一般流浪人がスタレのキャラに狙われる話 作:しいたvol.3
オンパロスのストーリーなぞりパートです。
もういらねぇよって方は最悪飛ばしてもOK!
目が覚めると、そこは天宮のバルネアだった。
数えきれない輪廻の中で、ここも特に多く訪れてきた。
まぁ、この輪廻での我は不審者扱いであるから、本来アグライアが認めた者しか入れないここに長く滞在していれば処罰されてしまうのであるが。
それにしても、ここに転移したということはオンパロスの歴史的は相当進んでいるのだろう。
少なくとも黄金戦争は終結している。逆説的にカイザーがもう逝去した後ということだが…
ひとまず、オクヘイマへと繰り出し情報を集めねば。
ここを出ようと壁を乗り越えて出ようとしたところ、我の背後から声がかかった。
「よ、ヨロイさん!?」
聞き慣れた声だ。同時に久しく聞いていなかった声でもある。
我はゆっくりと後ろへ振り返ると、そこには灰色の髪をした少女がいた。
「ヨロイさん!ヨロイさんだ!」
その少女…星は我の方へと走ってくる。
正直驚いた。もうこちらへと来ていたとは。
__久しぶり、であろうか、星。
「ピノコニ―からそんなに経ったわけじゃないけど…うん、久しぶり。って、違う!」
「な、なんでヨロイさんがオンパロスに?私たち以外は訪れていないはず…」
__ああ、そのことであるか。話すと長くなるのだが…。
我は少々周りを見渡した。
今、我は少しマズい状況に置かれている。なぜなら我は本来英雄しか立ち入れないはずの場所に勝手に侵入している。
このオクヘイマにはアグライアの金糸が張り巡らされている。おそらく、我が居ることがバレているのだ。
__今は、少しここから出たい。困ったことに勝手に入ってきてしまってな。捕まるかもしれんのだ。
「あ、そうなの?でも大丈夫だよ。なんたって天外の英雄たるこの私がいるんだからね!」
ふふんと胸を張って誇らしげにする星。
ああ、この子がこんな性格であったなと我が呑気に思っていると、星の背後から歩いてくる人影を見た。
…間に合わなかった。
我の体が急速に金の糸によって縛られていく。
斬れぬこともないのだが…そういうことをすれば余計に疑念の種を撒くだけであるな。
「…申し訳ありません開拓者。どうやらあなたの友人の様ですが、この場所はそう簡単に入り込んではならない場所なのです」
「あ、アグライア…」
結局、我は初手縛られプレイがお似合いなようである。
まぁアグライアのような美女に縛られるのなら別に悪い気はしない…いや、余計なことは考えないでおこう。
目の前に立っていているアグライアの眼は明らかに懐疑に染まっている。
それと同時に、この場に勝手に侵入したことに対する怒りか。
「さて…早速で申し訳ないのですが、あなたにはいくつか聞くべきことがあります。開拓者、あなたにもです」
「な、何でも答えますから命だけは…ヨロイさんなら鎧を剥ぎ取るなり、いくらでもしていいから…」
おい、さっきまでの態度はどうした星よ。
我の鎧を引き合いに出されるのはたまったもんではない。我のアイデンティティが喪失してしまうだろう。
「…まず、一つ。この方は何者ですか?嘘は通用しませんので」
__…天外から来た旅人なり。危害を加えるつもりもない。たまたま知らぬ地を歩いていたらここへと辿り着いてしまった。
嘘ではない。本当でもない気がするが。
「嘘はありませんね。では二つ目に…開拓者とはどのような関係でしょうか」
__関係?ふむ…
どう答えたものか頭を悩ませていると、アグライアの隣で小さくなっていた星が急に悪戯を思いついた子供のような顔をした。
こちらへと歩み寄ったかと思うと、我の腕へと抱き着いてきた。
「私のヨロイさんとの関係?大事な存在…かな」
ちょっと恥ずかしそうにしてそうアグライアに告げる星。
嘘ではない、が、語弊がありすぎる発言である。
「…嘘は、ありません。驚きました…まさか開拓者にそのような方が居たとは」
__語弊がある。嘘ではないが貴殿が思っているような関係ではない。断じて。
「…そんな必死に否定しなくてもいいじゃん」
この後、我はしょぼくれた星と厳しい目で見つめてくるアグライアとの板挟みで相当苦労した。
その後、何とか生存を許された我は、星たちと同じ扱いで天外からの協力者という枠に落ち着いた。
星以外にも丹恒殿がここへと来ているらしく、二人がいるときに我のことはごまかして話しておくことにした。
我、貴殿らでいうところの未来から来てて、もうオンパロス何千万周目です(笑)とか言ったら何が起こるか分かったものではない。
そして、我が見たいのは本来の歴史な訳であって、話の大筋を壊すようなことをしてはしたくないのだ。
…いや、干渉力によってできないのか?
そんなわけで、我は星と丹恒殿が加わった一味違う輪廻を体験することとなった。
一味違うといっても、タイタンを殺して火種を奪い、再創生へと向かうという流れは変わらない。
しかしながら、特に星によってかなり流れが異なっていた。
一番驚いたのはキャストリスの一件からミュリオンとかいう不思議な動物?が仲間に加わったことである。
我の今までの経験の中にこのような生き物はオンパロスに存在しなかったはず…
星へと聞いてみると、オロニクスに謁見しているときに記憶の星神「浮黎」の一瞥を受け、それと同時についてきたとか。
毎度思うのだが、この子は何…人?神?の星神たちに一瞥されるのだろうか。
我なんて一回も見られたことないのに。
まぁそんなわけで、順調とはいかぬまでも火種の返還は進んでいった。
さて、このまま再創生が為されればライコスの思い通り鉄墓は誕生するわけだが…
なんと今回に関しては、我は最後まで無傷で「世負い」の火種を返還するだけとなった。
本来はフレイムスティーラーかそれより前に殺されるはず。しかしながら我は五体満足である。
そうして、我・星・ファイノンの三人は創世の渦心へと辿り着いた。
「…ここまで、長かった。色んな犠牲があったけど…僕たちは、ついに再創生を迎える…!」
再創生は成された。
しかし、そこへと立ち入るものが一人。
__やはり、最後に来るのは貴殿であったか。
黒衣の剣士が、その地へと足を踏み入れた。
我とファイノン、そして星は剣士と対峙した。
数多の輪廻で我を殺してきた男は、ついにファイノンの手で討たれることとなったのだ。
しかし、実はフレイムスティーラーの正体はかつてのファイノン…正確に言えば、前の輪廻でのファイノンであったのだ。
この数多の輪廻で彼らは我と同じく、その怒りを継承し続けてきた。
そして、実に3355万と335回の時を経て、彼はようやく灰白の黎明が訪れる機会を得た。
それと同時に、彼はこれまでの彼らの怒りを受け継ぎ、そして希望を開拓者へと託した。
一人は過去に、一人は未来に。
彼らは希望ある未来へと、最後の永劫回帰へと歩を進めた…
ということまでは知覚できている。
我も星に付随する形でその真実を知り、星と共に最後の輪廻へと歩き出した。
「じゃあ、後は君たちに託すことにするよ」
「うん。ファイノンもまた会おうね」
「…ヨロイさん」
__うん?なんであろうか
「言いたいことはいろいろあるけど…今は、言わない方がいいんだろうね。そうじゃないと君に不都合があるんだろう?」
おそらく、ファイノンが言っているのは我が天外の人間であるのにもかかわらず、星が来る前から輪廻に入り込んでいたことを言いたいのであろう。
__ああ、そうしてくれると助かる。安心してくれ。我は常に貴殿らの味方である。
「知っているよ。なにせ、今まで見てきたんだから」
__そうであるな。…さぁ、そろそろ別れの時だ。
「そうだね。じゃあ…」
そうして、我らは永劫回帰の最初へと向かうのだった。
そうして、最後の永劫回帰。
始発点で待っていたキュレネと共に、星は法の火種を手に入れるためにカイザーたちがいた時代へと飛んだ。
当然我もついていくわけだが、エリュシオンでキュレネが我らを待ち受けていた。
彼女の協力もあり、我らはカイザー全盛の時代に「法」の火種を手に入れるため飛ぶことになったのである。
その中で、再びカイザーたちと行動したわけだが…その途中で星がライコスによってどこかへ飛ばされてしまった。
キュレネとほかの黄金裔たちが開拓者が帰ってくるのを待つため、襲い来る暗黒の潮を命を賭して抑え込んだのだ。
だが、我は知っている。この神話の外側での一瞬が、オンパロスでは途方もなく長く引き延ばされることに。
当然、我も暗黒の潮を止めるために全力を尽くしたのだが…
人間としての限界か、50年止めるだけが関の山であった。
そして、我も彼女とは違う方法ではあるものの、神話の外側へとはじき出されたのであった。
我もその後すぐに戻ったのだが、やはりあちらではかなりの年月が経過していたのだった。
戻った時には、既にそこは見知らぬ場所だった。
ただ廃れた建物と砂漠のような建物が広がっていたのだ。
…なにがあった?
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