説明が入る。

 

 ドラゴンの姿は。

 

 地域によって違う。

 

 ヨーロッパ。

 

 翼のある巨大な竜。

 

 中国。

 

 蛇のような長い竜。

 

 中東。

 

 角と翼を持つ怪物。

 

 つまり。

 

 姿は違う。

 

 だが共通点がある。

 

 強い。

 

 とても強い。

 

 若い商人。

 

「つまり」

 

「赤くて王冠つけた鳥も」

 

「新種のドラゴン?」

 

 親方。

 

「知らん」

 

 商人。

 

「知らん」

 

 ドラゴン。

 

 怒る。

 

 咆哮。

 

 炎。

 

 ブォォォォ!!

 

 クックル。

 

 炎の中。

 

 普通。

 

 若い商人。

 

「効いてない!!」

 

 親方。

 

「燃えてない!!」

 

 商人。

 

「赤いから目立たない!!」

 

 ドラゴン。

 

 爪。

 

 振り下ろす。

 

 ドォン!!

 

 岩が砕ける。

 

 クックル。

 

 普通。

 

 若い商人。

 

「頑丈!!」

 

 ドラゴン。

 

 噛みつく。

 

 クックル。

 

 普通。

 

 親方。

 

「硬い!!」

 

 商人。

 

「鳥だよな!?」

 

 クックル。

 

 ゆっくり腕を上げる。

 

( ゚∋゚)

 

「クックル」

 

 ドゥ。

 

 ドラゴンの顔。

 

 揺れる。

 

 若い商人。

 

「殴った!!」

 

 ドラゴン。

 

 怒る。

 

 翼。

 

 尾。

 

 爪。

 

 連撃。

 

 クックル。

 

 ドゥ。

 

 ドゥ。

 

 ドゥドゥ。

 

 殴る。

 

 商人。

 

「怪獣戦!!」

 

 若い商人。

 

「鳥と竜の怪獣戦!!」

 

 最後に。

 

 クックル。

 

 大きく振りかぶる。

 

( ゚∋゚)

 

「クックル」

 

 ドゥ。

 

 ドラゴン。

 

 吹き飛ぶ。

 

 岩壁へ。

 

 ドォォォォン!!

 

 沈黙。

 

 静寂。

 

 谷。

 

 宝石。

 

 倒れたドラゴン。

 

 立っている。

 

 赤い羽。

 

 巨大王冠。

 

( ゚∋゚)

 

( ゚∋゚)「クックル」

 

 若い商人が言った。

 

「……ドラゴン」

 

 親方。

 

「殴られたな」

 

 商人。

 

「殴られた」

 

 若い商人。

 

「なんかもう」

 

「この鳥が一番怖い」

 

 親方。

 

「そうだな」

 

 全員。

 

 同意した。

 

 珍しいことである。

 

 だいたい殴る。

 

 それが。

 

 クックルである。

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