一般流浪人がスタレのキャラに狙われる話   作:しいたvol.3

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我、流浪のものである4

我、流浪のものなり。

先刻、故郷へと帰る船を逃したため、

ダメもとでカンパニーへと連絡したところ、

 

『お詫びのために二相楽園オフィスまでお越しください』

 

とのこと。

ダメ元であったが、ここまでするということは相応の対応を期待してもよいのだろうか。

この二相楽園の統括者はカンパニーの重鎮。

パールという見目麗しいオムニックという噂である。

 

我の故郷には物騒なコロシのロボットしかいないというのに。

ミス・ヘルタの幼少期を模したとされるロボット達を思い出す。

 

そうこうしていれば、カンパニーのオフィスに到着した。

さすがカンパニーというだけあって壮大な建物である。

 

「先ほどご連絡いただいた甲冑様ですね。ご案内します」

 

フロントの受付の女性に用件を伝えると、なにやら奥の方へと案内された。

エレベーターを昇り、最上階へと到着する。

 

豪華で重々しい扉を開けると、中で一人の女性が座っていた。

その女性は一目見てわかるほど美しく、

しかし関節部分を見ればオムニックであることもわかる。

 

「こんにちは、あなたが甲冑様ですね?

私は二相楽園の代表取締役、パールというものです」

 

…む?これ、ただの対応ではないのでは?

 

 

 

 

 

「あなた様のお噂は多方からかねがねお聞きしています。

一度私もあなたとお会いしたかったのです」

 

微笑を浮かべながらこちらへと歩み寄ってくるパール殿。

うむ、噂に違わず美しい。

 

「要件については、返金とお詫びの品をお渡しいたします。

その代わり、私と少しお話してほしいのです」

 

__感謝します。

パール殿がお望みであるならば、いつまでもお話しましょう。

 

カンパニーの重鎮と会話できるなんて願ってもない機会である。

鎧の中で爻光殿からもらった札が震えている気がするが、多分気のせいである。

 

そんなわけで、我はパール殿とお話しすることにした。

彼女が話す芸術に関する考え方は非常に興味深いものだったのである。

 

それにしても、会話の途中から

 

「甲冑様はどのような女性が好みでしょうか?」

 

「オムニックと人間が婚姻を結ぶことに対してどうお思いでしょうか?」

 

なんてものもあったが、彼女も自身のオムニックという立場に悩みでもあるのだろうか。

 

かれこれ数時間ほど話しているが、仕事の方は大丈夫なのであろうか。

二相楽園の代表取締役ともなればその仕事の量も果てしないものであろう。

 

__パール殿、お話は楽しいのですが、

我のようなものにここまでお時間を割いてもらってよろしいのですか?

 

「お気になさらないでください。甲冑様に連絡をいただいた時から、

今日一日はお話しできる時間は取っていますから」

 

__ハハ。そういうことなら続く限りお話しするとしましょうか。

 

彼女との会話は、結局夜通し続いた。

 

 

 

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